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uminari
神室晶/高緒拾コンビの、切ない系傑作です。
「飯島課長」作品をはじめ、おじさんのどエロいコミカル系の作品たちももちろん!最高に面白いのですが、本作のような一種「文芸的」な物語も、巧さが際立つ。
「海鳴」(うみなり)
短い話ながら、1人の男の悔恨と止まった時間、そして男子高校生の目覚めと成長を描き切って、その上に素晴らしく余韻を漂わせる傑作。
この高校生は、東京から来た美術講師に惹かれ彼の秘密と過去を知り、群れずに自分の頭で考えて決める事、将来の進路と絡めて、1人のひとを守るために自分が大人になる事を知っていく。
アウティング問題、狭い田舎での噂の怖さ、ゲイの生き辛さ、それらと共に恋人を飲み込んでしまった夜の海鳴りが響く…
こういう作品こそ実写化に向いてる。エロシーンなくても物凄く伝わるから!
「十六夜の月」ーいざよいのつきー
年の離れた男性・修(しゅう)の愛人のような事をやっている大学生・和偉(かずい)。
ゼミの後輩が気になり始めて…気付いた修は和偉を酷く抱いてしまう。
和偉は決して修と割り切っただけの関係ではなかったし、修も和偉を都合の良い相手だと思ってたわけではなかったのに。
ラストシーンは、修の悲哀が溢れています。
「合鍵」
こちらは「秘密のくちづけ」から続く明夫x永尾のラブラブCPの短編。
お互い研修の予定が入るが、離れるのが寂しくてお互い言い出せない。その内些細な事で喧嘩になり…
お互い離れがたいほど好きなんだ、と謝り、Hで仲直り。
「ラスト・キス」
これがまた、大変な傑作です。
35年来の親友。
今もお隣さん同士で、お互い家族ぐるみのおつきあいをしている。今年の夏休みは2組の家族全員で海へ。
しかし2人には20年以上前の高校時代、海でのある記憶があった…
一夏の想い出、永遠になる一瞬。この余韻を是非読んで体感してください。
「3:00 AM」
「海鳴」の後日譚。
何年後なんだろう?あの高校生・尚吾がすっかり大人になって、今は東京で愛するひとと暮らしている。
尚吾は強くなって、ちゃんと彼の全てを支えています。良かった……
絵柄は骨太な美しさ、筋肉美、セクシーな魅力に溢れています。物語の構成も素晴らしい。エロシーンもかなり激しい描写で読み応えたっぷりです。もう一度言います。傑作。
記憶に残った作品を二つ。
表題作【潮鳴】
小さな港町に住む高校生と都会からやってきた美術教師とのお話
尚吾が高校生といえどもしっかりとした体格で、小さい頃から陽を燦々と浴び潮風にさらされて育ったんだろうなぁと思わせる、漁師町で育った真っ直ぐな少年といった風情がとても良い。
そんな彼が自分の世界にはいなかった都会の香りを纏った優しげでやや影のある美術教師に出会った時から惹かれてしまう。初めて会って握手を交わしたときに心臓が破裂するかと思ったほど。
突き動かされるような衝動を持つ尚吾が若くて眩しい。
教師が生きたタコを触って吸い付かれてしまい、その腕に残った吸い跡にエロさを感じてしまう尚吾。
まさかのタコ!タコですよ!生きたタコを捌くなんて漁師町ならではだけど、そこからよくこういうエピソードを描けるなぁと感動すらします。
美術教師には辛い過去があってその原因は自分だと思っているのですが、尚吾が「先生のせいじゃない!この町の人間はみんな泳げる!」というセリフは潮風に包まれて育ってきたような尚吾が言うからこそ、気休めではなく真実だと思わせてくれます。
【ラスト・キス】
お隣同士で暮らす35年来の幼馴染のお話。
家族ぐるみで交流があり、家族合同で海へ旅行に出かける様子が描かれています。
無邪気に二人で釣りをしたり、お互いの家族が仲良く遊ぶさまを見つめたりしているうちに、かつての出来事を思い出すのです。
高校三年生の夏休み、最後の日に初めてしたキスを。「おぼえてない?」「忘れてないよ」と言う二人が切ない。ずっと長い間、その事には触れずお互いの胸のうちにしまっていたのも切ないし、お互い大切なものがある今、どうこう出来る訳でもない。そして「これで最後な」とキスをするのです。くーっ。
ものすごく余韻が残るお話でしたけど、感傷にいつまでも浸っている訳ではなく、前向きにこれで良かったんだと思える終わり方がいい。
ピアスレーベルだけど何が何でもエロありきではなく心理描写に長けている一冊でした。
ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品です。
上記二つの作品がとても胸に沁みました。隠れた秀作だと思いました。
教えてくださり本当にありがとうございました。
roseーlilyさま!!
こんばんは!コメントどうもありがとうございます。こちらこそコメントくださってとっても嬉しいです。
『ラスト・キス』とっても良かったです。
若さゆえの衝動だけではもう突っ走れない、色々なものを背負った二人。
完全なハッピーエンド♪とは言えないかもしれないけど(そこが物凄い余韻をもたらしますよね)、彼らがもっと年をとって人生を振り返った時にあぁいい人生だったなと思えるような展開だったと思いました。
『ランブル・ラッシュ』読みました!おっしゃるとおり「海鳴」とは路線が違うので驚きました(笑)
>ピアスなのにラスト・キスにエロがほぼ無いのは、描き下ろしだからみたいですね。
そういうことなんですね。何故この作品はエロがないんだろう?って不思議に思ってました。なるほどー。納得です。
『ラスト・キス』みたいな作品、読んだことがなかったので読めて本当に良かったです。
どうもありがとうございました!
フランク様
いきなりコメントなど失礼いたします。
トピでおすすめした本を気に入っていただけたばかりか、レビューして頂きありがとうございます♪
お昼にちょこっと覗いたらレビューがあがっていたので、ニンマリしてしまいました(^ー^)
実は『ラスト・キス』が一番好きなお話で、気に入っていただけて嬉しいです!
ハッピーエンドかどうか受け取り方次第なので、どうかな…?とちょっと案じておりました。
ピアスなのにラスト・キスにエロがほぼ無いのは、描き下ろしだからみたいですね。
あ、そう言えば『ランブル・ラッシュ』も読まれたんですよね?
あちらはエロギャグ系が中心なので、海鳴の後に読むと降り幅に驚きますね(^_^;)
高緒先生&神室先生ものは、作品によって降り幅が激しいかも?
私はどちらも好きだったりします♪
あ~長々失礼いたしました(>△<)
嬉しくてつい…。
フランク様、これからもご活躍楽しみにしておりますv
ローズリリィでしたm(__)m
飯島課長シリーズで有名な高緒&神室コンビはアホエロ系も突き抜けてエロくて大好きですが、それらとは一線を画すこちらの短編集は文学的でありながら、難しいストーリーは無く、それでいてとても余韻の残る秀作でした。
・『海鳴』
田舎の島で暮らす高校生の尚吾と、美術教師として赴任してきた浅野。浅野に”心臓が破裂するかと思った”ほどの一目ぼれをした尚吾ですが…。
『海鳴』と同時収録の『ラスト・キス』、前のコミックス『ランブル・ラッシュ』に収録の『潮騒』は海を舞台に描かれた作品です。原作者の神室先生が海の町の出身なのでしょうか?お二人の描く海辺の物語はノスタルジーがいっぱいで、読んだ時に感じる胸の痛みが、自分自身の忘れられない過去を思い出した時の痛みに似ていて、なんだかとても切ない気持ちになります。
描き下ろしの『3:00AM』で『海鳴』のその後が描かれていますが、尚吾がすっかり大人になっています。浅野もちゃんと年を取っています。絵が上手いので、こういう経年が視覚でも感じられるところも素晴らしいと思いました。
・『十六夜の月』
大人の修と大学生の和偉。和偉に気になる後輩が出来たことで修との関係が虚しくなり…。
所詮愛人と思っていたのは和偉だけでした。聞き分けのいい大人のふりをして別れを受け入れる修の、悲哀に満ちた表情がたまりません!そして二人のHがとてもエロいです。高緒&神室コンビは、年の差があっても決して受けが女々しくならないのが魅力です。手練れのおっさん攻めもいい。先生の描くおっさんはものすごく大人でエロいのに、どこか可愛くて愛おしいです。
・『合鍵』
『秘密のくちづけ』カップルのその後です。それぞれが仕事で家を離れることを言い出せずにすれ違うことで、一緒にいることのありがたさを再確認するお話です。幸ちゃんの足フェチプレイがあります!ラブラブごちそうさまー!
・『ラスト・キス』
隣同士で暮らす、今はお互いに家族もある幼馴染の二人。
高校最後の夏休みに交わした初めてのキスと、大人の彼らが交わす最期のキス。沢山の物を抱える大人としての決意と、忘れられない思い出。ああ、夜の海がなんて切ないんだろう。
高緒&神室コンビの海の三部作、お勧めです。
背景と手が好みだったので、購入しました。(変な理由ですみません)
更に好物の年上受け!
表題作は田舎に赴任した美術教師と生徒のお話。
まっすぐで不器用な攻めがよかったです。
年下攻めの醍醐味って、精一杯背伸びしても余裕でかわされたり、過去の男に嫉妬したり、そういうのがたまらんです。
この話では、過去の男は故人でそれがきっかけで学校をやめさせられてしまうのですが。
最後の話、読んでて暫く続編だと気付きませんでした。
絵は上手いと思うのですが癖がある上に描き分けが微妙なので、時々キャラが分からなくなるかもしれません。
背景はとても好みです。
あと、ラストキスは過去だけで、現在では何もしない方がよかったなあと思いました。
家族がお互いいる訳ですし。
読み終えてまず思ったのが、「なんだこれは!?」
どうしてこんな秀作がこんな評価なの????
短編集ですが、どれひとつとっても隙がありません。この完成度は稀有。素晴らしい。
「海鳴」
表題作。田舎の港町にやってきた美術教師と教え子のお話。
「十六夜の月」
いい年齢の修と大学生の愛人・和偉。和偉は後輩の康平が気になっていて。
「合鍵」
会社員の明夫と大学講師の幸ちゃん。同棲している二人のちょっとした波乱。
「ラスト・キス」
小学校のとき隣に越してきたことから始まった30年以上の親友。今ではお互い大きな子供もいるが、家族ぐるみの付き合いをしている。2家族で一緒に過ごす夏休みのお話。
「3:00AM」
海鳴のその後。
オヤジ度高め、絵柄などで好みはあるのかもしれませんが、BL読みなら読んでおくべき作品の一つではないでしょうか。
文学的、と言われるBL作品が甘っちょろく思えてしまう重厚さがあります。
どっしりとしたものが読みたいときに、ぜひ。
crystさま
はじめまして。
私も高緒拾先生が大好きで、これも大好きな一冊です♪
こういう良いものが沢山あるのに、評価されていなかったりしてもったいない。
かくいう私も大好きなのにレビューしていませんが☆
久しぶりに猛烈に読み返したくなりましたよ!
素敵なレビューありがとうございました♪
ローズリリィでした。
短編集で年下攻からオヤジ攻、そしてオヤジ同士までと魅力溢れる短編集。
先ず絵がもっそい好みなんですよ。
BL漫画家さんの好みの絵柄ベスト3に入ります。
上手いって事もあるんですが身体の描き方がモロ好み!適度ないい筋肉と肉付きで肉感的な感じがたまらん!!ばふーー!!!
表題作は田舎にやってきた教師受で生徒攻、潮の香りが漂っている画面と優し気だけどどこか哀しみを秘めた教師、いかにも港町でそだった生徒。
気が良くて物をくれるお祖母さんも何気に良い味出してます。
青年もいいんですが、オヤジがまた良いんだー!
ナチュラルにオヤジなんですよ、これはいいオヤジ。ホントいいオヤジです、うっとり。
30年以上の親友で今はお互いに家庭を持って、隣同士に暮らして家族同士で仲が良いオヤジ同士。
若い頃に一度だけキスと互いの性器を触り合った想い出を持って、お互いオヤジ同士になった彼等が最後にもう一度だけ海岸で交わすキスは彼等に流れた年月も感じさせてしみじみ良いシーン。
ピアス特有の修整の仕方がこの作品ではちょっと気になるかなあ。
あ、基本的に修整は肯定派です。
自分は男性向エロも読むのでそれと比べると成人指摘されてない作品に堂々と性器が描かれてるってのはどうだろうなーって思ってるので。
修整入る事自体は仕方ないしある意味当然だと思うんですが、ピアスの修整の仕方ってちょっとお間抜けな感じがしますなー。
初めてこの方の作品を読みましたが
筋肉初心者の方でもさくっといけるタッチの絵です
むしろ導入に持ってこい。
なによりも表題作と書き下ろし「ラスト・キス」が秀逸です。
読む前は「エロが多いのかなー」と思っていましたが
普通のBLよりも心理描写が適格。
筋肉に騙されてはいけません(笑)
「海鳴」
尚吾のある意味一途な無鉄砲さというかなーんもわかってないところに
先生の欠けた感情が埋められていく過程に読んでいて
笑顔にさせられました。
彼の死の真相を「事故だった」と2人で受け入れるから
前に進めたんだと思います。
あのまま先生がひとりじゃなくて本当に良かった
「ラスト・キス」
わたしがオヤジ好きだからってわけではないんですけど(笑)
オヤジ(しかもしわもちゃんとある)のキスシーンて萌えますね・・・w
幼馴染の二人は時を経ても「ずっと」一緒にいることに決めたけど
それは二人きりじゃなくて「家族」も一緒。
このふたりのキスは一緒にいる誓いのキスだけど
決別のキスでもあると思いました。恋愛としての決別。
最後が笑顔で締められているのがまた切ない。
後者の「ラスト・キス」はぜひ読んで頂きたい!
本当にお勧めです。