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shinanai koi no aishikata
光文社さんから合冊版、上下巻で発売されたので拝読しました!絵もとてもきれいで、季節と時間の流れ、少年から大人へと成長する身体…といった変化するものと、「不老不死」という変わらない存在の対比が描かれています。
上下巻を通して物悲しい雰囲気があり、この先二人はどうなるんだろう…と気になって最後まで読む手が止まりませんでした。
最後は全てを語り尽くさないラストでしたが、このストーリーにとっては1番良かった終わり方だったのではないかと思います。
幼い頃居候として現れた謎のお兄さん・陽介に淡い恋心を抱いていた理人。気持ちを伝える気はなかったのに勢いで告白してしまった理人に対し、陽介は何も言わず姿を消し……。あの時いっそ振ってくれたら……大人になった今でも初恋を引きずり拗らせた理人。そんな彼の目の前にあの頃と一切変わらない陽介が現れ!? (あらすじより)
まず、小さい頃好きだったお兄さんとの再会!というワードが好きなんですよね♡伝えたけど、返事がもらえなくて宙ぶらりんだった思いが再会した事でまた動き出す…という展開にドキドキしました。そして当時は子どもで手出しできなかった大人の目の前には成人した子…!!抑えられるはずないんですよねぇ(ニチャ)
…とはやし立てていますが実際の所はそんなおちゃらけたお話ではなく、再会した陽介は「不老不死」で老いず、死なずの存在だと判明します。
また陽介がどこかに行ってしまうのではないかと、一緒に暮らす理人。ファンタジー感もあるお話ではありますが、二人が一緒に住む事でそれぞれに起きていく気持ちの変化が読み応えいっぱいで、彼らがどうなるのか、幸せになって欲しい…の一心で読み続けました。
また、陽介の目に光がなくて人間関係に一線距離を置いている姿が見ていて寂しさも感じられました。
描き下ろしはその後の彼らの日常が描かれていて、少しでも彼らが一緒にいる時間が続けばいいなと思える温かい気持ちになるストーリーでした。