オメガになった王と剣闘士 ~ビッチング・キング~

omega ni natta ou to kentoushi ~bitching king~

オメガになった王と剣闘士 ~ビッチング・キング~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×210
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
65
評価数
17
平均
3.8 / 5
神率
11.8%
著者
西野花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784773063561

あらすじ

「そなたに伽を申しつける」
アルファの王子・レヴィアスは王位継承の最中、アルファだけが受ける死の呪いにかけられた。
呪いを解く方法はただ一つ。
レヴィアスより優れたアルファの男に発情状態で抱かれオメガへ変性させるビッチング。
閨の相手に選んだのは身分は低いが強くたくましい剣闘士・ルーク。
闘技場で一目見た時から心惹かれた美しい男。
彼とまぐわうためだけに用意した塔の寝室で身も心もアルファからオメガに変わるため、
本能のままに貪りあう日々が始まって……。

表題作オメガになった王と剣闘士 ~ビッチング・キング~

腕の立つ剣闘士
エヴァレット王国の王太子でアルファ

同時収録作品オメガになった王と剣闘士 ~ビッチング・キング~

オメガの邪神(挿入はなし)
エヴァレット王国国王でΩ

その他の収録作品

  • 王国の蜜月
  • あとがき

レビュー投稿数7

一味違った変性オメガバース

西野花先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
エロ 4
オメガバース 3
ファンタジー 2
な感じだと思います。

アルファの剣闘士×呪いにかけられたアルファの王子のカプです。アルファの王子であるレヴィアスさんは王位継承中、死の呪いにかけられてしまう。その呪いはアルファのみにかかり、1ヶ月後に命を落とすものだった。解呪出来る者がいない。国の為、民の為、命を落とすことは出来ない。かくなる上は、自分よりも優れたアルファに抱かれてオメガに変性させるビッチングを行うことだった。

最初こそアルファ同士のカプですが、早い段階でアルファからオメガに変性するので、割合的にはアルファ×オメガのカプですね。今作で初めて知ったビッチングというもの。西野先生のあとがきで元々オメガバースにビッチングというものがあるようで、今作のオリジナル設定ではないようです。

ビッチングの方法は、アルファ同士が発情状態であり、首筋を噛まれた方がオメガになる。そして噛んだ方が肉体的に優れていれば、ビッチングが確実に成功する。その為、剣士でもあるレヴィアスさんより強い者として剣闘士が候補に上がり、闘技場で出会った剣闘士のルークさんとビッチングを行うことに…。

すぐにビッチングを行うかと思いきや、最初の絡みは後ろを解すだけに終わります。そして呪いを受けて3週間、いよいよ命の危機が迫ってきた時、ルークさんと最後まで繋がり首筋を噛まれレヴィアスさんはオメガとなります。しかしオメガになっただけで、ルークさんとは番にはなっておりません。あくまでもルークさんはビッチングの相手、ではあるのですが…。

いつか番となるアルファの選定をしてはいるが、レヴィアスさんはオメガになった身体の疼きとオメガになった秘密を知っているからという体で、ルークさんを何度も閨に呼びます。そしてオメガになって初めての発情期が訪れようとしている時にあることが起こり…。

今作は呪いをかけた死霊や魔物、魔法などのファンタジー要素があり、モブレは無いが異形による触手のような複数の舌責めシーンが少しだけあります。

気高いレヴィアスさんと雄々しいルークさん。2人共が格好良いです。でも絡み中はレヴィアスさんの乱れる姿が言わずもがなのエロさで、武骨そうなルークさんがレヴィアスさんに対して敬語を使いながら想いを率直に伝えるのが素敵で胸キュンしますので是非とも読んでほしいです。

0

挿画が綺麗

物語の内容は、西野先生のいつもの通り、やや過激。
(バース転換)の王。 
 ここに説明がある⇒( https://bit.ly/3zAN1wa )
bitchって、雌犬という意味だけど、進化著しいBL界では「バース転換」の意味。

なによりも良かったのは、笠井先生の絵。
血管の浮き出し方とか、骨格や筋肉の付き方等のデッサンが素晴らしい。
そして色使いもいつもと違って柔らかい。写実的で緻密な挿絵や口絵にとても満足。
表紙は、レジで買いやすい御伽噺風。でも中の挿絵は、内容にマッチ。


電子版で読んだけど、笠井先生の絵を楽しむ為に紙本も購入したい。
笠井先生の描写、配置や色使いは、江戸時代の浮世絵を参考にしているように思う。

本編
王国の蜜月
あとがき
特別版
---
レヴィアス:23才 α、エヴァレット国のたった一人の王子
病床父王の後を継ぐ、継承の儀に向かう。
でも、洞窟の「王の間」の前に、通常居ないはずの死霊から「呪い」を掛けられる。
「お前は一か月後に死ぬ」

ドリュー:β 28才 宮廷神官。
レヴィアスの強い呪いを解呪できない為、呪死を回避する秘策・ビッチングを提案。
王の逝去の後、大至急王子以上に強いαの男子を探すことになる。

ルーク:国一番の剣闘士
二か月前にエヴァレット国に来て、あっという間に一位になった美丈夫。
レヴィアス王子のビッチングの相手に選ばれるが、番う相手ではない。・・惨い。

・・Ωに転向してもこの物語は、お仕舞にならない。
この後、王の間に居座って呪いをかけたラスボスが登場、エッチな一波乱が起きるのでした。

★「ヤスネ神」は、攻に該当しない。

2

イラスト、カッコ良すぎ!

エロの良さがあんまり分からないままBLに入ったので、エロが多めで秀逸だと思っている西野先生の作品は、出る!買うで!というスタンスでないんですが、あらすじに惹かれて購入です。

他の西野先生作品のレビューを拝見したところでは、他の作品よりぬるいのかも…?ですが、私には十分お腹いっぱいでした。痛い描写が感じられなかったのでそういうので二の足踏んでる方にはお勧めだと思います。

イラストの笠井あゆみ先生も普段はエロ強めのイラストが多いのですが、私がぐわぁぁと叫びそうになったお気に入りは、帯にもなった剣闘士ルークのセリフのシーンです。格好良すぎ!色気のある強い視線が素敵で最高です!

3

エロが多い長い!

表紙がいいですね!ビッチングなんて初めて読みました。オメガバースも色々ありますね。

久しぶりに西野さんのお話を読みましたがエロいですね〜。エッチが長い!ページをめくったらまだ続くの?と何度もびっくりしました。ルークもいったいどこでこんなに手管を?

レヴィアスとルーク。
レヴィアスがオメガになった後、王様なのにえらい気軽に何度も闘技場までルークに会いに行って、おいおい!と思いました。

不遜で経験豊富なルーク。レヴィアスをお可愛らしいなんて言ったり。
只者ではないなと思っていたら!

まっさらなレヴィアスの体を作り変え、快感を教えこんで。ルークはいつでも臨戦態勢なのにレヴィアスを優先して。言葉責めはするけどね。

いつもは毅然とした王様なのにベッドでは主導権を奪われる。いいですね!

ビビビと来たのが先か、体を重ねる度に心も奪われていったのか。

西野さんのお話はグイグイ読ませる力がありますよね。だけどエッチが多くて長いのでそこでちょっぴり休憩したくなります。

3

勤勉な王&表紙神

笠井先生なのでマストバイ。今月のクロスさん全部表紙好きなんですけど、この表紙はガチで神でしょう。そして内容としては、王の「国を守る」という心意気が素敵だわと感じたので萌2にしました。本編200Pほど+その続き30Pほど+あとがき。王侯貴族もの大好き。西野先生にしては濡れ場控えめでは?

病に倒れた国王の跡を継ぐため、「王の間」と言われる洞窟の奥にある宝石を持ち帰ろうと魔物を倒したレヴィアス。しかし想定外にそこにいた死霊に「1か月後に死ぬ」というアルファにしか効かない呪いをかけられます。父は病床、まだ王位を引き継いでおらず他に王子もいないというピンチ、やむなくアルファじゃなくなればいいんだろうと「ビッチング」(オメガになること)をすることになり・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ドリュー(受けの側近、宮廷神官、ベータ)、クレール(教団の教祖)ぐらい。

++攻め受けについて

攻めは剣闘士なので、王となるレヴィアスとは主従関係といえばいいのかな。言葉遣いが「悦くなった方がよろしかろう」「ご無礼を」などという口調なんです。筋骨隆々な超イケメンに跪かれて下から見上げられ、そのような口調での会話されるなんで、ううーんたまらん超好きなシチュエーション。頭の回転はそれなりにありそうだし度胸あるし、最高じゃーん。なんです。

更に好きなのは受け。王なんですよ!国を守るって心意気がよろしいんですよう!アルファなのにオメガになるしかなくってドリューが提案したことを後悔しても「愚問だな」とさくっと切り捨て、さっさとオメガになること決めちゃう。善は急げじゃないけどさくさく剣闘士見繕いに行ってルークをお持ち帰り。すべては国のため。素晴らしい。葛藤はあれど目的、優先順位を見失わない。こういうタイプの方大好きなんですよね。

攻め受けのシチュや物言い、受けのキャラが大好きだった一冊でした。西野先生なんで濡れ濡れシーンは小説にしては多い方だと思いますけど(モノクロ挿絵10枚中5枚が裸図)、きりっとした国王受けなんかがお好きな方でしたらおススメです!ああ、そうだ、一匹人外がいましたね、触手攻め?的シーンがありましたので地雷の方はご注意ください。西野先生読もう!と思う方には地雷な方は少ないと思いますが。

4

攻めがカッコよすぎる。そして甘い!

いや〜もう、甘い!甘すぎる··!
表紙からしていつもの西野先生には似合わぬ静謐さ。(失礼)
あらすじから感じられるとおり確かにエロは多いんですが、受けが王様ということでそんなにヒドイ目には合いません。
カップリングの所に書いてあるとおり、モブ姦はちょっとありますが最後まではなし!
というか危ない所にさっそうと現れて助ける攻めがカッコイイ。
最強の剣闘士で顔もカラダも良い攻めに大事に大事に抱かれて、王様としての孤独を慰められて、あなた一人の為にこの剣を捧げるとか言われたらもう落ちるしかないですよ。
またイラストの攻めがカッコイイったら。そんな最強の男があまりにもひたむきすぎて恥ずかしくなります。
あと、受けが王様ということで敬語攻めです。
地味にここもポイント高し。
受けのレヴィアスも民のことを一番に考えるとても良い王様です。
いつもの西野作品ならあげといて落とす展開があるんじゃ!?とか身構えてましたが終始あまあまです。
逆に言うとあまあますぎてもう少し波乱が欲しかった。
ということで、スパダリな攻めにひたすら大事にされる受けという王道を読みたい方はぜひ。
ちなみに、攻めは剣闘士なので試合のあと客の奥様方に誘われたり··という描写があります。
攻めが受け以外となんて··と気になる方はぜひAmazon限定ペーパーを一緒にどうぞ。
こちらのおまけが個人的に神でした。

8

男の色香にKOされっぱなし

作家買い。
作家買いですが、挿絵を笠井さんが描かれているということで発売日を心待ちにしていました。

西野さん×笠井さん、で、そこにオメガバースですと…?
ドエロい香りしかしないじゃないですか。

と思いつつ読みはじめましたが。
ちょっと斬新な、っていうんですかね。また新しい設定がでてきた、というのか。ほうほう、で、どうなるの?と一気にストーリーに引き込まれてしまう、そんな出だしの1冊でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




主人公はエヴェレット王国の王太子・レヴィアス。アルファだ。
美しい美貌を持つ彼は、王である父の跡を継ぎ立派な王になるべく日々鍛錬を欠かさない、そんな清廉な人物。

そしてこの国では王になるための儀式があった。
それはとある洞窟に一人で行き、そしてその奥にある宝石を持ってこなければならない、というものだった。本来であればさほど難しい試練ではない、はずだった。

が、そこで死霊と出くわしてしまう。難なく倒したはずだったが、その死霊を滅する際にアルファにしかかからないという呪いを受けてしまう。その呪いとは、呪いを受けて1か月後に死んでしまう、というもの。

腹心の部下である宮廷神官のドリューに相談するが呪いを消す方法は見つからない。国を守るべき時期王が、こんなことで倒れるわけにいかない。そう思ったレヴィアスは、ドリューが示してくれた一つの方法を試みることにする。

その方法とは、呪いはアルファにかけられたもの。
だとすれば、レヴィアスがオメガになってしまえば、呪いによって死に至ることはないのではないか、というものでー?

で、アルファであるレヴィアスがどのようにしてオメガになるのか、というと、「ビッチング」なる手法を用いるのだという。より強いアルファに抱かれ項を噛んでもらうことで、アルファでもオメガになれる、という。

こりゃまたとんでもなくご都合主義的な展開がやってきましたよ。

とか思うのですが、そこはさすが西野先生です。
そんな戯言は、圧倒的な文章力でもって押さえつけてしまうパワーがあります。

もともと王太子として腕に覚えのあるレヴィアス。
そのレヴィアスよりも強いアルファ、ということで矢面に立ったのが剣闘士のルーク。一度も負けたことがないという強さと、そして野性味あふれた美貌を持つルークにビッチングのお相手を頼むことになるけれど…。

と、お話は進みます。

次期国王としての責務を果たすために、オメガにでもなる!という強く清廉な志をもつレヴィアスがクソほどカッコいいのですが、その彼が持つ氷のようなクールな美貌を笠井さんが見事に描き切っています。

そして、ルークの方も。
笠井さんの描かれる美人さんにはいつもKOされっぱなしですが、こんな雄味溢れた攻めさんにもうっかりKOされました。タイプの違うイケメンさんを1冊で拝見できるという眼福さに満足。

レヴィアスが呪いを受けてしまったのは、はたして偶然だったのか否か。
ルークとのビッチングは成功し、レヴィアスはオメガになれるのか。
そしてルークとレヴィアスとの恋の行方は。

様々なバックボーンを持つ1冊ですが、それぞれがきちんと絡んで進む展開はさすがという感じで、どうなるのかページをめくる手が止められませんでした。

西野さんらしいエロも健在ではありますが、作中ほぼずーっと裸じゃね?という濃厚な絡みはあまりなく(あくまで西野作品としては、ですが)、でもルークの手練れな性技に翻弄されるレヴィアスの姿はとってもエッチでした。ルークは粗暴な感じを孕んだ男性なのですが、レヴィアスを抱くときはとっても手つきが優しいの。そういった部分から読者にはルークの想いが透けて見えているのですが、当のレヴィアスの方は全く理解していないので、二人のすれ違いがまた萌える。

レヴィアスもルークも、タイプは異なりますがどちらも非常にイケメン。
見た目もですが、その中身が。
カッコよ!

結末はやや哀しい感じもしましたが、オメガが虐げられるというオメガバースらしい世界観もきちんと描かれいて、どうか彼らにも幸せになって欲しいと願ってやみません。

ルークの正体、っていうんですかね。
こういう感じかな?と思っていたのとちょっと違っていて、でも、ああ、それもカッコいい、と納得の素性でした。この人の雄味、野性味、男の色香には終始KOされっぱなしで、個人的にドツボに突き刺さる攻めさんでした。

若干シリアスさもあったりしますが、ベースとしてはルーク×レヴィアスの二人の間には序盤から甘さが漂っていることもあって、さほど痛い展開にはなりません。西野さんらしい、エロと甘さと、男の色香が上手にミックスされた、そんな1冊でした。

11

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