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wataru to sensei no hanashi
泣き虫な主人公の初恋?を描いたお話。
「初恋」の後にクエスチョンマークがついているのは、主人公が同性に好意を抱いた時のザワザワする感情を、その只中にあった時にはなかなか自覚できてなくて、振り返った時にあれは初恋だったんだと認識できる——そんな様子がとても上手に表現されているな、と思って。
中学に入学してなんとなく図書委員になった亙。一緒にいるとホッとさせてくれる司書の佐藤先生や、仲良しの幼馴染み二人と穏やかな学校生活を送っていました。長田先生が赴任してくるまで、雨の日は嫌いなはずだったのに…
佐藤先生がお休みしている間、長田先生が図書室にやってくるようになります。なんの取り柄もない亙にニコニコと話しかけてくれるのが嬉しくて、先生と二人きりでお喋りする時間が楽しみになっていたけれど、長田先生は誰にでも同じように優しく声をかけてくれる人気教師で…。
長田先生とお話するたびにドキドキしてしまうこの気持はなんだろう…、亙が気付いてしまった時にはすでに遅く。
ささやかな日常生活の中で、主人公が初めて抱いた感情を切なく描いてくれる作品ですが、この絵柄だからこそ相応しく仕上がっているような気がしました。
作者様が描く、男の子のピュアな心象風景がとても好きです。