Dom獣人の溺愛支配～Sub化した俺をとかす熱い舌

獣人は鼻が利くからね

　Dom/Subユニバースを最近読み始めた初心者の感想です。Dom/Sub、獣人、異世界転移と近年新ジャンルをギュっと詰め込んだような作品、更に獣人ならではの要素としてマーキングや番があります。

　元の世界ではDom社長だった喜宇(受)は異世界に転移した影響でSubに。獣人と比べると小柄で非力ですが、元Dom社長なので人間としては強い感じの受けになると思います。

　Dom/Subの無い世界から転移した方が面白いのでは？と最初は思ったのですが、元Domだったからこそ、Subである事を最初は認められずに意地になる展開が楽しめるのだなと納得。途中からコマンドを受け入れられるようになるので、やり過ぎない意地っ張りから素直な溺愛ラブへの転換を楽しめました。

　人攫い獣人に捕まったり王子とのドッキリハプニングがあったり、リュカ王子の「strip」に不穏な予感…と思ったらそっちかーい！
　多少のトラブルはあるもののイーサン(攻)が守ってくれる、比較的平和な甘々ラブ。喜宇の世話を焼きたがるのも過保護にするのもDomの性質が影響しているのでしょうか？

　Hシーンは1話目挿入無し、2話目で本番。獣人と人間なのでやや体格差H、タイトル通り獣人の長い舌でペロペロするシーンが多め(レーベル名とも合っているな)。毎回KUSAIってはっきり言われる喜宇(^-^;匂いに敏感な獣人の嫉妬が楽しめる描写でもあります。
　2話目の「Present」は修正で全く見えないのが残念ですが、見えたらかなり卑猥だっただろう、そしてその状態のまま舌を…あまり見ないタイプのシーンで印象的でした。

　色々読んで来た人には物足りないかもしれないけれど、コマンドが沢山出て来てグレアもあり、初心者的にはDom/Subを楽しく味わえました。スペースの要素はあまり感じなかったのと、最後の番になる時に首輪を渡したらもっとそれっぽくて良かったのかも。

　私がDLした時は表紙など全て含めて1話29ページで165円。続きが出てもおかしく無さそうですが2話で完結と思われます（2023年4月現在）。
　いつもならお安くサクっと読める短編は好きなのですが、異世界転移に壮大なファンタジーが始まりそうな世界観がちょっと勿体無いなぁ…と思ってしまった。せっかくなのでもっと山あり谷ありの長いお話で読んでみたかったかもしれません。