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kojirase omega no nidome no koi
表紙の横顔を見て、中の絵柄は大丈夫かな、と少し不安に思いながら読みました。
そんな感想を抱いて、大変申し訳なかったです。中の絵柄には、不安を覚える要素はありませんでした。
頭部への衝撃を受けた受けが、目覚めると2週間経っており、攻めと番になっているところからスタートするお話。
この2週間の期間、意識を失っているというわけではなく、全く記憶のないところで受けは普通に生活をしていた。
という感じなんですが、ここはかなり怖いなあ...と思ってしまいました。
脳へのダメージだと、そんなこともあるのかもしれませんが。
受けにとっては衝撃的な始まり。
とくに彼は、Ωであることにコンプレックスを抱いており、必死に努力してきた。
攻めと番になるということは、それを根幹から揺るがすことなので、この部分を中心に話は進んでいきます。
この攻めがなかなか良い。
αとしての完璧さを持ち合わせつつも、虫が苦手だったりとギャップを見せてくれます。
受けの前でだけ、少しのポンコツさを出してくれるところがまた良い。
受けの心情の変化が丁寧で、自身を受け入れていく過程もしっかりと描かれています。
対する攻めの感情は、失われた2週間の部分がしっかりとは描かれていないので、少しわかりにくかったです。
個人的にお気に入りのシーンは、受けが攻めの使っていたシーツの匂いをかぐところです。本能のままの行為なんですが、すごく可愛くてキュンときました。