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『Jの総て』の登場人物モーガンとポールの中等部時代を描いた物語。
『J…』の連載終了後まもなく連載が始まった本作は、中村明日美子の漫画家としてのスキルがあがったこともあって非常に読みやすく、また非BL作ながらBLにも通じる『萌』も感じられる作品であり、モーガンとポールのキャラ設定は中村によるBLの近作『同級生』『卒業生』通じるものと推測される。
市長の息子・モーガンはその立場上喧嘩やいざこざに巻き込まれることも多く、父親への反抗心もあり不良っぽい態度をとっている。そんなモーガンをしらけた目で見つめ「僕は嵐が過ぎるのを待つ」「僕は闘わない」という真面目な同級生ポールに反発しつつも影響を受け、2年次に寮で同室になるとさらに気になる存在になっていくが、ポールの生い立ちを父親が利用したことがきっかけで2人の間には深い溝が生じてしまう。
学内の同性愛カップル・ジェリーとユージーンと知り合うに至り、モーガンはポールへの気持ちの正体に気づくが、ポールはおそらくモーガンの気持ちに全く気づいておらず、それゆえに思春期独特の潔癖さを伴った色気をかもしているため、ポールと殴り合いの喧嘩をしたあとの鬱憤を晴らすには、モーガンは近所に住む若き人妻のもとへ赴くよりない。
2人が友情を育む『蜜月』の期間はそれほど長くは描かれず、その後成人するまで反目し続けていたことを考えれば読後感は重苦しいが、『J…』のその後を描く巻末書き下ろしの「Take my Hand, Walk on the Wilside」では、ポールがJと暮らし始めてからも実はモーガンはポールに対し未練があるらしいことがわかり、モーガンのこの報われない想いになぜか安堵するのである。
ちなみにジェリーとユージーンの後日談は『2週間のアバンチュール』に収録されている。
『Jの総て』に登場した、モーガンとポールの中等時代の話です。
『Jの総て』も面白かったんですが、この作品は更に面白かったです。
切なくて切なくて、死にそうになった。モーガンの長くて報われることない片思いが、ここから始まってたんだなァと感慨深かったです。
作品の傾向がぜんぜん違うので、『Jの総て』が苦手だった方にもオススメしたいです。
どちらかというと、中村明日美子さんのあの名作『同級生』みたいな、レモンサイダー味のストーリーです。ただ、『同級生』のような甘いレモンじゃなく、酸っぱいレモンです。青春時代の痛みや苦しみ、もどかしさなどが余すとこなく詰まってます。
最初は苦手だったはずの中村明日美子さんの絵ですが、すっかり慣れて、むしろ色気を感じるようになってる自分にも驚かされました。
ポールのメガネの下の目力の強さにクラクラ。
行間の美しい漫画家さんですね。
最後まで片思いだと最初から分かってる話です。告白することもない初恋。
報われない恋の美しさに切なく涙したい方なら、是非。
実はこの本、Jの総てを読む前に読んでしまい…。
モーガンがすごくタイプの受けだわ~♥と思って読んでいくと
ポールとの間には何も無いまま終了!エーッ!
でも、これスピンオフなんだね!それは仕様がない…(T_T)
こちらのミスでスピンオフから読んでしまい、ポール×モーガンに
持って行かれてしまい…。でもでも、Jの総ても本当に名作。
萌えるか萌えないかは別として、こちらを先に読んでしまった後でも
素晴らしい!と読後スタンディングオーベーションだったから。
Jの総ての話を置いておいて、こちらの作品。
とにかく、美しい。
この一言に尽きる…。
最後まで告げることのできなかった恋も、絵も、セリフもすべて。
すごく青春で、若くて、痛々しいようなところもあるのに
品があるのは中村先生の技だなぁ~!
でもお上品なだけじゃない。青春のリアルな熱も孕んでいて
もうもう、素敵!最近は現代モノというか、普通のリーマンや学生の
BLばかり読んでいたもので、こういう時代モノとか物語の背景が
普段の読み物を違うとより一層引き込まれちゃう。
読む順番は間違えたけれど、とても楽しめました。
ああ、いいな…青春。
『Jの総て』の番外的ストーリー、ポールとモーガンの出会いと邂逅です。
こちらを先に読むより、本編3巻を読まれてから見られた方が、この本の立ち位置やら存在感、影響など納得できる部分が出てきてよいと思います。
ポールの生い立ち。
父がユダヤであるがゆえの心の奥に持つ悲しみとうっ屈。
モーガンの家柄。
市長である父への反発。
それぞれの持つものがあるがゆえの、二人の反発と特にモーガンがポールを知ることによって起きてくる淡い気持ち、そんなものが痛く胸につきささる。
そして、まだ幼い同性同士の恋心の一途さと残酷さを見せる下級生の関係。
モーガンの父がポールを利用したことで、腹を立てたモーガンなのに、それによって心を閉ざしてしまうポールの姿、せっかく少し寄った二人が決別してしまうさまは見ていて心が痛い。
それらがうま~く物語を成して、思春期を形成しているのは見事な手腕だと思います。
描き下ろし『Take my hand~』で、本編その直後辺りの3人の再会場面が描かれているが、モーガン切ないよ~
ポールは罪つくりだ。
こちらは既に07年の作品になるので、お馴染みの絵柄になっている。
リボンタイと眼鏡と制服に思う存分、萌え萌えできる作品です。
「Jの総て」のスピンオフ。表紙の2人は中身を見るまで誰だかわかんなかった。なんだかやるせない話でした。モーガンの想いが通じることがなく、ポールが心閉ざしてゆく長流れが止められず、鬼気とした関係になってしまったのが哀れ。描き下ろしでJとの新婚生活を垣間見れたのは嬉しいッ♥
「Jの総て(全3巻)」に登場した真面目な優等生ポールとモーガンの出逢いから始まるストーリーです。J~の、スピンオフ作品。
「Jの総て」では不良として登場していたモーガンの秘められた青春時代と淡い想いが描かれていてもどかしさに悶えました。おまいさん、こんな恋をしていたのか…っ!
もし、これから読もうと思っていらっしゃる方はこの作品よりも先に「Jの総て」を読んでから、本書を読まれる事をオススメしたいと思います。その方がキャラ達の関係性が判り易いし、何より「Jの総て」の時のポールやモーガンへのイメージが変わっていくと思うからです。凄いよ、ちょっとギャップに鳥肌立ったよ。
人物設定が凄くシッカリしていると思う。
ばら色の頬です。タイトルからして青い春の香りがします。
報われない恋だけど一生懸命。
かなり切なく、スレ違ってしまう様が悲しい。だけど、最後まで読んでしまうと、キャラ達が凄く愛しくなる。
恋愛、恋心、そういうのをテーマにした爽やかな絵柄と話だけどガツンとパンチのある作品です。
かおる
値段が高かったので、どうしようか迷っていましたが、
レビューを見て、買ってみようと決心しました。
決心が揺るがないうちに注文します~~