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kokkyou no chou
【国境の蝶】
時代は戦時中な話ですね。
足が悪くて戦場にいけない青年と、戦場から帰ってきた男との話。
表紙から言えば、眼鏡のほうが帰ってきた男です。
「花を植えよう。この花にしか止まらない蝶がいるんだ」
的なセリフとかね。良かった。
最初は、そんなことを何故言うのか!?と、反対していた青年も、徐々にその魅力に引き込まれ、子供たちと一緒に花を植え・・・・という話。
最後は、眼鏡の人つかまって、サヨナラしてしまったわけですが、その後、花一杯になった台地に蝶がやって来た。という終わり方はすごくよかった。
腐った心が癒される。
【占妖伝】
占い師だった男が、王の死相を見て、処刑された。
そして、占い師は、もりの妖怪に食われ、自らも妖怪と化してしまった。
そんなとき、一人の青年がこの妖怪に遭遇する。
彼は言う、自分には娘がいるのだ。そしていなくなった父を探しているのだと。
命乞いをする青年だが、妖怪は聞く耳をもたない。
しかたないので、1つだけ青年は願った。この人形を娘に。
そして、最後に青年に名前を聞く。
その名を聞いた妖怪は・・・・・。
その殺した青年は、元占い師だった妖怪の息子だったという話。
ちょっぴりキュンとしてしまいましたよ。
心が痛くなってしまうような切ない話。
全てを思い出し、しかし、アヤカシと化してしまった本能を押さえられず・・・というね、葛藤が苦しいでござります。
【白峰綺譚】
白峰、流刑の地。
崇徳天皇・・・の話。ちゅーか、そこに飛ばされてしまった少年と・・・な話です。
世間とは切り離された場所にいて、思いだけでも伝えたいと、写経をひたすらする天皇・・・・。
そして、少年がたまたま読んだ詩が、かつて、天皇が読んだ詩だった。
この、歌詠みが重なったところがすごい良かったvv
あ~シュンとしてしまう。
【牙】
彼は吸血鬼なのに、毎日十字架を持ち、神に祈る。
彼のキスはいつも血の味がする。
寝る前には決まって聖書を読んでいる。
俺は彼を信じることが出来ない・・・・・
そんな吸血鬼と少年の話やね。
神に祈り、救いを求め。
しかし、吸血鬼としての性は捨てられない。
牙は抜いても生えてくる。
そして他人の血を吸わずにはいられない。
獣としての性・・・。
BLっていえば、これが一番それっぽいかな(ハナレロヨそこから・・
なんかイイ。・゚・(*ノД`*)・゚・。
・・・・・・・・・
とりあえず面白かった!
中、すごい黒いけどww
色がねv
読んでみる価値ありですよ。
BLが読みたいんだよ!!ってかたはごめんなさいですが。
読んでみようって方は賛成v
いち作品集として好きな本でございますヽ(・д・)ノ