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同名のシリーズ3巻ですが、1、2巻とは全く別のお話です。
この巻から5巻の最終巻までは夏月とヒバナがメインのお話になります。
雰囲気も1、2巻とは全く変わって背景にかなり重いものを感じるものとなっています。
ただ、時折ヒバナの明るさに救われます。
この巻では二人の過去、出会いから丁寧に語られていて、2人の心情が近づくのが分かります。
まだまだ序章で、この巻では謎が多いのですが、暗い道に迷うような展開を予期させる雰囲気作りは秀逸だなぁと思います。
はっきりした暗い出来事はこの巻では起こらないんですけれど、まるでアンデルセンの童話や「幸福な王子」を読む時に感じる胸を締め付けるような感覚を時折感じさせます。
同時収録の番外編は、1巻と2巻で登場したキャラ達のその後のお話です。
旅先で見かけた恋人たちの写真を撮って絵葉書にして送るという展開でほのぼのとした雰囲気です。
『草の冠星の冠』はシリーズで、いろいろな目には見えないものたちが出てくるおはなしで統一してあります。ですが今まで続いていなかったので、1、2巻を読んでいなくても、ほとんど問題はないです。
今まで1巻で完結していたのに、今回はつながっています。…ので、続きがでるまでものすごく焦らされています…。テクノサマタさん初の“つづき”だとか。
内容は、随分変わったなぁ、というのが私の最初の印象でした。
『草の冠星の冠』はもっとほんわかしていたような…と。でもこの特有のことばと書き方とせつなさはいつもどおり、とてもいいです。
ですが続きなので、4巻に期待!ということで「萌」評価で。
前は人間と植物の話ばかりだったのが、今回は人間と季節になって、植物の精は今回とても出番が少ないのが個人的には少し残念でした。
今回の植物の精は木の強いオンナノコ名のですが、とても好感が持てるかわいい子です。
重い・せつない話大好き!な方にはオススメです。
1,2巻が苦手…な方でもまたこれは違った感じかもしれません。
私はこれからの展開で泣けそうな臭いがするので、どう完結するのかがとても楽しみです。…ほんとに4巻はいつ出るんだろう……と遠い目ですが。
番外編は、1巻の「白木蓮」と2巻の「不断梅花」と「飼猫柳」のその後です。なつかしい!
この番外編が最後にあることで、随分救われてる気がします。
『草の冠星の冠』シリーズの中で一番長いだけあって、一番伏線が色んなところに張られているのかなと思います。細かいところまで読むと新たな発見がたくさんあります。
まだこの『恒久夏国』が終わってないのでなんともいえませんが、とても大切に書いている感じがでている良作です。
3巻は今までのほんのり幸せとは違ったお話でした。
どんより不幸な感じです。
夏の精として町にやってきた男は、この仕事に着く前の自分の記憶を持っていました。
春の精に話すとそんなことはなかったと言われ、自分の記憶がなぜ残っているのか、不思議だったようです。
しかし、神のいたずらか。。。
記憶に残っている少年と再会します。
が、その少年の傍にはグリンという植物の精がいて、なぜ今戻ってきたのかと敵意むき出し。
グリンの事はさっぱり分からない夏の精。もしかしてこの少年も勘違いだろうかと思っていたが、珍しい名前を聞いてやはり勘違いではなかったと悟ります。
男の子の名前はヒバナ、親が名づけたその名前を昔二人で話した記憶。
出会いから別れまでの記憶が徐々に描かれていて、泣けてきました。
ちょっとこのまま3巻終わるのは耐えられないくらいの痛さでした。
3巻は重いお話ですが、きっと4巻でハッピーになるはず!
私好みの切ない・重い・悲しいが三拍子揃っていたので神に近い萌え評価です!
3巻ではありますが、1〜2巻とは違うお話なので3巻から読んでも問題ありません。3〜5巻で一つのお話です。
取り戻せないということを突きつけられてから、2人が仲を深めていく高校生の話が進んでいくことが、とても苦しいです。夏月とヒバナが仲良くなっていくことが嬉しいのに、彼らの運命はわかっているのですから。
過去編にこれだけ話数使えるのがすごいな〜今時だとこの1冊が2話ぐらいに圧縮されそうだ。幻冬舎は結構長期連載多いか…