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amayaka na toge
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
が主人公の物語。わたしにとっては痛い系のお話でした。タイトルにある「棘」は彼の身体と心の両方に刺さっているもの。八木沢の過去には一体何があったんだろう?知りたくってたまりませんでした。
作家の伊藤とセフレの関係を解消後(八木沢は伊藤のことを少なからず思っていたようですが)、新たに和泉恭一という作家の編集担当を任されることになった八木沢。しかも作家本人からのご指名だった。和泉は八木沢より年下でイイ男っぽいのだけれど、なぜだか彼の表情や仕草に既視感がある…。
八木沢には高校時代に付き合っていたバイの男がいて、傍目にはロクでもないこの男に夢中だったんですよね。つまりこの男が八木沢に「棘」を残した張本人らしい。高校時代の八木沢はメッチャ綺麗で、その頃から既に薄幸感が漂っています。わたしって八木沢さん贔屓だな…と思ってから、宮本先生の描く受けが好みだなーと気付きました。
「やわらかい棘」本編の後に、描き下ろし「嘘つきな棘」・「甘やかな棘(本編プロローグ)」の二編が収録されています。前者では八木沢の過去との和解、後者では和泉と八木沢がホテルで仕事の初顔合わせをするシーンを中心に描かれており、それぞれが通ってきた道程を知った上で改めて読み直すと感無量っていうか、うるうるしてしまいました。
たとえ辛い経験をしても、それを凌ぐ幸せが必ず待ち受けているはず。宮本作品を読み終えると、いつも優しく励まされたような気持ちになります。
読めば読むほど心に沁みる「何か」がある。故に「神」評価です。
主人公は、「手をつないで、空を」の晴也の元セフレ・八木沢圭、編集者。
八木沢の独白。『俺は男運が悪い』…
今、既婚編集長との不倫。
その前、10年間恋人だと思っていた男に振られた。(←晴也の事。八木沢が真剣だった事がここでわかる)
そして、もっと昔の男は……体と心に棘を残した男。
その男・渉の弟、すばるが、新進作家として八木沢の前に現れる。12年間忘れたことなかったよ、と言いながら。
すばるの出現で、過去に引き戻される八木沢。渉が好きだった。思い出したくもない酷い事の数々。
現在と12年前、八木沢視点とすばるの視点の描き方が非常に巧みで、高校時代の八木沢が渉に恋した事で抱えた様々な傷、今に続く繊細な心の動きが物凄く伝わってきます。
今はすばるがいるのにまた心に渉が蘇ってくる。会いたいと言ってくる渉と対面する場面など読んでる方も胸が痛くなりました。
終わったこと。
もう煩わされなくてすむという安堵のようなものと、もう取り戻せないという諦めのようなもの。
そんな相反する感情を言葉にも出さず、前に進む。
そして本当にすばると歩んでいく、これから。
「甘やかな棘ープロローグー」
新進作家・和泉恭一として編集者・八木沢と初顔合わせをする直前の、すばるの胸の高鳴り。
(八木沢の身代わりとして似たタイプの男性と付き合って、浮気をしたからと切って捨てる、そんなすばるの冷酷な一面も垣間見れます)
「手をつないで、空を」に出てきた編集者、八木沢が主人公のお話。
シリーズと書かれていますが、スピンオフという感じでしょうか。
これ単品でも読めるお話です。
手をつないで~での八木沢があまりに不憫だと思っていたので、幸せになるところが見られてよかった。
でも明かされる八木沢の過去がDV、レイプ、心臓疾患…と知れば知るほど重く、作者さん曰く彼は不幸体質なんだそうですが、見ていてもかわいそうで辛すぎます。
十代のときに痛々しい初恋を経験した八木沢は、以来10年友人であり、恋人と思っていた男性にふられ消沈するところに新鋭作家の和泉と出会い口説かれます。
和泉は八木沢が昔DVを受けていた恋人の弟で面識もあり、昔から八木沢が好きで、作家になったのも八木沢と再開したいから…という執着の強い人物。
和泉と再開し、恋人になるまで恋を育むお話ではなく、現在フリーの八木沢と和泉が恋人になるのはあっさりと早いんだけど、その後八木沢の過去を追っていくお話です。
それがあまりに痛々しい。私はこういう痛々しい過去話が半分、というのは苦手なのですが、これは目が離せなくなります。
でも幸せな未来のためには痛々しい過去を読まないといけないのも仕方ないのかなぁと思いました。
ですが、八木沢と恋人になったことで和泉の作家へのモチベーションが下がり、そのせいで八木沢が別れ話を持ち出したり、DVやレイプの原因となった和泉の兄と再開するなど、きちんと未来に向けて丁寧に書かれています。
個人的にもう少し和泉がしっかりしていたらいいのに!と思わなくもないのですが、八木沢が典型的な「しっかり者の年上受け」なので上手くいくのかな。
和泉のために、同性愛という重荷を背負わせないため八木沢が10代の和泉のまえからきえたことや、暴力で縛りながらも八木沢を愛していたと感じられる和泉の兄の行動など、複雑でせつないエピソードが満載です。
重くはあるのですが最後はハッピーエンドですので、甘さだけでないせつなく苦しさも孕んだお話が読みたい時にはオススメです。
すごくじっくりとモノローグの練られた素晴らしいBL作品だと思う。宮本さんの作品の中でもかなり好きな作品です。
純愛って素敵だなって感じました(´ω`)
学生の時、兄の恋人だった八木沢に恋をして、12年後に作家として出会った2人のお話です。
過去と現在を行き来したストーリーで、トラウマちっくな話もあり、いろいろ話しの詰まった1冊です☆
和泉の一途な想いを是非感じて下さい!