純情オメガは恋から逃げたい

junjo omega wa koi kara nigetai

純情オメガは恋から逃げたい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立2
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
3
得点
17
評価数
11
平均
2.2 / 5
神率
9.1%
著者
高峰あいす 

作家さんの新作発表
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イラスト
kivvi 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
価格
¥890(税抜)  
ISBN
9784773060843

あらすじ

どうか私から、プロポーズさせてくれないか<; br> 遺伝子診断で運命の番がわかるようになった時代、オメガはアルファとの『お見合い』が義務づけられていた。
番を作るつもりのないオメガ・澪が渋々その会場に赴くと、待っていたのは藤宮というエリートアルファ。
お見合い相手は彼ではなかったはずなのに、澪は初めての発情期を迎えてしまう。
一人で生きていこうとしていたのに……そう思う澪には藤宮との子が。
そして藤宮が二人を、澪の愛を求めて追いかけてきて──!?

表題作純情オメガは恋から逃げたい

藤宮雅信,エリートアルファ,藤宮商社御曹司
結城澪,18歳〜,パティシエ,養護施設育ち天涯孤独のオメガ

その他の収録作品

  • 純情オメガの新婚生活
  • あとがき

レビュー投稿数3

進歩した社会でのオメガバ

SF程ではないですが、割と進歩していて、オメガを襲ったアルファは犯罪者になるようなオメガが虐げられることがないようになってる社会のお話でした。

遺伝子診断で相性が良い同士のお見合いが義務付けられていて主人公澪がしぶしぶ出かけるのや、アルファから逃げるオメガがDV男から逃げようとするみたいなのも妙にリアリティ感じて面白かったです。

経験もないのに、妙に心配してぐるぐる考たり意固地になってしまう澪の思考も、頭でっかちな自分には割と共感が持てました。ただ、周囲に良い協力者がそろっているのに独りで全部決めようとする澪の頑なさが不思議ではありました。近所や友人など身近に暴力アルファから逃げてきたオメガがいたら怯えてしまうのも分かるのですが、一番の相談相手が幸せ番なのに何故?と。

それと、遺伝子的に相性が良いのが運命の番という訳ではない、というのがキーポイントだとしたらもっと後出しでも良かったかなぁと思いました。自分は淫乱なんだ…と嘆く澪が運命の番だったからなんだ!と分かる単純な展開の方が、自分には澪がもっと可愛く感じた気がします。

0

タイトルに異議あり!

この作品の評価は受けの澪の事が好きになれるか否かで変わると思います。

私は好きにはなれませんでした。タイトルの「純情オメガ」を「意地っ張りオメガ」に変えたいくらいです。

あまりの意固地で強情な性格に途中で嫌気がさしました。それにとても卑屈で、どこに魅力があるのか分かりませんでした。

こちらのオメガバの世界観はアルファの中でも希少なエリートアルファが存在します。
そして遺伝子診断で分かった「運命の番」同士が、「お見合い」をする義務があるんです。

確かに「お見合い」に現れた雅信のした事は、澪には許せなかったかもしれません。

けれども心配してくれるオメガの保護施設の人達の話も都合が悪くなれば逸らすし、誠実に謝罪した雅信とまともに向き合おうとしないのにかなり苛つきました。
とにかく考え方が卑屈なんです。「運命の番」を否定してるのに「運命の番」にかなり拘っているんです。

そして2人が番になった後も、雅信は理解があって澪はパティシエとして働き始めます。
そこへ澪の友人のアルファが現れるんです。
2人の息子の隼人が懐いていて、雅信は微妙な気持ちになるんです。
それで雅信が牽制した事を知った澪が怒って、2人はギクシャクしてしまいます。

それで息子にも気を使わせて反省しておきながら、息子の相談を友人のアルファにして、そういう事は雅信と話し合うようにと嗜められるんです。
もう呆れるというか、この受けはって開いた口が塞がりませんでした。

5

すさまじくこじれている

オメガだけど別に番は求めていないパティシエ志望の澪と、人違いで見合いの場に現れた金持ちのエリートアルファ雅信。『運命の番』じゃないはずなのにお互い発情してしまい、正気に返った澪は無理矢理番にされてしまうかもという恐怖から逃げだす。だが時を経て、雅信との子、隼斗を抱えながらオメガ支援施設で働いていた澪の元に、雅信が現れる。
いまだに澪を愛してる雅信と番になりたくない澪、二人のすれ違いこじらせラブストーリー、という作品です。

とにかくこの作品の肝はまっすぐに好きだと言ってくる攻めの雅信に対して受けの澪が感情をこじらせまくってるところなんですが、まず澪の心情を理解するためには、以下の2点が重要となります

1、この世界では生まれてすぐバース性が分かり、それぞれの性に応じた抑制薬を投与される。そのため、オメガはめったにフェロモンを出さないしアルファもそれをかぎ分けられない。
2、『運命の番』とは、国が発見した『番遺伝子』から導き出した『子作りにおいて相性のいいアルファとオメガの事』であり、基本的にオメガがフェロモンを出すのはこの『運命の番』に対してのみと言われている。

これが常識となってる世界なので、澪は自分のことを「『運命の番』じゃない男に発情した淫乱」だと責め続けるし、いくら雅信から愛を告げられても「『運命の番』じゃないのにそんなわけない」とはねのけてしまう。

雅信への怒りと嫌悪は割と早い段階で解けるのですが、上記の『自分が知る運命の番のありかた』と、そもそもの『番なんてほしくない』という感情が澪を頑なにして、なかなか二人の仲は進展しないのです。

雅信も雅信で逃げた澪に対して「謝って、そして改めて番として迎えたい」と割と甘い事を考えてたけど、澪に怒りと嫌悪をぶつけられた事にショックを受けたり、『番なんていらない』という澪の気持ちを尊重したいけど諦められないし他の男に渡したくないと思い悩んだりするわけですが、作品の全体としては澪がとにかく思い悩み、それに対して雅信含む周りの人たちが優しくサポートしてあげる、というのが主軸ですね。

特に澪が身を寄せていたオメガ支援施設の良治と琴羽は、まだアルファとオメガがお互い本能で強く惹かれ合い結ばれていた世代なので、遺伝子だけで相性が決まるわけじゃない事を知っており、また澪に、相性なんて関係なく強く惹かれ合う『真の運命』というものがある事を教えてくれます。

そんな感じで一つずつ頑なな澪の心をほぐしていくわけなんですが……なんかそれだけこじれた割に、全部解決した後はあっさり二人が結ばれてしまった気がします。

特に澪が『番はいらない』から『番にして』に代わる一連の流れは何度見ても「なんで今の流れでそうなった……?」という感じで。そこまでは割と悪くなかっただけにくっつくまでの流れがよくわからなくて、ちょっと冷めてしまいました。

おまけストーリーも悪くなかったけど、全体的に引っ張った割に盛り上がりに欠けて、まあ普通、という印象でしたね。きちんと澪の心情を理解できないとただただ身勝手で情緒不安定なキャラにしか見えないし、『純情』というタイトルは少し違うかなあという感じです。

読み返すほどではないな……。

3

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