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tsuki to kin no Shangri-La
2巻、完結巻です。
1巻で忍び寄って来た中国によるチベット侵攻の波がついに主人公達に襲いかかります。
ダワ達は逞しい青年期に入り、最初の方のページの彼らの成長した姿にキュンとしました。
また、作中のドルジェの黒帽の踊りの姿もとても素敵です。(裸の背中の色っぽさ!)
そんな姿にダワも自分の中のドルジェへの気持ちにとうとう気付き、葛藤し、苦しみます。
しかし時代は激動の波に飲み込まれていきます。
ダワ達の僧院のトゥルク(転生ラマ・化身僧)をダワ、ドルジェ、ガワン、副僧院長らは古都ラサまで送り届けるのですが・・・。
2巻では、ダワの生い立ちや父母の事が分かったり、ダワ、ドルジェのそれぞれの行く道が決意されます。
そしてラサでの中国軍の横暴に胸が痛みます。
「昔中国だった」と言う理由だけで、こんなにも理不尽に善良なチベットの人達は虐げられて行くのかと恐ろしくなります。
そんな時代の波に抗って行くであろう彼らの姿で物語は終わります。涙なしでは読めませんでした。
それどころか、読み終えて数日経った今でも胸に澱が溜まったままになってしまっています。
そうなってしまうくらい、その時代のチベットの人々の様子が自分が一緒に経験しているかのように感じられる素晴らしい作品です。
彼等の行く末に幸せが有りますように。
チベットが全ての人々にとっての理想郷、シャングリラとなる日が来ることを願ってやみません。調べたら今現在も、大変なんですね。いつになれば彼等の祈りは成就するのか・・・。
追記・ダワの気持ちに対するドルジェの答え、二人の選んだ道等、切ないですが是非作中にてご確認下さい。
あと、1巻の感想で書きそびれましたが、ダワのお父さんもめちゃくちゃカッコいいです!
そしてドルジェは褐色黒髪、ダワは色白金髪?美人系です。
それと・・・。蔵西先生の前作、流転のテルマ(ブロマンスです、こちらは現代物、オススメです)で初めて知ったのですが、チベットの方々は寝る時裸なんですよ・・・。(その方が暖かいそうです)
そんな描写も有ったり、蔵西先生の絵がまた色っぽいんですよね、ふとした拍子に。
そんな所もご堪能ください。