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gokujou shacho to kosodate doukyo wa amakunai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ナツ之さん×麻々原さん、ということで即お買い上げ。
あらすじを拝見して、ナツ之さんにしては珍しくファンタジーものかな?と思いつつ手に取りました。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
舞台は近未来の日本、かな?
遺伝子操作された子どもが生まれてくる世界。
生まれながらにランク分けされており、Sランクを頂点に下に行けば下に行くほど「ダメ」な人間として扱われる。
優秀な人間たちは中央都市に住まい、結婚という制度をとるものはほぼおらず、子が生まれても自分たちで育てることもない。いかに合理的かつ生産的に生活するかという点に重きが置かれている。
その中央都市とは一線を引き、昔ながらの生活を送るのが郊外に住む人たち。遺伝子操作された子を成すのではなく、「家族」という単位を取り生活しているが、遺伝子操作されていない彼らはランクとしては下に位置しており、さらに遺伝子的な疾患を持ち合わせている。
そんなランク分けされている世界において、今作品の主人公は郊外で生まれ育ち、最下層に位置するであろうGランクに位置付けられている友也です。
友也は努力家でもあり、優秀な学生ではありましたが、都市で働くにはランクが下すぎてまともな職にありつけない。奨学金を返す必要もあり、収入の低い実家のある郊外に帰ることもできずバイトで食いつなぐ日々。が、そんなある日、彼は大企業「フォースクエア」の社長・宇喜田に能力を買われ秘書として雇われることになり―。
というお話。
階級によって分けられた世界。
薄幸青年が、スパダリに救済されるストーリー。
と、既視感ありありなストーリーなのですが、今作品がそれらと一線を画すのは攻めの宇喜田の存在かと思われます。
最上ランクに位置付けられた「S」という立場。
イケメンで、学生時代に立ち上げたアンドロイド製造会社・フォースクエアをあっという間に大企業にまで成長させた有能な人物。
多くのBL作品では、こうしたスパダリって受けさん溺愛の執着攻めさんも多く登場する中、彼の内面は異色と言って良いでしょう。
合理的かつ生産的。
恋人は作らない、なぜなら「一晩を過ごすまでが恋愛感情のピーク」、「一人の人と付き合うのは飽きる」と言ってしまうほどの人物なのです。
でも、彼は決してひどい男ではなく、それは彼の人づきあいのスタンスでしかない。合理的、ゆえに人を判断するときはその人のランクではなく能力を見るという、企業のトップとしては有能な判断ができる人物でもある。
こうしたちょっと特殊なバックボーン、そして攻めさんの内面から、ストーリーはシリアス過ぎず、コミカル過ぎない。そこにBLとしての要素として加わるのが、主人公である友也の想いです。
友也は生活するために宇喜田の秘書をやめるわけにいかない、という理由がありますが、それよりなにより、彼は宇喜田に恋しちゃってるんですね。合理的で、恋人や配偶者はいらないと言い切ってしまう宇喜田に恋してしまった友也の絶望感が、ナツ之先生の圧倒的な文章力と共に読者に流れ込んでくるので、読み手も友也と共に彼の恋心に寄り添ってしまってめっちゃ切ないの。
恋人になることができないなら、せめて「秘書」という立場で宇喜田の傍にいたい。だから、どんなに心が痛んでも、宇喜田が女性と一晩過ごす部屋を用意することになっても、踏ん張って耐えている。その健気さに萌えが滾る。
で、ですよ。
彼らの恋、仕事、それもめっちゃ良いのですが、さらに加わる因子が。
タイトルからも推測できるように、お子の存在です。
宇喜田の、子。
娘のアリサの登場です。
とある事情により、今まで宇喜田が存在すら知らなかったアリサの登場により、友也の感情は一気に爆発し―。
バックボーンはてんこ盛りです。
なのに、それらが上手く絡まり、コミカルに振り切ることもシリアスすぎにもせずに一気に読ませる。さすがナツ之先生。
「アリサ」という存在を得たことで、宇喜田が人として成長していく姿にも萌え。
都市では合理的を謳うあまり温かみのある描写は登場しませんが、友也の実家のある郊外は人情味あふれているのも良かった。
宇喜田が希薄な人間関係しか築けない理由。
アリサの誕生のなぞ。
宇喜田が友也に惹かれていく感情の機微。
そういったところもきちんと回収しつつストーリーが進んでいくので読みごたえもバッチリ。
バックボーンとしてはドシリアスにも描ける内容でありながら、そこに終始せず描いていることで読み進めるごとに気持ちがほっこりしていきました。登場人物たちもみんな優しいっていうのかな。読後は真ん丸の笑顔になっていること請け合いです。
麻々原さんの挿絵も相俟って、非常にハートフルで気持ちが温かくなる、そんな1冊でした。
近未来の話?人間を遺伝子レベルでランク付け。中央と郊外の違い。
中央ではその人に適した住む場所があるとか、いろいろすごいなーと設定の素晴らしさにびっくり。近未来、確かにこうなる可能性もあるかも。
1人の人を愛する事に否定的な社長がアリサと郊外での暮らしをするうちにどんどん変化していく様が見ていて気持ちいいくらい。
Sクラスだしね、成長や学習能力も高いんだろうけど、良い方向に変化するのは見ていて気持ちいいですよ。
子供を育てる楽しさや、1人の人と愛を育む楽しさに気付けた社長は素直ですよね。
友也は中央ですごく頑張ってて、自分の感情は中央では適切なのか悩みながら毎日働いている。そういうのって、現代の日常でもある。
自分が素のまま過ごせる郊外に帰りたくなりますよ。
社長が好きすぎていじらしい。最後の初夜も友也らしくて良かったな。初夜に関しても社長は、今までとは変わったなと感じました。ステキ。
幼馴染くんがもう少し絡んで欲しかったなと思ってる。幼馴染くんも幸せになってね。
今回はSクラスの社長とGクラスの秘書のお話です。
受様が攻様の娘の子育てを助け、家族になるまでの本編と
2人の初夜を描いた短編を収録。
この世界は遺伝子工学に基づき、
優秀な、病気やストレスに強い子供が量産され、
働き手としての個人が最優先され、
中央都市では全てが合理性をモットーとされ、
今では都市に属するハイクラスと
都市に属せず郊外で暮らすロークラスでは
全ての面で大きな隔たりができていました。
受様は遺伝子操作されていないGクラスで
生粋の郊外出身者です。
大学までは努力すれば確実に報われ
都市での就職を望みますが、
ロークラスである事は差別されずとも区別され
就職は叶わず清掃会社のアルバイトとなります。
ところが社長室の清掃に派遣された会社で
社長に気に入られて秘書として雇われます。
この社長こそが今回の攻様です♪
攻様は最上位のSクラスで
学生時代に立ち上げたアンドロイド会社は
今やアンドロイド事業の中核企業に成長します。
攻様は受様の真面目さと優秀さを評価して
秘書としてスカウトしてくれますが
その会社でもCクラス以下の社員はおらず、
受様は様々なプレッシャーを受けつつ、
秘書業に邁進することとなります。
攻様は今まで出会ったどんな人間よりも
完璧な美貌で、仕事ができ、穏やかで理性的ですが
男女の付合いは最初が一番楽しいと公言として
次々と相手を変える独身主義者です。
受様は攻様への恋心を秘めながらも
攻様を支えている事を誇りとしていましたが
攻様の娘を産み育てた女性が不慮の事故で亡くなり
遺言で遺伝子上の父親である攻様に娘が託されると
攻様は娘の観察期間をも受様に任せる気満々で
受様は攻様の無理難題を克服し続ける事を
攻様の隣にいるための証明だと思ってきたのに
攻様にとって自分が便利な道具でしかなく
永久にわかりあえないのだと痛感します。
受様はこれ以上攻様と共にいられず、
貯まった有給休暇を申請して即退社し、
実家への逃避行を決行します。
果たして攻様は娘の観察期間を無事に終えられるのか!?
そして受様の恋の行方とは!?
特上クラスであり自社を率いる社長と
下位ランクである攻様の秘書との恋物語になります♪
遺伝子によるクラス分の発達した近未来を舞台しての
身分差オフィスラブなのかな!? と思っていたら
ちょっと違いました(笑)
ナツ之先生は
見た目も良くて仕事はできる(一芸に秀でる)けど
私生活ではダメダメ(非常識)なキャラクターと
彼を支える(極常識的な)お相手という組合せが
実にお上手だと思います。
本作も世間的には社長としては
その才能を遺憾なく発揮している攻様と
そんな攻様を支える受様という
実に美味しい組み合わせでワクワク読み始めました♪
実家に帰った受様でしたが
家族は翌日から温泉旅行の予定があり
1人で留守番をすることとなります。
そこに娘に泣かれ続けてほとほと困った攻様が
やってくるのですよ(笑)
受様は攻様というより娘がかわいそうすぎて
つい攻様を受け入れてしまい、
奇妙な同居生活を始める事になります。
何をするか予測の高内1才児との生活が
攻様を変えていくのですが
攻様が変わっても受様には
その変化が信じられたり、信じられなかったりで
受様の恋が実るまでハラハラ&ドキドキで
たいへん楽しく読ませて頂きました (^-^)v
受様はランクによって様々な不条理を味わいますが
人の優しさや人情こそが人を変えるのだなと思いました。
受様のよき理解者である統括秘書の絶妙な突っ込みは
読者の気持ちも代弁していて
彼女と一緒にヤキモキしてしまいました。
2人の初夜を描いた続編短編、
一線を越えられなくてグルグルする2人が
とても楽しかったです。
先生買い。ほんわり暖かく、めっちゃ面白かった!いつまでも覚えているかといわれると?なので萌2より萌にしました。お子様大丈夫で、宇宙人な攻めが好きだったら良いのではと思います。本編310Pほど+あったか幸せ後日談36Pほど+あとがき。
中央都市の一等地にあるフォースクエア社で社長秘書を務める友也。出身は都市の郊外でクラスは落第生に近いGクラス。希少種扱いされることもある中、Sクラスの社長に誠心誠意尽くしきっていましたが、ある日、社長の遺伝子を持つ女の子が母親を亡くしたため転がりこんできて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
アリサ(攻めの子♀、1歳ちょっと)、木村さん(統括秘書♀)、秋山(Aクラス、攻めをライバル視)、たっちゃん(受け実家隣の幼馴染み)、受けの姉夫婦+姪っ子ぐらいかな。アリサちゃん最高、無敵。
++面白かったところ
お話は近未来の設定。合理性をモットーとする中央都市(今の東京みたいなところ?)は、人々は遺伝子によりクラス判定され、皆さん家を持たず、遺伝子工学により生まれる前に、優秀・健康な子供を選別、量産するという、ちょっとおっかない社会。最高のSクラスである攻めさんも「結婚?一生一人とか、拷問?」と言い切る方。そもそも攻め自身が両親を知らない!社会がそういう攻めを産み出したのでしょうけど、がちで発想が宇宙人!驚くやら呆れるやらでめちゃ面白かったでした。
そんな攻めさんが、自分の遺伝子を受け継いだ娘を突然引き取ることになって、さあ大変!とっても頼りになる秘書(受け)を頼ろうとしたものの、ぷっつん切れていた受けは「辞職します」とさっさと郊外の実家へ脱出!あわあわ追いかけてきた攻めさんと、やむを得ず実家で数日過ごすことになるのですが、まあその娘であるアリサちゃんの面白いこと!まだ「ママ」(=受け)、「ん」「あえ」等しか喋らないですが、まあ好奇心旺盛やりたい放題、一瞬たりとも目が離せない。そこもまた自分の育児を思い出して、大笑い。
最後の恋心になる過程を楽しむというより、お子様と宇宙人が繰り広げる庶民生活環境でのドタバタ劇を楽しんだ印象です。ほんとアリサちゃん可愛い。お子様社長も可愛い。一生苦労するかもしれないけど、受け、頑張れ!と思った一冊でした!
オメガバでは無いけど人類がランク分けされている世界観がとてもユニークだと思いました。
そして友也の光太朗を語る心の声が、まさに推しに対する気持ちのように雄弁なのです。
好きだけど、想像もするけれど、それはあくまでも現実味を帯びて無いからこそで、あくまでも現実にならないからこその好意なのです。
それが光太朗が自分の子どもを連れて来た事によって、友也が一杯になってしまい実家に帰って2人の関係が変わります。
それにしても会った事も無い女性が自分の子供を産んでいたとか、文明は発達してても倫理的には受け入れられない世界でした。
その点自分も友也と同じ郊外の人間だなと思いました。
友也の気持ちを知りながらも見て見ぬフリをしてた光太朗が、友也を追いかけて郊外で暮らす内に人間らしい感情に目覚めるのが良かったですね。友也をママと懐くアリサがとても愛らしかったです。
ただ、光太朗に告白されて友也がパニクるあたりからトーンダウンしてしまって、2人の初セックスまでが駆け足に感じてしまいました。
そして何となくですが、いつものナツ之えだまめ先生の文章より荒れてる感じがしました。