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――「愛してます」「……この体を か」?
hana no ou
感動で胸がいっぱいです。
九重シャム先生らしい人外ファンタジー。
シャム先生史上最高傑作だと断言させて頂きたい!
(あくまでも、個人の見解です)
とにかく美しくて優しくて温かい作品で、初っ端から涙が止まらなかったです。
緑の絶えた過酷な環境になった外界。
王族の末息子・ミスラと王である父は、〝命を植物に変える能力〟を持つアラニャーニーに助けを求めます。
王の求めに応じ、皇の娘・ラートリーとその息子・ダラフが人間の村に同行することになりーー…
戦争により自分たちの手で汚した世界。
アラニャーニーも先の戦火によって土地を追われてきたのです。
愚かな人間を恨みながらも愛するラートリー……このラートリーが美しくて儚くて、どこまでも優しい。
外見的な美しさはもちろんの事、心の美しさに胸打たれました。
そして、自分たちも植物に変えられてしまうのでは……と、猜疑心でいっぱいの村人達。
「化け物」と呼ばれ、石を投げられ、それでも笑って人間を許すダラフ心の広さに涙が出ました。
ラートリーの意思や思いが、しっかりダラフに受け継がれているのです。
そんなダラフに心底惚れているのがミスラです。
ラートリーとの約束を守り、片時もそばを離れずダラフに尽くすミスラ。
逞しく誠実で、その全てをダラフに捧げるミスラがとても一途で素敵です。
対するダラフは、獣の耳と鳥のような足を持つ半獣のような姿。
それでいて、美しく可憐。笑顔がめっちゃ可愛いです♡
そんなダラフを人々が慕い、大切にするようになっていくところも胸アツ。
ひょんなことから体の関係をもつようになったミスラとダラフですが、心はどこまでもすれ違ったまま。
お互いを想うからこそすれ違う気持ちが切なくて切なくて。
モノローグによる丁寧な心理描写や、蝶や草花の幻想的な表現が素敵です。
そしてなにより美しいのは、アラニャーニーが精霊の力を借りて命を生まれ変わらせる世界観。
ここが本当に圧巻で、植物として受け継がれていく命の尊さを感じました。
そうした複雑な世界において暴走してしまうミスラの愛情。
愛しすぎるが故に抱き潰してしまうムッツリさ。
これさえも愛おしく思えました。(ダラフは大変だけど;)
多少わがままでもいい。ここまで尽くしてきたダラフには、自分の気持ちのままに望む未来があってもいいと思う。
ミスラと生きる未来、ラストに回収されるタイトルの意味に心が震えて仕方がなかったです。
命尽きてもなお、共に生きる二人だと思います。
懸命に生きることの大切さや、奪って手に入れたものでは幸せは得られないことを教えてくれます。
また、人間の身勝手さや愚かさについて考えさせられる素晴らしい作品です。
ミスラのしつこいHも普段とのギャップが大きくて楽しいし、体格差にも最高に萌えました♡
たくさんの方に手に取って頂きたい──。
そんな、心に残る一冊です。
荒廃した地の王の息子・ミスラと精霊の力を借り命を植物に作りかえることができるアラニャーニー・ダラフ。
キャラ紹介が載っていたので、続編なのかな?と思いましたが違いました。
独特の世界観なので説明はありがたくて、ダラフのミスラへの矢印にはちょっと笑ってしまった。
一冊まるっと表題作、お話し運びが秀逸で、異種族のふたりがそれを超えて、すれ違いながらも何よりも深いお互いへの愛情を感じることができ、各話それぞれの終わり方がまた良くて、一話、二話の終わり方が特にお上手で物語にぐんぐんと引き込まれて行きました。
植物やダラフの羽の描写など、とても繊細で美しくて、絵を眺めているだけでも楽しめます。
表紙の淡い色彩も綺麗で、ダラフのシッポが可愛らしい。
ミスラとダラフの特殊な立場同士の両片想いに、スカンダ王とラートリの思い、ミスラとミトラの双子のそれぞれの気持ち、クリムとマーシャ、街のひとたちの心持ち…
様々な胸中が交錯し、厳しい環境の中で足掻きもがきながら同じく辛い境遇だったアラニャーニーの加護を受け再生していく。
人を信じること、おのおのが思い願う通りの明日がくること…最後には笑顔でいられるように、と前向きなメッセージの込められた優しさと切なさが溢れる温かいお話しでした。
絵が素晴らしいとても美しいお話でした
美獣人アラニャーニーの親子ラ-トリとダラフがどこまでも優しく儚くて慈悲深くて美しい
九重先生のファンタジーBLの中でも一番好きになりました。
あといつも思うのですが、衣装デザインが素敵!モダンだけど民族衣装っぽいし所々セクシー
アラニャーニーの人々は命を植物に変えることが、できるのですが、寿命間近なおばぁさんを、樹木に変えてましたねあの吸い込まれそうな、ダラフの瞳が美しい
そして植物になった人は今度は植物として、みんなを見守りながら、半永久的に生きることができるのではないでしょうか?
物語の設定もしっかりとしているしファンタジー、感動ありちゃんとBLもしてる美味しいとこだらけでした!
時は過ぎ一緒にいることを選んだダラフとミスラこれからもお互いを支えに想い合いながら、旅を続けて行くのでしょうね。最後はクリシュナの森に還るのでしょうかそこ気になりました。
あとダラフが可愛くて可憐で本当に綺麗でした
余韻に浸ってしまった。
素敵なお話でした。
私的にはBL的要素もエロも無しで、
全人類が読めたらよかったのに…
と思ってしまいましたが、
それでは九重作品ファンは物足りないのかな?
最高。
なんて美しいストーリーなんだろう。
そして、なんて拗らせた攻めの愛なんだろう!受けを大好き過ぎて拗らせてる攻め大好きです。受け以外はどうでもいいと言っても過言でないような。
人外ファンタジー。
九重先生の作品を好まれる読者さま方ならどんとこい♡だと思うのですが、初めましての読者さまなら驚かれるかも…。
帯に書かれている美獣人というのは受けの事なんですけど、おみ足が鳥系統だった。鳥は珍しいんじゃなかろうか。
腰から上は表紙で確認できますので割愛。
心が浄化されるホントに素敵なお話だったので、苦手な方少なかったら良いのになって思う。
ストーリーの美しさもさることながら、攻めの愛の深さがお気に入りなのでそちらを語りたいです。
初っ端、致しているシーンから始まるのですが、それは愛に溢れたえろと言うよりも、攻めの必死さ、愛の重さを伝えるような少し切ないえろ。個人的にストーリーがあまり悲しく重いものにならない事を願いながらも、攻めの愛が重そうなので私、嬉しい。笑
ストーリーは過去に遡り、ふたりの幼き日の出会いからはほのぼのと優しい。
まだ執着の片鱗は感じさせず、友愛と恋のはざまといった感じで和む〜〜♡
そこから成長するにつけ、愛の種類がどんどん(重く)変化していき、攻めの愛の軌跡がとにかく最高でした!
私が序盤で気にした作品のトーンなんですが、基本的にはほのぼので、時々優しさや健気さに涙が出て、そして攻めの愛に胸がギュッとなって、最後はハピエン!といった感じで、悲し過ぎるわけでも辛すぎるわけでも無いのでご安心を。
ストーリーも大満足!攻めの愛も大満足!
大好きな作品になりました(#^.^#)
先生の人外ものは色々あるけどこの話が一番好き。
人間同士の争いで荒れ果てた大地にダラフ達の特別な力で緑を再生していく話です。
小さい頃のダラフとミスラが可愛い。ミスラは一目惚れって感じでダラフの母から守って欲しいと頼まれた事もあるけど愛が重い。両片想いで拗れますがハッピーエンドで良かった。
とても深い話なので人間の欲深さとか現代に通じる物があると感じました。
人間の寿命がダラフの半分しかないのが気になリますが最後まで二人幸せでいて欲しい。
作者さんの作品は初めて読みました。
作り込まれた世界観のファンタジー。
幼い頃に出会い、ずっとダラフを守り側に居続けると誓ったミスラ。
いずれ離れなければならないから丁度いいと、ミスラと身体の関係を持ち続けてきたダラフ。
切ない長年の両片思いでした。
幼少期屈託のなかったダラフがちょっとツンデレになってしまったのは、拗らせたミスラへの愛情のせいなのかな…そんな風に想像して萌えました。
自分で寄るなと言ったのに、ミスラが本当に来なくなると脱水になるまで泣いちゃうんだぜ…可愛いが過ぎる!
そんなダラフに対して、ずーっと一途なミスラもまた良い…。
守りたくって、好きすぎて、大切にしたいのにHでは激しくしてしまうのが♡
「あなたに摘まれるためだけに咲いた花」
なんという美しい愛の言葉よ…。
人外と人間に生まれた絆や弱い者への慈悲なども丁寧に描かれていて、心に響くストーリーでした。
カタカナの名前がなかなか覚えられず、終盤にやっと飲み込めたので続けて2回読みましたが、2回目の方が引き込まれましたし、ストーリーに没入できて良かったです。
初めて読んだ九重シャム先生の作品です。
人間×人外CP
アガスタの王子 ミスラとアラニャーニー皇子 ダラフのお話。
人間が始めた戦争でアーリア大陸は人々が暮らすのも困難な土地になりました。
「命を植物に変える能力」を持つアラニャーニー一族も戦火で土地を追われ、クリシュナの森に隠れ住んでいます。
戦争が終わり、アガスタのスカンダ王は幼い王子 ミスラを伴い、アラニューニーのダーキーニー皇に助けを求めてクリシュナの森へ向かいました。
数年後、アラニューニーの王子 ダラフはアガスタの地で、命を花や木に変え、緑を芽吹かせる「花の皇」と呼ばれるように…。
ファンタジーの中でも、とても奥が深く、魅せられるストーリーになっており、何度読んでも感動できる良作だと思います。
また、九重シャム先生の繊細で力強さがあるタッチが物語をより惹き立てています。
幻想的で美しいクリシュナの森やアガスタの草木や花の描写が目に浮かび、セリフの一つひとつにも願いが込められているように感じられました。
母であるラーリア皇女とクリシュナの森からアラガスの地へ旅立ったダラフ。
亡くなった命を草木や花に変え、アラガスタの土地を浄化するため――。
アガスタの王子 ミスラは、病気で長くないラーリア皇女に誓いを立てていました。
「ダラフ様のお側を離れないと 約束します」
その言葉通り、ミスラは10年以上の間、ずっとダラフの側にいました。
幼い頃からお互いを愛しているのに、思い違いから受け入れてもらえないと思っている2人。
それは、人間とアラニューニーという人種や立場もありますが、相手を大切に想うからこそ生じる誤解です。
途中まで、両片想いなのに完全にすれ違っている2人にハラハラしました(汗)
きっと、気が付いていないのは当人達だけだと思いますが…。
後半は、スカンダ王の墓で泣き母の夢を見たダラフが苦しい胸の内をミスラに伝えます。
それを聞いたミスラの言葉は…
「あなたに摘まれるためだけに咲いた花です」
愛するダラフのためだけに咲く優しく強いミスラ。
やっと想いが通じ合った2人に、こちらの胸も締め付けられました。
この作品が素晴しいのは、ラブストーリーだけでなく、自分たち人間が起こした戦争でたくさんの生命が痛みや苦しみを受けますが、それでも立ち上がる人間の在り方を感じられることです。
――おのおのが願う通りの明日が来るように
きっと、精霊の力を借りて命を植物に変えるアラニューニーの力は、人々の夢でもあり、願いでもあるのでしょう。
九重シャム先生の世界観に愛と命が溢れる本編はネタバレなしでご覧ください。
描き下ろしは、本編の両片想いの2人のお話。
王子であるミスラの夜伽相手として夜毎に身体を重ねるダラフ。
両想いなのに、片想いだと思ったまま…。
まだダラフがお腹にいた頃にラーリア皇女が見た夢が現実になり、やがてダラフは「花の皇」と呼ばれるようになります。
「みなが笑顔で暮らす明日はやってくる」
ミスラとダラフの歩いた道には、草木が芽を出し、花が咲き、平和と希望に満ちていました。
ファンタジーがお好きな方はもちろん、たくさんの方に読んでいただきたい作品です。
ファンタジー系のBLは設定が難しかったり複雑で、それを理解した上で読まないといけないので苦手意識があったのですが、号泣してラストを読みたくない(終わってしまうのが嫌だから)と思うほど感動しました
BLを読んで泣いた中でも5本指に入るほど泣いたと思います
BLではありますが美獣人の設定で受けのデザインがあまり雄っぽくないので、画面が綺麗でより切なさが増して泣きます
ただ、BLというよりかは「セックスもする感動物語」という感じではあるので、好みが分かれるところでもあるのかなと思います
Kindle unlimitedで読めるので、一回みんなに読んでほしい本です
今回も購入させて頂きました。
ですが、個人的には先輩に繭~やMOMOの方が好みだったかなと思います。
煽りにあったエロの部分(性獣)に関しては、ねちっこくもなく、しつこくもなく、そういう場面はあっさり過ぎて、物足りない印象を受けました。
ストーリー重視の作品としても、一巻で終わらせるには勿体ない設定の作品なので、詰め込み過ぎな感じが否めません。
ただ、絵はとても綺麗で書き込みも多い。
一ページ一ページがとても綺麗です。
勝手な個人的な考えですが、私の中では先生の描かれたもので一番好きな作品とはなりませんでした。
先生の他の作品も素晴らしいので、是非。