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kodomo no jikan
2冊同時刊行のその②『こどもの時間』。大人と子供に別れたコミックスですが、こちらを子供と侮るなかれ!!恋愛の真髄を突く台詞とモノローグは、シュールな笑いを切なさに変える。号泣したわけでもなく、涙だって滲んでこない。やるせなくてみっともなくておかしくって。だけどいつだってマジだった。その真剣さに心が泣ける。これはそんな短編集です。
・『恋は山あり谷ごえだ』
激しい感情もなく心地よい関係だった高校時代の教師と、嫉妬の激しい現在の恋人。ラブラブのヘルスごっこやしょーもない嫉妬やケンカに大笑しながら、お話の本質は別にある。「何にでも終わりっていつか来る」「恋愛って結構しんどい」それでも恋がしたくなるお話です。
・『復讐するはラブにあり』
攻めが一途で男前。復讐のつもりがいつの間にか落ちているのが恋。笑えてドキドキしてなんだか切なくて、めちゃくちゃエロくて「好き」が溢れている。
・『青春のゲート』
キスは3回したもののそれから先に進めない同級生カップル。攻めは兄弟と相部屋、受けは母が過保護で家でのHは不可能で、だけど先に進めない本当の理由は…。
ゲイの受けのノンケの攻めに対する不安と、それを受け止めたい攻め。若い彼らの熱くて青い青春が眩しい。
・『ヘビーに愛して』
つきあいはじめて9カ月。未だ部屋に入れてくれない攻めの秘密とは…。コスプレH,爬虫類、虫が出てくるけど、愛が確認出来たなら些細な事は気にしません!
・『世界で一番パパが好き』
男手ひとつで育ててくれた、防衛大出身のカッコいいパパが、男の恋人と暮らし始めて女性化してきた!!パパを受け入れられない一人息子が、ちょっぴり大人に近づくお話。
・『ラ・ラ・ラ・ラブソーイング』
イケメンで目立つ存在の弟の影にいた、不細工な兄に訪れた恋のお話。弟を振って兄に乗り換えた恋人の真意は!?
・『子供の時間』
SEXに興味津々のゲイの高校生が、憧れのイケメンな家庭教師に…。未熟さゆえに起こした罪と罰。自分も先生も傷つけた青春の1ページ。本当の恋を知っても自分を恥じることはあっても、先生とのことに後悔はなかった。コミカル封印で青春の痛みを描いた秀作。心をグサグサ突き刺すやるせなさの後に、ほのかに残る優しさ。天才語シスコ、ここにあり。
・『Eの憂鬱・後編』
新たに大物作家を担当することになった岸田。原稿依頼に家へ出向くと…。小久江先生とのことで枕編集と影で呼ばれる岸田の、迷走サクセスストーリー。小久江のさりげない優しさと岸田の決心にキュンとして、最後のSEXにうっかり感動してしまう。オチはいつものカタル節!巧みな語り口は唯一無二。さすがです。
どうしたってやっぱり語シスコは天才だと思う。こんな世界を描けるのは先生しかいないから、早く漫画で復活して欲しい。私には最近、語シスコが不足している。
「おとなの時間」と同時刊行の本誌、こどもの時間というだけあって、高校生とか予備校生とか二十歳未満の男の子達のお話です。
若者ですから、その恋愛感とか愛だの恋だのは、もちろん体への興味が先走る部分もあり、、、
大人の恋愛と違って、これが一生モノの愛だ!みたいなスタンスでなく、一過性の性質を帯びた恋愛ものであることを頭に据えて読んだ方がいいと思う。
このノリの軽さも若さゆえのものだと思えば許せるし、それだけでも充分楽しいのでいいではないか!
そうでなくては語節作品ではないのです♪
ということで、この本も帯の返しには映画をもじったアダルトグッズ紹介(爆笑)
「マ●リックス」とか「ブロークバック●ウンテン」のパロディです!
★自分はいい加減なくせに、恋人にはとんでもない嫉妬を覚える何でも語尾に”ラブ”をつける男
★幼いころ苛められた相手に執着されて、復讐のつもりで弄ぶつもりが本気になってしまう高校生。
★エッチする場所に苦労する高校生
★アパートの店子として越してきた人と恋人になるも、秘密が・・・疑似触手プレイ有マス。
★自衛官のパパはオカマだった!?パパは息子を愛しているので、しっかりと貞操を守ってあげるのです。
★格好いい弟より、手芸好きなダサいお兄ちゃんに惚れた可愛いもの好き高校生。しかしその実態は・・・初体験がブタ!?
★家庭教師に一服持って襲っちゃう高校生、でも本気になってもその結末は切なく涙が悲しい・・・語氏にしては珍しいちょっとセンチメンタルなお話。
★「おとなの時間」で活躍した編集の岸田くんと、作家の小久江先生のおかしな関係の続き。相変わらず変態先生でした。
といったざっとなラインナップ。
高校生が主人公な事が多いので、エロもおとなものよりちょっと控えめ(どこが?)
割と、攻め様より受けちゃんの心の葛藤とか、切ない部分がクローズアップされています(中にはおバカもあるが)
きっとここに出てきた少年達が大人になって、語さんの描く大人もののストーリーの主人公になっていくんだろうな、っていう感じもしました。
以外に皆美化されていなくて、等身大なのかもしれないな~