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koi ni tsuite
表紙のふんわり具合やあらすじに書かれたほのぼのラブ♡から平和で穏やかな甘い話なのか?と思いましたが、そうでもなかったです(笑)
でも痛くはないので、比較的読みやすい作品ですかね。
受けの朝霞のお仕事はブライダルコーディネーター。
木原先生の作品はお仕事の描きも細かいので、自分の触れたことない世界が知れていつも興味深いです。
その分、仕事一筋になれない私は努力もして仕事ができる男の言葉(今回ですと新人に向けたようなもの)が地味に突き刺さりダメージもおっているんですけど(苦笑)
ノンケ同士の恋なので手探り状態が多く、どうにもスッキリしません。
笹川のような愚痴でも何でもしっかり耳を傾け話を聞いてくれる相手が私も欲しいなー…なんて思ったりもしましたが。
付き合うことになってもすぐさまハピエンルートに突入しないのが、先生の作品の好きなところです。
ですが、後半の素っ気なくなった笹川の選んだ行動はどうにも受け入れ難く、正直嫌いになりかけました。
好きで好きで仕方ないくせに、どうしてそうしたんだ…と頭抱えましたが、不器用なヘタレ好きにはたまらない(?)のかも…。
男性のブライダルプランナーの仕事話が新鮮で面白かったです。自己中心的な後輩へのガツンと正論を吐くシーンが良くて、身につまされ自分まで怒られているようでした。最後の最後まで結末を読ませない展開は流石なのですが、物足りなさや納得いかない点もあり、評価は萌にさせていただきました。
物足りなかった点
・笹川視点の描写が少なく、朝霞の肩をもってしまいがちだけれど、そうでなくてもキャラが弱い。何度もお酒に呑まれちゃう描写やゴミ屋敷暴露はリアルで良かったのですが。木原さんのお話には特徴のないおじさんも特徴のなさが逆に強い魅力になっているのだけど、笹川はその中でも薄いなぁと思ってしまいました。特に2回の引越しについての心情がないのでモヤモヤ。
・池上様
仕事と飲み屋での会話どちらも面白く読みました。朝霞との距離の変化も。彼と仲良くなって笹川が嫉妬する…とかの展開も少し欲しかったなとも思いました。同性婚するクライアントとプランナーの会話「マジな話さ、俺らのこと気持ち悪くないの?」も良い。
そして決して「池上」としない。心の内でも必ず敬称付けする朝霞の仕事の鏡っぷりに少し笑えました。
納得いかなかった点
・笹川が付き合った女性について
てっきり朝霞との生活の為に偽装結婚をするのかと思いきや、本当に付き合ったのにはビックリでした。しかもシャワー浴びてるし。本当に朝霞が好きなのか?と思ってしまう。10日位待て。
・それを許す朝霞
完全にその場の流れとしか思えない。まだ許すな。
普通のノンケの男同士が恋に落ちたらきっとこんな風に悩むのだろうな、という等身大の恋のお話。
戸惑い、近づいて、すれ違って、結ばれる二人から、恋の切なさや喜びがシンプルに伝わってきました。二人の心の動きが丁寧に描かれていて、こんな恋ありそう、と頷きながら読みました。
ブライダルコーディネーターの朝霞は、一年前に初めて担当したお客様・笹川吉郎と偶然歯医者で再会する。その後も偶然が重なり、やがて二人は頻繁に食事や遊びに誘い合うようになる。ある日、ひどく酔った笹川を朝霞が家まで送るが、そこは夫婦の空間とは思えないほど荒れ果てていて。笹川の結婚は相手が実家を出るための偽装結婚で、「一度も一緒に暮らしたことはない」と笹川は妻への叶わない片恋を涙で話すのだった。そんな笹川を放っておけず外出に誘い続けるうち、朝霞は笹川を支えるというのは建前で自分こそが穏やかで聞き上手なこの男に話を聞いてもらいたかったのだと気づく。妻との関係を清算すると決め、笹川は少しずつ立ち直っていく。ある日、笹川のマンションで酔いつぶれた朝霞は、寝入りばなに笹川からキスされ抱きしめられる。恋のような感情に戸惑う朝霞。しばらくぶりに会う笹川はやつれ、朝霞への思いを告げて逃げ出してしまう。痛々しい男が愛おしくてたまらない…。はっきりと笹川への恋を自覚した朝霞は、自分も笹川が気になっていると告げるのだった。
ここまでが表題作「恋について」のあらすじですが、これは二人の恋のほんの入り口。
「恋について2」では、淡い雰囲気から一転、カップルの切実な問題が二人に立ちはだかります。
深い関係を求められた朝霞が、受け入れる行為が恐くて(痛みとか怪我とか)笹川を突き飛ばしてしまったことから、二人はすれ違ってしまいます。どうなってしまうのだろうとやきもきしましたが、最後は互いに好きな気持ちを確かめ合い、体を重ねます。最後まではしない触れ合いが笹川の優しさを表していて、温かい気持ちになります。(コミック版には、その後の二人のショートストーリーが掲載されていて、そちらもとても良いです。)
仲直りした後の二人の会話の甘いこと!普段は穏やかな笹川が、ほかの男と寝たという朝霞の嘘に、「最初の時に、嫌がられても全部奪ってしまえばよかった」と悔しがるセリフにグッときました。そして誤解が解けると、「誠心誠意尽くすので…ずっと笑っててくださいね」と言う。笹川に求められ甘やかされる朝霞は幸せ者ですね。
初めは気弱で泣き虫でさえなかった笹川が、最後には包容力ある魅力的な人物に見えてくるのは、やはり恋の力なのでしょうね。
この作品が書かれたのは10年以上前。その頃よりは社会の理解は進んできたように見えますが、当事者にならないと気づかない大変さはきっとまだ沢山あるのでしょう。
朝霞のお客様のゲイカップルが教会での挙式を断られたときに、朝霞が牧師を説得する言葉に胸を打たれます。
「(彼らは)性別に関係なく相手が愛しいと思っただけなんです。」恋とはなにか。この短い言葉が朝霞の出した答えであり、私もそうだと思いました。
木原先生というと痛い辛い痛いのような恋愛が多いですが、こちらは切なくほのぼの?としたすれ違いラズストーリーです。
受けである朝霞のブライダルコーディネーターという仕事を基盤に、初担当した特別思い入れのあるお客であった笹川との恋愛が描かれていきます。
ブライダルコーディネーターという設定は、男同士の恋愛を描いていくうえでとても面白味のある要素となっていると感じました。
この作品はとにかくすれ違う恋愛であり、誰しもが陥りやすい罠がそこかしこに散らばっていました。俯瞰して読むとなぜ気付かないのかとやきもきするような展開の目白押し。
特に笹川は優しいけれど、優しいだけの取り柄のないような男として描かれてます。読者によっては、全て自己完結してあらぬ方向へフラフラと迷走してしまう彼に、苛々して我慢ならない方もいるかもしれません。
一方、朝霞は仕事ぶりから誠実で明るく行動力のある好青年という風ですが、プライドがやや高く意地っ張りで、口にしなくとも分かるだろうといった傲慢さが透けて見えます。
二人とも相手を慮るばかりに思考が暴走し、最も大切な事をおざなりにしたまま進んでいってしまう。分別がつき、そこそこ良い大人になって経験もある、そんなノンケ同士が初めて陥る『男同士』の恋愛。という、なんとも定番の図式ですが、それがイイ‼︎男同士なんだから悩んで当たり前、不安で当たり前、それがそこそこ分別ついた大人なら、こうなってもおかしくないよね。という二人がここにいます。
相手を思いやっているようで、自己満足で終わってはいけない。伝える事。本当に大切な事は、やっぱりシンプルなのだと教えてくれます。
とても焦れったい場面が多いですが、そういったものが好みであれば、ぜひぜひオススメしたい一冊です。
ノンケ2人の少女漫画のようなもどかしい恋話。木原先生のお得意の特殊職業の設定で、相変わらず新鮮でおもしろかったです。
最初は笹川さんはぜったい受けだろうと思ってた…(笑)。年上のくせに臆病で軟弱な性格してるし、体格も繊細系かなぁ声は遊◯さんのようなのがいいなぁとか勝手にいろいろ妄想したりしてた(笑)。
正直、個人的には話自体はけっこう普通でした。誤解したり、疎遠したり、誤解を解けたり、ラブラブになったり…木原先生のや細かな心理描写や職場でのやりとりなどがなければ完全に勝ち目がないかもしれないですね。ストーリーは普通であっても、決してつまらないではありません。男同士の恋愛ならではの葛藤が丁寧に描かれていて、とても木原先生らしく、読み応えのある一冊だと思います。
というかあっさり終われられ、逆に「ん?これでいいの?こんなに幸せになって本当にいいの?」みたいに恐縮してしまうくらいです(笑)。木原先生の既刊作品をえぐい系のものばっかり漁ってきたわたしにとっては大変貴重な癒しになりました(笑)。
そして今作では最後に出たゲイカップルの存在がすごく良いと思います。彼らのために懸命に牧師に訴える朝霞さんの姿に少し泣いてしまいました…。「同性だからいろいろ大変なのに、彼らは勇気を出して神の前で愛を誓いたい、周りから祝福をもらいたい」と。
今までBL作品で同性の結婚式が書/描かれているシーンを拝読したことが何度かありますか、海外だったり、ユートピアの世界だったり、こんなにリアルにゲイカップルの結婚式の大変さ、ましてブライダルコーディネーターの角度から描く作品はこれ以外読んだことがない。 だからやっぱり木原先生の特殊職業ものは最高だ!と改めて思いました。
脇役のゲイカップルの話もすごく気になっていますが、いつか彼ら主役の話が読める日が来たらいいですね(笑)。
この度も木原音瀬先生の作品の中から選びました。
スイートなタイトルと素敵な表紙イラストに惹かれて。
攻め:笹川吉郎、30歳、ノンケ、公務員
受け:朝霞武史、26歳、ノンケ、ブライダルコーディネーター
目次
・恋について(朝霞視点)
・恋について2(朝霞視点)
・マンガ
・あとがき
あらすじ
朝霞と笹川の最初の出会いは一年前に遡ります。
ブライダルコーディネーターとして、朝霞がプロデュースした最初のお客様が笹川夫妻。
結婚式当日、朝霞は大失敗をしました。
けれども笹川夫妻は一言も責めたりしません。
逆に気遣い、感謝してくれました。
式の後は後悔で涙が止まらない朝霞でした。
けれども一念発起、今ではベテランの域に成長。
朝霞はかの新郎・笹川と偶然再会を果たします。
これを機に、間もなく結婚記念日の二人に花を贈ります。
いつしか二人は飲み友達に…。
ノンケ同士のすれ違いLOVEストーリーです。
二人のぐるぐるした恋愛を中心に、物語が展開していきます。
中には主人公二人の進展しない恋愛にイライラする方もいらっしゃるかもしれません。
でも私はこのゆるゆるとした展開も結構好き。
それに本書の良いところは、朝霞の仕事について結構多くのページが割かれているところ。
上手くいかない恋愛を想って、主人公がうだうだ悩むだけだと流石に疲れると思うのです。
けれども巧みに朝霞の仕事を絡めているので、まったく退屈せず、楽しく読み通すことが出来ます。
ブライダルのこと、部下の高円寺のこと、教会での式を希望するゲイのお客様のことetc。
興味津々で読ませて頂きました。
さすが木原先生、うまいなぁと思いました (๑>◡<๑)
最初、笹川が偽装結婚をしていたと知った時は、驚くよりも納得の気持ちの方が強かったです。
やはりね、BLですからね、と。
でも笹川も奥様もどちらも同性愛者と思いきや、奥様だけがそうだと知り、そこは驚きでした。
しかも笹川は奥様を心から愛していたと言うではありませんか。
いつか自分の愛に気づいて欲しいと儚い望みを託しながらの偽装結婚。
上手く行くはずなどなかったのです。
また上手くいかなくて良かった (๑˃̵ᴗ˂̵)و ヨシ!
全て朝霞視点のため、笹川が何を考えているのか分からず、疑問に思うシーンも多々ありました。
ただそれすらもミステリー小説を読んでいるようで楽しかったです。
ラスト近くになっても、笹川の行動の意味や真意が分からず朝霞とともに悩みました。
とはいえ終盤の朝霞と同じ思いが私の中にもずっとあったのです。
良い雰囲気になった時に朝霞が笹川をはねのけたことがあります。
そこから全ての歯車が合わなくなりました。
また朝霞が泥酔した夜、同僚の部下の家に泊まったことがありました。
朝霞は、恋人の笹川に誤解されることを恐れ、敢えて本当のことを話しませんでした。
でも朝まで帰らなかったことを笹川は知っていたのでは?
そんな印象を私は受けました。
この時、仮に朝霞が同僚のところにいたことを正直に打ち明けていたら…。
また朝霞が笹川をはねのけた理由を素直に話していたら…。
「IFストーリー」が出来上がってしまいますね。
でも現実にもそんなことって沢山あります。
特に恋愛中で壊れがかっている二人には、こんなもしもが沢山付きまといます。
現実にこんな「もしも」があった場合、既に壊れている可能性が大です。
でも朝霞の性格と笹川の性格がうまく融合し、最後はバッチリ上手くいきました。
本当に素晴らしい恋愛小説。
途中まで読んでイラっときた方も、どうか最後まで読んで欲しい作品です。
「終わり良ければ総てよし」と言う言葉の通り、とにかくラストが良かったです。
ヘタレな攻めですが、長いこと一方的な片思いに苦しんでいたため、恋愛下手なのですね。
そこら辺、朝霞も大目に見てあげて欲しいなと思いました。
ラストもよかったのですが、何と言ってもクライマックスシーンが圧巻でした。
全ての言葉が胸に突き刺さり、それまでのトロトロが嘘のようにハイスピードでした。
全て胸に来る文章のため、そのうち一つを上げるのはとても無理です。
無理と言いながら「この箇所分かる~!」と思う文章があり、その部分を抜粋させて頂きました。
━━━平凡で、地味で、特別な才能もなくて、ただただ話を聞くことだけが上手い、気の弱い男。この男のどこがそんなに自分をとらえたのか、凶暴的に好きだと思わせるのかわからなかった。━━━
いやぁ~、これは朝霞の笹川への想いのわけですが、すごく共感できました!
恋愛においては、性格が良いから、顔が良いから、お金持ちだから、など好きな理由は沢山あります。
でも私は「その人の何を好きになったのか分からない」という「好き」もアリだと思うのです。
つまり、気づいたらいつの間にか好きになっていた、という感覚。
「好き」と言う気持ちがより本物のような気がするのです。
何かしてくれたからとか、何かしてくれそうだとか、何かしら理由がある方が打算的な気がします。
もっと言うなら「嫌いになりたいのに好きが止まらない」方が運命的でロマンティックで好き。
と勝手なことばかり持論を展開してしまいました (๑→ܫ←๑)ノ ハンセイ
本書では、最後まで二人の本番は拝めませんでしたが、それ以上の「想い」を堪能させて頂きました。
楽しかったです。
これまた宝物の本が1冊増えました。
長ったらしいだけの拙いレビュー、読んでいただき有難うございました (‾◡◝*)(* ◜◡‾)
「ergo」という、丸々木原先生の雑誌(!)に掲載された作品のようです。腐歴が長くはないのでそれ以上がよく分からず、木原先生の小説もあるのかと少し調べてみましたが、大竹先生のコミックのみ、らしいですね。
今作の主人公はブライダルコーディネーターの朝霞武史。初めて結婚式を担当したお客さまの笹川と一年ぶりに再会して恋をしますが、木原先生らしくすんなりとはいかない恋です。以下ネタバレしますので改行します。
朝霞が理想の夫婦と思い込んでいた笹川たちは実は、奥さんがレズビアンの偽装結婚。
仕事でも熱意があるのかないのかよく分からない新人に振り回され、笹川と思いが通じ合ったと思いきや、ぐちゃぐちゃの思考の泥沼にはまり(特に笹川が)、すんなり一線は越せず。
コミックであっても、ああ・・やっぱり木原先生だな・・・と思いました。
それに、ゲイのカップルが結婚式を挙げる場面がありますが、式にこぎつけるまでが大変で見ていて切なかったです。ここをもっと読みたかったかな。私、木原先生が好きなのは登場人物が恋愛だけでなく、仕事に一生懸命だからなんです。
ラブラブ書下ろしの「台風一過」は、朝霞と笹川のエッチがありました。なんだかんだあっての末なので「よかったねえ」の一言でした♪
攻は何の取り柄もない地味でいけてなくて優柔不断な攻と、若干空回り気味で色んな意味で不憫な受。
何の変哲もない地味な設定なのに、最後まで一気読みしてしまう吸引力がありました。
とにかくね、すれ違うすれ違う。
もう何をどうやってどの辺のボタンを掛け違えたらこうなるのかって勢いで、見事なすれ違いっぷりでした。
そのすれ違いがまた切なくて、この冴えない攻を見てると、イライラしっぱなしなんですが、静かに淡々と微糖風味で進んでいくので安心して読めます。
仕事ネタもたくさんで、読んでて本当に面白かったです。
仕事に一生懸命になってるBLが好きな方にはオススメ。
あと表紙がとても綺麗で素敵です。
姉の結婚で知ったブライダルコーディネーターの仕事に憧れ、自らその職に就いた仕事熱心な朝霞武史と、彼が初めて担当した顧客で実直な公務員、笹川吉郎の物語。冒頭、結婚式の回想シーンでの、笹川が花嫁にとった行動にハッとさせられます。もう、この時点でグイっと引き込まれてしまうんです。
木原作品できゅーんとさせられるなんて初めてでした。作家さまはホントにリアルなフツーっぽいの男の人を描くのだけれど、その普通さの裏側に隠されたドロッとしたものを炙り出していく過程が魅力の一つ。ノンケ同士が同性であることを意識しながら、それでも相手に惹かれてしまう気持ちを抑えられない。女に対しては絶対見せない男の色気を感じます。そういうのが見たかった…!もちろんリアルな分、女性の登場は免れません。お互いに思い合っているはずなのに、気持ちはすれ違うばかり。強烈なお話ばっかりだったので、こういったコミックっぽい恋心が描かれるパターンは新鮮でした。(まるでキワモノ扱い…。ごめんなさい。)
男の抑制された恋情に萌えました。笹川さんがえらくツボで、そこはかとなく色っぽかったです。カップルを見守る楽しみというより、はしたないけれど覗き気分のコーフンというのでしょうか、なかなか共感を得にくいおばたん好みの作品でした。あー、しっとりしてて、でもザワザワさせてくれて、とてもよかったなぁ。
ちなみに、この作品には男性同士の結婚式が出てきます。以前、答姐でそのようなシーンが描かれた作品を探されていた方がいらっしゃったのですが、発見が遅すぎました。お役に立てず申し訳ありません(汗)。
久々に合体しないBLを読んだ気がします。
受が受受しくないというか、リアルに人間臭い感じがして
個人的には読後はわりと気持ちよく読み終えたかなという感想。
ウェディングプランナーを務める受。
相手は、初めて結婚式をプロデュースした新郎。
思い入れのある相手との再会。幸せな結婚生活を送っているのかと
想いきやーというところですね。
はじめはその気なんかなくて、だんだん一緒にいるのが悪くないな。
そこから「好き」という感情に変わっていくわけで。
「男同士」の「性」についてちゃんと勉強して
触れられてうれしい、気持ちいいと思う反面の「恐怖」
「怖かった」が言えなかったがためのすれ違い。
もう堂々巡りがひたすらというのがメイン。
後半の攻の対応には受じゃないが「まじか・・」と思ってしまった。
まぁ木原作品ですし。。。。いつものことですし・・
言っている場合ではないんですが
この思考回路はどうやって生まれているんだろうな・・と思ってしまう。
怖いと思ったところから、考えて悩んで
隣町までそれなりの道具を持参して、抱かれる覚悟で臨んだ
受が可愛くもあり滑稽でもあり。
なんだかんだでハッピーエンドではあるものの。
やっぱりここまで来たら合体は見たかったかなー
もともと受って感じでもなかった受がどのよーにと想像すると
少々萌えました。そこはでも妄想で補うしかないのかな。
姉の結婚式プロデュースに感動して、ブライダルコーディネーターの職に就く朝霞と、彼の最初のプロデュースしたカップル笹川のお話です。
笹川夫妻は結婚式に戸惑うのでも、喜ぶでもなく淡々と打ち合わせを行い、何かが欠けたまま結婚式当日を迎えます。
朝霞と笹川が再会した後に、朝霞はこの結婚が偽りの、形だけの結婚であることを打ち明けられます。笹川夫妻に欠けていた恋愛感情が分かった時点で、「恋って何だろう?」と考えてしまいました。
私には、朝霞が笹川が自分にとっての初めての担当で思い入れがあったこと、事情を知ってしまったから、余計に力になりたいと頑張っているように見えました。
笹川が朝霞に迫ってくるのに、いざ本番になってみると、怖じ気づく笹川の気持ちがリアルです。後半では朝霞と彼の部下である高円寺と彼らがプロデュースするゲイカップルも登場します。
笹川から迫って、離れて、朝霞から追いかけて、また離れるという「すれ違い」も楽しかったです。友情の優しさではない、恋愛の甘さが嬉しいです。
私にとっては木原さん第2弾。読んだのは2008年です。
全体的におっとりとした優しい雰囲気のお話で、イラストもイメージ通り。
でもね・・・
ブライダルコーディネーター朝霞と、そこを介して式を挙げた新郎笹川とのお話ですが、 美形でもなくゲイでもなく、そこら辺にどこにでもいそうな青年たち(というにはもうちょっと上の二人かな)で、残念なことに私にはどこにも萌えを見出せませんでした。
ありふれた二人のお話が、好きじゃないってことではないんです。なんだかどっちも魅力を感じなかったんですよねえ・・・残念。
戸惑いながら手探りな状態で、心を近づけていくところや、お互いの言葉が足らずすれ違っていくなんてのは、とても面白かったのですが、場面が切り替わるところが唐突で、その変化についていけないときが何度かあったりで・・・私が鈍臭いのか。
朝霞の一人称ではないのに、朝霞のお客様として登場する人物は様付けだったり、これがまたこの作品の特徴なのかもしれませんが、どうにも気になってしまいました。
もっと読もう。木原作品!!
ところで笑われそうですが、あのね、コノハラさんとお読みするのですね?しかも下のお名前はナリセさん・・・て読めねーよ!(笑)
今回ローマ字表記があり、これまでずっとずっとキハラさんだと思い込んでいたので、ひっくり返りました。
レズビアンと偽装結婚をした、冴えない公務員・笹川と、気配りのできるブライダル・コーディネーター・朝霞。
地味めな男と、どこか華のある男のカップリングって…「愛しいひと」に似てないか?
もっとも、木原先生作品には、平凡で取り得に欠ける人というのが出てくるので、そこはお約束かと。
どちらもノンケでじれったく牛歩のリズムで進んでいくイライラ感には慣れましたが。
木原先生作品にしては動悸・めまい・息切れ・イライラがほどよく少ない、読みやすい作品かと思います。
やや意外だったのが、二人の距離がせばまりかけ、笹川が大胆にも朝霞の唇を奪い、愛撫に及ぶシーンがなぜか…艶っぽい。
激しい濡れ場でもないのに、皮膚がちくちくするような色気に満ち満ちてます。
そして、自分的にものすごく気持ちよかったのは、朝霞がのんびり屋で自分本位の後輩に一喝するくだり。それまで、ややもすると女々しい、胡乱な考えに惑わされ気味の朝霞がプロフェッショナリズムを備えた男らしさ、大人らしさを秘めていて、思わず「か、カッコイイ…」と呟いてしまった。
実は、同人誌の「The drop of summer」を読もうとしたときに、
本作の番外編も入っていると知り、読むことにした作品であります。
なので、正直に言いますと「強く、読みたい!」と思った作品ではなかったです。
ところがなのか、だからなのか、非常に素敵な作品でした。
ブライダルコーディネータの朝霞は、初めて担当した
顧客カップルの笹川に再会した。挙式では、
あまりに素敵なカップルだったのだが、
実は、偽装結婚だった。
再会し、だんだんと距離を縮める2人。
BLって、結構「あり得ないでしょ、こんな展開!?」なんてのが、
多かったり、それを求められてる感がある中、
本作は、「あるよなそんな気持ち」とじんわり感じさせてくれます。
単なる、ほのぼの作品ではなく、
木原さんらしい「ほのぼの」作品です。
帯『キスしたい、どうしてだろう。』
痛くない木原さん作品です。
勿論傷つけられる人も出てはくるんだけれど、ザックリ容赦なくエグる様な傷つけられ方ではなく、じわりじわりと内面が傷付いている、そんな感じ。
いや、それは痛いじゃないか!と思われるかもしれませんが、その傷をモロに見せるのではない書き方がされています。だから痛みをさほど感じさせないのです。
ブライダルコーディネーターの朝霧が初めて受け持ったカップルが笹川夫妻の結婚式で、2人はとても幸せに見えたし、その後笹川と再会しても朝霧はこの2人が幸せなのだと思っていた。
けれど実は笹川夫妻の結婚は偽装結婚で、笹川は朝霧の前でだけは幸せな夫婦生活を語っていただけで本当は孤独に暮らしていた。
最初は飲み友達から、そして少しずつじっくり、じりじりと2人の距離はくっついたり離れたり。
ほのぼのと呼ぶにはどこか角があって、じりじりほのぼのとでも言うべきか。
萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
真面目で人がいいけどへたれな笹川(攻)と、仕事ができる好青年の朝霞(受)。
タイプの違ういい人同士ではあるものの、それこそ通勤電車や街の雑踏の中ですれ違っていてもおかしくないくらい身近な存在として描かれています。
そんな彼らの恋愛は、(笹川の事情が少し入り込んでいる以外は)ドラマチックでも憧れてしまうような素敵なものでもない、これまた至ってフツーのどちらかというと地味な恋愛。
ボーイズラブなんだから恋愛について描かれているのは当然のこのジャンルなのに、あえて彼らの恋愛話に「恋について」と銘打ってある理由は、作品を読めばきっとしっくりくるんじゃないでしょうか。
ブライダルコーディネーターである朝霞にとって笹川は、思い入れ深いお客様。ひょんなことから再会し、気が合う者同士、交友を深めていくことになります。
ざっくり言ってしまえば、フツーに社会人生活を送っていた男ふたりが出会って、仲の良い友人になり、そしていつの間にか特別な相手だと意識し合うようになって、恋人同士になる。ただそれだけです。
「この人といるのは居心地がいいな」 「この人なら情けないところも見せられるし、受け入れられる」 「どうしよう、どきどきする」 「いつもと変わらないのに毎日が楽しいな」 「携帯にばかり目がいってしまう」 「態度がおかしい。どうして?何かした?」 「何を考えているのか分からない」 「胃がシクシクする。仕事が手につかない」 「会いたいけど、会いたくない」 「嫌いになりたい」 「もうどうでもいい」 「すごく嬉しい」
なんかもういちいち身に覚えがある。ありすぎる。
視野が広くなったかと思えば狭くなったり、相手の言葉や態度ひとつで心が浮上したり沈んだりして、天国と地獄をいったりきたり。
自分のことなのに自分の感情がまったくコントロールできないこの理不尽さは、恋愛をしたことがある人ならある程度は共通した経験なんじゃないでしょうか。
物語はそんな風にぐるぐるする朝霞視点なので、一見、朝霞が笹川に振り回されているような印象を受けますが、コレ、笹川視点で読むと同じくらい朝霞に振り回されている笹川の姿が拝めるハズ。
甘くて幸せなことばかりじゃない。感情を引きずり出され、みっともない姿をさらしたり、地の底にまで落ち込んだり。だけど、泣きたくなるほど幸せな瞬間もある。
それもこれも好きだから。恋をしているから。
恋っていうのは普遍的でありながら、当事者たちにとってはどうしようもなく特別な恋。
でも、あくまで日常の一部なんですよね。
そんな本です。
表紙裏のあらすじ曰くほのぼのラブ☆。
ストーリー的にもそれは間違っていない。いないのだけれど、読んでいてこんなに心をえぐられるのはなぜだろう。
笹川はとにかく弱い。優しいけど弱くて繊細。告白される前に泣いちゃう攻ってなかなかいないよね。
一方の朝霞も笹川ほどではないけれど決して強くない上に結構ぐるぐるするタイプなので、中盤以降あきらかに両思いなのにいつまでたっても二人でぐるぐるぐるぐるしています。
この人が好き、だけど怖いから逃げて、その逃げる先がまた極端で、見ていて「えええ?!」ってなる。
恋は人を強くもするし弱くもするんだね。
木原作品のキャラクターたちは初めは恋愛以外の感情で繋がっていることが多いと思います。
今回みたいな庇護欲とか、もっとネガティブなコンプレックスだったり憎しみだとか。
それなのにふとある瞬間もう疑いようもなく「恋」になるんだなあ。
そんな時の彼らのエネルギーはすごい。すごいんだけどその方向性がなぜかまっすぐに行かないのが木原さんの特徴の一つかも。それはたやすく常識とかの壁をぶちやぶっちゃって恋の成就のためにつっぱしる。時にはものすごい悲劇を生んだりする。
木原作品で最初から最後まで安心して読める作品ってすごく少ない気がします。
今回は大丈夫だろうって思ったけど、結局ハラハラさせられたし。
っていうかたぶんもう読む前からちょっと身構えているんですよね。
ラストがえらいことになるんじゃないかと……
なのに周期的に(笑)読まずにはいられない私はもはや木原中毒。
ただし連続して読むと消耗するので注意が必要です。
痛さは全くなく、ほのぼのと優しい気持ちになれるお話で、おまけにエロはほとんどなし。朝チュンの上に、最後までイタしてないし……。いやいや、これはこれでこの2人にはふさわしいかな?と思えるんですけどね。
笹川にしろ朝霞にしろ、全くのノーマルで、恋愛は女性としかしてきていないのに、ちゃんと恋愛に落ちるんですよねぇ。それが自然で。あ~、落ち着くところに落ち着いたか……みたいな。でも、ノーマルなだけに不器用にしか動けず、傷つけ合ってしまうんですねぇ。
お互い好きになっていく過程や、起こる出来事もよくある日常で。「あるある!」と言いたくなるくらい、普通のお話なだけに朝霞がグルグル考え込んじゃうと、同じように哀しくなってきて泣けてしまいました。
ホント、なんで笹川は紹介されたからって女性と付き合うんだ~?! なんで携帯にその女が出るんだ~?! 「今お風呂に入ってるんです」って、なんだ~~~! と、朝霞に変わって怒りまくってました、私。
この二人にとって、このラストシーンが終わりじゃないんですよねぇ。仲直りをして、気持ちを確かめ合って、抱き合って。また明日からも、ずっと日常はやって来るわけで。その中でまたしても、気持ちのすれ違いが起こるかも知れない。些細なケンカが起こるかも知れない。そんなことを想像されてくれるこの二人は、すごくリアルな存在で私たちのすぐそばにいそうな感じです。
(って、ゲイカップルなんて見たことないけど)
ノンケ×ノンケ。
新郎とブライダルコーディネーターというCP
自分がはじめて担当したカップル。
大失敗はあったもののとてもいい披露宴になった・・・
そんな思い出の新郎と1年後に歯科医で偶然にも再会する。
人の良さそうな新郎の嘘がほころび
そこからふたりは急速に親しくなっていく
と、いうお話なんだけども。
出会いがブライダルコーディネーターと客ですから
一枚仮面をかぶったおつきあいをしてたのに
嘘のほころびが生じると、そこから本音がぽろぽろ漏れでてくる
抱えていた秘密や愚痴を吐露すると際限なく甘えてしまう。
相手に我侭をいいだしたり・・・そこをかわいいと思えるかどうかで
恋に発展するんじゃないかなぁと思う。
笹川も朝霞も、いままでに恋人もいて
何度か恋を経験していたはずなんだけども
きっと相手を傷つけないように
自分が我慢する恋ばかりしてたんじゃないかと。
とはいえ、ノンケ同士の恋なので
心は開いても身体を開くまでには
おっかなびっくり手探りです。
基本、ふたりとも“いい人”なので
なかなかうまくすすまないっ。焦れますv
ほんわかとウブな男ふたりの恋のお話ではありますが
木原さんらしいしっぺ返しもあり楽しめました。
舞台は、ブライダルコーディネーターの仕事なので
結婚式というイベントについてもあれこれ考えさせられました。
ふたりの愛をイベントというカタチにする意味は
カップルそれぞれ、それを第三者のコーディネーターが支える。
人と人とのつながり、大人になるほどあたたかさって身にしみますよね。
朝霞も笹川のブライダルはどんなかなぁとか思いをめぐらせてみたり・・・v
デキのいい受けとパッとしない攻め、木原音瀬さんののちの大傑作『美しいこと』の原点となるようなキャラ二人が登場する作品です。
いやー、良かった。
さすが面白かった。
後半はヘタレた二人がひたすらグルグルしてるんですが、特別マイナス思考ではなく、かといって特別プラス思考でもなく、共感しやすい当たり前の悩みがダイレクトに切なくて、キュンキュンしました。なかなか進まない関係に、ヤキモキさせられました。
ノンケ同士っていうのは、ツボの一つなんですよね。ヘタレ攻めもツボです。
ベッドで抱き合ったまま、ひたすらキスだけを繰り返し、それ以上には進まない焦れったさとか。
男同士のセックスについて調べて、めちゃくちゃビビってしまって、普通に抱き合うことすらできなくなる受けとか。
ほんともどかしいんですが、萌えポイントをきちんと突いてくるもどかしさなので、焦れはするけど苛立ちはない。
木原音瀬さんの作るお話は、つくづく私好みです。
>>ともふみさん
いえいえ!
きょ、恐縮です!
私はまだBL読みはじめてから歴史は浅いんです。まだ木原音瀬さんの絶版本もコンプできてないし…。なかなか見つからない上に、高くて心臓止まりそうになるんだよぅ(涙)
BLにハマってから、日常生活の空いた時間のすべてをBLに捧げてて、我ながらコワイんですが…まあいいか、みたいなw
自己紹介のとこには書いてませんが、いつき朔夜さんや月村奎さんも大好きなんです~♪
ちるちるは危険なサイトだと思います。ハマり度が加速して、貧乏になりますw
そうーーーー!と激しく画面のこちらで頷いちゃいました。
完璧な人間同士にドタバタやられても……へぇー……とか思っちゃいます。
恋愛は誰にでも平等だし理不尽だと思ってますので、コノハラ作品はそれはもう宝のごとく……合掌。
ふふふ、実は私も趣味かぶってるー!と一人勝手に親近感もってました♪
が、何せちるちるもこうしたサイト上でのやりとりも初心者なもので、むつこさんは遠いお空のお星さまのような存在。
今回のお言葉とっても嬉しいですv
>>ともふみさん
ワーイ、コノハラー仲間だー♪
全文同感です!
木原音瀬さんの場合、イケメン攻めと美人受けのカップルじゃないところがツボにくるんですよねぇ。ダサいヘタレ攻めとか、マザコンデブ受けとか、50歳受けとか、さらにはジャングルの王者ターザンな野生男とかw
てゆか一度ともふみさんにご挨拶したかったんですよ!前から自己紹介欄見ながら、趣味がかなりかぶってたので、嬉しくなってました(^◇^)
私もこの作品むちゃくちゃ好きです♪
痛いコノハラ作品もたまりませんが、この「恋について」のように恋愛基本系の作品もいいですよねー!
笹川のヘタレを通り越した、情けなさっぷりとか私もツボりました。
パニくってわけわからん行動にでるし……ふふ。
仕事もできてしっかり者の朝霞が、笹川相手では立場が弱い所がいいなーと。
木原さんの書かれるカップル達のパワーバランスが絶妙だと思います。
初めて木原音瀬さんの作品を読みましたが、いやー読みごたえ十分です☆作家買いしちゃうだろうな。
普通の生活の中でのごくごく平凡なお話でした。でも、これがなかなか中身が詰まっているのです。濃いんですよ。日常の中でのちょっとした出来事が次第に二人に絡んで来てトラブルになったり、二人を追い詰めていく。
最後の最後まで結末が解らなくて。もう破局するんじゃないかと思った。それ位悲惨な状況だったと思う。その最後二人の気持ちが通じ合ったきっかけは朝霞の嘘だった。それによって笹川が気持ちをぶつける事が出来たのだと思う。
これから先は話したら面白くないと思うので興味ある方は是非読んでみて下さい。
ただ、前の方も書いている通りエロが少ないというかないに近いので、消化不良起こす方はいるかも。。。
正直最後私もちょっと消化不良でした(笑)そこをぶっ飛ばすかみたいな。でも改めて読み返してみると、ここはなくて良かったんだなと思った。最後は柔らかくて、暖かくて、ほのぼのとした描写で。心が綻ぶようなエンディング。
うん。お勧めです。
今回は「泣ける」の他に「ほのぼの」とか「暖かい」も入れておきます(笑)
本当に作者さんの特色が出ている作品ですね。
エロいシーンなんて全くない。
そこがいいかな。
よくある、金持ちでもカッコイイでもなくごく普通。
二人とも全然普通のサラリーマンで、冴えないとか書かれてるくらい平凡。
二人ともノンケ。
なのに恋愛しちゃう。
こういう作品があると、本当にBLっていいなぁと思ってしまう私。
恋愛に男も女も大差ないし、この作品では片方の人が最初は結婚しているんです。
でも女と恋愛や結婚したからと言って幸せとは限らないでしょ?
男同士なんて弊害ばかりで大変なのに、気持ちは止められない。
好きになったら仕方ない、って思う瞬間なんですよね~~
そこが私がBL止められない理由です。
ergoで、大竹ともさんの漫画を読んで
即ノベルズも購入したくらいお気に入りの作品です。
ってことで
漫画でネタばれしてるはずなのに。。。それでもたっぷり楽しませていただきました。
ブライダルコーディネーターの朝霞(あさか)と
彼が始めて担当した客・笹川のが、たまたま歯医者で再会して
最初はブライダルコーディネーターと元客という関係だったのが
もう一歩進んだ関係になるものの
お互いノンケ同士、その感情に気付かない、あるいは気付かないふりをしつつ
ぐるぐる悩みまくってすれ違いまくる、木原さんの得意のぐるぐる系お話なんですが
その先にまっているラストが
私が読んだ、他の木原作品のどれよりも甘くてほのぼのしてて
読んだ後、こっちもほのぼのした気持ちが長く持続するようないいラストでした。
私個人としては
ラスト寸前の、すれ違いまくった末にお互いの気持ちを確信して過ごした翌朝の
何気ない会話の風景に
どうしようもなく心が震える程の幸せを感じました。
(大竹さんのイラストも秀逸でした)
あと
朝霞の担当したゲイのカップルの挙式の様子がラストに描かれているんですが
これが予想外に感動的で思わず目が潤んでしまいました。
こうやって改めてレビューを書くと
かなり王道なシナリオではあるのですが
とても暖かくて印象深い作品で、私は大好きでした。