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弟子が可愛くてたまらない天才魔導士×平凡な愛弟子!
tensai madoushi no kahogo na dekiai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
今回は天賦の才を持つ討伐士と楽器職人見習いのお話です。
討伐士を目指す受様が攻様との恋と自身の才能を見つめ
自分の進む道を見つけるまで。
この世界では紅い月の夜、
地の底から生き物を屠る魔物が現れます。
魔物は朝の光で地に溶けますが、
夜の間は動き回って多くの生き物を喰らい、
彼等を滅せるのは魔術を操る魔導士の中でも唯一、
討伐士だけです。
受様は古い工房が立ち並ぶ芸術都市で
楽器職人の父と母、祖母、弟妹の一家で育ち、
父の元で職人見習いをしていました。
ところが赤い月の夜、
芸術都市で魔物の噴出が起こり、
受様は家族を次々と魔物に喰らわれ、
受様自身も魔物によって肩に大怪我を負います。
何もかも奪われた受様を救ったのは
黒いマントを翻した端整な容貌の若い討伐士でした。
この討伐士こそが今回の攻様です♪
攻様は天才の名を欲しいままにする噂の討伐士な上に
家具職人見習いだった受様でも知るほど
ずば抜けた絵の才能を持つ画家でもありました。
攻様は身内を亡くし怪我をした受様を
養生させてくれ、行き場のない受様を雇ってもくれ、
職人としての支援も申し出てくれますが、
受様は魔術を覚えて家族の仇を討ちたいと願います。
しかしながら魔術を使えるかどうかは血筋であり
そもそも貴族の血を引かない者は問題外なのです。
攻様はその素質の無い者には見込みはなく、
見込みのない人間に魔術を教えるほど
暇では無いとにべもありません。
しかし受様は攻様に師事する事を望み続け
受様の頑固さに根負けした攻様は指先で火をおこし
「2週間で同じことができたら弟子にしてやる」と
言い渡します。
果たして受様は攻様に師事し討伐士を目指せるのか!?
魔物の脅威が潜む芸術都市を舞台に
天才的な討伐士である攻様と討伐士になる事を願う受様の
ファンタジーになります♪
佐竹先生のファンタジーは世界観がとても独特です。
主人公2人の恋物語としてはわりと王道な道筋を踏襲しつつも
思ってもみない展開を見せてくれるので、
今回もどんなお話なのかとワクワク手にしましたが
今回も大変楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
討伐士となる為には
4つのエレメントを操る魔術師とならねばならず
魔術を操る素質は貴族の血にのみ受け継がれています。
しかも才能の有無はやる気には比例しないのです。
楽器職人として稀代の名手と言われた父を持つ受様ですが
祖先にも貴族がいたという事はなく、
普通であれば魔術を使うことなと出来ません。
ところが帯のキャッチからもわかるように
受様は攻様の弟子となり討伐士を目指します。
受様がなぜ攻様の課題をクリアし攻様の弟子となるのか
攻様が受様を溺愛していくのか。
それぞれがキチンと理由付けされていますが
「なぜ」という部分は解き明かされません。
作中受様は
自分だけが生き残った事に"意味"を見出そうとしますが
攻様は生きる事にも死ぬことにも"意味"は無いと言います。
一見とても冷たいように響く言葉ですが
それは人間の実ではなく、魔物にも通じる言葉であり、
受様が受様らしい道を選ぶための布石だったのかな
と感じました。
2人の関係を主軸とした萌度としては「萌2」なのですが
突き抜けた世界観と受様の選んだ未来が予想外過ぎて
「神」評価にしました。
次作も楽しみにしています (^-^)/
真面目クール?タイプ×健気が多い作者様ですが、今作の攻めヴァレンテもクールなキャラクターで、エリオに段々惹かれていって、エリオに対してだけ心が素直になって甘く崩れていく感じが最高でした。
あらすじは受けのエリオが魔物に襲われて家族も家もなにもかもを失った後、生徒達に魔術を教えている攻めのヴァレンテの元で彼も魔術を学んでいくお話ですが、
エリオの魔術の才能がないことに対する悩み、なりたい理想と足掻いても道が開けない苦しさ、出来ることを模索していく中での先の見えない辛さ、葛藤にとても共感しました。
丁度似たような、やりたいことがあるのににっちもさっちもいかない状況にいる時期だったので、読んでいてシンクロしすぎて辛い部分もありましたが、ヴァレンテの台詞にエリオが救われたように、苦しみから引き上げされ、浮き上がらせてもらった気持ちです。本当に必要な時期に良い本に出会えました。ありがとうございます。
今まで一つのことを必死でやってきたエリオが終盤、藻掻くことに疲れ、道を見失っているときに、思わぬ方向から彼が欲しかったものは違うことが、良い方向に進んで、状況が好転していくのが、人生なのかな、というか。そこがとても印象的でした。
エリオの人生を追いかけていく内に、読んでいる方も少し気が抜けて、気付かさせられたものがありました。
佐竹笙先生の作品に激ハマり中です!
溺愛には特別惹かれないのであまり期待せず読みましたが、いい意味で裏切られました!
こちらの作品は、攻め受け共に、キャラクターが等身大で成長物語として読み応えがありました。
攻めがハイスペなんだけど完全無欠なスパダリじゃないのが逆に良かった〜!
主軸となるのは受けの成長物語。
作者様も仰られている通り、普通の男の子が恋愛や進路に悩み、最初は遥か雲の上の存在だった師匠と対等に肩を並べる立場まで成長していくお話です。
真面目で意思が強くとにかく頑張り屋さんの受けが、紆余曲折ありながら自分の道を見つけていく様子に、胸が締め付けられたり涙したり温かい気持ちになったり…とにかく応援してしまいました。
そして、受けだけでなく攻めもまた愛するが故に過保護に受けを守ってしまうという面があり、そこからお互いに気づき認め合っていく関係が素敵でした。
20代前半…確かにまだ若い。等身大に感じられて攻めも受けも大好きでした。
周りの友人や師匠も良かったな。
「綺麗なものを体に入れて、今を感じる」ことや、
「何気ない毎日に価値がある」こと、
そして一流を目指すための心構えや壁にぶつかった時の対処法など、人生の様々な場面で大切にしたいことを教えてくれる深イイ本だと思います。
もっとみんなに読んで欲しい!
本編はもうちょっと後日談が欲しいと言うところで終わってるので、書き下ろし後日談付きの電子版をおすすめします!
ファンタジー作品がとてもお上手な佐竹先生。
今作も架空の国が舞台のファンタジー作となっています。
こちらの作品、タイトルに魔導士とあるように、魔法が登場する世界なのです。
魔法という言葉だけでもワクワクしますよね。
もちろんワクワク感もあるのですが、それだけではなくて。
なんというのかな…シンプルだけれど描かれていることが深いというか。
若者ならではのもがきだったり、一生懸命すぎて前が見えていない様子だったり、手探りで自分の道を模索して、一歩一歩進んでいく等身大の良さがありました。
個人的には、1人の少年を中心とした青春と成長の物語かなと。
とっても良かった。普通のファンタジー作品とは違ったアプローチで面白かったです。
ラブもあります。けれど、BL的に萌えたというよりも、お話としての面白さの方が強かったかも。
この作品の1番良いところは、主人公である少年・エリオがごく平凡な少年であるというところ。
いわゆるヒーローキャラクターのような突出した能力はない。貴族でもなければ、実は物凄い力を秘めているなんてこともない。
佐竹先生はそんな普通の子をメインにしたお話が書きたかったとのことで、大正解だなと。
あらすじにもある通り、家族全員を目の前で魔物に喰われ失ってしまったエリオ。
彼を救ってくれたのは、魔術を扱う魔導士の中でも更に優秀な力を持つ"討伐士"である、美しい青年・ヴァレンテだった。
未だ謎に満ちた魔物が突然現れ襲って来たりと、少々過酷な世界観なのですが、メインとなるのはそちらに関しての謎ではありません。
家族を失い、絶望の中でエリオが見つけたのは魔術というひとすじの光。
エリオがヴァレンテと出逢い、彼の弟子となり、人として、魔導士見習いとしてどう変化し成長していくかに焦点が当てられています。
魔術とは血筋によってその才能が大きく左右されるもので。
元々才能がないエリオが懸命に努力を重ね、時には悩み立ち止まってしまったり、周囲を羨んだり…と、繰り返しになってしまいますが、少年の15歳から19歳までの等身大の歩みを共に追っていく形になります。
その生活の中での、弟子仲間達とのやり取りによる気付き、ヴァレンテとの淡く甘酸っぱい恋の様子がすごく良いんです。
物事を多面的に見る大切さ、視野を広げる大切さ、言葉にする大切さが印象的な作品でした。
エリオがどう自分の道を切り開いていくのか、ぜひ見守ってみてください。
真面目で一生懸命な良い子なんですよ。
学友のカルロも魅力的なキャラクターでした。
そして、エリオの魔術の先生であり、恋の相手でもあるヴァレンテ。
エリオからしてみればかっこいい大人のようですが…
年齢のわりに青臭かったり、子供っぽかったり、天才討伐士の肩書きとのギャップが大きい人です。
ちょっとだめな大人な部分も見え隠れしたりして、そこが可愛らしくもあるのかも?
読み進めるに連れて印象が変化していく不思議なキャラクターでした。
魔術を使うシーンはかっこいいの一言。
うーん、囲い溺愛なものの、段々ヘタレていった気もします…
が、良く言えば人間味がありますし、攻めの成長も描いた作品だったのかもしれない。
あと、タイトル通り結構過保護です。
ラブな部分に関しては、これからでしょうか。
もうひと息、ドン!と萌える何かが欲しかったかなあ。
というのも、ヴァレンテ側がいつどうエリオへの気持ちを抱いたのかが分かりにくかったんですね。
過保護で甘やかしているのは分かるのですけれど、もうちょっと詳しく読みたかった。
ベッドシーンは甘々たっぷりです。
この2人は、前にどんどん進んでいく受けに必死になる攻めの未来が見える気がします。
お話としては萌萌、恋愛面では萌。
非常に評価に悩みつつ、面白かったのでこちらの評価で。
しかし、綺麗な文章を書かれる作家様ですよね。
家族を亡くし前に進めない様子を植物の成長と共に表現したり、ちょっとした言い回しや表現の文章が素敵でした。
とても長く感じました。
タイトルから過保護で溺愛かぁ、楽しみだなウフフと思っていたら。甘い5 割辛い5割なバランスかな?
とにかく読み応えがあります。
最後にやっとたどり着くまで。
4年間は大切な時間だった。何もかも無駄じゃなかった。生きてる意味はあった。新しい扉を開けた。
受けが絶望から立ち上がるところ、ひたすら頑張るところ、いじめられるところ、攻めに独占欲を持つところ、などなどもう数え上げたらきりがないくらい色々あって。
諦めてただ毎晩抱かれて。愛されてるのにどこか埋められなくて。
そして攻めの元を出て新しい扉を開けて。
討伐士になれなくても攻めを支えられる、対等に戦える力をつけて。やっと心から愛してると言えて。
途中で何度も読むのを諦めそうになりましたが、最後まで読んで良かった。胸が熱くなりました。
受けがフェデーレと出会えて良かったね!フェデーレが良い師で良かった。
受け攻め二人に色々あったけど成長してやっと最良のタイミングになったんですね。
攻めをただの恋する男に変えた受け。庇護欲だけでは受けは満たされない、でも大切なことを教え続けてくれた。そのおかげで最良のカップルになれた!
面白かった!これがエリオが単体主人公のファンタジー小説だったら神レベルに好き。
BLとして二人を中心に見ると、ヴァレンテの魅力が薄く、恋愛部分に萌えが足りない。“過保護な溺愛”の方向が閉じ込めに向いてしまったのが好みじゃなかった。
全体的に自問自答する場面が多く、禅問答のような会話が繰り広げられたりと、哲学色強めに感じる作品。家族を失ったエリオが生きる意味を考えたり、人の醜悪な性質を淡々と語ったり、才能と努力の話とか。
エリオは才能はないが努力できる人間で、さまざまな人に教えを乞いながら成長し、同時に心の傷を癒やす努力もしているように見える。
ヴァレンテは、あまり相手の意図を汲んでいないような受け答えがもどかしい。もしヴァレンテ視点があったら、自己完結にツッコミを入れたくなっていたと思う。
腕の中に入れて守りたいヴァレンテと、自立して共に闘いたいエリオの話をエリオ視点で読むと、討伐士を諦めた後の助手兼恋人期間の描写はずっとモヤモヤする。師匠と弟子だったときの関係性が好きだったから余計に。
クラスメイトとの問題を、エリオ自身の力で乗り越えさせようとするところとか、弟子には手を出さないよう我慢してるところとか、ヴァレンテの“先生”であろうとするところはとても良かった。
再び起こった魔物の噴出。戦うエリオの心理描写が、加速度的に盛り上がっていくのがすごい。興奮と緊迫感が伝わってきて、読んでいるこちらも高揚してくる。ド派手な戦闘シーンがしっかり想像できる描写も良くて、とても楽しかった。
気になっていたのは、魔物に傷を付けられたら魔法を使えるようになる設定。理由が解き明かされるのを期待していたが、コズモがそのうち答えを見つけるってことで回収済み扱いなのかな。
正直途中から、別れてブロマンスエンドの方が萌えるな、と思ってしまった。ヴァレンテはエリオが新しい道に進む際、しっかり話を聞き、その意図を理解して送り出してくれていればまた違った印象だったかもしれない。
ファンタジー作品としてはめちゃくちゃ面白かった。
佐竹笙先生の作品、かなり好きなものが多いのですが、こちらの作品は甘さ控えめ・(自分にとっての)萌え少なめだったかな、と。。
多分自分の今の気分的に、完全無欠のスパダリ様攻めが見たかったのかな。読むタイミングがちょっとずれていたのかもしれません;
攻めの天才討伐士・ヴァレンテが、決して完璧な人ではないんですよね。
エリオのことが好きで手元に置いておきたい、そばにいて欲しいから、エリオが討伐士になれる見込みがないと分かっていても手放せない。エリオ自身が出て行きたいと望んでも、放してやれない。
そして二人の間の亀裂は大きくなり、やがてエリオは自分の力を生かせる別の道を見つけ決別、そして再会ーと物語は続きます。
エリオに実はものすごい才能があって…というありがちな展開ではなく、どんなに頑張っても討伐士になれる見込みはなく、成果が出ず苦しむ…という展開がとてもリアルで良かったな、と。
そして見つけ出した別の道を極めていくことで、ついには師匠・ヴァレンテと共に本当の意味で対等になる。
夢破れた受け様の、新たな道を見つけるまでの生き様の物語でした。
攻め様も受け様も共にそれぞれ苦しむというところが大きな見所かな。
また違うタイミングで、再読してみようと思います◎