初恋契約 御曹司養成所

hatsukoi keiyaku onzoushi youseijo

初恋契約 御曹司養成所
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×25
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
51
評価数
14
平均
3.6 / 5
神率
14.3%
著者
夢乃咲実 

作家さんの新作発表
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イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784344847491

あらすじ

御曹司養成所と呼ばれる学園から、跡取りを必要としている家庭に引き取られた理久。 あたらしい身分を手に入れた先で、ずっと忘れられずにいた相手と再会するが、 今は違う名で暮らしている彼とは再会を喜ぶことが許されない。 しかし、父親からはなんとしても彼に近づくよう命じられ――。

表題作初恋契約 御曹司養成所

SHIZグループ社長,御曹司養成所出身者
18歳,宮部家に引き取られた御曹司養成所出身者

その他の収録作品

  • 約束の約束(書き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数4

外側と内側、どちらも本当の自分

沁みました……。
御曹司養成所シリーズ2巻目とのことです。

前作も良かったのですが、こちらの作品は2人とも養成所あがりの組み合わせCPで、お互いの心の内側がより理解しやすい関係だったんじゃないかと思います。
養成所にいたころの淡い思い出を大切に心の中にしまってきた2人だからこそ、わかり合えたんじゃないでしょうか。

特に、途中で登場する、馬の絵画についての描写がとても好きでした。
誰しも持っているであろう、外側向けの自分と、自分だけが知る内側の自分。
養成所で育った彼らは、秘密にしなければならないことやプレッシャーが多く、この二面性が極端なんだと思います。
(それにしても、この養成所、よくメンタル崩壊する人が出ないよなぁ……。調整員がいるにしても、ストレス過多すぎやしませんか。笑)

お父さんも、相当なプレッシャーがあったんじゃないかと思うんです。
それでも許せるものではありませんが。
相手が攻めじゃなかったら殴り込みにいきたいくらいです!

色々な因縁が重なって出会った2人ですが、なるべく穏やかに幸せになってほしいです。
きっと2人なら、お互いの足りない部分を綺麗に補っていけるんじゃないかと思います。

0

出会いが何度もある二人

本当にありそうな設定なので、面白かった。
特殊教育施設と、そこで育った子供達の話。

▶シリーズは、二冊。私は、初恋契約から先に読んでしまった。
・溺愛関係 御曹司養成所 2019/11/ 嗣人x翔
●初恋契約 御曹司養成所 2020/10(スピンオフ) 貴志x理久

学院:通称「御曹司養成所」
品のある賢そうな子供を集めて、特殊教育を施す学院。
6歳まで保育舎 7才から18才まで寮生活。
御曹司養成所の子供達は、実親との接点は二度とない。
品格を備えた人物を育てる半官営の特殊施設にいる間は、仮名。
実子として養子に入り、本当の姓名を得る。
18歳までに引き取りが無い場合、施設の出資で大学に進学する。
・・簡単に言うと、教育を施し子供を受け渡す、後継者斡旋所。実子として戸籍も偽造。

---
●仮名:タカヒロ:志津原貴志 学院出身
SHIZグループ・志津原家に入る。現社長。
未婚独身の社長の婚外子の跡取息子として、最初から戦力として契約。

●仮名:理久:18歳 学院出身
18歳に宮部家にそのままの名で実子になる。
リクが7歳の時に生きもの当番で出会ったタカヒロが、特別カリキュラムの指導者。
去り際に「忘れろ」と言われても、リクは忘れられない。

●宮部父:
「田舎に預けていた子」として、リクを迎え入れる。
宮部家は、明治時代創業のグループ企業で、 元華族。美術館も運営。
宮部の事情で、リクの引き取り公表が遅れていた。
パーティで、再会する二人。
・・宮部父は、リクをツールとして扱い「役にたて」と無茶を繰り返す。

●宮部母:
志津原父との縁談が昔あった。

●北川:
宮部家の家政婦。一人息子を亡くして宮部を恨んでいる。

リクが熱を出して雨の中を彷徨う
・・あの偶然は、物語とはいえ、不自然すぎると思ったら・・
●藤倉:
雨の日、タカヒロを呼んだ学院の調整役。

疑問:アヒル当番の中に、兎当番がふくまれている
・・著者のミスかと思ったら、アヒル当番の説明は「溺愛・・」のほうにあった。

0

作られた御曹司達

「溺愛関係 御曹司養成所」のスピンオフ作品。
御曹司養成所が関係しているだけなので、こちらだけでも問題なく楽しめます。

物語の舞台は少子化が進んだ世界。
人知れず存在する"御曹司養成所"と呼ばれる、優秀な遺伝形質を持った少年ばかりが集められた特殊な学院。
18歳までの少年達が暮らす学院の中で、様々な理由から優秀な後継者を欲している上流階級の家庭に、いつ"実子"として迎え入れられても問題がないよう、日々教養や立ち居振る舞いを学んでいくというもの。
そもそも子供たちはどこから…?など、気になる部分もありますが、多分そこは重要ではないのだと思う。

前作は受けが学院出身者でしたが、今作は受け攻め共に学院出身者で、年齢差は10歳ほどの年の差再会もの。
こちらの作品、可愛らしいカバーとタイトルとは裏腹に、淡い切なさがじわじわ〜っと広がるんですよ。
夢乃先生らしいお話というのかな。
甘く可愛らしいお話を期待すると少々違うと感じるかもしれませんが、健気な主人公がお好きな方は、きっと理久の心情に心動かされるのではないでしょうか。

学院から宮部家へと息子として引き取られた理久。
ずっと家や家族というものに憧れていた彼にとって、とても幸せな待ち望んでいた出来事でしょう。
初めての父と母。初めての社交界。
そんな、新たな生活に慣れようと奮闘する中で、ずっと忘れられずにいた人と再会して…?
と、再会もののときめきでいっぱいになるかと思いきや、なかなかそうはならないのだから、夢乃先生は試練を与えるなあと。

理久が忘れられない「タカヒロ」という人。
7歳の頃に出逢い、離れ、学院の"性オプションカリキュラム"の相手として再会し、再び離れ、今度はお互いに学院出身ということを知られてはいけない立場となっていた。
名前も立場も、タカヒロから志津原貴志へと変わってしまっている彼。
理久視点で幼少期から現在まで、タカヒロへ想いを寄せる様子が丁寧に描かれているだけに、ここに来て過去を語ってはいけない・出逢ってはいけなかった2人になってしまうのが切なさに拍車をかけるんですよね。
おまけに、父がスパイとして志津原へ近付けと命じてきて…
理久はどう動くのか?志津原との関係はどうなるのか?といったところが見どころかなと思います。

ロミオとジュリエット要素のあるお話が書きたかったとのことですが、確かに切なさ成分はたまらないのです。
理久がとても良い子で。健気で一生懸命でいじらしいけれど、流され過ぎずにきちんと自分でしっかりと考えられる子なのがすごく良いんですよ。
良い子すぎて、早くあたたかい家庭で幸せにしてあげたいなんて思っちゃう。
ただ、個人的にはガツンと来る萌えは感じられず…序盤と書き下ろし部分が好きでした。
うーん。2人の恋の行方よりも、父の態度や父と母の力関係と間に挟まれる理久がしんどいなあと思ってしまったんですね。
父は本当は良い人なんだろうなというのも分かるのですけれど、フォローを読んでもどうにもすっきりしない。
後半がやや駆け足気味で、詰め込みが多く感じられてしまったからかな。
書き下ろしの志津原視点のお話は甘くて可愛かった。
それから、校正ミスなのか、うさぎ当番が何度もあひる当番になってしまっているのも気になってしまって。
自分の勘違いかと思いきや、短編ではうさぎ当番になっている。これはもう少しチェックして欲しかった。
良いシーンもあったので、萌と中立で悩んでこちらの評価で。

御曹司を養成する学院。2冊読みましたが、作られた御曹司というのは、実際は結構過酷なのでは…?と思ったり。
違うパターンの御曹司も読んでみたいですし、藤倉さんの過去がものすごく気になりますね。

3

あとあじ

夢乃先生らしいお話で、あとあじが良かったでした。御曹司養成所シリーズ?の2作目で、1作目読んでいませんが、すんなり読めました。お話として安心して読めるものだったので萌にしました。本編260P弱+番外編20Pほど+あとがき。

18才までの少年たちが育てられている学院。どの生徒たちもいずれ「優秀な後継者を必要としている家」に引き取られるべく、様々なことを教えられています。17歳をすぎた里久もやっとその「両親」との面談を終え、ある実業家の家の長子として学院を出ていき・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
受けを引き取った夫妻(華族の血も入っているらしい)、受け宅の家政婦さん、藤倉(学院関係者)ぐらい。藤倉さん気になるなー。

++攻め受けについて

攻めさんは、仕事している上では、ぐいぐいひっぱっていくタイプの方な様子。学院出身で、引き取られた先の家で結果ださなきゃととても一生懸命頑張ってたんでしょうね。いわゆるスパダリ部類なんでしょうけど、腹黒さとかユニークさとかとは縁があまりなく正統派青年実業家といえばよいのでしょうか。

受けさんは、ちょっとゆっくり目だけど確実に物事に対応する方。無色透明素直な健気さんなんだと思います。

攻め受けとも夢乃先生らしいキャラで、そんなに惹かれることはなかったのですが、受けさんの引き取られた先のご夫婦が最後は仲睦まじい感じになって、受けと三人、良い家族になりそうに思えて、読後感がとても良かったでした。

攻め受けの恋話もいいですが、新しい家族となった後のことが嬉しく思えたお話でした。

2

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