恋になるには遅すぎる

koi ni naru niwa ososugiru

恋になるには遅すぎる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神39
  • 萌×256
  • 萌16
  • 中立4
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
20
得点
471
評価数
122
平均
4 / 5
神率
32%
著者
安西リカ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
佐倉ハイジ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
¥680(税抜)  
ISBN
9784403525193

あらすじ

密かに互いを意識しあいつつ、親友として同居を続けている和真と那由多。
だが和馬の甥っ子を預かることになり、ふたりの関係にも変化が……?

表題作恋になるには遅すぎる

辻和真,29歳,サラリーマン
安曇那由多,29歳,チーフパタンナー

その他の収録作品

  • 降っても止んでも(書き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数20

雨は降らずに地固まる

安西リカ先生の現代もの、大好き!!
こちらの作品も、穏やかな話なんだけどとんでもなくキュンとしたし、萌えました・:*+.

今回は幼馴染×両片想い。攻めの甥っ子を預かることになり、蓋をしてきた気持ちが溢れ出していきーという内容です。

特に駅のホームで攻めの和真が衆目ある中、”らしくない”告白&キスをするシーン!!たまらなく萌えた…!

そして受けの那由多がね。もう、大好きな受け様です。天然自由人。
甥っ子を連れて三人で行った遊園地で、「一緒に踊ってくれる人ー?」とステージのお姉さんに言われ、一人で「はーい!」って手を上げて、子供を連れずに平気でステージに上がっていけちゃうような。笑

和真が那由多に惹かれるのがよく分かる…型にはまらずどこまでも自由な那由多に、救われているんだな、と。

姉の子を預かることで膠着状態から抜け出した二人。これからは一つ屋根の下、思う存分ラブイチャを楽しんでほしいです(*´˘`*)

0

読み手だけが分かる特別感

出逢ってから20年弱。ずっと幼馴染でいる2人の話。
前半よりも後半の書き下ろしが好きでした。

同じマンションの同じ部屋で同居までしているけれど、関係が大きく動くような何かがあるわけでは決してない、家族のような雰囲気の2人。
それでも、和真と那由多の両視点で綴られる物語を読んでいると、お互いに相手への気持ちがただの幼馴染に向けているものではないなというのが分かるんです。両方の気持ちを知っているのは知っているのは読み手だけ…なんて特別感が味わえるのが両視点作品の最大の魅力かなと思います。
こちらの2人、本当に雰囲気が良いんですよ。
長年の信頼関係があるからなのか、そもそも相性が素晴らしく良いからなのか、切なさ成分がなく終始安心して読める穏やかさと安定感があります。
しかしながら、長い年月を経て出来上がってしまった関係というのはちょっとやそっとのことでは動き出してはくれないもので…

どちらも好意はある。もうあとは背中をドンと押すだけな膠着状態からどう脱してどうくっつくのか?やはりそこが見どころだと思うのです。
小説ディアプラスの子育て特集に向けて執筆されたとのことで、突然預かることになった和真の4歳の甥っ子が2人に良い刺激を与えてくれることになります。
この子が本当に健気すぎるほどの良い子で、那由多とのいとけないやり取りには思わず頬が緩んでしまう。
ただ、前半部分のどう恋愛関係になるのか?の特大イベントが呆気なかったというか、和真の姉家族のなんやかんやで霞んでしまった印象だったのが惜しいところ。
子供を預かる大人2人の図はバランスが良かったのですが、姉夫婦が理解不能で子が不憫で仕方がなかったです。

前半は安西先生作品の中では珍しくあまり刺さらなかったものの、恋人同士となった後半はすごく良くて!
長い幼馴染期間を経ての恋人関係ですから、その間に溜め込んでいたものや、全部を知っていたようでまだ知らなかった相手の一面を知ったりと、長かったからこその良さが後半で一気に押し寄せて来ます。
ほんの少しの嫉妬もどこからどう見ても惚気にしか見えず、ここが1番かわいらしくておいしかったです。
攻め視点の色気のあるシーンが良い感じに余裕がなくて最高でした。受け視点だと余裕がありそうに見えるのに…これを知っているのは攻めと読み手だけなんですよね。
幼馴染設定と両視点が楽しめる1冊でした。
後半部分をもう少し長く読みたかったなと、今回はこちらの評価になりました。

0

キャラのバランスの良さ

和馬と那由多の関係性が、とても心地よかったです。

章ごとの両視点なので、二人が両想いなのは、最初から丸わかりなのですよ。
小学校で出会い、中学、高校、社会人と「幼なじみで大親友」という位置をキープし続ける二人が、それぞれの時代で、ゆっくりと互いに惹かれていく様子がね…まー見事に描写されているんです。
その気持ちを押え込む様子も。

だから、安定していた関係を変えようかと悩む二人の背中を、そっと押してあげたくなるんですよね。
アナタたちなら、大丈夫だよー、って。

和馬の甥っ子、世志輝はかわいかったー。
子どもが出てくるBLは、どちらかというと苦手でしたが、この世志輝は、まさに存在が輝いてた。
いいコ。

この作品は、那由多と世志輝二人の癒しキャラの存在で、読後、ほわほわ〜っと温かい気持ちになりました。

0

ゆったりとした物語でした♪

はじめての作家さん!
ゆったりとした物語でした✨
和馬の甥っ子との暮らしで、長年心に閉じ込めていた想いがまた揺らぎ出す2人の心境変化が良かった♪
長年の付き合いで同居までしているから、お互いに知らないことはないと思っていたけれど…「恋人」になると和馬のまた違った新たな一面を知り、もんもんする那由多が可愛らしかった
お互いに似た部分がないからこそ自然とお互いが補完しあって居心地のいい関係を築き上げているのだと読んでいて感じました。

0

「長かったねえ」


長い長い準備期間を経てやっとくっついた二人。

小学校から知り合ってかれこれ20年。
同居を始めて5年。
付き合ってはいない二人、和真(攻め)と那由多(受け)
なんとなく怪しげな雰囲気になったことはあっても頑なに友人付き合いを続け、性欲に突き動かされる年齢も過ぎ、このままずっと穏やかに二人で過ごしていけるといいと思っていた二人。
そんな毎日に一石を投じたのが、和真の甥っ子・世志輝。
和真の姉夫婦のごたごたで預かることになった世志輝の面倒を見ているうちに二人の心境に変化が・・・

表題作と書き下ろしの2編で、表題作は二人がやっと付き合うようになるまで、書き下ろしは付き合いだしてからの更なる心境の変化でこれからもずっとを誓い合うまで。


両視点で書かれているのでそれぞれの心境がわかります。
だからこそ、完全に両片想いだったんだとわかります。
和真の方は男同士に禁忌を感じていたこともあり躊躇するうちに女性と付き合いだし、頻繁に彼女が変わる経験をしたことで、那由多とずっと一緒にいたいと思うあまり何度もあった誘惑を乗り越え友人として適度な距離をもって接しています。
那由多の方は和真がヘテロだと思っていて友人としていることを選びます。
二人でいることが自然で年齢も重ねたことで性欲も落ち着いたしずっとこのままでいるだろうと思っていたのに、世志輝を預かり世志輝の成長を間近にみることで変わらない保証なんてないということに気が付いてしまいます。
二人そろって同じように焦って告白する時も一緒って本当に息ぴったりな二人でした。


書き下ろしでは、友人の破局を聞き、高校時代の友人たちを会い、お互いの元カノと再会したことで、ずっと和真が危惧していた恋人は別れたら気まずくなるということに那由多は改めて気付いて焦ります。
結局二人で話し合い、今までが今までだったからこの関係が終わるなんてことは絶対ないと確認して終わるというなんともラブラブな話でした。


二人の穏やかに流れる空気に新しい風を入れたのは甥っ子の世志輝でした。
元々の性格や環境やらの要素が絡まって言葉がなかなか出ない子でしたが、、一生懸命で賢くてとてもかわいい子でした。
固定観念にとらわれない自由な那由多が側にいることが、大人の思惑に振り回されている世志輝にはいい環境だったのだと思います。
そして、二人がずっと積み重ねてきた下地に世志輝が種をまいてやっと花を咲かせることができたんだなと思いました。
きっと二人がお互いを意識しだしたころに勇気をだして告白したとしたらきっとうまくいかなかっただろうと思うし、遠回りに見えてもこれが一番の近道だったのでしょう。

燃えるような激しい恋というのはないと思いますが、穏やかで温かい二人らしい関係がとても「らしい」と思います。

1

大人の恋を救う幼児の物語

冒頭の、飲食店を夫婦共同で創業して、軌道に乗ったら店の店員と浮気・・・って、うちの親戚にも居たなーと思い出しながら読了。
この物語の場合は、夫婦仲が悪化した原因は姉の早とちりだった。
子供が鎹になり、姉夫婦は元の鞘に収まる。

和真と那由多は、常識を超えられないのと、告白を拒否されることが心配で、想いを告げられない。
秘めた恋のまま、お互い良い理解者状態。
和真の告白で、やっと20年間寝かしていた想いが通じて、相愛だったことをお互いが知る。
20
大人を救う幼児の物語。こどもが登場する作品は、和みます。
心理描写が、細かい。似た状況に居る人が読んだら、癒しを得られると思う。

0

これぞBLの良いところ!

これはBLのいいところですね!男同士だからこその良いところ満載でした。

小学生で出会って那由多は一目で和馬を味方だ!と思いグイグイ仲良くなって。
お互いすごく自然に隣にいて。
だけどいつしか意識するようになってしまい…。

好きだとバレたら一緒に、友達でいられなくなる!と彼女と付き合ったりしながら、いつまでも親友の距離を保ち。今ではアラサーで同居5年。

和馬の姉の子供を預かったことで二人の考え方にも変化が起こり…。こんな小さな子がこんなに頑張ったんだから。

ずっと友達じゃ嫌だ。ずっと好きだったんだ!
やっと告白できて恋人になれました。

これまでもケンカすることなくお互い居心地良く過ごしてきましたが、年末を高校時代の仲間でグランピングに行くことになり。

お互いの元カノを交えて話したり、那由多の同僚の別れ話に影響を受けた那由多は色々考えてしまって…。

俺たちは変わらない。ずっと好きで悩んで今の選択をしたのだから。別れないしずっと一緒にいる、との和馬の言葉にしびれます。

和馬の彼氏力の高さ、カッコよさにドキドキの那由多。
那由多の可愛さ色っぽさにムラムラの和馬。
二十年かかってやっと恋人になれて。
エッチも加減を二人で憶えていくぞって。

特に良かったのが、お互いが困ったら助けるのは当然だし遠慮もしない。見返りも求めない。
そこまで一緒が当たり前なのは良いなあ。

0

私は和真の姉が嫌い

この2人は別に甥っ子を預からなくてもずっと2人でいたのではなかろうか?
遅かれ早かれ恋人になったと思うんだよ。

甥っ子は良い子だけどね。
母親がどうにもこうにもウザい。
迎えに来て置いていくとか、アホか?
こういう描写はいらない。
度々2人が付き合ってるかどうか聞くのも鬱陶しい女だな。って思った。

この女の存在感をもう少しいやかなり薄くしてもらえれば楽しく読めたんじゃないかなぁって思う。

2人の関係はなるべくしてなった感じだし、やっとお互いのなりたかった存在になれた。そんなお話。


0

どうしたんですか

私の中で安西さんは「文章が上手くてとても読みやすい」作家さんだった。
でもこの本は何か所か引っかかる所があって驚いた。
なんで?どうしたんですか、何かあったんですか、体調でも悪いんですか、環境が変わったとかですか、大丈夫ですか!!と言いたい。

その中で一番引っかかったのは「カーテンを引く」の使い方。
私自身は<閉める>の意味で受け取るし、もっと言うなら、新居に入って新しくカーテンを引く、ぐらい幅の狭い言葉として認識していた。出来ればカーテンを開けるとかカーテンを閉めるとか使って欲しい。その方が分かりやすいから。

しかし調べてみたら<開ける>で使う人、<閉める>で使う人、両方いるようだ。
そういうもんなのか…とは思うが、それでも<開ける>で使う人は<開ける>だけに、<閉める>で使う人は<閉める>だけに「引く」を使うのではないかと思うのだけれどどうなんだろうか。そうであって欲しい。だって分からなくなるじゃないか。

しかし、この本では「カーテンも引いていない」と(朝起きて何もしないで出かけてしまったという描写から)<開ける>の意味で使ったすぐ後(2ページ後ぐらい)に「カーテンを引いた部屋」と<閉める>の意味で使ってらっしゃるんですよ(昼間なのに”ほどよい明るさ”という描写から閉めていると判断して良いと思う)。

いや混乱しますって!!!

なんでーなんでーどうしてしまったの~(泣)
それとも私が間違っているのか!!?別に文章のプロじゃないしな!!
説明できる人はコメントかメールで教えて頂けると嬉しいです。はあ…
(でもやっぱり混乱する書き方は避けて欲しいという感想は変わらないけど)

2

今だからこそのカタチ(^^)d

雑誌にて「子育て」特集時に掲載されていたこちら。

受け様の那由多はのんびりした自由人。
攻め様の和真は、しっかり者で常識人。
小学校の時に知り合って、性格は違うけど馬が合い、以来親友&幼なじみとして20年、同居して5年つるんできた2人。


お互いに、自分が一番に自分らしくあるのは、相手の隣だ、と思っている2人です。
それでも、今の安全安定の関係を壊したくなくて、居心地のいい距離の関係を意識して保っていたのだけど。

両視点で進むので、和真と那由多の気持ちが丸分かりで楽しかったです。


和真の甥っ子世志輝を預かる事で動き出す2人。
この子が我慢強いいい子でした。
そして普段は押さえてるけど、ここぞという大事な時には、自分の気持ちを精一杯伝えようと頑張れるいい子。

そんな世志輝の姿や義兄の言葉に触発されて、一歩を踏み出す。

駅のホームで、今言わないと、との想いに突き動かされて、連絡通路での告白は胸アツですね。

家に帰ってからの「迷ったら死ぬ」発言には、納得で笑いました
(≧▽≦)
確かにね!
家族時間が長かったもんね。


幼なじみ、という関係に甘んじていた2人が、えいっと勇気をもって変えようとする姿が、とても応援しがいがあって楽しかったです(#^.^#)


2

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