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kimi to iru shima
分冊版をレンタで購読。SNSで3万いいね!された話題作。
朝ドラのあまちゃんを想起する物語。著者は宮城の人なので、三陸が舞台なのかな?
作者は、性同一性障害が認められ改名した方、BL作家に一番相応しい体験をされた方のようです。名前を検索して履歴に興味を持ち、作品を読みました。
本土に住む隆之は、島に独りで住む幼馴染;琉生へずっと片思い。
美しい幼馴染に悶える隆之君を描くコメディで笑わせながら、離島が抱える高齢化などの問題を描く社会派系の作品。恋愛の展開は順当?多分相愛で拗れていない。
表紙は、琉生(ルイ)。柔らかそうな筋肉としっかり整った骨格の流線形の体、日焼けした綺麗な顔。海士で生計をたてている琉生君は常に開放的。蠱惑的な魅力あふれる表情で描かれています。
隆之はお人よし、日焼けしていない眼鏡の随分オジサン臭いキャラ設定になっている。
以下、ネタバレ。
分冊版の1巻は、状況の説明。
住民は、老人が200名くらいの島。本島から連絡船で60分 漁業が主の昔のまんまの鄙びた島。
隆之の祖母が島に居る。隆之は祖母と幼馴染の琉生に会いに来て、18年間ずっとルイに片思い。想いは年々募り、女性に恋愛できなくなってしまった。
隆之は久しぶりに会うルイを眩しい位美しく感じて、ルイにトキメキを押さえられない。
ルイは隆之に無邪気に幼い頃と変わらず接するので、隆之は始終悶えてしまう。
綺麗な夕日の黄昏時がルイは辛い、独りぼっちで老人200名の島に住むルイは「空が綺麗だね」と何気ない会話を交す家族がいない。潮騒が響く漁村に暮らして、孤独を一番感じる時間帯。
携帯の電波も圏外が多い島。ルイ君はいつも孤独。父は貨物船に乗って半年に一度帰宅。母は離婚?島を出た切り戻らない。独りで暮らすルイは、たまに訪れる隆之が帰るときしか、暮らす相手が居ない日が続いている。
ルイの家に泊まる日、隆之は下着を着ないで寝るルイの横で悶々とする‥そっと寝ているルイの手を握ると、寝ているルイが涙を流す。・・なんの涙か分からないけれど、ルイの孤独が伝わってくる。
隆之は、ルイの傍に居て寂しさを軽くしてあげたいと 翌年島の魚協に就職。島の若者が二人に増えた。
「あのな 隆之 昨日見た夕日が綺麗だったんだ」とルイが嬉しそうに語り掛ける。
二巻目は、隆之が島に来て三か月目。
隆之は祖母と暮らし始める。たまにルイの家に泊まる隆之は、恋慕を気づかれないようにしようと悶える。エッチなルイの姿を妄想しては悶える憐れな隆之が延々と描かれる。
隆之がルイの家に泊まりに行く。
アダムとイブ状態で興奮治まらない隆之は、もう爆発寸前。
隆之がルイと一緒にお風呂に入る。欲情を我慢しきれない隆之に、無邪気にすり寄る琉生君。実は無意識ではなく意識していそうな雰囲気。
入浴の後、就寝。ルイはいつもと同じ浴衣の下は何も着ていない。隆之は・・・何が起きるのか、次号に期待。
綺麗な海が舞台、潮風を感じる綺麗な絵なので読んでみてください。
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あま:
海女は女性。海士(あま、塰は合字). 海人(あま)は男性を指す。
海女・海士(あま)は海に素潜りして魚介類を捕る仕事。縄文時代からある仕事。
(有名な「能の《海士》」は、 能の五番目物。志度の浦の海女は、竜宮に奪われた宝珠を取り返しに来た藤原不比等と契り、子を産む。・・といった則武后は日本人だったかもしれないという内容。)
ちるちるは何年も見ていますし神と思った作品もこれまで多々ありますが、この作品は初めてレビューしたいと思いました。
ただすみません、先にお断りしておきますがただ愛を叫ぶだけのレビューとは言えないレビューです。語彙力は失っています。
ネタバレはなるべく避けています。
とにかく絵もストーリーも好みドンピシャすぎて最高なんです。
攻め視点なので攻めの隆之に感情移入するんですが、とにかく受けの琉生がピュアで可愛い!
でピュア所以の天然の煽りがまた隆之を懊悩させるというw
お風呂のシーンは最高に萌えた&隆之に同情しましたw
何といっても受けの琉生の体が男らしいのにお尻がプリンとしてたりムッチリしていて最高です。
ただこういうBL的爆萌えもありつつ琉生の育った環境や離島の現実といった切ないような仄暗いような背景があって話に奥行きがあるので、バランスがとても良いです。
先生、素敵な作品をありがとうございます。
発売開始から約2年で第5話までがどういう頻度で進んできたのか分かりませんが、とにかくすごく気になる所で終わっているので早く続きを読みたいです!
単話も買いますし、まとまって紙や電子で発売されれば全部買いますので、なにとぞ、なにとぞ先生続きをお願いします…!
最近何読んでも新鮮味無いな~とBLから遠退いていたのですが、本作を手にして衝撃を受けました。画力が高く、特にキャラクター描写が好みにドンピシャ…期待する絵柄と世界観がここまで好みにビシッとハマったBLははらだ先生以来です(はらだ先生のテイストとは全く違いますが)
レビューでネタバレがもったいないので、是非手に取ってもらいたい作品です。
離島ならではの生活や、登場人物の生い立ちなどリアルと感じる部分もあれば、いい意味でまるで現代のおとぎ話みたいに感じる部分もあり、その配分が夢見心地で読ませてもらえた感じです。
美しいのは、島の自然描写とあいまった受け攻めのぴゅあぴゅあな心。かわいいですし、純愛でどエロ、軸のあるストーリー、読んで良かったと思ってもらえるはずです。
絶対に紙で欲しい一冊になりました。
■作品の雰囲気
離島のイメージらしい時間の流れや雰囲気も出てる。ゆっくり愛が形になるであろう感じがいい雰囲気。
■2人のキャラクター
2人ともガツガツしていなくて純朴。
■感想
この作品の攻めの恋心にじれじれするけど、心地よいじれじれです。多くのBL作品で私が時々感じる早く告れよ・抱いちゃえよという作品でなく、がんばれがんばれって一生懸命応援してしまう感じ。長く見守って行きたくなるような淡く純愛、ほんわかした流れを感じました。
とても素晴らしい作品の予感。萌すぎて神ではあるのですが…始まりということで萌2。