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honoka na koi no danpen wo
先日「御神刀シリーズ」3作目の略奪者が出たので、1作目のレビューをば。
この本のメインは 人間の青年・虎之介と妖・蜃景、第二の御神刀・二宮と第七の御神刀・七貴 ですね。
でも一番最初の話は、現在の宮司・夕凪の前の宮司・あさぎと禰宜の橘の話から始まっています。
「いちずな氷月」は御神刀がメインではなく、ちょっとヘタレなあさぎが恋人の橘の助けを借りて、二人で妖魔退治をするというお話。
「あやうげな朧月」では神父と寺の後継ぎのカプが結ばれるまでのお話で、御神刀と関係ないのでは?と思ったら、次の「まひるの楔」で兄の魂を食べたと思われる妖・蜃景を、御神刀を借りて退治しようとする青年・虎之介が怪我をして逃げ込むのが、この神父×坊主のカプの元だったのです。
だたそれだけの関係なんですが、神父×坊主って萌えだとは!
作者のマニアぶりがわかって、思わずニヤリです。
で、この二人が蜃景には邪気がないということを見てくれて、実は兄の命を奪ったのではなくて、地上にとどめようとしていたということがわかり、実は蜃景は虎之介が好きだったということで目出度くカプ成立というお話でした。
しかし、虎之介が借りていた御神刀は七貴の本体で、離れていたために七貴の力が弱まっていくという「すれちがいの弓張月」に繋がっていくという、なんともワクワクさせる流れになっていたのです。
二宮は七貴の力にあこがれ、恐れ、自分のものにしようとした過去から七貴とは距離のある関係。
でも力の弱った七貴を救おうと必死で真実の心を打ち明けるのです。
なんだかドラマチックなんですよ~
メガネ×メガネです。萌えます!!
虎之介は御神刀を持っていないと蜃景と触れ合うことができない、でもそれだと七貴は虚無に犯されなくなってしまう。
どうしたらいい?ということで折衷案採用なんですが、宮司の夕凪が意地悪なんだよね、、、
「是」でいったら和紀の役割どころな感じです。
こうして次の巻に続きます。
表題作のタイトルの作品はこの単行本には収録されていませんが、裏表紙のあらすじの内容は『まひるの楔』という作品になります。
短編がいつくか収録されていますが、その全てがどこかでリンクしているという作り。
キリスト教の神父や仏教の僧、神社の神官等、聖職者が主人公なのですが、宗教色は強くなく、怨霊とそれを退治する御神刀が深く関わっています。
個人的には『まひるの楔』とその続編の『みつる月の楔』、そして御神刀のお話『すれちがいの弓張月』が好きでした。
男前な性格の攻め様が好みでした。
全体的にはシリアス~コミカル、時々甘々という雰囲気です。
和風な建物や着物、日本刀が好きなので私は結構楽しめました。