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alpha doushi no koi wa mamanaranai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
オメガバースシリーズの4作目で、「愛罪アルファは恋にさまよう」のミケーレと彼方の息子・マッシモが主役になります。
今作だけで問題無く読めます。
ちなみに既読の方。
ミケーレや彼方、そしてなんと恒星と言う懐かしのキャラまで登場です。
思わずニヤリとしちゃいますよ!
で、こちら、伴侶が未だ見つからないアルファ×伴侶を亡くしたアルファと、主役二人が「伴侶」である事自体に重きが置かれていたこのシリーズでは、異色の作品になるんですよね。
こう、運命の番(伴侶)が醍醐味であるオメガバースにも真っ向から楯突く作品なワケですが、とにかく良かった。
めちゃくちゃ良かった。
名門カステリーニ家の長男・マッシモが、英国の全寮制高校で、同じアルファで日本人である祖父江と出会う。
マッシモですが、要領が良く頭の回転も早く血筋も良くと、まさにアルファの中のアルファなんですよね。
で、祖父江が、真っ直ぐで愛情深くて努力家。
祖父江には既に伴侶が存在して、幼馴染みである彼女を心から愛してるのですが、マッシモはそんな彼に強い親しみや憧れめいた感情を覚える・・・。
二人の高校での出会いから、子犬のように無邪気にじゃれあって過ごした親友としての日々、そして、伴侶が病で亡くなり、心に大きな喪失を抱えた祖父江が英国を去るまで。
で、21歳になった彼等が再会して・・・とストーリーは語られます。
これね、二人の友情→愛情と言う心情の変化が、とにかくゆっくりだし丁寧なんですよ。
こう、出会って劇的に惹かれ合ってと言うのでは無く、親友としてのかけがえのない時間を経て、突然の別れ。
再会してからの優しい時間。
やがて、愛し合いと言った具合に。
こう、少しずつ少しずつ積み重ねて行くように、二人の愛と言うのは深まってゆくのです。
これが、すごくすごく切ないのに優しくて、めちゃくちゃ萌えてしまう。
いやね、二人が無邪気に笑い転げるみたいな親友時代が萌えるなら、大きな喪失感から脱け殻のようになってしまった祖父江を、親鳥が雛を抱え込むようにして面倒を見るマッシモみたいな、二人だけの濃密な時間にも萌える。
また、再会時の祖父江ですが、自分を大切にする事が出来ずと、どこか投げやりなんですよね。
伴侶を失った喪失感と言うのは薄れてきたものの、その事自体を自分に許せなくて。
時が、苦しみや悲しみと言うものを和らげてくれる。
でも彼にとっては、伴侶を忘れてゆく自分そのものが許せない。
両視点で進みますが、この時の祖父江の心情が丁寧に綴られてまして。
そう、不器用で義理堅くて、愛情の深すぎる男なんですよ。
祖父江と言うのは。
マッシモに惹かれつつも、だからこそ離れようとしたりと、面倒くさすぎる男なんですよ。
自分は苦しまなくてはいけないと思い込んでる、バカな男なんですよ!
だからこそ、マッシモの深くて穏やかな愛情により、再び人を愛せるようになるのに、めちゃくちゃ感動しちゃうんですよね。
こう、熱く激しい愛だけが、心を動かすんじゃない。
穏やかで優しい愛が、救いになる事もあるんだなぁと。
あっ、穏やかで優しい愛と言っても、意外とマッシモの執着と言うのは強いですけど。
本人もね、途中まで気付いてないですけど。
う~ん。
受けが、攻め以外の相手を本気で愛している。
そして、彼の心は延々と揺れと、人によっては受け入れがたい作品じゃないかなぁとは思うんですけど。
あと、マッシモの前に現れた、彼の伴侶の顛末。
ちょい簡単に片付けられてるよなぁと、若干ここにも引っ掛かったりする。
ミケーレと彼方の息子がこの道を選んだのって、ある意味強烈な皮肉になるよなぁと。
ただ、とても優しくて深い愛の物語だと思うんですよね。
そして、運命が全てでは無い。
愛した人への思いは、消えたりしない。
心の中の大事な場所に残り続けて、また人を愛する事が出来る。
クリスマスイブのエピソードが、あまりに素敵でもう泣けちゃうんですよ。
これ、シリーズ最高傑作だと思う。
と言うか、シリーズをここまで重ねた事で、この物語までたどり着けたんだと思う。
まぁそんなワケで、シリーズファンはとにかく読んで!と訴えたいです。
Amazonunlimi
マッシモは、イタリアの名門カステリーニ家の長男。
伴侶を見つけられないまま、マッシモは英国の寄宿学校、カールトン校に入学。
同室の祖父江芳明は病弱な伴侶のいるアルファ。伴侶の治療をするために医学部を目指している。
でも、留学中に祖父江の番相手は病死する。
ちょっと変わったオメガバースだった。
「蜜惑オメガは恋を知らない」から続くシリーズ。
1作品目しか読んでいないのですが、楽しく読めました。
蜜惑オメガの恒星もチラッと登場していて嬉しかったので、他の作品を読んでいたら、多分もっとクスクスできたのではないかな。
受け様は、アルファである祖父江。
攻め様は、当然アルファであるマッシモ。
2人は15歳の時、名門の男子校で出会う。
当時、すでに伴侶を得ていた祖父江は、とても生き生きとしていて、マッシモは、祖父江と過ごす寮生活がとても楽しかった。
でも、祖父江の伴侶が亡くなってしまった事で、変わってしまった2人の関係。
マッシモに、祖父江への執着心をうえつけて、マッシモの元を去っていった祖父江。
そして、6年後に再会する2人。
どうしても祖父江を自分の手元に置いておきたくて、祖父江の世話は全て自分でやりたいマッシモ。
今までは与えられてきたマッシモが、初めて自分から欲しいと願い、手に入れたのが祖父江。
アルファ同士である2人が、寄り添いあって、気持ちを育てていく姿はとてもよかったです。
伴侶の抗いがたい素晴らしさを知っている祖父江が、マッシモに伴侶が現れたら、自分の事は気にしないで捨ててくれ、と言う気持ちが切なかった。
なので、本当にマッシモの伴侶のオメガが現れた時は、ドキドキでした。
ここから運命より築いてきた愛情が何よりだ、なんて怒濤のきゅんと萌えが(≧▽≦)と期待してしまっただけに、え?なんだ、それで済んじゃったの?と、イマイチ気持ちを置き去りにされてしまいました。
祖父江がいなくなった後、マッシモ、もっと慌てるがいい、なんて思ってたのに。
そこはさすがアルファだけあって、抜かりがなかったけど、そうでなくっちゃねーとも思いました。
なんだかんだ、王子様のマッシモが祖父江のために慌てたり怒ったり必死になってる姿を見るのはにまにまで楽しかったです。
今回はイタリアの名門の長男と友人となる伴侶のいる日本人のお話です。
攻視点よりで伴侶持ちの学生だった受様との出会いから恋人になるまでと
受視点で受様をリーダーとするグループ展開催の顛末を収録。
この世界には男女の性別の他にアルファとベータ、オメガというバース性
が存在し、 アルファは君臨し、ベータは生活し、オメガはアルファの子を
身ごもるものと言い表されています。
最も多いのは一般人であるベータです。アルファは高いカリスマ性であら
ゆる分野で活躍し、男女に関係なくオメガを懐妊させる能力を有しますが、
アルファとオメガからのみ生まれる性なのです。
オメガはベータからの変転で顕現します。変転は不可逆であり、20才前後
で突然オメガ変転する多くのベータは特定の相手を持たずにアルファと
つがう「はぐれ」オメガとなりますが、ただ1人のアルファを運命の相手と
してオメガ変転して至高の一対となるオメガもいました。
攻様はイタリア名家の当主であるアルファの父と運命の相手である日本人
であるオメガの母との間に生まれたアルファです。攻様の母は姉の婚約者
として現れた攻様によってオメガ変転し、2人は互いを伴侶であると認め
ながらも離れ、紆余曲折を経て結ばれます。
自分達の恋を貫くために両親はカステリーニ家の所有する薔薇の島での
蟄居を選び、攻様も複雑ながらも愛すべき家族達と島内で穏やかな暮して
いました。
しかしカステリーニ家の者は運命の相手に巡り会う確率が高く、攻様も
周囲から必ず伴侶が見つかると決めてかかられましたが、なかなか相手が
現れず、受様は年々それを重く感じるようになり、島内でも評判のプレー
ボーイと化してしまいます。
そんな攻様に父はかつて自分が通った英国の由緒正しい寄宿学校への進学
を勧め、攻様はカステリーニ家の所有する島内ではできにくい友人を作り
たいと勇んで英国に向かうのです。
そしてそこで出会ったルームメイトこそが今回の相手となる受様でした♪
受様は医師になる夢を実現させる為に日本からのやってきた奨学生であり、
運命の相手である伴侶のいるアルファでした。攻様は受様を一目見て気に
入ります。
受様は身体の弱い伴侶を心から愛し、彼女の為に医師を目指す勉強家でし
た。攻様はそんな伴侶をもつ受様を羨ましく思いながらも、一緒に町に出
ればよく笑う同い年の友人を大切な存在として日々を楽しんでいました。
しかし、年末年始の長期休暇で日本に帰った受様を待っていたのは病状の
急変した伴侶の死という最悪の事態だったのです。伴侶に「生きて」と
遺言された受様は絶望の中で徐々に弱っていき、攻様はそんな受様を放っ
ておけずに世話を焼く事になります。
果たして運命の相手を失った受様に希望は残されているのか!?
ナツ之先生の既刊『蜜惑オメガは恋を知らない』から始まるオメガバース
シリーズのスピンオフで、『愛罪アルファは恋にさまよう』カプの息子の
恋模様を描いたオメガバースになります♪
本シリーズは単巻読切の主役カプが変わっていくので既刊未読でも読める
お仕立てですが、既刊キャラも絡むので既読ならより楽しいシリーズに
なります。
攻様は名門家の時期当主であり、アルファの中のアルファと言われるほど
の魅力と才能を兼ね備えた少年です。攻様は周りの全てに愛され、許され
る存在ですが、両親のように愛すべき存在を求めながらも得られない事が
微かな傷となっていたです。
そんな攻様が留学先で出会ったのが同い年のアルファである受様でした。
受様は運命の相手を出会っていてこれからの未来を彼女とともにある為に
更なる努力をしている存在でした。
攻様は初めてできた自分と対等な友人の生き生きとした姿にそう遠くない
未来の自分を重ねていた部分もあるように思います。しかし、伴侶の死が
受様を変え、受様は伴侶と離れた自分を呪い、攻様と過ごした日々を忘れ
る選択をするのです。
その結果、攻様はかけがえのない友人を失う事になるのですが、6年後、
再び2人は巡り会い、未だに伴侶の欠けた虚を抱え、ただ生きているだけ
の受様を攻様は放っておけません。
攻様らしく強引に関りを作る事で再び交じり合った2人の関係がどうやっ
て恋になっていくのか、ワクワク&ドキドキ、たいへん楽しく読ませて
頂きました (^-^)/
今までのシリーズはアルファである攻様が運命の相手であるオメガである
受様を求めてやまず、その過程にハラハラしたり、ドキドキしたり、萌え
萌えしました。
ただ伴侶を失った受様の悲哀はがっつり伝わってきましたが、運命の相手
に既に相手がいた攻様の気持ちがあっさりとしか表現されていなくて、
それがちょっと残念でした。
今回の受様は運命の相手を失ってしまったアルファで、運命の相手にはな
りえない関係であり、どうやったら恋になるのか、また運命の相手でなく
ても幸せを掴めるのかとか、今までとは違った路線を目指されたのはわか
りましたし、面白かったけど、既刊の"運命に諍えない"関係のほうが好み
だな♪
あらすじに惹かれて読み始めたのですが、シリーズものでした;
特に問題なく読めましたので、シリーズ未読の方も大丈夫だと思います。
オメガバースにおける「運命の番」を、「伴侶」として表現している本作。
イタリア〜イギリス、そして日本へと舞台を移しながら進むストーリーです。
私はパブリックスクール的なものが大好きで、そこを期待して読んだのですが、その点では消化不良でした。
イタリアの南方・薔薇の島で、伴侶であるαの父と男性Ωの母が心から愛し合う姿を見て育ったマッシモ(α)。
そんなマッシモがイギリスの寄宿学校で出会ったのは、日本人の祖父江(α)。
祖父江は、日本に残してきた身体の弱い伴侶のため、将来は医師になる夢を持つ不器用な努力家です。
運命に拘らないマッシモは、直向きに伴侶を愛する祖父江を見て、初めて羨ましさを感じるのです。
運命=幸せ
伴侶=愛すべき人
じゃあ、その運命の伴侶を失ったら……?
信じて疑わなかった伴侶との未来。
その運命を失った祖父江を小さな箱庭に囲うマッシモと、甘んじて受け入れる祖父江。
この「出られないごっこ」が本作のキーワードだと思うのです。
薔薇の島から出ないマッシモの父母。
対して、伴侶を置いて渡英してきた祖父江。
そして、小さな箱庭で過ごすマッシモと祖父江。
「出られない」「出たくない」という気持ちが、その人の真意に繋がっているのだと思う。
甘やかされ、伴侶の死を受け入れようとしている自分を許せず、結局はマッシモを拒絶する祖父江。
一度は離れてしまいますが、犯罪に巻き込まれた祖父江がマッシモに買われて再会を果たします。
そして、ここでも始まる「出られないごっこ」
この二人、初めから惹かれ合っていたのでは?と思います。
α同士の二人は運命に定められた相手ではないけれど、それでも私は、自分で選んで掴んだものも運命だと思う。
マッシモが素敵な伴侶に出会った時はドキっとしましたが、全く気持ちが揺らがない二人がかっこいいと思いました。
ジェシーもマッシモも自分を持ってる。
オメガバースの運命はドラマチックで素敵だけど、〝運命に流されてる〟と感じる時があって、あまり好きではありません。
出会えたこと、必死に運命を乗り越えたこと、諦めずに生きてきたこと。それらがあったから得られた「幸せ」こそ、価値があるのではないでしょうか。
そんな不器用なひたむきさを感じさせるオメガバースでした。
とはいえ、マッシモが「伴侶」と出会ったところは、もう少し盛り上がりが欲しかったかな。
シリーズ4冊目です。
1冊目の『蜜惑オメガは恋を知らない』はものすごく好きだったんです。オーソドックスなオメガバースが圧倒的に多かった2016年、理性的に生きようとする主人公はカッコよかったんですよ。
今作、ついにアルファ×アルファが来ましたよ。
恋は本能がもたらすものではなく、相手に惹かれる『何か』の所為だと思いたい私にとって、本来ならこのお話は立ち上がって拍手をするはずのものなんですけれども。
……うーん、どうもノリきれなかった。
何故なのか、読み終わってから真剣に考えたのですけれども、私、主人公(攻め)のマッシモが合わないのかもしれません。
スーパーすぎると言うか、チート入っている感じが私にはダメなんだろうな、と。
お話の後半、2人に訪れる試練を彼があまりにもサラリとかわしちゃったのが「いかがなものか」と思うんです。
だって祖父江は伴侶の死にあれほど苦しんだのですから。
『サラリとかわす』理由が『マッシモだから』以外に見いだせないのです。
うーん、うーん、このシリーズ、2冊目まではすっごく好きなんだけれどもなぁ。
同時収録作品は『美大あるある』で面白かったので萌がひとつ付きました。
シリーズもの。攻めのマッシモの父親の話が「ええー↘」だったので、悩んだのですが、読んで良かった!紗栄子も彼方も幸せそうなのは嬉しかったお話、本編+結構な量の後日談+電子限定おまけ+あとがき+金ひかる先生のラフ1p。(ひ○りTVブックさん)王道ではないオメガバース設定ありのお話で、攻め受けとも嫌いではないけど圧倒的好きなポイントが見つけられなかったので萌にしました。
カステリーニ家所有の薔薇の島でアルファ中のアルファとして育てられているマッシモ。アルファオメガの適合を調べるシステムに登録していますが、なかなか伴侶が見つからず、沢山の女の子と同時にデートを重ねています。両親であるミケーレと彼方はそんなマッシモを心配して、英国のパブリックスクールへ入学させます。そこで出会ったのが既に伴侶と出会っていると言う祖父江で…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は、ミケーレ、彼方(攻め両親)、クレモン、紗栄子(攻めの元母夫婦)、さゆみ(受けの伴侶)、アカネ(さゆみにそっくりな女子)、恒星(シリーズ一作目のカプ片割れ)、ジェシー(トップモデル)ぐらいかな。場所もあちこち移動する、二人の長いお話です。
++ 攻め受けについて
攻めはアルファ中のアルファで、多分人生うまくいかないことは、祖父江に関すること以外は無い!と言い切れる王子。おそらくゆくゆくは帝王。ひたすら祖父江を気にかけ大切に思い守ろうとする方。どうしても祖父江に惹かれてどうしようもないんでしょうね。今回最も驚いた設定でした。
祖父江は大切にしていた伴侶がいなくなり、大きな穴を心に開けてしまった方。それまでの自信満々なアルファらしい様子がすっかり無くなり、辛かったでした。
そんな中、絵に向けた情熱は、アルファだなーという感じでしたが。
これ以上書いちゃうとどうしても最大のネタバレになって面白くなくなっちゃうかなと思うので、やめます。王道ではないオメガバース、そうよね、こういうのも絶対あるわ!とめっちゃ思った二人の恋路でした。攻め受けのキャラ云々でなく、お話が異色!でした。
シリーズを全部読んでいたので迷わず購入しました。
あの小さかったマッシモのお話と思うと、とても感慨深い思いがあります。あとがきにもありましたが、確かにマッシモの相手は想像出来ませんでした。
だから伴侶を亡くしたアルファの祖父江だった事にとても納得出来てなるほどと思いました。
それにしても15歳で伴侶を亡くした祖父江が痛々しくて、祖父江に寄り添ったのに彼に去られたマッシモの気持ちを思うととても切なかったです。
正直言ってマッシモと再会するまでの祖父江は好きになれませんでした。破滅に向かって行く姿が痛々しくて、亡くなった伴侶に対しても冒涜だろうと思いました。
マッシモも祖父江に対しての感情を納得するまで時間がかかっていたようですが、祖父江が倒れてから一気に動き出します。
お話が始まって直ぐに死があったので、祖父江が倒れた時も不吉な感じがしてずっと再発が気になってしまいました。だってセックスって激しいんですよ。
ハリウッドでマッシモの伴侶が現れた時も、彼女が既にパートナーと養子がいて素敵な家庭を築いていることをマッシモは知っていました。しかし祖父江は知らなかったから、マッシモの元を去ろうとするのです。ハラハラしたわりには呆気ない解決にちょっとだけモヤッとしてしまいました。
伴侶が亡くなったアルファと、既に伴侶が違う道を歩いている1人ぼっちのアルファが結ばれるのは成る程と思いましたが、シリーズ他作品よりは萌が少なかった気がしました。
むしろ大学のグループ展のリーダーになって祖父江が苦労しつつ成功させる過程や、グループ展の会場にマッシモが現れた周りの反応の方が面白くてもっと読みたいと思いました。
タイトルからアルファ✕アルファものということは分かっていて、パブリックスクールで同室!どんな恋が始まるんだろ~とワクワクしてたら祖父江には運命の伴侶がいる!?女子への熱い想いをこうも切実に聞かされることなるとは!!切ない想いや祖父江の人となりも感じられはしましたが…こんなに好きでアルファ✕アルファになるの?と心配になるほど。2人の友情もとってもさわやかでそれはそれで良いものがあり、特別な友情を育んでた2人でアルファ同士だからこそ、特殊な環境下で恋とはっきり自覚し認められずにいたところや別れてしまったパブリック時代は甘酸っぱくて、きゅんきゅんしました。
再会してからは、マッシモに伴侶が現れた時の祖父江の気持ちが苦しく切なかったんですが、さらっと誤解が解けてしまった。良かった良かった…運命より気持ち!と感動するシーンだけど、さんざん運命の伴侶は素晴らしい!!と訴え続けられてきたのに…なんとも言えない気持ちです。
読解力のなさですが、場面転換も突然に感じたり、言葉遣いが変わったりするとこも気になって行ったり来たりしちゃいました。