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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
父子家庭になってしまったにも拘らず
父親に放置されて育ち、愛されると言う事、
それを想起させる音や気配に拒絶反応を
示す様になってしまった高校生の渉は
淡々と街で縁のあった男と折々に肌を
重ねていた、筈だった。
それが風邪をひいて寝込んだ事から
封印していた筈の子供の頃の寂しい
想いが蘇ってしまい…。
淡々と繰り返される日々の中にも愛は
あります。殊更に人に誇示して回るのが
愛と言う訳でもないでしょう?
42歳の春の扉を叩く28歳の純情。
二十年越しの捻くれた純愛。
控えめな愛に対する悪意とその背中を押す勇気。
初恋の相手が性悪だったせいで続いてしまう甘い苦悶。
何処をどう捻くり回したらこう言う旨味の
ある渋味を淡々と出せるんだか。
実に箆棒な一冊です。
電子書籍で購入しました。
作者様もこの作品も全く知らなくて、たまたまの試し読みで興味を抱いての購入だったのですが…
これはスゴイ掘り出し物だ!
絵柄は正直好みが分かれると思う。でも、内容重視の方に絶対おすすめ!
内容は、短編集です。
「春眠は今 土の香り」
年上42才・絵画教室の先生(独身男性)に恋をした28才ゲイリーマンのお話。
傷つきやすい吉岡先生を支えてあげたくて思わず抱きしめてしまう村田。
次の教室の日、目が合うと顔を赤くする吉岡を見て自分も赤面の村田です。
「人は愛を食べて育つ」
主人公は高3の三池渉。
いつも聴いてるiP○dが充電切れで、仕方なく生耳?で外出。でも外界の音に心が乱れて…
子供の頃からの愛されないという思い、淋しかった気持ちが溢れる。
正に、花に水、人に愛、なんですね。
「ララルラ・ルールー」
受験生の一夏の経験モノ。
受験勉強のために下宿させてもらった大学寮で知り合ったゲイの大学生・安藤。
カレシ持ちだけど惹かれてしまって、煽られるままにその彼・岸に宣戦布告してしまい…
5年後の今、その時の話でまだ弄られてる。そんな事があっても友情が続いているんですねー。
「ダイヤモンド」
主人公はバンドのベーシスト、22才、ゲイ。
メンバーはみんな知ってて何事もなく接してくれる。でも自分は気にしてて彼の話は絶対しないし、いつでもバンド優先で。
そんな時、バンドのサイトにホモ辞めさせろっていう中傷が書き込まれ、ライブでもホモ!と声がかかるように。
これは現実のLGBTQ問題、ヘイトスピーチ、アウティング(勝手に暴露する行為)の話ですよね。
でもメンバーたちは皆カズチンの味方。カズチンの笑顔を大切にしてるだけ。
「すぐそこにほら 君の香り」
冒頭の「春眠は〜」の続き。
ゲイの村田とノンケの吉岡はお付き合いを始めたが、まだ2人に体の関係は無い。
触られると、抱きしめられると、どうしても怯えてしまう…
処女・42才の震えがなんとも…!逆に扇情的なのであります。
村田は吉岡を大事にしたいので、じっと我慢。無理強いは絶対しません。しかし吉岡は決心します!
…そして遂に〜というお話。
お互いの心の動きが繊細に描かれていて結構ジーンときます。
「それを何という」
吉岡が村田との事を相談に行った友人・望月(ゲイ)のお話。
望月と森沢は共に美大の教授。2人の間の因縁が少しずつ明らかになって…
この話は絶妙!望月の屈折と森沢の揺れがもう何とも言えない。オトナBL。おすすめ!
「丑三つ時のギシギシ・アンアン」
「ララルラ〜」の岸と安藤。安藤が岸の浮気を封じようと過度のHをする話。
「女の勘は…」
絵画教室の生徒の女子高生。雰囲気だけで村田と吉岡がヤっちゃった事を見抜く!という話。
リアルで繊細な作風がすごく良かったです。おすすめです。
とっ、年下攻だー!というか、オッサン受だっ。
初コミックスですが、絵がとても綺麗でストーリーも安定していて読み易いです。因みに短編集です。
内容はこんな感じ。
1 リーマン(ゲイで年下)×絵画教室経営の陶芸家(オヤジでメガネ)
2 社会人×高校生
3 高校生×お向かいの大学生→同居人
4 ゲイのベーシスト+バンド仲間
5 美術大学教授(オヤジでロン毛)×同僚(オヤジでメガネ)
照れたり笑ったり泣いたり、クルクルと表情を変える主人公達が魅力的。
表題作はまさかの42歳、純情乙女思考な受けです。
年下攻…いや、純情乙女なおじさま好きは読んで損は無いかと思いますよ!
短編集です。
表題作はなんと、42歳の、純情なオトメ受けです。めっちゃ可愛いオッサンでした。
傷ついてトラウマだらけな彼の心を、焦らずゆっくり癒していく28歳の攻めの一途な優しさも、なかなか良かったです。
ジーンとなる良作でした。
ただ…、
ストーリーはどれも本当に好きだったんですが、絵柄がどうしても受けつけませんでした。生理的に苦手な絵っていうか。
「最初は苦手でも、読むうちに好きになるかな」と思って読んでたんですが(中村明日美子さんなんて、完全にこのパターンで、いまや絵柄も大好きになったもんで)、最後までダメでしたねぇ。
なんか、自分の絵柄の趣味のせいで、めっちゃ損した気分です。