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kanpeki na koi no hanashi
どうでもいい話ですが、一人「渡海月間」で、既刊を片っ端から読み返してる真っ最中だったりします。
渡海先生ですが、こういう普通だけど普通じゃない恋を書くのがとてもお上手ですよね。
どこか欠けた完璧では無いキャラを、滑稽に、でも愛おしく描くのが巧みと言うか。
タイトルが「完璧な恋の話」ですけど、裏テーマとなるのが「完璧じゃ無い貴方でも愛してる」になると思うんですよ。
人って、相手が完璧だから、誰より優れてるから、とても心が美しいから、好きになるワケでは無いんですよね。
むしろ、完璧じゃない無様でダメな部分こそ、愛しいと感じちゃったりする。
そんな、とても優しくてあたたかいお話。
もう、恋って本当にややこしい。
でも、最高に素敵。
って事で!
ザックリした内容です。
周囲から完璧だと目される、サラリーマンの森吉。
実際には八方美人の見栄っ張りなだけで、全然「完璧」では無いと言うのが自己評価なんですね。
そんな彼が密かに「本物」だと認めているのが、後輩の組木。
周囲とどこか壁がある彼が、自分にだけは親しみを向けてくるのが嬉しくて、悩んでいるらしき組木の相談に乗ると、突然告白されてしまいー・・・と言うものです。
で、持ち前の「いい顔しい」から、ついつい付き合う事を了承してしまう森吉。
しかし男と付き合うなど無理な彼は、素のダメな自分を見せて、組木の方から幻滅してもらおうとする。
でも、染み付いた「格好つけ」から、無意識にいい顔をしてしまい・・・と言う流れ。
まずこちら、王道の片思いものになるんですね。
攻め>>>>受けの。
で、面白いのが、受けのキャラクター。
いや、最初こそ、周囲にいい顔ばかりしては自分の首を絞めちゃう優柔不断男に思えるんですよ。
それが、博愛主義の誰にでも優しい男→どこか欠けた所のあるダメ人間へと印象が変わってゆく。
こう書くと主人公が相当ダメ人間に見えるんですけど、一応、自己評価が低いだけで、本当に仕事も出来るし目端が利く有能な男だと思うんですけど。
後輩である組木が「本物」だと思っても、妬んだりせず素直に凄いヤツだと認めと、性格だって決して悪くないですし。
これね、個人的に一番萌えた部分なんですけど、そんな誰にでも優しい、逆を言えば誰も特別では無かった受けが、攻めにより、初めて本当の恋をすると言う所でして。
いや、組木ですが、スマートなのにグイグイ来てと、森吉にかなり強引に近づくんですよね。
で、そんな彼と過ごすうちに、これまでには無い嫉妬だの独占欲だのと言う感情を経験し、戸惑ったりオロオロしたりする森吉がめちゃくちゃ可愛いのです。
またこちら、両視点で語られる所が上手くて。
えーと、実は組木ですが、最初から森吉の欠けた部分と言うのに気づいてたんですよ。
それでも、どうしようもなく森吉に惹かれた組木は、なんとしても彼を手に入れようとアタックを開始する事にした。
そう、「完璧じゃない貴方でも愛してる」ですよ!
いや、組木は組木で過去の経験から恋愛に対してトラウマを抱えていてと、決して森吉が思うように完璧な男では無いんですけど。
ここに組木のトラウマの原因となった元彼が絡み、二人の恋愛は混迷の様相を極めて行くワケですけど。
とりあえずですね、読み終えての感想ですが、スレ違いや誤解の妙が最高だよ!ですかね。
しつこいですが、森吉がダメ人間なんですよ。
組木から見た彼と言うのは、自分を思わせ振りに翻弄する小悪魔なんですよ。
それがそれが、クライマックスで分かる本当の森吉。
ただの天然じゃないか!!
組木じゃないけど、なんて恐ろしい男・・・!と言いたくなっちゃうんですよ。
ええーー!
もう、なんて可愛い生き物なの!?と。
そしてポンコツなの・・・。
や、そんな森吉を世界一可愛いと思ってる組木にもまた、萌えまくっちゃうんですけど。
と、そんな感じで、主人公のキャラやスレ違いの妙が可愛すぎる作品になるんですけど。
いやもう、最高ですね。
ちなみに、ここまでが雑誌掲載作。
この後、書き下ろしで二人の後日談になります。
この書き下ろしですが、しょうもない誤解からスレ違う二人が、コミカルに書かれています。
笑った。
そしてエロ魔神と化した組木にニヤニヤした。
もう、勝手にやっててちょうだい!って感じになります。
ところで、表紙にスーツの男が二人並んでると、それだけで異様に滾っちゃのは私だけですかね?
八方美人が高じて完璧な男と勘違いされている男と、中途入社で努力せずとも完璧な男(但し潔癖)の割れ鍋に綴じ蓋カップルの話
周りの期待に応えるため努力し完璧な男という評価をほしいままにしている森吉
(受け)。
いつかボロが出るんじゃないかとひやひやしながらも本来の自分を出すことはできず今日もまた人の悩みや頼みをことわることができず奔走しています。
そんな森吉の前に本物の完璧な男が現れます。中途採用で入った組木(攻め)です。
自分のようなハリボテと違って本物は違うと羨ましく思っていたのですが、ある飲みの席でいつものようにお節介を焼いてしまい、結果告白され付き合うことになってしまいます。
お試しのような形で付き合いを続けていくうちに、組木からの好意を心地よく思うようになって、ふいに自分はこんな風に人の特別になろうと努力したことがあっただろうかと自分が酷く欠陥品であるのではと思い至るようになります。
そんなタイミングで組木の元カレ・笹尾が現れて・・・
表題作と書き下ろしの2編で構成されています。
表題作で二人が付き合うまで、書き下ろしは付き合いだしてからの話でした。
基本は森吉視点ですが、要所要所で組木視点に切り替わります。この切替のタイミングが絶妙で、とても楽しく読めました。
二人とも周りから見ると完璧な男なのですが、実のところ森吉はポンコツだし、組木は潔癖だし人間味のある人物です。
森吉は弟妹にまで完璧な人だと思われていますが、末の弟・庸介だけは森吉の八方美人でがんばって取り繕っていることを見抜いていて辛辣な言葉を投げかけています。酷く嫌っているような言動をとっていますが、実際はお兄ちゃん大好きなんだろうなと微笑ましくなります。
組木は両親がそれぞれ不倫をして家庭を壊していったので、浮気がトラウマになっており、元カレとはそれが原因でダメになっています。
笹尾が現れ、せめて浮気したことを謝りたいと言い出し、けんもほろろに追い返す組木をみて可哀想におもった森吉が相談に乗ってしまったことで組木と険悪な関係になるのです。
この笹尾ですが、彼の生い立ちには同情はするけど、どうにも好きになれませんでした。
森吉の中でまだちゃんと恋人になっているわけではないけど、笹尾の方は森吉が組木の恋人であると認識していながら、組木とのあれこれを森吉に話すという行為はふざけているとしか思えない。
組木という上等な男の恋人になり肯定し続けられ自分に自信をもった結果輝いて見えてだからこそ周りからアピールされたとちゃんと理解できていれば、こんなことにならなかったと思うと自業自得としか思えない。ちゃんと反省して今後に活かせているとよいのですが。
そして、笹尾の話を聞くたびに組木が嫉妬しているのに気づいていない森吉には笑えました。
それにしても、森吉の八方美人ぶりは徹底していますが、仕事に忙しく構ってくれない両親の関心を引きたいがため頑張った結果、後戻りできず誰かの期待に応えるようになり今の森吉ができたのだとしたらとても哀しい。
そして、無駄にスペックが高かったことでぼろが出ることがなく今まで来てしまい後に引けないことになってしまっています。
周りの期待に応えることが当然になった結果、自分が人の心がわからないポンコ
ツになってしまっていることに気が付いていない
組木と付き合うことによって自分のポンコツ具合に気が付けて本当によかった。
特に面白かったのは書き下ろしの「きっとあなたのことだから」です。
体重が7キロも増えてしまったと悩み、怠惰な自分は組木に愛想をつかされてしまうのではと焦ったあげく、変な行動をとってしまう。
そして、その態度は浮気した元カレたちの行動に似ている。組木は一瞬浮気を疑うけど、一般人と同じ行動を森吉がするわけがないという変な信頼により、斜め上の行動原理により自分を避けていると確信した組木は「どんなポンコツな理由でも怒らない」と決意するのです。
そして、組木からの圧により避けきれなくなった森吉は組木に愛想をつかされないために「ポンコツはポンコツなりに向上心のあるポンコツであろう」と決意する。
もうこの二人には大笑いです。
完璧な男とは誰のこと?
大体167cmもあって60キロちょっと超えたくらいはっきりいって全然太ってないのに何言ってんだってところから始まりますが。オチも笑えました。
この1週間は一体何だったんでしょうね。
二人の仲が一層深まったってことでいいんでしょうかね。
そして、最後に庸介の落とした爆弾にもびっくり。
最後まで楽しませてもらいました。
今回は中途採用された後輩社員と有能と評判の先輩社員のお話です。
見栄っ張りな受様が自分の理想とする男である攻様の恋人になるまでと
恋人になってからの続編短編を収録。
受様は入社5年目で人事部に所属する会社員です。いつも穏やかで誰にでも
親切で、優しく、頼りがいがあり、ついでに見栄えも良いという、およそ
非の打ち所の無い男だと、周りから評価されています。
それは両親が供働きな上に激務で、2卵生双子の弟妹と末弟の面倒をみる
役割を担ってきた受様の誰にでも"いい顔したい""知らないと言えない"
見栄っ張りな性格が起因していました。
家族も友人も社内の上司や同僚達までも、そんな受様を完璧な男と評しま
すが、末弟だけはそんな受様の本質を見抜いていて常に辛辣な態度を取り、
「近いうちに自分の首を絞めるぞ」とさえ言うのですが、長年培ってきた
ええかっこしいな性格は変えられません。
そんな受様が本物の"完璧な男"と思っている男が今回の攻様になります♪
攻様は今年の春に中途採用された2つ下の社員ですが、すこぶる美形な上に
中途採用されるほどの専門知識の豊富さと以前の会社で培ったノウハウを
活かしてシステムごと改善した強者なのです。
受様の業務も引き継いだものもあり、今日も多忙な受様の集計を手伝って
くれますが、社内アンケートの集計だけではなく、自由回答欄の意見まで
見やすくまとめられている上に、改善案の下地まで作られていて、隣席の
先輩社員にも「本当にいい拾いものだよな」と耳打ちさるほどです。
先輩社員は「優秀な後輩が2人もいて頼もしい」と言いますが、攻様の様
な『本物』の「格好いい」に受様のような「かっこつけ」が叶うはずは
ないのですが、謙虚は嫌味とも言われてしまい、なかなか受様の巣の部分
は認められません。
しかしある時、若い女子社員から攻様はガードが固くて気まずいとからと
書類の確認を頼まれます。仕事に関係ないところで食事や飲みに誘った
女性社員は悉く断られ続けていた結果の気まずさらしいのですが、そうい
えば無茶な仕事を振られれば代替案を提示しつつも断り、攻様から誰かに
頼みごとをする事はあまりないかもしれません。
素で真面目なのか、本当に壁があるのか判断は難しいものの、そういうと
ころは攻様を見習わないとなと思う受様でしたが、部署内の親睦会の翌日
相談があるからと食事に誘われます。
そこで相談されたのは攻様の恋についてでした。社内の誰かと橋渡しして
欲しいのかと思った受様でしたが、攻様はゲイで「受様が好きなので付き
合ってくれますか」と交際を申し込まれてしまうのです。
内心ではワタワタする受様でしたが、「受様は俺の憧れ」で「少しでも
チャンスがあるなら」と思い切って誘ったと言う攻様に返事に詰まって
しまいます。
果たしてこんな受様と攻様の間に恋の花は咲くのでしょうか!?
雑誌掲載作のタイトル作に後日談を書き下ろし手の文庫化で、長男気質か
ら周りの面倒を見ているうちに「完璧な男」と言われるようになった受様
のオフィスラブになります♪
今時はオフィスラブって言わない!? 最近はリーマンモノでも社内恋愛って
流行じゃないのか、あんまり見なくなって気がします。本作は中途採用で
自分の仕事を引継いだ後輩社員に告白された受様がぐるぐるしながら恋を
実らせるお話です。
いいかっこしいの性格が災いして、攻様の打ち明け話を聞いた後では告白
を断り切れなかった受様は家で撃沈していた所を末弟に見つかり、つい
攻様とのお付き合いについて相談すると、末弟には馬鹿すぎると罵倒され
つつも、傷が浅いうちに謝って断れと助言されます。
しかし潔く「考え直させてくれ」といった受様に、攻様は「嫌です、考え
直さないでください」ときっぱり断られてしまいます。なんとか自分とは
釣り合わないからと言えば、一度引いて見合う男になるとまで言われしま
い、結局は根負けしてしまうのですよ(笑)
期間限定のお試しをする事となり、けっこういい雰囲気になっていくので
すが、受様が攻様の元カレの相談にまでのった事からラブラブめいてきて
いた2人の関係に影が差し始めて、攻様から拒否られた受様ですが、来る
者拒まずの受様には良かれと思ってした事なのに、無残過ぎる結果となっ
てぐるぐるする事になるのです。
努力して周りに"完璧""できる男"と言われてきた受様が、実はダメな男なの
か、本当にダメダメな男なのかを主軸に、彼に恋した攻様との関りで読み
解かれていきますが、実に渡海先生らしい地頭は良くても感覚がズレてる
受様のぐるぐる&ワタワタし、惚れた攻様が諦めの極致で受け入れるまで
2人の恋の結末にドキドキしつつ、とっても楽しく読めました♪
人は見たいようにしか他人を見ず、自分の正義で他人の言動を判断します
が、ここまでダメダメでも受様にハマってしまった攻様がちょっと可哀
そうな気がしないでもなく(笑)、読者な第三者としては2人の言動の不一致、
すれ違いにニマニマしつつ、萌え萌えさせて頂きましたよ (^m^)o
書き下ろしの短編も受様の勘違いから攻様まで悶々させてしまうお話で、
微妙にズレていく受様の言動とそれによって翻弄される攻様が面白かった
です。
受様に惚気相談をされる受様の末弟の恋がとても気になったので、ぜひぜひ
スピンオフをお願いしたいです!!
側から見たら容姿も整い仕事もできる完璧な受けと攻め。
でもその内情を知ると、なんてポンコツ!なんて不器用!
受け攻め両視点で進むので一方の視点では見えなかった人柄が、なるほど実はこんな人だったのね!と。今回は受け攻めどちらもスマートじゃない恋模様が描かれています。
しかしそれこそが2人の魅力ですね。好きになれば痘痕も靨。自分だけに見せる完璧じゃない一面にキュンとこない恋人はいません。むしろそういう一面こそ愛おしい!になるのはまさに完璧じゃないけど2人にとっては完璧な恋の形というわけですね。今回はタイトルも秀逸です。
こういうお話は新鮮でとても面白かった。
世間一般で見たら完璧といえる出来る男たちの不器用な恋の話。
リーマンもので同じ職場の先輩後輩のお話です。特に職場でのトラブルや人間関係のややこしさはなくてそこは安心して読めます。
受けの森吉は知らないことを知らないと言えない見栄っ張りな性格です。周りから高く評価されるのを、自分はそんな人間じゃないと過小評価。ただ実際には本当に仕事が出来る有能な男です。
そんな受けから本物だと称される攻めの組木。両視点で進むので二人の人柄や恋愛に対するちょっとズレたところがよくわかります。
特に森吉は恋愛に関して本当に人の心がわからない男で、欠けてるダメ人間だということが判明。
それに振り回される組木が本当に哀れというか何というか、、でも組木はそんなポンコツ森吉を愛しているわけで、森吉も初めての恋に戸惑いを見せて思わずにやけてしまいました。
完璧に見える男たちのじれったい恋、とても楽しめました。
ズバズバ言う森吉の弟の恋も覗いてみたいです。
本物の完璧な男と完璧を装う男の話、のようだが堅物ゲイと凡人の話に見えた。仕事絡みで完璧な人間の定義が自分と作者でズレているんだろうと思った。
攻めの組木はゴリ押しでグイグイ攻める。過去の恋愛事情を語った直後に告白するのはどうかと思ったが、うっかりOKする展開は大好物なので、わくわくさせてもらった。
気持ちを隠さなくて良い状況で好き好きアピール、それを知っていて戸惑う心理描写、ほのぼのエピソードにきゅんが詰め込まれ、恋愛小説の醍醐味を存分に味わえる。
弟のキャラも良い。作中で一番好きなキャラかもしれない。
唐突な攻め視点への変更は、終始目を白黒させている感じで笑ってしまった。ただ、それまで見てきた森吉と組木の内面とは異なる印象を受けたので、この二人をこういう風に作者は書きたかったのか、と確認・修正する作業のよう。説明臭さも気になる。
ここで明かされる、元々視点主だった受けが実はとんでもなく厄介な人間だった~という裏切り(いい意味で)は、とても面白かった。
まとまる過程は受けのターンとばかりにぐるぐるして、これも見ていて楽しい。何かと不安の残るカップルではあるが、爽やかに終わってくれたので良かった。森吉のキャラが軽い感じなので、ドロドロ要素をまるっと綺麗に緩和してくれたのも大きい。
タイトルにもある「完璧」をちょいちょい文中に挟んでアピールしなければ、もっと引っかかることなく楽しく読めた。自己評価は低いのに他者評価は高いと思っている、面倒な心理構造の受け。その程度の仕事で完璧扱い?という描写しかなく説得力不足。細かく書く必要は無いが、レベルが低すぎると、完璧と持ち上げる周囲がただの太鼓持ちに見え、BL特有の愛され主人公感に白ける。
挿絵はイメージにぴったりだった、好き。
梨とりこ先生の挿絵目当てで購入。リーマンもの、ゆっくり焦れ焦れ話かと思っていたらめっちゃ面白かった!レビューのタイトル「ポンコツ」ってしたいけどネタバレかな、と思い我慢。とにかくポンコツなリーマンがお好きな方、めっちゃおススメしたいです!雑誌掲載分の本編160P弱+その続き60P弱+あとがき。すっごく好きなんですけど、何か強烈な残るものがあるかと言われると?だったので萌2にしました。
人事部に所属し、部内は勿論、部外のメンバーにもとても頼りにされている森吉。頼られると断れず、何とかしようと色々頑張るからなのですが、そんな森吉でも「完璧」と惚れ惚れするのが、2歳年下で中途採用の後輩、組木。「アドバイスできることなんかないだろ」と思うのですが、組木に「なんでも話してくれ」と告げてみたら「付き合ってください」と言われて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
受けの弟妹3人(末弟が爆笑)、笹尾(攻めの元カレ)、職場の同僚少々かな。
言いたい放題の末弟、ほんま好き。
** 以下、攻め受けについて
攻めはリーマンとして、とっても優秀、懐っこい大型犬。部下に欲しい。
受けもリーマンとして、とても優秀で頑張り屋で人の事を思いやる方で、職場にいたら間違いなく慕われるタイプで、大好き!
という完璧に思える二人なのに、恋愛面では、間違いなくポンコツ(笑)
攻めは恋愛面に限定で壁作り気味だし、ちと重いぞこれはという印象。そういう自覚があるのか、本当に慎重に慎重に言い寄っていくので、じれったーい!
受けはこれまで女性と付き合ったことは何度かあれど、多分「ほんとに好きになってもらえていない」と気づかれ、尽く相手から別れを告げられた方。
今回、「ほんとに好きになる」という感情に目覚めて、めでたしめでたしとなるのですが、そこまでがポンコツ同士なので焦れ焦れ焦れ焦れ・・・
本編の後の続きもポンコツ過ぎて大爆笑です。
ポンコツ万歳。じれったい恋バナを楽しんでいただきたいです。
これはまたタイトルが良いですねえ。
噛み合っているようで噛み合っていない、とんちんかんなやり取りにクスリと笑ってしまいました。
本人達はごく普通に真面目なところがなんとも奇妙で、淡々と進むシュールさが面白いお話でした。
この作品は両視点の良さが光りますね。
そして、文章が読みやすくスルスルっと読めてしまう。
攻めの組木も受けの森吉も、どちらも周囲からはハイスペックで完璧な男に見えるんですよ。
いやね、仕事の面では2人とも部下や同僚に欲しいタイプなんです。本当に優秀な人材。
ただ、それが恋愛面となると話は全くの別物になります。
お互いにお互いのことを完璧な人だと思い込んでいるけれど、2人とも全然完璧じゃないんです。
正直、どっちも面倒くさい人。
それが両視点で少しずつ判明していく。
そんな面倒くさい人達の、1歩進んでは1歩下がるような人間臭くてみっともない大人の恋模様が面白かったな。
森吉という人は、八方美人な見栄っ張りなのではなくて、どでかい範囲での超博愛主義者かつ、人から頼られると断れない努力家なのだと思う。
その内、道端のアリにまで声をかけそう。
こういう、無意識に周囲の期待に応えようとしちゃう優しすぎる人って結構居ると思うんだよなあ。
さすがにここまで酷くはないですけど。
側から見れば優しくて頼りになる人です。
ところがどっこい、恋愛面での情緒の部分では何かがズレている。
誰に対しても同じくらい優しすぎて、変なところでは察しが悪いんです。
うーん、超絶フラットな彼の博愛の中で突出した特別になるのは大変かも。
そして本人にはあまり自覚がないというから困ったもので。
そんな森吉に惚れてしまったのが、後輩社員である組木。
彼もまた少々やっかいな人でした。
森吉視点を読むと、組木は非常に良く出来るハイスペックな「本物」な後輩で、なおかつ森吉に対しての距離の詰め方がスマートかつ、年下の健気攻めにも見えるんです。
組木かわいそう。頑張れ!なんて思っちゃう。
でもこれ、あとがきにもあるように、受けの森吉の「ポンコツ」さに目が行きがちなんですけど、組木の方もなかなかに難しい人なんじゃないかな?
いやあ…読み進めていく内に少しずつ男前健気攻めの図がガラガラと崩れていきました。
潔癖を通り越してちょっと怖い。これは失敗が出来ないですよ。
それから、付き合って初っ端から身の上話と過去の恋愛、絶対に許せないことについて語られるのは…腰が引けるというか、重くないですか…?
組木の元彼に関しては、まあ完全に相手側に非がありますし、口も聞きたくなければ怒りもするよねとは思います。
どうなっちまうんだこりゃあ。この組み合わせは。
思っていた以上に、組木も森吉も玄人にもおすすめ出来ない難しい人だぞ…なんて思っていましたが、組木は元々森吉のこと「怖い人」だと薄々感じながらも好きの気持ちを止められなかったようなので、その上でハマってしまったのならもうねえ。
相手のだめなところも知った上でする、決して完璧ではないけれど完璧な恋。
本編後のお話を読むと、なんだかんだでお似合いのカップルなんじゃないかなと思います。
森吉の斜め上の珍妙な思考と行動も、組木が森吉を理解しようと辛抱強くいる図も、これから大小様々なすったもんだがあることも想像が出来るようですが、どうにか上手くいくのではないでしょうか。
恋を知った森吉が可愛いですね。きっとこれが初恋なんだと思う。
と、登場人物の良いところを描くのではなく、あえて種類は違えど誰にでもあり得る欠点や難点について描きながら、ちょうど良いところにストンと着地させる、奇妙なじれったい恋のお話が新鮮で面白かったです。
渡海先生の書かれるお話って、個人的にキャラクターに関しては萌える萌えないの差が激しいのですけれど、お話が毎回面白いんですよ。
だから読むのがやめられない。今作も面白かった。
あとは、森吉の弟の庸介のキャラクターが好きでしたね。
「そうそれ!今読者が言いたいのはそれ!」と、痒いところに非常に良く手が届く物言いがスカッとして気持ち良かったです。
森吉は弟にもっと感謝をした方がいい。
彼氏がいるそうなので、ぜひ彼のスピンオフがあれば読んでみたい。
初めはですね森吉のポンコツっぷりと言うか人でなしぶりに読んでて呆れてしまったんです。
そして組木の元カレに対するあまりにも凄い拒絶と潔癖ぶりにはドン引きしてしまいました。
それでも森吉が組木の元カレに相談されて、モヤモヤしたり聞きたく無いと思い始めてからは読んでて断然面白くなって来ました。
そして好きだと告白するだけなのに、タイミングを計り過ぎて相手を不安にさせて…。
でも組木も学習していて森吉が斜め上な事を考えているくらいはお見通しで、最後には強引に連れ帰った時には拍手喝采でした。
そして思いを伝えあってからの身体を繋げるまでが早かったです。森吉が組木の元カレの言葉を思い出しそうになって考え無いようにしたりとか、普通の感覚に近くなっているのにも嬉しくなってしまいました。
書き下ろしもやはり森吉が暴走してて、恋する乙女状態で体重を気にしていたのには笑ってしまいました。普段が176cmで52キロって…。ガリガリ過ぎて読んでてまたドン引きしてしまいました。結局は体重計が壊れてて8キロ増じゃなくて2キロ増だったんですけど…。
書き下ろしは流石に糖度が高かったです。森吉が組木不足になるのも良かったし、ベッドでもあんなに積極的になるんだってビックリしました!
森吉の末弟の庸介がとても小気味良いキャラだったので、庸介と彼氏のお話を是非スピンオフで読みたいと思いました。
世の中に“完璧“というものほど胡散臭いものはないと思ってる読者です。
正直あんまりキュンしなかったのですけどw、でも萌2っていうのは着眼点が面白くていい作品だと思ったからです。攻め受け、どちらも”おまえ恋愛やめろよ、相手がかわいそうだ”的なキャラクターで…ないわーって思いながら楽しく読んでしまったのでした。このいろいろ欠落している人たちの恋愛模様に、とりこ先生のイラストが絶妙マッチング!あと、受け攻め両視点で展開するのがよかったです。
んでもっていっぱい”気づき”があったんですよね。博愛主義者を愛する不毛さとか…、”へー”ボタンが何度押されたかわからないくらい”へー”がありました。一見まともに見えて、非の打ち所がない人たちが抱える異常さ(ってここまで闇深くないけど)を炙りだすのがめちゃくちゃ上手いな~って感心しまくりでした。博愛主義っていうかもはやサイコパスな印象だったんですけど、これは攻めが不憫だ~、、でもこの攻めの潔癖さ、内面的な冷酷さに反して人当りがいいところとか、やべーわー…て。でもヤバさでは圧倒的に受けが勝ってましたw。
このヤバ×ヤバにあって、とっても人間味を感じたのが、攻めの元カレ・笹尾と受けの弟・庸介。このふたりがめちゃ気になります。
書き下ろしはシュール可笑しかったです。恋人と一緒にご飯食べると美味しくて食べすぎるから”糖質制限ならぬ組木制限”とか、あられもない姿で真面目な話してるふたりが本格的にバカップルになっててちょっと安心しました。