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koi wa jouzu ni adokenaku
シリーズ本編完結。最後までテンションが下がることなく楽しめました。これ、そういえばルビー文庫だったんだ、と思うくらい密度の濃い作品でした。
藍(受)が強くなったな~と思いました。いえ、最初から弱いキャラクターではなかったんですけどね。なんと言っても『囚われる』のが志澤(攻)という時点で、藍が動くしかないわけですから。
それにしても、シリーズ通してかなり盛り沢山にあれこれ詰め込んだのに、きちんとすべてに収集つけてハッピーエンドに持って行ってくれたのは、やっぱり上手いなあと思いました。
でも、あえて言うなら『福田と衛の関係』は、ここまで具体的な描写はいらなかったんじゃないかな~とは思いましたね。少なくとも私はいらなかったです。
いえ、この2人のエピソードそのものが不要というのではなく(そういう意味では不可欠)、メインじゃないんですから、もう少しさらっと流してもよかったんじゃないかということなんですよ。
でも、トータルとしてはホントに好きな作品(シリーズ)です。崎谷さんではいちばんですね。
「キスは大事にさりげなく」の「白鷺シリーズ」の完結編。
最初は何もわからなくて、ピュアなだけが売り物だったように思われた藍は、実はとんでもなく芯の強いものを持っていて、志澤さんのピンチにその藍らしさを失わない、けれど、それでいて苛烈な一面が前面に出てました。
なんというか、感動する。
物語自体にも感動するけれど、藍の性格自体に一番感動しました。
私と同じ人間の中から、こんなにキレイなものが出てくるんだ……って思ったら、すごいなあ……ってただただ感動する。
物語を作ることってとっても簡単なようで難しくて、結局は自分の経験したこととか、自分の経験から想像したことしかからしか生まれないと思うんですけど。
そしたら、この作者さんの一部にはこういう部分が確かにあって、そういう部分がきちんと凝縮されて、人という形を持って出てきたことが、とにかくすごい!! って素直に感じました。
世の中には悪意はいっぱいあるし、悪意には正義で対抗することもできるけれど、そうではなくて、心で対決しようとした藍は本当にすごいと思いました。
私もこういう強さが欲しいなあ……と思ったんですけど、もう充分にひねくれてしまってるので(笑)、まっすぐさでこけちゃうなあ……と。
でも、気持ちだけでは負けずにいたい。
小説のジャンルとしてはBLなんですが、それ以上に、キレイなキラキラしたものを与えてもらったようで、どうもありがとうございました。
BLにだって、普通の小説を超える作品が時々眠っていることがあるから。
それはすっごい宝物だと思ってる。
それだからこそ、BLを読むのはやめられないです。
白鷺シリーズの4作目の本編番外ショートを読む前に本編の評価を。
高永先生のイラストの表紙を見る限りでは歳の差ラブの甘甘カプで、若社長の攻様に引き取られて云々・・・みたいなお話かと思っていたら、そこは崎谷先生なんですよね・・・
やっぱり頭いっちゃってるキャラに振り回されるンですよね・・・
正直受様のお父様がとんでもない人物を愛してしまって、もう愛情がひねくれまくって
とんでもないことになった怨念のツケというか、後始末をその息子で受様の藍と攻様・志澤が
受け持つ羽目になるんですが、そのとんでもない福田さんといいますが福田に狙われている
藍を守るために志澤は、藍を手に入れるために志澤に何をしでかすかわからない福田に
対して志澤を守る為に藍はというようにお互いの愛情、精神の成長、何かを守る為に必要な
心の強さ、人とのつながりなどいろんなものを個々で2人で乗り越えて行くんですよね。
藍は山奥で日本画家の祖父と中学を退学して2人で暮らしてきたので凄く純粋培養
で世間しらずだったのですが、心には凄く芯が通っていて。
3巻では志澤を守る為に戦う藍の姿がすごく印象てきで。
庇護されるのではなく、愛する人を守りたい。弱弱しい受様だけではないのが崎谷先生の
魅力ですね。
神評価にしたのは読後になんか鬱々とするというか、考えさせられるというか
すっきりしない感じが神なのかなと。何か残るんですよね・・・
志澤×藍だけのお話なら結構ラブラブハッピーな感じで終われたと思うんですけど
藍の父上・衛と福田の愛の形がなんかドロドロ過ぎて・・・
非常にきます。
この2人が主人公で1冊書かれたら、もうぐったりです。多分・・・
ページすっとばさなきゃ目も当てられないかもです。後悔先に立たずの素晴らしい教訓話に
なりそうです。
シリーズ4作目ではこちらの2人の馴れ初めの短編がありますがこちらを読んでどう
この読後感が変わるのか・・・
またそちらで評価させていただきます。
恋人の志澤と甘い日々を過ごす藍は、ついに二十歳の誕生日を迎えた。
そんな藍の元に、因縁のある画商の福田から脅迫めいた電話がかかってくる。
一度はつっぱねる藍だったが、ある日いわれのない贋作売買の容疑を受けて志澤が警察に身柄を拘束されてしまった?!
志澤の無事と引き替えに自身を差し出せという福田の元に、単身乗り込んでいく藍だったが……
藍が助けを待っているだけのヒロインじゃなくて、物語の「主人公」であることにひどく安心した。
自分の手でなんとかしようと藻掻いて、それを手に入れるだけの 強さを持っている。
子供っぽく見える藍のそんな強さと力が愛しかった。
今回語られた福田の歪んだ愛情。
許すことはできそうにないけれど、彼もまたかわいそうな人だよね。
藍と村越と朋樹の三人がわいわいしているのはほほえましくて好きでした。
今回警察に拘束されていた志澤ですがポジション的には彼がヒロインかも(笑)
志澤の弱いところがだんだん可愛く見えてくる不思議。
でもそんな志澤と藍はお互い支え合って良い関係をつづけていけるんだろうなあ。
最後は不器用だけれど素敵な家族の絆のお話でした。
白鷺シリーズ完結編!なんかもう初めはこの作品「中立」に近いくらいそんなに好みじゃなかったんですが、レビュー書いてる内に「神」に近くなってきちゃいました。どういう心境の変化だ自分…。
さて完結編です!藍を自分のコレクションにしようとしていた男・福田との間にも決着がつきました。このシリーズは志澤×藍というより福田と藍の父親・衛の二人の関係が強烈すぎてもう…(´Д`)
福田は衛が14歳の時に自分のもとに囲って、お稚児扱いしていたようです。でも衛は福田を愛していて、福田の言うことならばなんでも聞いた。たとえ他の男に身体を貸出されようと。
福田は衛のことを愛していたのか?もちろん愛していたでしょう。ただその愛情は歪みきっていてドロドロで、福田は決して衛を愛していたとは言わない。そうしてる内に衛は自分を母親のように愛してくれた女性・愛と外国へ。福田のもとから去ります。そして藍が産まれました。
20年後、藍の前に現れた福田は衛にそっくりな容姿を持つ藍を手に入れようと画策。いよいよ志澤・藍と対峙した時、藍から「父を愛していたと言ってくれ」と言われても決して福田は認めようとはしませんでした。衛が死んで狂ってしまったくせに。
いや~…濃い内容でした。絶対無二の人間が自分の知らないうちに知らない国で死んでしまったら、人はこんな化け物になるんだというのがテーマだった気がします。死んでさえ衛の全てを手に入れようとして、衛のお墓まで暴いたのにはもう悲しさしか感じませんでした。
福田の画策により、志澤は警察に連れて行かれ藍はひとりぼっちに。福田の狙いは藍の身体と『白鷺溺水』という幻の絵。志澤を助けるためには福田のもとへ行くしかない。しかし行ってしまえばもう志澤には会えないかもしれない。そんな狭間で揺れる藍が、最後に出した結論に感動しました。ああ…志澤を愛してるんだなぁと。
福田との決着がついた後、二人は久々にゆっくりと抱き合います。その時の志澤の言葉が重かった。「俺が死ぬときは藍が看取ってくれ」なんて普通言わないですよ。でもなんか泣きそうになった。二人の年齢差から考えて妙にリアルだな…と。
いや~…それにしても読み終えるのキツかった~…。私がここまでエロに関して語らなかったレビューは初めてですよ。もうそんなことより福田と衛が…(´Д`)
ホントは志澤×藍のはずなのになぁ。でも二人の話はまた番外編であるのでその時に二人のラブラブっぷりとエロに関して語りたい(笑)スピンオフで弥刀×朋樹もあるのでそっちもレビューしたいです。…こっちの二人もなかなか重いっすよ~…。あれ?この作品の萌えポイントってどこ?
気付けば福田と衛のことしか語ってない私でした…。
白鷺シリーズ3
“白鷺溺水”という描いた祖父
その絵のモデルとなった父
父にそっくりな藍・・・
1枚の日本画で親子3代が福田という男に
執着されるというのがシリーズの本筋。
今回は、福田と藍の父 衛との過去があきらかになっていきます。
福田と衛の間の愛蔵劇がすさまじく
白鷺シリーズのメインCPである志澤と藍の存在が
すごくうすっぺらく感じます。
ルビー文庫ですから、藍には衛のような酷い仕打ちはなく
藍は、衛とは同じ道を歩みません。
いや、むしろ歩いて欲しかったな・・・←?
藍は、山奥に住み純粋培養された天然受けちゃんですが
なんか要所要所芯が強く最終的に権力さえも見方につけていきますw
すっごくピュア設定ではあるけど
やってることはかなりの手腕ですよwww
志澤グループを牛耳る日も近そうですw
主役のラブよりも、受の父親や、そっちの過去話のドラマチックな広がりで盛り上がっていく展開でしたが、一応、ラストは主役に話が戻ってきましたね。シリーズ三冊を一気に読むほうがいいかもしれません。