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olympia
25ページの短編ながら引き込まれる作品です。
20年前に失踪した父親の遺品整理に呼び出された礼央。そこでベッドに横たわる美少年タイプのラブドールを発見。パジャマをきて横たわってんの。
不仲で印象の悪い父親の性志向知ってしまうってやだよ。ラブドールは気まず過ぎると思うんだけど、礼央くん興味本位で全裸にしてマジマジ観察してちんをチョンと触ったり、穴に指を突っ込んでみたり。
したら、なんて事でしょう!ラブドールが激怒して喋り出して動き出します。主人が亡くなった事を知り自分の役目は終わったから自分も廃棄してくれていいと言ってくるものの、話して動くラブドールを物のように扱うことができず連れて帰んの。
自分が息子の立場とは告げずに2人の共同生活が始まります。教養を大切にし、良質なオーディオで音楽を聴き、物語を嗜む、文化的な生活を礼央の父から授かっていたラブドールのハンス。
ハンスを通じて父の知らない一面を知っていく。
礼央くんの心の振れ幅すごいと思います。驚き、戸惑い、焦り、喜び、感動、切ない。
同じ感情で私もこの物語に心を振り回されました。
シーモアで購入
修正の要らない構図
作品のボリューム以上に、なんともいえない余韻の残るおとぎ話のような素敵なお話でした。
高い教養を教え込まれた少年型のラブドールと、そのラブドールの所有者の息子のお話。20年前に失踪した父親の遺品整理に駆り出された礼央は、高度な教養を身に着けた美しい少年型ラブドールの半朱と出会い、奇妙な共同生活を送るのですが…。まるで生き別れた息子のように愛されたラブドールが語る父の思い出から、礼央のなかで忘れていた遠い日の記憶が蘇ってくるのです。父親が半朱に注いだ愛情を、半朱を通じて礼央のなかでも再生していくような印象をうけました。短編だけど、なんども読み返したくなるエモさが…。
きっと、主から受け取ったものをその息子に伝えるために半朱は礼央の前に現れたんだろうなって最後まで読んで思いました。
ラブドールの所有者だった男の息子×少年型のラブドールです。
表紙含め25pという短編ながら、印象に残るストーリーです。また、丸木戸先生の絵柄が、白人風のラブドールである半朱にとても合っていると感じました。攻が何だかんだ面倒見が良いところも好きです。
20年も会っていなかった父親の遺品整理に駆り出された攻・礼央は、父が遺した喋るラブドール・受の半朱と出会います。
人嫌いだった父が、本物の人間のように可愛がっていた半朱。物語や音楽など、文化的な知識を多く手に入れ、その末に喋ることができるようになったのでしょうか。
貴族然とした半朱の面倒を見ているうちに、何だか半朱のことが気に入ってしまう礼央。
そして半朱に、父親が半朱を本来の用途で使ったことはなかったこと、それをしたらもう思い残すことはないと言われ…。
礼央は半朱のことをいつか忘れられるのか、そもそもそこまでのめり込んでもいなかったのか…。
最終ページの、礼央のどこか諦めたような、あるいは最初からそうなることがわかっていたかのような表情が実に絶妙でした。