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gokusai no ie
和風ファンタジー
この物語の設定が説明されているので、メモ・・考える時、作者さんは楽しかったかもしれない。
王制の某国、山奥の極彩の寺の中にある極彩の家。
本尊は、初代の極彩の人。
その寺で、髪の毛を切ると顔料に変る子供達を僧侶が世話している
寺は国営 髪の毛からできた顔料は、寺から国に納められ、希望者の手に渡る
顔料は国宝 極彩の髪を持つ子供達も国宝
色は三原色、青、赤、黄と希少な白と黒の五色。
極彩の目と髪の子が生まれると、王が定めた法律で親元を離れて寺に預ける事になっている
黒の髪の毛を持つ子エルトは、父に捨てれた母がエルトを隠して森で二人暮らし。
たまたま森に来た画家の密告で13才で寺に預けられ、「烏羽」の名をもらう
黒の子は、法衣の着付けや諸々の事が分からず、戸惑う。
寺に来て一か月後にある色奉の儀の「色納め役」を任されるが、黒の子はその意味が分からない。
任命の噂を聞いて、青の子は黒の子に嫉妬する。青の子の名は、「天藍」。
着衣や作法が分からず、恥かしくて授業中、庭に黒の子が抜け出す、
15才の赤い髪の「紅」が居た。優しい紅から「ようこそ 極彩の家へ」と言われて烏羽はときめく。
紅に着付けを教えてもらい、授業に戻る。
黒の烏羽は庭で、青の子から聞いて「極彩の子」について初めて知る。
極彩の子は、世間でいう性別が無い体。
成人すると髪は茶色に変るが、瞳の色は変わらない
髪の毛の色は、交流する人の影響を受ける。他人に触れるだけでも、色が濁るので、一般人から隔離されて育てられている。
諍いして、黒の子が青の子に唇を合わせると、青の子の毛先が黒く変色する。
青の子も黒の子も髪を切ったので、色納め役は他の子が務める事になる。
庭で青の子と黒の子が会い、お互いの家族について語り合う場面。
青の子は、母と兄が二人。とても貧しい。
家は寺から遠く、頻繁に寺に来る会いに来ることは難しい。貧困への差別もある。
母を喜ばせたくて、青の子は髪を美しくすることに励んでいた。
黒の子も母子家庭。
画家のルカの密告で寺にくることになった。
妊娠中に夫に捨てられた母は、共依存症。エルトと別離後、悲しみで体調を崩した。
「男運が無いのは俺も同じかな」と呟く黒の子。(ここ、なんか奇妙で面白い)
色納の儀式。
「紅」が代わりに色納役を務め、二か月伸ばした髪を切る。
紅は、顔料の要望を受けて二か月髪の毛を伸ばしていた。
式典の後、黒の子の髪の毛の申し込みは千を超えた事を庭で青の子に話していると、庭で紅が、家族と話している場に会う。
紅は貴族の妾腹の子、男性の婚約者がいる事を知る。紅は俯いて嬉しそうではない。
紅の結婚の話を聞いて「(極彩の子)は、男でも女でもないのに」・・と呟く黒の子
花祭りと重なる色奉の儀で色納役を黒の子が務めることになる。
花まつりは、花を髪に挿しあう日。
黒の烏羽は紅に白い花を挿してあげたいので、庭師に花束をお願いに行く。
まとめ髪の方法を紅に教わりに行くことにする。
黒の子を密告した画家ルカから手紙が来た。
ルカが儀式を観に来ると知り、黒の子は動揺。青の天藍に相談に行く。
母との隠遁生活と画家のルカとの出会いを天藍に話す烏羽。
実は、森の生活から出たいと願ったのは、黒の子自身。
けれど、ルカと一緒に暮らす事を願っていて、寺へ入ることになるとは知らなかった。
母が世間を遮断していたため、極彩の子の制度を黒の子は何も知らなかった。
エルトの美しさを知っていた画家のルカは、エルトに「必ず君を迎えに行く」と別れを促す。
この頃になると、青の子と黒の子はとても仲良くなっている。
経緯を烏羽から聞いて「何を拗ねているのかしらないが・・贅沢言うな」そして「髪を手入れするように」と青の子が諭すと、黒の子がルカを想って涙する。
1巻の終り。
書いてみると、四季折々の行事と庭の花、男でもない女でもない極彩の子達の、出会いと別れと恋で変化する髪の色、心の揺らぎをつづるファンタジーなのかな。
「極彩の家」という場所に預けられている”色彩の子”達は切り落とすと貴重な顔料になる特殊な髪を持っています。一般の人がみな茶色の髪と目なのに対して赤、青、黄。更に珍しい色として白や黒がありますが主人公はその黒髪の持ち主である烏羽。
子と離れて暮らすのを極端に嫌がったり逆に売買目的で”色彩の子”を隠匿する親がいるのですが烏羽の場合は前者でした。勿論その暮らしは楽でなく黒い髪と瞳が目立たない様に外出時は深く帽子を被る、暮らす場所も殆ど人が来ない辺鄙な場所。
森の中で出会った画家に境遇を打ち明け、事態は急展開します。