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saikyo no meoto kishi monogatari
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「我々の行く手を阻むものは、何人であれ斬る!」って感じの最強の夫婦騎士が、徹頭徹尾イチャついてるお話との事で、めちゃくちゃ楽しみにしていました。
や、本当に、大体そんな感じでした。
マジでこの夫婦、向かうところ敵無ーーーーし!!
もう、優しげなのに策士な攻めも、鉄面皮でやたら強いのに乙女な受け(褐色の方)も、本当、最高でしたよ!
ちなみに、私の黄金の萌えツボパターン。
受けが攻めに振り回されてるように見えて、実は攻めが無自覚で鈍すぎる受けに振り回されてたりします。
そして、これでもかとめちゃくちゃ惚れてる・・・!
や、この夫婦、受けの方が愛が深いんだと思いきや、実は攻めも負けず劣らず深いんですって。
でも、その事をなかなか分かって貰えない、気の毒すぎる攻めなんだって!
う~む。
そう思って読むと、海野作品中でも一、二を争う、かわいそうな攻めの気がしてきた。
ザックリした内容です。
冤罪により騎士の身分を剥奪され、田舎で謹慎生活を送っていたダリオ。
元上官のアルバートから帰還命令のみが下され、都に戻った彼を待っていたのは、無罪の証明と騎士団への復活、そしてなんと、アルバートからのプロポーズだったんですね。
勢いのまま頷いてしまうダリオでしたが、自分が好かれる自信が無い彼は、アルバートの本当の望みが自身の保護するドラゴンなのだろうと勝手に納得してー・・・と言うものです。
と、あらすじの時点でお分かりいただけると思いますが、主役となる受けはかなり鈍くてそのうえ無骨。
で、二年もかけて必死で冤罪を晴らして甘くプロポーズしたのに、誤解されまくりの気の毒な攻めって感じになるんですけど。
いやこれ、アルバートがですね、策士で常に笑顔で、余裕綽々。
また、口がすごく上手いんですよね。
で、「自分、不器用ですから・・・」って感じの、鉄面皮で不器用なダリオ。
実はダリオは孤児で、アルバートに拾われた事で騎士となったんですよね。
そんなワケで、アルバートに絶対服従、誰よりも敬愛しているのです。
ただ、その生まれもあって、自分の価値と言うのを異様に低く見てしまう。
で、彼が田舎で偶然ドラゴン(超希少です)を拾ったと同時期に、アルバートから帰還命令が届いた。
その為、自分が好かれるなんて理解出来ないダリオは、アルバートのプロポーズを「ドラゴンを手に入れたい為」だと、斜め上の解釈をする。
これ、普通なら卑屈すぎてイラッとくるタイプなんですけど、ダリオはとにかく健気で、また妙にとぼけてる所が可愛くて。
狙いはドラゴンだと解釈すると、「敬愛する上官にドラゴンを譲渡する事に躊躇はない!」みたいな。
えっ?
「私自身が求められてるワケじゃない・・・」とかじゃ無く、そっちに行くの?みたいな。
また、最初から最後までこの調子で、めっちゃズレてて。
初エッチ時なんかもですね、服をさっさと脱ぎ捨てと、すごく潔い。
で、ダリオに経験が無いと知ったアルバートから「服を脱ぐのにまるで躊躇しなかったから分からなかった」と言われれば、「隊長に続いたまでです」みたいな。
アルバートじゃなくとも、敵陣に突っ込むときかーーーい!と言いたくなっちゃう。
これ、本当にそんな感じで、夫婦騎士ってより、夫婦漫才を見てるような二人なんですよね。
まぁそんなワケで、これ以上ないほど愛されながら、何故か一向に自分の方の愛は信じて貰えない気の毒な攻め・アルバート。
これ、お話の根幹を成すのは、そんな不器用でズレた受けが、攻めの深い愛情により、自身が愛される大切な存在だと認識する事だと思うんですけど。
いや、ダリオはすごく健気なんですけど、実はアルバートの方も、負けず劣らず健気で。
こう、これでもかと言う大きな愛情で包み込んで、ダリオが理解するまで好きだと想いを伝え続ける。
そして、痛みに鈍感で自身をちっとも大切にしないダリオに、それなら俺の為にと、自分の身体を大切にしてくれるように語る。
えーと、こちら、ダリオ達の国とは微妙な関係になる他国の王子が、和平の使者として登場します。
で、この好色なバカ王子がダリオに目をつけ、彼は貞操の危機にさらされるんですよね。
また、ここから思いもよらない展開へとストーリーは進みと、かなりハラハラドキドキさせてくれるのです。
で、ここに来て、ダリオの思う事に、胸が熱くなるんですよ。
そう、自分を大切にするなんて、やっぱりダリオには難しい。
でも、アルバートが悲しむなら、全力で自分を守るのです。
あと、終盤でですね、アルバートがこれほどダリオに惹かれている、その理由が明かされます。
もう、怒涛の口説き文句も同然の告白に、転げ回っちゃいましたよ。
いや、最初からアルバートはめちゃくちゃ甘いセリフを言いまくりだしダリオはダリオで無自覚のノロケとしか思えないセリフを言いまくっちゃいるのです。
いるのですが、終盤のこれは、感動で胸がいっぱいになっちゃう。
ああ、アルバート。
てっきりアルバートによりダリオは救われたと思ってたけど、実は救われたのはアルバートだったかと。
そりゃ、こんな愛おしい存在、全力で大切にするよね。
何があっても共に生きて行くと、決意もするよね!!
もう、めっちゃ感動ですよ。
転げ回りましたよ。
ちなみに、世界観としては、博愛の女神が信仰されていて、同性婚や身分差の恋も認められているという優しいものです。
そんな世界で、最強の夫婦騎士と呼ばれる二人が幸せに結ばれと、とても素敵な作品でした。
もう、めちゃくちゃ良かったですよ!
最高で最強の夫婦です!
タイトルから、戦場で戦う夫婦騎士の話だと思ったのですが、
何よりお互いを尊び、守り抜こうとする夫婦の物語でした。
二年前、騎士団を追放されたダリオは上官のアルバートに再び王都に呼び寄せられます。
騎士団はドラゴンの行方を探しており、そのドラゴンを拾ったのは他でもないダリオでーー…!
ドラゴンを所有する国は戦争に有利とされています。
そのためドラゴン探しに奔走する騎士団なのですが、
実はダリオがドラゴンの育て親をしているーーという展開です。
ダリオ自身もアルバートが自分を呼び寄せたのは、
ドラゴンを手に入れるためだと思っています。
そんな時、アルバートに突然プロポーズされ、ずっとアルバートが好きだったダリオは戸惑いながらも受け入れます。
このダリオ、相当の鈍チンな上に自分に自信がない^^;
結婚でさえも、アルバートがドラゴンを手に入れる為に決めたのだと思っています。
でも違う!
アルバートはダリオに心底ベタ惚れ(灬ºωº灬)
とにかく、アルバートのダリオへの愛は深くて大きい!
その想いの強さと、ストレートな愛情表現に萌えに萌えます♡
そもそもダリオが騎士団を追放されたのは、汚名を着せられた事によるもので、無実の証明の為に二年間も走り回ったのはアルバートです。
アルバートはダリオのための努力を惜しまない!
ある日、近隣国の王子が国に滞在することになり、
その護衛に就くことになったダリオは王子に見初められてしまいます。
王子にも嫉妬心剥き出しのアルバートーーホント萌える♡
王子の命なら夜伽をつとめることも厭わないというダリオは、
心さえアルバートの元にあれば自分は大丈夫だと言います。
ちょっと世間ズレしてるというか、まぁ骨の髄まで騎士なダリオなんですけど、アルバートは理解しつつも自分のために抵抗してくれと言いうのです。
こういうところね、本当にキュンキュンする(*//艸//)
アルバート以外に靡かないダリオを計画的に拉致して連れ去ろうとする王子ですが、アルバートがドラゴンと速攻で追いかけてくる!
キタキターー(゚∀゚)
たった一人で追いかけて来たアルバート!
どこまで素敵なのと。
どこまでダリオを愛してるのと。
最後の最後にアルバートがダリオを好きになった理由を延々と話すのですが、それが本当に素敵で。
ダリオ自身は無自覚だったり酔っていたりで覚えていないような事を、アルバートはしっかり見ていてくれてる。
ここはダリオの立ち振る舞いもですが、アルバートの一途な想いに震えました。
あまりの美しさと強さのため〝悪魔〟と称されたアルバートですが、ダリオは神様だと言います。
そして、アルバートにとってダリオは天使で女神なんだと思います。
すでに比翼の鳥の二人は、二人で一人です。
ラストの結婚式は本当に胸アツ(´ฅωฅ`)‧º·˚.
Hも最初と最後では全然違います!
声を殺していたダリオが自分から求めるようになり、
素直に感じる姿はとても可愛かった^^
アルバートの愛を自覚し、自分の気持ちを再確認し、
大切に扱われる喜びを知っていく過程が素晴らしかったです。
全体的にアルバートの溺愛っぷりに萌え転がり、
ダリオとの会話のズレには微笑いました。
とても素敵な夫婦愛に読後は胸いっぱいですーー…
舞台は中世のヨーロッパ風。
貴族のぼっちゃんが連なる権力は強く、実力はない第一部隊から、権力は弱いけど実力№1な第六部隊まである騎士団の中で、第六部隊の隊長であるアルバートが今回の攻め様。
この騎士団は、第一>第六という分かりやすい絶対的な序列があり、それが歯痒くて悔しいことがいっぱいありましたー。くそー
受け様は姦計にはまって地方にとばされていたダリオ。
この僻地でドラゴンの子供に懐かれて、飼い主になっていたところ、アルバートに呼び戻されてプロポーズされちゃいます。
孤児だったせいか、自分に価値を見出せず、自分を見出してくれたアルバートが絶対的存在。
プロポーズに対し、勢いで「はい」と返事をするものの、ドラゴンを手に入れるためだと思い込んじゃう。
2人の初夜。
ダリオの物慣れなさ加減が不憫やらかわいいやらおかしいやら。
脱ぎっぷりのよさを言われれば、「隊長に続いたまでです」って、アルバートもつっこんでたけど、ホント、敵陣突撃じゃないから。
そんなこんなで始まった新婚生活。
めっちゃ甘いんですけど!!
アルバートがTPOをわきまえず、いつでもどこでも甘い言葉を紡いでいちゃいちゃしてました。
人の眼なんて気にしてません。
むしろ、牽制と称して堂々とバカップルぶりを披露してます。
とっても私の好きな攻め様でございました。
ドラゴンの体調が悪くなって、心配で寝不足のダリオが、アルバートはドラゴンのために自分と結婚したのでしょう、と言ってしまった時のアルバートもかっこよかった。
自分の愛情を疑われていたのに、怒ったりせず更に愛を伝えて信じて欲しいってキスをする。
アルバートじゃなく、自分自身を信じきれないダリオのことをよくわかってくれてる!!
ダリオを抱きしめてくれてありがとう、と叫びたくなりました。
自分を大事に出来ないダリオに「世界で一番たいせつなものを見る目で見るから」と宣言するアルバート。
そんな目で見つめられ続けたら、きっとダリオも少しずつ自分を大事にしていってくれるだろうな。
そして、ダリオは今まで通りアルバートのことを、憧れと尊敬とこれからは愛情もたっぷり込めて見つめ続けていくのでしょうね。
お互いを高めあえる関係でステキだなー。
ものすごーく私好みのお話で、幸せです。
イラストの古藤先生。
褐色の受け様であるダリオが色っぽかったです。
ドラゴンのコドラもかわいったー。
ダリオがコドラの口をあむっとつまんでる挿絵とか、くーって地団太踏むかわいさでした。
答えて姐さんでおすすめして頂いた褐色受け作品です。
戦場で次々と敵を斬り倒しまくる血湧き肉躍る系のお話なのかなと思っていたら、意外にも一途な純愛もので…!
互いへの信頼と愛情が最強な夫婦騎士物語でした!
舞台は中世ヨーロッパの雰囲気が漂う架空の世界。
城郭都市・王都アンテベルトの王宮騎士達のお話です。
国民は博愛の女神・エバスティアを信仰しているので、異性婚はもちろん同性同士の結婚も当たり前に認められている、全ての愛し合う者達に優しい国となっています。
今作の魅力はやはり、知るのは身体に受けた傷や痛みばかりで、人から愛される事を知らずにいた受けが攻めに心から大切にされている事に気付き、愛し愛される喜びを知る…というところでしょうか。
読者から見るとずっといちゃいちゃしているんですけどね…(笑)
元々は孤児であり、アルバートに拾われるまでは毎日生き延びる事だけを考えて暮らしていたダリオ。
その生い立ち故に、自身へあまり価値を感じておらず、任務とアルバート第一で自分の事は二の次にしがち。
他人から自分への感情にも自分自身の感情にも鈍く、自己評価というものがとても低いんですね。
アルバートに惹かれてはいるものの、彼から贈られたプロポーズの言葉や直接的な愛情表現の数々にも「自分ではなくきっと自分に懐いたドラゴンが欲しいのだろうな」と勘違いをしてしまうほどです。
自分がモテている事にすら鈍感で、アルバートじゃなくてもちょっと心配になっちゃう。
そんなちょっとずれた彼ですが、本来大剣を扱っていたのに、王都を去る時に長剣を持って行った理由が「貴方が長剣を使っていたので、会えなくなるなら、せめて同じ武器だけでも手元に欲しかった」と、殺し文句を初夜の後に言うのがずるい。
普段は超がつくほど真面目で鈍いというのに、これは…これは健気可愛すぎてずるい…
かと思いきや、エリックからの初夜はどうだったかとの質問に真顔で真面目に答えるシーンに笑ってしまう。
無骨で無口で無欲なダリオが突然始まった新婚生活の中でどう変化していくのかを、愛情が上手く伝わっていないアルバートを見て少し不憫に思ったり、時に危険に巻き込まれる姿にハラハラしながら見守るのが楽しかったです。
そしてお相手のアルバートはダリオが敬愛してやまない部隊長。
序盤から即プロポーズ、甘く優しい言葉の数々、君の事ならなんでも分かっている感と、ダリオをとにかく愛して愛して、周りを牽制したり…
読み初めは「展開が早くない?なんで??」と謎でいっぱいになってしまうのですが、それにはちゃんと理由がありまして。
アルバートが何故そこまでダリオの全てを受け入れて溺愛しているのか。
そちらは本編の後半で明かされているので、ぜひご自身の目で見届けてみて下さい。
これは好きになっちゃうよなあ…と思える、とても素敵な告白で、今までのアルバートの発言と行動の数々を思い返しては胸が熱くなりました…
こりゃーめちゃくちゃに萌えた…
あとですね、後ろから抱き込みながら、数々の戦いの中でダリオの身体についた傷痕をひとつひとつ愛しげに確認するシーンが穏やかな空気なのになんだか色っぽくて好きでした。
そして、痛みは知っていても、愛される事や快楽を知らない真っさらなダリオにベッドで甘く教えるアルバート。
最愛の人から大切にされる事の喜びを知り、ラストに向かうに連れて初めとは比べ物にならないくらいどんどん素直になっていくダリオがとっっても可愛らしいです。
2人の結婚式の様子もすごく良くて。
指輪を親指から順番にはめていく描写が美しい。
どちらも一途で健気で、読みながらアァ〜〜となりました。
互いに互いを尊敬し合ってやまない本当に素敵な新婚さんでした。
これからもエリックに軽口を叩かれたりしながら、最強で最幸の夫婦として暮らして欲しいです。
エリックがサブキャラクターで1番好きでした。
彼が出て来ると会話が一気に楽しくなりますね。
大きくなったドラゴンのコドラも見たいですし、その後の2人も読みたいなあ。
受けにも攻めにも悶えました。
褐色好きの方にもおすすめの1冊です。
文庫の帯は、『俺は貴方に、屠られたい』
屠る ホフル:1 からだを切りさく。また、きり殺す。 2 敵を破る。打ち負かす。
騎士物語、戦闘シーン無し。賊と対戦程度。
「ダリオとアルバートは、一番強い精鋭部隊所属の騎士」
第六師団は尖兵、常に全線先兵・シンガリ。唯一戦力の師団。
アルバート: 金髪碧眼の美男子 第6王宮騎士団部隊長、美しい悪魔のように強い 攻防バランス良い戦闘。
ダリオ : 孤児 強く優しく純朴。黒髪褐色の肌 精悍な外観 色気のある動作 アルバートに憧れる
コドラ : 数百年ぶりに発見された火を噴く翼竜の子 ダリオだけに懐く 生態が不明。
ダリオの弱点:酒下戸。先陣一番乗りの捨て身攻撃 強いのに常に傷だらけ。アルバートが心配する死にたがり
序盤:ダリオの流刑が解かれる
冤罪で流刑中のダリオにアルバートの手紙が届く。「都に来い」。
「隊長の対の翼になりたい」と泥酔して語るダリオの言葉をアルバートは聴いて居た。アルバートが求婚する、でもダリオは作戦上の命令だと誤解する。
ダリオは、孤児の自分が愛される訳がないと、直球で受け止められない。「自分に懐くドラゴンを手に入れる為の偽装結婚だ」と卑下して考える。
中盤:すれ違いが続く
騎士道に生きるアルバートは、真摯に何度もダリオに「正統派騎士攻め」を繰り返して愛を伝えます。
孤児で身分差を強く意識するダリオは、アルバートに「自分の何処が好きなのか」を問う。
アルバートが、ダリオが孤児の毒見だった頃、騎士に推挙した理由を告げます。
それでもダリオは、自分は憧れるアルバートにふさわしくないと、引いてしまう。
・・アルバートの気持ちはずっと報われないまま、悲恋な様子が笑っちゃうけど気の毒。
コドラの体調が悪くなる。
後半:ダリオが気付く
アルバートに懸想された経緯を知って、「愛する人の為に自分を大事にする生き方」を理解する
…死にたがり捨て身の盾になる生き方を改めて、やっと「最強の夫婦騎士」となり、大円団。
残念なのはダリオの挿絵。もう少し魅力的に描いてほしかった。
ダリオに、長生きしてアルバートと幸せになってほしい。
続編読みたい。
中世風異世界の騎士二人、王宮騎士団第6部隊隊長のアルバート(攻め)と隊員のダリオ(受け)の最強で最恐夫婦の話。
冤罪が晴れ、王都追放の処罰を許されたダリオ。
帰ってきて早々恋焦がれていた隊長のアルバートからプロポーズされ(この国は信仰する神により身分性別全く問われず結婚が許されます)ダリオは喜んで受け入れます。
実は、アルバートが2年かけてダリオの冤罪を晴らしたおかげで王都復帰が叶ったのですが、時を同じくしてダリオが貴重なドラゴンの主となってしまったことからこの二人の両片想いのような状態から話は始まります。(結婚は決まったのに)
ドラゴンは強大な戦力で、主の言うことしか聞かないため、アルバートはそれを欲して自分にプロポーズしたのだろうと思い、それでもアルバートが好きなダリオは口実でもアルバートと結婚できるならと喜んで受けるのが切ないし、ダリオにぞっこんなアルバートはすごく気の毒に感じました。
それでも二人のベクトルはお互いにしか向いてない上すごい熱量なので、終始イチャイチャしています。
それを邪魔してくるのは隣国のクソ王子・ファルク。
ダリオを気に入って手籠めにしようとあの手この手でダリオを狙います。
死ねばいいのにと何度思ったか・・・
ダリオは孤児で死なないために生きてきたという人生を送ってきたため、自分が傷つくことに鈍感です。死なない怪我以外には無頓着になっているのです。
心が、傷ついていることに対しても全く気にしないのが読んでいて辛い。
上位の存在の命令には絶対に逆らわないダリオがアルバートに「自分のために抵抗してほしい」と言われた言葉にやっと自分を大事にしようとした時にはホッとしました。
誰かに大切にされたことがなかったダリオがアルバートに大切にされて心が喜びでいっぱいになることができたのが本当に良かったと思いました。
ただ、主人公カップルや第6部隊の面々はいい人たちばかりで良かったのですが、他の隊がクソすぎて読んでいてストレスでした。
二人は近衛騎士団の第6部隊に所属していますが、その上に存在する第1から5部隊がゴミすぎ。
前線に出るのも殿を務めるのも、王都を守るのも、他国の王族が来た時の護衛もすべてたった30人ほどの第6部隊に押し付けている状態で、この国は本当に防衛できているのだろうか。
クソ王子が来ている間アルバートは護衛の責任者をし、王都に賊が現れればそちらの指揮に向かい、と他の部隊は存在するの?と思わざるを得ない状況がリアルではありえないんじゃないかと思い、もやもやしすぎて話を楽しめませんでした。
アルバートが大忙しな中、狙われているダリオを守ろうと頑張る姿は、彼の実力を余すことなく披露していたと思いますが、こんなことある?と何度も我に返ってしまって面白みが半減したように思います。
細かいことにこだわりすぎなのかもしれませんが、二人の話は良かっただけに残念でした。
あと、クソ王子のざまぁが物足りない。
謹慎だけなんて・・・
また仲間を集めてやってくるんじゃないかと思うと安心できない。最低でも廃嫡くらいして欲しかった。
不安が全くなくなったわけじゃないのでもやもやが残りました。
それと、ダリオ視点で話が進みますが、できればアルバートかほかの仲間視点のSSがあったらよかったです。
ダリオはモテていたようですが、アルバートの話だけではよくわからないので、惚れた欲目じゃない客観的な話でちょっとフォローしてほしかったと思いました。
今回は王宮騎士団で最強と名高い第六部隊隊長と
有る事件で2年前に除隊されられた元第六部隊所属の騎士のお話です。
受様の除籍をきっかけに奔走していた攻様が本懐を遂げるまで。
受様は孤児です。10年近く前に城での貴族の食事の毒見役をしていた時、
王宮騎士団の騎士に声を掛けられたのがきっかけで、傭兵隊の雑用係か
ら傭兵となり、第六騎士団の騎士になりました。
受様に声をかけた騎士こそが今回の攻様で、今の第六騎士隊の隊長です♪
受様は攻様を秘かに慕っていましたが、ある事件がきっかけに除籍され、
王都を離れた片田舎へと飛ばされます。
それから2年が過ぎたある日、山崩れが起き、受様は見覚えのある泉が干
上がりえぐられたようなった泉跡地に一抱えもある卵を発見します。近
づいた受様の前で卵からドラゴンが現れ、受様はドラゴンに親認定され
てしまうのです。
ドラゴンは本来天空に住むものですが、己の主と認めた者と共に地上に
留れば一騎当千の戦力となり得る存在です。受様が卵を発見して2週間後、
第六部隊所属の騎士が任務で近くまできたからと尋ねてきますが、受様の
足元にいたドラゴンを見て真っ青になって帰っていきます。
その1週間後に攻様から「至急王都に戻れ」との手紙を受け取った受様は
ドラゴンを王都へ届けるために呼ばれたのだと、ドラゴンと最低限の荷物
だけを手に王都を目指します。
王都へあと少しと迫った頃、受様は農民崩れの賊に襲われますが、受様を
迎えに来た第六部隊と合流、受様は2年ぶりに攻様と相対します。2年ぶり
の攻様の神々しさに受様は固まってしまいます(笑)が、攻様の雄姿は変わ
らないと気さくに声を掛けます。
王都への道すから攻様は受様の帰還命令について説明してくれます。受様
の処分は敵国で略奪行為をしたと軍紀違反でしたが、実は略奪行為をして
いたのは第五部隊長でした。彼に嵌められた形になった受様は地位も低く
申し開きの余地も与えられなかったのです。
攻様は受様を信じて事件の真相と第五部隊長の余罪を追及して除隊させ、
受様の復帰をもぎ取ってくれたのです。受様はてっきりドラゴン確保の為
の帰還命令かと思っていたので驚きますが、また攻様と共にあれる事は望
外の幸せです。
しかし、受様を最も驚かせたのは第六部隊の兵舎で昔なじみの騎士達に囲
まれて、改めて攻様が受様の復帰を宣言した時でした。攻様の大きな声で
の宣言に鼻の奥をつんとさせていた受様に攻様は正面から向きなおります。
これで君もまた第六部隊の一員だ。
これからは王のひざ元で尽力してくれ。
騎士として恥じぬ振舞を心掛けるように。
受様は攻様の言葉に震えながら「はい」を返し続けますが、この後攻様は
「俺と結婚しよう」と続け、 勢いついた受様は何を言われたのかも良く
理解しないままま「はい」と続けてしまうのです。
直後静まり返った室内ですが、隊員たちの絶叫に対して攻様はプロポーズ
が成功したとにこやかに笑って受様を抱き寄せてキスまでするのです!!
攻様のプロポーズは本当に成功なのか!?
騎士団に戻ってきた受様を待ち受ける未来とは!?
受様が最強の守護となるドラゴンを育て始める事に前後して、騎士団に
呼び戻されたり攻様に求婚されてテンヤワンヤするラブコメディです♪
好き作家さんはあらすじチェックとかせずにGETするので、カバーイラ
ストのイメージから、ツン系クールビューティな受様と俺様系な攻様の
ラブバトルなお話かと思って読み始めたら全く違いましたね(笑)
しかし、そんな勘違いがあってもなくても海野先生のお話は、読者の
想像というか想定の斜め上をいく設定&展開をみせるので、今回も読み
始めたら、一気に物語世界に引き込まれました ヾ(≧▽≦)ノ
両片思いな主役2人が名実ともにタイトル通りの"夫婦騎士"となるまで、
2人の恋路に国の命運を担うドラゴンの存在、騎士団間の軋轢、王国を狙
う隣国の思惑などが絡み合って進みもワクワク&ドキドキです♪
受様にとって攻様が唯一無二である事は変わらないので、婚約者となる事
に否やは有りませんが、孤児から騎士となった受様は国一番の強さとたぐ
いまれな美貌をもつ攻様に伴侶として望まれるだけの良さがあるとはどう
しても思えません。
それで最近受様に加わったドラゴン主という付加価値で自分が求められた
のだと考えるのですよ。実際、騎士団に戻った受様は第一部隊の副隊長に
引き抜きを掛けられたりもしますが、読者から見ても攻様が受様自身に
執着しているのは丸わかりです(笑)
そもそも攻様に心酔している受様なので、攻様に求めらること自体に否や
はなく身体は早々に攻様のモノになるのですが、心のほうはなかなか攻様
に落ちません、なのに2人の言動が砂糖を吐くほど激甘なのですよ♡
もうどうしてくれよう!? 的な中、ドラゴンの子育てに奔放したり、小競り
合いが続く隣国から和平の使者として王子がやってきたりと、2人の周り
できな臭い問題が増していきます。
2人が結婚式を挙げる終幕までとっても楽しく読めました (^O^)/
今回ドラゴンはお眠モードが多かったので、彼(なのかな!?) が活躍する話
なんかも読んでみたいです♪
私、この本、タイトルで損をしている様な気がします。
「とっても腕の立つ騎士夫夫のお話なのだろうなぁ」と思っておりまして、読むのが後回しになっていたんですよ。強い騎士夫夫ならそれほど葛藤はない話なんだろうと思ったんですね。
読んで印象が変わりました。
何人かの方が書いているんですけれど、ダリオって強くないんですよ。
確かに腕は立つ。
でも、酒に弱い体質で、おまけにそれを隠したりごまかしたりすることをしないので、いざと言う時にすぐ酔い潰されて動けなくされちゃうし、非情になれない為に後々ピンチに陥ったり、何と言っても四角四面で上位の騎士が吹っ掛けて来る無理難題を上手くさばけない。
勝敗は剣の腕だけで決まるものではないですよね。
いやむしろ、それ以外のことの方が勝ち負けを決めるのには大きな要因となるんじゃなかろうかと私は思うのです。
そういう意味ではアルバートの強さは盤石です。
確かに悪魔の様に強い。
実際にその強さによってのし上がってきたわけですし。
彼と一緒なら、国という庇護が亡くなったとしても生きていけると思います。
そんなアルバートがどうしてダリオに惹かれたのか。
お話の後半に明らかになる、この理由が書かれている部分を読んだ時、雷にでも打たれたような感じがしたんですよ。
大げさ?まあ確かに……でも、かなり衝撃的だったんですよね。
「そういう強さかぁ」と思ったんですよ。
確かに。
確かにその手の強さをアルバートは持っていなかったんだろうと思います。
でも、それって『騎士として生きていくなら持っていなければならないもの』の様に思うのです。剣や鎧と同じ様に、いつも身につけておくべきものではないかと。
強さは一様ではありません。
賢いアルバートはダリオの『そういう強さ』を愛したのだと思うんですよ。
さて、LOVEについて少し。
『エロ度-標準的』となっておりますが、私はやたらエロっぽく感じたんですね。
なぜだろうなぜかしらと思いましたが、やはりそう感じる要因は『褐色受』にある様な気がします。
うーん、良いですね。年下でちょっとだけ攻めより背が低い、でも褐色!
何故か判らないのですけれども、なんかドキドキします。
ああ、またしても新しい扉を開けてしまった様な予感……
とにかく、アルバートもダリオも強い。
戦闘能力もお互いへの愛もとーってもお強い。
ダリオが鈍すぎるのか?何かおかしな発想でグルグルしていますが、それで卑屈になって身を引くわけではなくイライラしなかったのが良かった。
割とアルバート的には特別扱いしていた様なのに、まぁったくダリオには通じていないらしい。
それどころか、めちゃくちゃモテているのにも気づいていない。
ある意味アルバート安心です。
なんというかお互いの気持ちが通じたというよりもお互いへの愛でつながってるように思えました。
太めのワイヤーロープをお互いにかけている感じ?二重に繋がってる?
最強ですやん。タイトルに偽りなしです。
あと、コドラの行動描写が可愛くて。猫のようなドラゴンって想像つきます?
ドラゴン萌えです。
いいお話でした。
ダリオ視点なのでこちらもなぜアルバート様が急に?と不思議で。
ダリオが2年間辺境の村へ飛ばされたところへ突然かつての上官アルバートから至急王宮へ戻れとの手紙がきて…な始まりで。
突然アルバートからのプロポーズに初夜に戸惑うダリオ。そりゃそうですよね。2年前まで全然そんな感じじゃなかったのに、何が何やらで。
ダリオはアルバートが全てで絶対なので、もしかしてドラゴンが欲しいからかな?結婚しなくても差し上げるのに。でもこの幸せをもう少しだけ味わいたい…。
でも読んでるとアルバートは本気でダリオを愛してるようで。
え、え?どうなってるの?と不思議感が続きます。
アルバートに言わせるとダリオはモテモテだそうで。
ダリオ視点で全くそんな描写はないのですが、むしろアルバートの方が皆が振り返るほどの美丈夫なのにと。
そんな感じで謎がありつつもアルバートはダリオを溺愛で。嫉妬もメラメラ、アルバートの体が2つあればいいのにってくらいダリオを大事にしてて。
勝手にクライマックスはドラゴンが成竜になって状況をひっくり返して平和になるのかな?と思っていたら、全然違いました。
隣国の王子に側室にすると連れ去られるダリオ。
もちろん奪い返しにくるアルバート。
二人でやっと落ち着いてなぜダリオを伴侶にしたのか聞き出します。
ここでやっと明かされるあれやこれやにウルウルきちゃいます。
そうかー、そうだったのか。
ダリオもアルバートもそんなふうに考えてたんだね!
片翼、素敵な言葉ですね。
ダリオ、アルバートが大事にしてる自分をもっと大切にしてね。
アルバートの覚悟もしびれました。国を捨ててでもダリオを取るなんて。
ダラダラ書いてしまいましたが、特別奇跡が起きるとかではないのですが甘々頂きました。