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fuyuiro drops
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
高校生同士のお話で、最初は攻めのトヨ視点で始まり、話の中で視点は変わっていく。
トヨは中3のとき、第一志望の受験の日に雪でスリップした車に人が跳ねられるのを目撃し、その人に付き添って病院に行ったため、第一志望の受験を諦めることになります。滑り止めで入った高校で、その事故で助けた相手である受けの伊吹と再会しますが、受験の日にトヨは幼馴染で親友の洋平の定期券を借りていたので、伊吹は助けてくれたのが洋平だと思い込んでいて、最初は洋平のことを好きになります。
そんな伊吹のことをトヨは好きになりますが、事故で助けたのが自分だと言えば、救急車に同乗して第一志望校の受験を諦めたことを伊吹が知り、負い目を感じるだろうと思って、洋平と口裏を合わせて助けたのは洋平だということにしていました。
あらすじだけ読んで三角関係ものかと思いましたが、洋平はノンケで伊吹が告白する前に彼女ができて、その後、助けたのが本当はトヨだったとわかり、伊吹の気持ちもすぐにトヨに向いたので、三角関係というほどの切なさは感じませんでした。
トヨが息吹を好きになった理由についても、きっかけとなるエピソードやそれまでに伊吹の人物像を知る描写はなく、「伊吹のことは昔から好きだったと思う。言葉選びが柔らかく、しかし自分の意志ははっきりと言う」という感じでトヨのモノローグでさらっと語られているので、好きな気持ちへの共感は薄かったです。
萌えや切なさは少なめですが、出てくる人物がみんないい子ばかりなので、最初から最後まで爽やかな気持ちで読めて、読後感もよかったです。
表題作の短編と、付き合った後の二人の話や過去話などが半分以上。本編といえる表題作はとても面白かったけど、後半半分以上はおまけのような話がいくつも入っているだけで、大きな動きも特になく、途中で飽きてしまった。
男子高校生の三角関係で、片思い相手の恋を応援する主人公という、切ない系のお話。
この主人公の豊樹が高校生とは思えないほど冷静で慎重で思慮深くなんでも受け止める包容力を持っていて、なんかすごい。モノローグの中にコンプラ配慮の一言まで自然に入れ込んでいて、商業対応もばっちり。
自分の恋を叶えることより、相手への気遣いを優先して秘密を打ち明けないところも良かった。
伊吹はもし洋平への告白が成功していたらどうしていたか気になる。告白を決意したってことは、その先まで洋平を相手に考えていただろうから。まあそうならないのが運命だったってことかな。
ドロップの使い方が上手くて、可愛らしく読後感の良い本編だった。
付き合ってからの話は、伊吹のすぐ感情的になる面が目立ってきて、豊樹は自己満足と自己完結を見せたりと、幼い二人の描写が続く。
文章の比喩表現から漂う妙な陶酔感が合わないのもあって、読んでいて楽しいとは思えなかった。
これを一冊の文庫本として見ると満足度が低く、最初の短編だけで良かったな、という感想。
高校の同級生同士のピュアラブを数年にわたって追う物語ですが、タイトルどおり大部分が冬の話です。
学生らしいささやかで素朴なお付き合い。一緒に共通の友達を待つとか、相手の家で一緒に友達を待つとか、クリスマスにちょっと背伸びしてプレゼント交換をするとか、大概の恋愛物語だったら一回こっきりしか描かれないものを、何度も描いてくださることに斬新さを感じました。同じイベントを通して二人の成長や愛の深まりがうかがえ、ふふってなります。
冒頭から出てくるドロップス占いが印象的なのですが、それがトヨから伊吹へのプロポーズにかかっていて、感動的というかなにそれ素敵すぎない!? と。
黄色のドロップは、「好きだった人と再会できるかも 」
“再会”というと一回こっきりの事の様につい思ってしまうのですが、よくよく考えれば人は身近な人と毎日小さな別れと再会を繰り返しているんですね。
行ってきます・行ってらっしゃい
ただいま・お帰りなさい
と言い合うことを、君と末長く続けたい。そんなトヨの素朴な願いにして最高の口説き文句にやられました。
恋の矢印がトヨ→伊吹→洋平になってて最初はつらかった〜!切ない。2人の思いが通じ合って少しずつ関係を進めていく様が高校生らしくて甘酸っぱくて良かった。証拠隠滅しようとする2人の右往左往まで楽しく読んだ。あとがきにかえた最後のストーリーが現実の厳しさを感じさせて切なかったけど2人はこれからもずっと一緒にいるんだろうなと感じられる最後でした。缶に入ったドロップスで占いをするとか、その中身によって告白決めるとか高校生ならありそうな事で物語の素敵なアクセントでした。さがのひを先生のイラストがまた合ってて最高。
なんだろう、高校生ってこんなにかわいくてピュアできゅんなんだ〜ってしみじみですよ。
受け様の伊吹と、攻め様のトヨは高校一年のクラスメイト。
伊吹は、高校受験の時に事故にあい、同級生より遅れてトヨと、トヨの幼なじみの洋平とクラスメイトとなった。
事故の時に側についててくれて、自分を気遣ってくれた人が心の支えとなり、恋心を募らせていた伊吹。
恩人の落とし物の定期券のおかげで、名前だけは知っていた伊吹だけど、登校初日にその恩人と出会う。
その恩人の名前が洋平。
洋平に片思いの伊吹と、そんな伊吹に片思いのトヨ。
どうなるのかな、とドキドキきゅんきゅんで見守りました。
事故の顛末を自力で調べた伊吹。
トヨに告白するのがとってもかっこよかったです(^-^)
洋平視点のクリスマス会の様子がまたとても好きでした。
高校生、いい子達でかわいいなぁ。
でも、恋人になってからも、いろいろあるわけで。
「七色ドロップス」では、そんな2人の、嬉しい気持ち、悲しい気持ち、恥ずかしい気持ち、苦しい気持ち。
高校生のいろんな気持ちがキラキラでした。
初めて、えっちの予行練習的な事を致した時が新鮮。
そりゃ、みんながみんなして初めてが成功って訳じゃないですよね。
そして、その後始末のあれこれがまたリアル。
そうだよね、証拠隠滅しなきゃだよね。
慎重に、徹底的にもなるよね。
なんともピュアでかわいらしくて微笑ましいったら。
この2人の初えっちでは、どんなにか幸せな気分になることか、と思っていたので、次では大学生となりすっかり手順ても慣れた2人で、なんてこったい!!(゜ロ゜ノ)ノ
でも、とっても幸せそうでご馳走さま。
ドロップスが、最後まで恋心や思い出として、ステキに登場していて甘酸っぱい気持ち増量です。
高校受験当日の事故により、進学高校の変更を余儀なくされた二人の恋物語。
すでにたくさんのレビューがあるので感想だけ。
我が子と変わらない歳の子供たちの初々しい恋がおばちゃんにはまぶしいです。
高校受験の日、目の前で起こった交通事故の被害者・伊吹(受け)を助けるトヨ(攻め)の行動には頭が下がります。
受験機会の多い大学ならまだしも(一回でもチャンスを減らしたくないから”まだしも”ってことはないかもしれない)ほぼ一回しかチャンスがない公立高校の受験。
私なら受験を優先して大人に任せてしまうと思う。
そして、その判断を偉かったと褒められるトヨの両親は凄いと思いました。
私が親なら褒められるか自信ありません。
それ以降もトヨが伊吹が好きになった自分の親友・洋平との仲を応援する姿は本当に高校生かっていうくらい人間ができていて、早くトヨに幸せになってほしいと願わずにはいられませんでした。
二人が両想いになるまでは、トヨが受験のことで重荷を感じてほしくないと思っていたこともあり、誤解を助長させていたためじれったかったですが、両想いになってからは二人の恋心がかわいくてかわいくて・・・
二人でいる時に感情が高ぶってもっと先に行きたいけど、やり方がわからないずもどかしくてじたばたしている姿も読んでいてニヤニヤしてしまいます。
自称中学時代の彼女の登場でトヨが我に返り、このままでいいのかとひよってしまったのは仕方ないと思うけど、あれは二人の最初の試練だったのでしょう。
二人がちゃんと二人で生きていくということに向き合えたことはとてもよかったです。
洋平の二人へのフォローもかっこいい。
ただ、あの自称元カノは一体何がしたかったのでしょうか?
自称元カノが今でも付き合っていると話したせいで二人はすれ違ってしまいあわやってなったけど、実際に本人が出てくるわけでもなく、ちょっともやもやしました。
二人に試練を与えたかったからわざと登場させたみたいに感じてしまって・・・
もう少し自然な形での試練はなかったのかしら。
二人の恋は静かに穏やかに進み、大学卒業寸前の両親へのカミングアウト。
結局二人の両親には受け入れてもらえませんでした。
誰か一人でも二人を祝福してくれるともう少しすっきりしたかと思ったのですが、現実ではそれが普通なのでしょうか。
事故の世話で大事な受験を棒に振ってもそれを誇りに思うとまで言ったトヨの父ですら受け入れてくれなかったのがちょっと寂しかったです。
それでも、洋平が二人の関係を当初は冗談だと思いからかっているのかと疑ったりとまったく分かってくれなかったくらい彼には考えられない恋愛だったのに、それを否定しないでいてくれたことが本当に良かった。
この3人の友人関係も本当にいい関係だと思いました。
そして、話の端々に登場するドロップ。
ドロップ占いというものを初めて知りましたが(本当にあるのかな)、これが話をカラフルに彩ってくれました。最近は袋に入っているのばかり食べていましたが、久しぶりに缶に入ったやつを食べたくなりました。
穏やかな日常の中の(事故とかありますが)高校生の可愛らしい恋愛がとてもほのぼのしてて癒されるお話だったと思いました。
高校生モノ、と思って読んでとても良い意味で裏切られました。すごくすごく透明で、苦しいくらい清々しかったです。
出てくる子たちが、人として本当に爽やかで、自分はこんな正しく生きることができるのか!?て自分のヨゴレ加減がいたたまれなくなるほどでした…。
先のレビューにも書いてらっしゃいますが、
読み終わって口絵と表紙を見返すと意味がわかって「ああぁあー!!」て胸をかきむしられます切ないです。さがのひを先生のイラストはカラーが特にこのドロップスにはまっていました。泣ける。
メインの二人だけでなく洋平含め周囲の女子達までみんないい子!
ジョシたちのJKらしい生活ぶりが気持ち良いです。思春期らしくおまじないにこだわるとことか、男子にも構わずドロップ回すとことか。なにもかもに「あああー!」て疼きました。
進学校目指す男子なふたりの生真面目さとかも、リアルだけど生々しさに嫌味がなく、とても、語り口調が優しいです。
きらめくアルバムみたいな短編集でした。
前半は、洋平くん込みで視点が短編ごとに変わるのに後半はほぼ伊吹視点で、少ーしそこは物足りなかったです。一生懸命ですぐぱんぱんになる伊吹も可愛いですが、トヨ視点がすごく切なかったので。
初めから人生を伊吹に明け渡して後悔しない、しかもそれを伊吹のために黙っているトヨ!
男すぎる。
「今だけ自分を見てくれた」て瞬間をつくるところが、いじらしくて切なくて、でも結構かたくなで。
途中「俺が育て方を間違えた」ていう洋平もすごくカッコよかった。二人の関係がすごくいいです。
洋平視点でのトヨと洋平二人の信頼感も、トヨの伊吹への想いをより感じて切なくてこっちも過呼吸になりそうでした。
このふたりの視点での後半戦を読みたかったです。
さらに欲を言えば、伊吹がトヨに気付き始める辺りについて。
あんなにキラキラ見えるほど洋平を追ってたのに、どうしてトヨだとわかったのか。
トヨの選択が清すぎるだけに…伊吹の回想だけでなく、そこを伊吹視点でもっと詳しく読みたかったです。
「小説CHARA」での尾上先生の読み切りがとても素敵で、新刊案内にお名前を見つけて読んでみたのですが予想以上に胸に来るお話でした。今後も読みたいと思います。「別れた彼氏とお日柄も良く」も書籍化待っています。
先生買い。高校生ものは得意ではないのですが母校をとても懐かしく思い出したので萌にしました。1カプの高校生→就職あたりぐらいまでの成長を追いかけていくお話です。特に前半が好きだったなあ。
訳あって一緒の学校に通うことになった幼馴染の洋平とトヨ(豊樹)。5月にようやく学校に来れるようになった伊吹と仲良くなります。伊吹は高校入試の頃に交通事故にあっていて、洋平がその時の恩人だったから、伊吹は「遅れて入学することになってイヤな気持ちだったのも全部吹き飛んだ!恩人に奇跡的に会えてハッピーだ!」ととても懐いてきて・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
洋平(攻めの幼馴染)、攻め受けのご家族少々といったところかな。
++好きだったところ
特に前半!!!!最も好きなのはあそこ!!!書くのももったいないと思う、なんでしょう桜色とでもいえばよいのか、このほわわんきゅんきゅん幸せな箇所。
そのシーンを、さがのひを先生がカラー口絵にしてくださいました。最初にカラー口絵を見た時は「ふーん」という程度だったのですが、お話で該当シーンが来た時に「ああああああここのことーーーーーーーーーっ」と萌え転げる心地でした。是非カラー口絵だけでもチェックなさってください。このシーンが尾上先生の文章で紡がれた時のことを想像してくださいませませ。
可愛いんです、高校生、何でも初めてで。どうしたらいいのかわかんなくって。ああ可愛い。
後半はちょっと関係進展して、男子だし色事にも興味あるし、間違いない正しい行為なんですけど、ちょっと照れ臭すぎてダメでした。子供が同年代なので余計連想してしまって、萌えるーというより心配になってしまって。すいません。
攻めさんは硬派一途、こいつはいい男になること間違いなしな高校生。
受けさんもまっすぐ一途、しっかり母さんになりそうな印象の高校生。
色んな色のドロップの占い言葉をキーとして、高校生らしい二人の可愛い思いを楽しみたい方、是非どうぞ。
まずタイトルが美しい。
作中ゆったりと時は流れ、主人公たちは成長し、読み終えると余計、「ドロップス」という名詞の、その溶けてなくなる儚さや甘酸っぱさ、鮮やかな色合いが、青春物にしっくり来すぎて切なさを喚起されてしまう。
短編毎のタイトルも絶妙で、学生生活のイベントや四季の移り変わりがきらきら色とりどりに描かれています。
それにしても主人公たちの清らかさ!
人として恥じない生き方を選択し続ける強さ!
私にとって尾上先生の作品を読む醍醐味は、苛酷な状況を捩じ伏せるような、互いに思い合う絆の強さと精神の力なのですが、現代男子高校生を描いたこの作品でも十二分に味わいました。
読後背筋が伸びるようなBLを今後も書き続けて頂きたいと、切に願います。
いやーしかし初々しさと眩しさは尾上先生史上最高!
好きすぎて過呼吸になるってすごいぞ!
攻めのトヨの器の大きさと誠実さ。受けの伊吹のひたむきさ。双方の一途さ。
きらきらとやさしい、素敵な物語でした。