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watashi ni kudasai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
なんで普通の高校生、路にそんな試練が次々に起こるのか?
息つく暇なく路を軽んじる輩が出現し続け、1/3程は嗚咽とともに読み進めていました。
森尾が自分の行為に対し罪の意識も無く、その後も路に対してあまり関心も無さそうなのが私には理解出来ません。
しかしある事件から森尾も自分の過ちに気付き少しずつ本当に少しずつ変わっていくんです。
お話が進んで路が森尾を好きになり体を許すのは理解できますが、やはり森尾が路にした最初の性暴力については絶対に許せません。
でも多分そこに理由なんてないんですよね。
このお話はどん底まで落ちた被害者と加害者がお互いに影響を及ぼしながら、どのように変わっていけるのか?魂の再生の可能性を示唆しているのだと泣きすぎて腫れた瞼の顔で思いました。
2人ともこれ以上こじらせず、はやく幸せになってほしい!
先生の「パブリックスクール」シリーズ、「愛の巣へ落ちろ!」が好きです。本作はたまたま見つけて、試し読みが面白かったので購入しました。
こちらと「わたしにください-十八と二十六の間に-」が上下巻のような内容のようです。
受けの崎田は、自身の体格や体の弱さに強い劣等感を抱き、学校では孤立している。攻めの森尾は運動も勉強もできるいわゆる一軍。ほぼ接点のない二人だったが、ある出来事がきっかけで崎田は森尾に陵辱され…というお話。
崎田が森尾だけでなく、他の人物からも襲われる場面が数回出てきます。これがかなり痛々しくつらい描写で、読むのが結構しんどかったです。痛いシーン苦手な人にはきついかも。
またひどいいじめにあう場面もあります。「よく不登校にならないな…」などと思ってしまいました。
森尾やその親友の黒田の存在により、状況は好転していきます。
黒田と話して、これまで抑え込んでいた様々な感情が込み上げてきて崎田が号泣するシーンは泣けました。卑屈な自分を捨て、変わろうと決意する崎田が健気です。
後半は崎田と森尾が徐々に距離を縮めていきます。
ほぼ受け視点なので、崎田の気持ちははっきり語られ、森尾の好意は言動に表れますが、崎田は鈍ちんなので全然気づきません。仲良くなる前に森尾に言われた「嫌い」をずーーっと引きずります。この両片思い状態がかなり焦ったいです!
後半に攻め視点のお話「あの子がほしい」あり。森尾の強い執着や独占欲に萌えます。
また2回ほど森尾との合意の濡れ場あり、その描写がとても官能的で好きです♡
最後はお互い想い合っているのに、気持ちがすれ違ったまま終わり、「十八と二十六の間に-」に続きます。こじれた関係がどうなっていくのか…楽しみです!
後書きよると、本作は先生がデビュー前に初めて書かれた作品とのこと。修正もしたかもしれませんが、高い完成度だと思いました。好きな先生の原点とも言える作品に出会えてよかったです。
(本作の執着攻め×健気受けは「パブリックスクール」に通じるものを感じました。)
序盤の、攻めが受けを強姦するシーンが好き。挿絵の構図もめちゃ良い。
攻め以外からの強姦もあります。受けの強姦されるシチュエーション好きなので(汚いオッサンからの強姦は除く)心情も状況も合わせて燃える。
可哀想な受けって可愛い……。
攻めの友人・黒田がめちゃくちゃ優しくて良い奴で。途中、あれ、黒田が崎田(受)の相手だっけ……って思うくらいには良い雰囲気出してた。
黒田と崎田尊い……。
言葉が足りないというか、森尾の伝え方が下手なせいで、崎田を傷つける。その事実に森尾がショック受ける流れにジーンと来た。
その後お互いの気持ちを理解してセッ久をするんだけど、その時の挿絵が、最初の強姦した時の挿絵と同じ構図な事に感動。
崎田の大変身が、BLあるあるを思い出して笑ってしまった。重いメガネをやめてコンタクトにして、前髪を切っただけで、可愛いアイドル扱い。
そんなに待遇変わんの!? ってなった。まあフィクションでBLだからヨシ! リアルは求めてない!
次の章は森尾視点。
崎田が佐藤を褒める度に、頭の中で(俺の方が――)(俺だって――)って敵対心剥き出ししてるのかわいい。
あまりにも佐藤を褒めるもんだからイラッとして、言っちゃいけないことを言ってまた傷つける……。こういう展開好き……。
良いシーンが多すぎて、書いてたら本一冊出来そう()だから一言だけ。
森尾視点はいいぞ!!!!!!れ!
二人の関係は、簡単に言うと両片想い。
そして両片想いのままこの本は終わります。二冊目に続く。
ちなみに、表紙の崎田(受)と挿絵の崎田で、だいぶ年齢違うなって思った。
表紙の崎田は、体格も顔つきも身長も標準的に見えてたんだけど、いざ挿絵を見たら、中学生か? ってくらい幼い……。
前半、受けの境遇が辛すぎて、感動以外で初めて泣きました。
こんな辛いシーン、人が書くことが出来るんだ…と読んだ後に驚きました。しかもそれを伝えられる文才って本当にすごいんだな…と、月並みな感想ですが痛感させられました。
思わず「私はどうなってもいいから、この子だけは幸せになってほしい」と願ってしまうほど…(笑)
樋口美沙緒先生はムシシリーズを始め、パブリックスクールなど大好きな作家さんのお一人です。
他の作家さんとは違う作風で、受けが辛い思いをしてハピエンになる…という傾向があるような気がする、と最近気づきました。
今回もあらすじ、レビューを見ずのネタバレなしで拝読。
安定の作家買いだからできるんだなぁ、ここまでハマらせてくださってありがとうございます先生…。
内容もさることながら、印象的だったのはタイトル「わたしにください」。
いつもは小説の表題はあまり気にならないのですが、今回は読んでる最中に何度も頭を過りました。
とにかく希望を求めてご飯を食べるのも忘れて読みました。
最後は「えっ!?待って!?どうなるの!?」と気になるところで一巻終了。
ただ、今回はめったにしない二巻ダブル買いをしていたので一安心…。
絶対に続きは気になると思うので、続巻も買っておくことをオススメします。
想像以上に辛かったけど想像以上に萌えられました。
受けの路の境遇がつらくてつらくて、どんだけどん底に追い込むんだと読んでる側も胸が痛くてしんどかったです。
途中、黒田にごめんと謝って泣きじゃくるシーンでは一緒に号泣してしまった…
この受けのすごい所はそのどん底の状況から、誰に救われるわけでも助けを求めるわけでもなく、自らを省みて悪い部分に気付き、そしてそんな自分を変えようと努力するところ。
正直最初は受けの暗さと卑屈っぷりが感じ悪くて好きになれなかったんですが、あの状況からそう思えることは素直にすごいと思ったし一気に好感が持てました。
BL的には普通攻めが守ったり庇ったりするんだろうけどこの攻めは逆に前半は傷付けてばかりのクズっぷり。
受けはそんな攻めが大嫌いだと言いつつも、最初から意識しまくりで恋してるのは明らか。
そんな恋する相手と少しでも近づきたい、友達になりたいと思う心が路の原動力になったんでしょうね。
恋する力ってすごい!
森尾は確かにグズですが、私は嫌いにはなれませんでした。
むしろツンデレ攻めが好きなので、後半路が気になり出してからの態度はめちゃくちゃ萌えました。
嫉妬してカッとなってひどいこと言ったり、理性が抑えられずにキスしたり、前半の無関心ぶりからは一転して路に振り回されたり溺愛してる様がツボでした。
攻めが赦せるか赦せないかによって評価が別れるかと思います。
攻めの成長や二人の行き先も気になるので続き読むのも楽しみです。
自分の気持ちさえわかっていない17歳が、他人の気持ちまでわかるはずが無い。
ましてや、お互いの間に何も会話がなければ、尚更。
自己防衛と思い込みで、何も言えない。
何も考えてないから、何も言えない。
両片思いの子供の恋。
「多感な高校生たちの、切な痛い恋と葛藤」自体は好きなジャンルなんだけど、
傲慢なレイプから始まる関係とかは苦手な方で、まあ、あらすじと、作者さんの作風から、そんな始まり方をするであろう事は重々承知で読んだけど、モブレもあると、なかなか読むの辛かった。
一応、この続きも読んだ上で、この巻の評価は中立したけど、かなり、しゅみじゃない寄りです。
ずっと読まずに積んでいた本。
重そうと思って躊躇っていましたが、読み始めれば一気読み。
樋口先生がデビュー前に描いた小説……嘘でしょ⁉︎
才能がすごすぎる!
強い受けを書かせたらピカイチの作家さんですよね。
ちょっとしたボタンの掛け違い、少しの誤解から運命の歯車が狂っていくストーリー。
健気で不憫、そして強い受け……と、いう今の樋口先生のルーツであり真骨頂であると思いました。
同級生の森尾からレイプされた路は、その後次々と教師、不良グループからレイプ(未遂含め)されていきます。
不幸の連鎖……その原因が路が恋する男だというところに、運命の悪戯を感じました。
噂が先行し、クラスメイトから虐められて蔑まれて、挙句に性欲処理の筒とされてしまう路が切なくて悲しくてやるせなかったです。
もう逃げてもいいよ……何度そう思ったことか。
それでも逃げずに学校に行き続け、自分から変わる努力を始めた路の姿に涙が止まりませんでした。
そんな路に好意を抱き始めた森尾。
だけど、2人は被害者と加害者の関係で……と、両片想いながらも、すれ違っていく様子が苦しくてもどかしい。
「後悔先に立たず」とはよく言ったもので、既に終わったことを悔いても取り返しはつかないのですよね。
ただ、クソだった森尾が路に恋をして、自分の行為を恥じ、後悔するところは共感できたし、人間的に成長していく森尾にホッとする気持ちにもなったり。
シリアスで重い展開の中、友人の黒田が唯一の救いでした。
この人、男前過ぎるでしょ!
普通にしたら黒田の方を好きになるよね?
だけど、路はレイプされた後に森尾を好きになった訳じゃなく、好きだった相手にレイプされた。この差が大きい。
小学生の頃からずっと憧れて焦がれてきた相手だからこそ、酷い事をされても許せたし、好きでいられたんだと思う。
この2人、一体どうなるんだろう……と、いうところで終わっているので、続編が出る前に読んでたらモヤモヤしただろうなあ;
とっても良かった!!!しんどくて最高に萌えました、、、。
黒田くんがいい人すぎて途中本気で「路くんあなた森尾はやめて黒田くんと付き合ったほうがいいんじゃない??」と言いたくなりました笑
でも路にとっての森尾は昔からどうしようもなく魅力的で憧れで、自分を見てくれないから嫌いになっちゃうくらい(無意識に)恋してしまっている。
森尾はどう考えてもズレててやばい奴だろ〜と私は思うけど、恋しちゃってるならこればっかりは仕方ない。
森尾は森尾でどこか欠けている自分に苦しんで、あとからあとから自分のしでかしたことを悔やんでてどうしようもないやつ。
でもそんなどうしようもない男をきっかけに、卑屈だった路が勇気を出して自分を変えようと努力しているから、絶妙なバランスで成り立っているふたりだなあと思います。
などなど、
真面目な感想を抱いている自分ももちろんいるのですが、それとは別で「受けちゃんがかわいそうでかわいい、、もっと痛めつけてもいいのに、、めちゃくちゃに萌える、、」という欲望に忠実な自分もいます....
ここまで痛めつけてくれる作品はなかなかないのでありがたいですね...
ごめんなさい、、、現実でのいじめや強姦を擁護する気持ちは一切ないので許して、、、。
「あの子がほしい」
トラウマに苦しむ路とそんな路をみて死ぬほど後悔する森尾、という状態に大変萌えました。
森尾視点で、路のことを(心の中で)かわいいかわいいしてるのも良かったです。
路視点の「あの子にあげたい」とあわせて見事にふたりが両片想いですれ違ってるのも切なくて最高でした。
続編まで既読です。続編含むネタバレあります、未読の方ご留意ください。
本当にあらすじ評価等は読んでから買うべきだなと思いました。
レイプ描写はあんなに必要だったのでしょうか?後々の展開のため失くすことはできないと思いますが、あれほどひどい展開にする必要はなかったのではないかな…と思います。
それからとにかく森尾のキャラが苦手でした。路くんには好きフィルターがかかって良く見えるのでしょうが、(実際良いところもありますがそれを上回る所業のように思えました)性格悪いわ煮え切らないわ、何度その男はやめろ…!と思ったかわかりません…。
それでも中立としたのは変わった後の路くんのかわいさと、後々の展開です。8年間メールのやりとりだけでもお互いにずっと好きあっており、路くんに見合う人間になるため努力してそれでも自分を許せずにいる森尾を見ると、路くん本人も許しているし、過去のことはもういいのかな…と思えました。
この作品は発行日より15年ほど前に執筆されたものを元にしているようで、昔のBLにありがちな男子校もの、その中のかわいい受け、攻めのとりまき、いじめ、レイプ…等、なんだか懐かしい雰囲気がありました。
時代に合うよう加筆修正はされているようですが、大筋は変わっていないでしょうし、現代で受け入れ難いと思ってしまうのも仕方ないのかな、と感じました。
ちょっと気弱で臆病な受けが追い詰められて嘘を強要され、断れなかったことから不幸の連鎖に巻き込まれていくことになります。
誤解や思い込みから理不尽に心身ともに痛めつけられ、それでもうつむいてばかりじゃなく頑張って道を開いていく展開は結構好みです。
しかし、何の罪もないのに繰り返し暴力を受ける展開はきつかったです。
中でも攻めが友人を不利な立場に追いやられた腹いせや八つ当たりに強姦しておいて実は好きすぎて襲ってしまった、でも後悔してるとは言ってもよくも許せるものだと思いました。
教師や生徒からの性的暴力もうやむやにしてしまうのは気になりました。
時代背景が現代でないとかファンタジーな世界観なら仕方ないでしょうが現実感のあるリアルな高校生活だと思うとそこまでの不幸を用意しないと描ききれないのかと、痛いのが好みじゃない自分には向かないかも?と思いながら読みました。
受けが現状の不幸に飲み込まれず、お礼を言おう、謝ろう、大きな声で挨拶をしようと努力や反省をして最悪の事態から這い上がる語力をするところに好感をもちました。
優しさや理解ある同級生の手助けや励ましもあり徐々に回復していく過程に安堵しました。
それに引きかえ攻めは反省したり自分を変える気持ちが芽生えてもなかなか実行に至らないとか自分の感情を優先することが多くて幼稚に思えました。
けどそれが母親の病死による別れから未熟なままの他者への思いやりや情緒を育てる機会を持てなかったのではなかったのかと思うと情状酌量したい部分ではあります。
この両片思いの二人がいつお互いの思いに気づけるのかジレジレしながら読みましたがとうとう最後のページまで気づけないままで終わりました。
っといわけで次巻につづきます。
最後の書き下ろし短編が心が洗われるようなほんわかする優しいおはなしでした。
母親が子供思う気持ちが母親の中だけにある大切な記憶という心にしみるお話です。