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cauliflower dream
くっついたタクミとギイのその後の生活を短編集でつなぐ話。
多分、この小説を書いていた当時の作者さんは、本当に書きたい時に書きたい話を書いていたんだろうなあ……という感じがすごくします。
なので、物語と物語につながりがなかったり、急に違う登場人物が主人公になってたり……そんなことは日常茶飯事。
なんでここで今、この話……? ってなったりもするんですが、それも多分、作者さんが「書きたかったから」なんだろうなあ……と、失礼ながら思ってしまいました。
その辺りは、今のすっかり商業化されたBLとは違ってどちかというとまだ同人誌よりの、自由さが残っていたなあ……と思います。
ただ、今、商業BL読みなれてる人が読むと違和感になったりするんだろうなあ……ってことも否定しません(苦笑)
どちらがいいのか悪いのかは、その人によると思います。
まあ感想はこれくらいで、中身の話を少しだけ。
一つ目は「裸足のワルツ」。
こちらは、タクミが憧れているバイオリニスト、「井上佐智」が急遽、学園でコンサートを開くことになり、大ファンのタクミはぽーっとのぼせ上がってしまうけれど、実は佐智はギイの友人で……という話でした。
まあ本当に中身も何もないんだけど、ほんのちょっと、タクミがバイオリンを止める前の話が少し。
そしてそこからギイにバイオリンを借りたタクミがもう一度、バイオリンを再開することになっていきます。
二つ目は「右腕」。
前風紀委員長と・柴田とその「右腕」と言われる森山がギイとタクミのラブシーンを見てしまって、そこから一悶着起こる話。
森山はどういう流れか、タクミに「付き合え」と迫ってきて……というちょっとしたハプニング話。
実はこれにはタクミの知らない裏があって……というところもあるんですが、なんかまあ、ものすごく簡単にぶった切っちゃうと、「よくあるBL理論」な話でした。
読んだらわかると思います。
三つ目は、「カリフラワードリーム」。
夏休みを挟んでアメリカから帰ってきたギイが持ってきたのは「カリフラワー」。
それをタクミに育てるように急に言い出して、仕方がないからタクミが大事にそれを育て始めたら、実はそのカリフラワーが「遺伝子改良された特殊なカリフラワー」だのなんだの……と妙な噂が錯綜して、タクミは呆れるけれど、ある日、カリフラワーが行方不明になって……という話でした。
一応メインは、ギイがカリフラワーなんかをタクミに渡した真意……ってところになるのでしょうか?
わざわざ表題作にするまでもないんだけどなあ……と思ってしまうような、ただののろけ話でした。
四つ目は「てのひらの雪」。
当初、ギイに片思いをしていた学園のお姫様だった泉と吉澤道雄のその後の話。
前の話で吉澤くんがキレちゃってそのまま泉の手を引っ張って行っちゃったから、てっきりいくところまでいっちゃってたんだと思いきやそうではなくて足踏み状態だったようで、そこから泉がなんとか頑張って前進しようとするも、から回っちゃうちょっと切ない話でした。
そして最後が「天国へ行こう」。
タクミと出会う前のギイの話。
ギイはある自殺未遂者を助けるけれど、その自殺をしようとした理由は恋愛がらみで……という話でした。
偶然が綴る話ですが、まあ、多分、今の商業誌なら載せないだろう小話ですね(苦笑)
この片割れが自殺未遂をした彼らがまた物語に出てくるのは不明です。
以上、5つの話が入ってました。
ダメではないんですけど、結構脇道にそれた話も結構入っているので、そういうのが基本的にめんどくさい人にはオススメしません。
これ、かなりの巻数出ているので、果たして私は最後までたどり着けるのかどうか、疑問です。
タクミくんシリーズの2作目なんですが、既に登場人物の多さに少々混乱しそうな予感が…(まだ大丈夫ですけど、一応w^^;)
人物関係図を今のうちに書いておいた方が今後のためなんだろうか?とちょっと思っていたりして…^^;
前作でメインカプの2人がくっついちゃったので、今後はこの二人がどうやって関係を深めていくんだろう?という期待だったんですが、今回はどちらかというと二人の周囲の友人や先輩達のお話という感じでした。
それにしてもこの学園、ホモカップルで溢れている感じで、まぁ、この学園ではそれが普通みたいな前提なので目をつぶるとしても、2冊目でこれだけの数のカップルにお目にかかろうとは予想してなかったので、少々タジタジ気味ではあります(でも頑張ろうと心に決めてはいるw)。
今回は、相思相愛と分かっているカップルにちょっかいを出してくる輩のお話が可笑しかったかな。
巻末の1年次秋の頃のギイのお話、興味深かったのですが、タクミくんが全く登場してないので、もうちょっと彼ががいる所でのお話が読みたかったです。
天才バイオリニスト・井上佐智くんがギイの幼なじみとして登場。
二人を引き会わせた事で託生が一旦止めたバイオリンを再開するきっかけにはなったよって所まで。
但し、まだこの頃は音楽の道を目指すと決めた訳ではないのに、託生のためにギイが実家から取り寄せて貸与したのが実はストラディバリウスです、っていうのには…何とも言えないというか、この部分が飛び抜けてかっとんでいる点に目を瞑れないというか…
あと、ギイの台詞の中で託生に対して「以前の嫌悪症の頃のほうが可愛かったかなぁ」と呟いているのには同感(笑)
嫌悪症を克服して明るくなったのは良かったのかも知れないけれど、周りの同級生の中で悩んだりちょこっとずれている様が可愛かったってのもあったので。
そういえばこの巻で温室に植えたカリフラワーって枯れずにちゃんと育っているのかな?
3年生編ではよく温室が出てくるのだけど、全然話題に出ないもので(笑)
他に脇キャラの吉沢くん×高林くんの話、赤池くんが知らない所で当て馬扱いされている脇キャラ話もあり。
そして春風にささやいて、に引き続いて読みました。学園モノBLとあってたくさんのカップリングが存在します。あっちもこっちもカップル。それも上記ならではの魅力だとは思いますが、登場人物が非常に多く、読み進めるうちに少し混乱してしまいました。気持ちはこのシリーズのメインカップリングであるギイと託生にあるのに、別のカップリングの話や先輩、編入生の話となると、ちょっと冷めてしまうというか、置いてけぼりで、気持ちが着いてこなくなります。サブキャラやサブカップリングも素敵ですが、あれこれキャラクターを登場させればいいといったことではないだろうと。……とは言ってもだいすきなタクミくんシリーズです。吉沢と泉の話には一緒に悩んでドキドキさせられました。今後のタクミくんシリーズに期待します。
タクミくんシリーズ二作目です。
ほのぼのというか、のんびりしてます。
タクミくんとギイが一作目にして結ばれてしまったことで不安だったんですが、楽しく読めました。
複数カップルの恋愛が同時進行してます。
しかし、泉への修飾として「麗しのシャオシュピーレリン」てなんなのさ。その語感にうっとりするよりも、気恥ずかしくてページ閉じてしまったではないか。
いや、でもタクミくんシリーズはこれでいいんだと思います。
麗しのシャオシュピーレリン、この語感に悶絶。