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koi to usagi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「キスと小鳥」のスピンオフですが、今作だけで問題なく読めます。
ちなみに、既読の方は、利仁達もちょびっとだけ登場するのでお楽しみに!
で、こちら、「キスと小鳥」ですんごい存在感とすばらしい暗躍を見せてくれた、影の主役とも言うべき相模原が攻めとなります。
この相模原氏、個人的ツボど真ん中の男でして、今作をめちゃくちゃ楽しみにしてたのです。
かなりのくわせ者のイメージから、あの手この手でうさぎちゃん(受け)を手に入れちゃうんでしょー!みたいな。
腹黒攻めバンザイ!!みたいな。
が、実際には、こう来たか!と。
いや、思いもよらない方向から攻めてきましたよ。間之先生。
私の思い描いていたストーリーから180度違うのに、これがびっくりする程萌えちゃって萌えちゃって。
(意外と)不器用な溺愛攻め、バンザイ!!ですよ。
いやもう、最高ですよ。
とりあえず、めちゃくちゃ甘くて可愛いのですが、それだけでは終わって無いです。
意外な展開と萌え爆発のオチに、転げ回りました。
内容ですが、取引先の有能秘書・相模原×ガーデンデザイナー・杜羽による、超甘々で可愛い「お試し」から始まる恋です。ラブコメテイストです。
本当は小心者なのに、クールだと思われている杜羽。
彼女からふられてヤケ酒で泥酔した翌朝、目を覚ますと取引先の有能な秘書・相模原と同じベッドで抱き締められていたんですね。
人を本気で好きになった事が無いと言う相模原から、以前から興味があった杜羽に「お試し」でいいので恋人になって欲しいと口説かれー・・・と言うものです。
杜羽ですが、結構な小心者なのに、表情に出にくい事とその美貌から周囲にはクールだと誤解されています。
その為、本当の自分を見せる事が出来ず、彼女の前でも「クールな自分」を演じ続け、結局はふられてしまった。
で、そんな彼の外見と、中身のギャップに興味をそそられたのが相模原。
かなりのくわせ者でちょい腹黒で、シレッと毒舌でもある有能な男になります。
これまで本気の恋をした事が無い彼は、杜羽となら「本気の恋」が出来る可能性が高いと、期間限定でいいのでお試しの恋人になる事を提案するー。
これ、二人のやりとりが面白くてですね。
相模原ですが、もう立て板に水の弁舌で、上手い事言いくるめたり誘導したりして、杜羽にお試しの恋人を了承させる。
素晴らしい手腕ですよ。
これぞ腹黒攻めですよ。
逃げ切れず、いつの間にか付き合う事を了承させられちゃった杜羽が、気の毒やら笑えるやら。
「あの、いま俺、手玉にとられかけてなかったです・・・?」
「えっ、そうですか?」
みたいな、白々しい相模原のセリフにニヤニヤしちゃうんですけど。
と、ここから、相模原の腹黒っぷりとくわせ者っぷりを堪能出来るのです。
ついでに、いいように丸め込まれてアワアワしてるちょい天然受けの可愛いさも、これまた堪能出来るのです。
腹黒攻め好きにとっては、萌えまくりなのです。
が、本当に萌えるのはここから!
お試し期間である一ヶ月の間に、なんとか杜羽をオトしたい相模原に、流されまいと抵抗する杜羽。
二人の笑える攻防が続きます。
また、実は相模原ですが、味覚障害を患っています。
その事に気付き、彼の味覚障害を治そうと、ユニークな方法で手助けする杜羽。
終始甘く可愛い雰囲気で進む中、二人の「好意程度」→「好き」と言う心情の変化が丁寧に綴られるんですね。
そんな中、元彼女から会いたいと誘われ、ケジメをつける為に会う事にした杜羽。
そこに相模原が現れ・・・と続きます。
相模原ですが、最初こそ余裕綽々って感じなのです。
杜羽を手の上で転がしちゃってるのです。
それが、杜羽にどんどんハマるにつれ、嫉妬したり不安になったりと、逆に杜羽の言動に振り回されるようになる。
で、元彼女の件をキッカケに、結構な暴走をするー。
もうね、まさか相模原がこんな行動に出るとはと、この展開に仰天しちゃったんですけど。
また、彼は人を本気で好きになるのが初めて。
自分が何故、こんな行動に出てしまうのかー。
自分の感情がコントロール出来ない事に困惑するんですよ。
「私らしくなくて困ってます」とか言って。
おいおい、相模原。意外と可愛い男じゃないかよ!と。
本気の恋の前では、こんな不器用になっちゃうんかい!と。
また、最初こそ相模原にいいように転がされてた杜羽。
このへんにくると、超強くなってるんですよ。
相模原の暴走に、ビシッと意見しと言った感じで。
いや、しっかりものの受けが、ダメな攻めをしつけるみたいな展開が大好きなんですよねぇ。
相模原から、「反省してます」と「すみません」を引き出すなんて、こいつやるなぁ!みたいな。
もう、この山場のシーンが萌え爆発でして、ウヒャヒャヒャと転がっちゃうんですよ!!
あと、個人的にですね、エッチ時に受けが天然な言動で、意図せずに攻めを煽ってしまうと言うパターンが大好きだったりします。
(翻弄されっぱなしで)相模原に一矢報いようと自分から仕掛けて、更に責め立てられちゃったり、「好き」とか言っちゃって「えっ、何でもっと大きくなるの・・・っ」とかやってるのに萌えまくりました。
相模原、ここでも暴走しまくり。
ところで、杜羽ですが、いくら天然でも元カノの二人で会うのはダメだよ。
これは相模原が可哀想。暴走しちゃっても仕方ないって。
あと、味覚障害が簡単に治りすぎな気もしますが、そこは相模原だから。
彼なら気合いで治せちゃいそうな気がしますよ。
と、とにかく甘くて可愛くて萌えてと、超ツボ作品でした。
「キスと小鳥」で攻めの秘書としてご活躍なさっていたスーパー秘書、相模原さんのお話!!!大好きだったんです、相模原さん!で想定通りめっちゃ楽しかったので神。頭良くってニッコリしながら意地悪で、でも甘ったれることができる人って好きだなあ。本編300Pほど+ラブラブ2カップルのバカ話8P+あとがき。蓮川先生の挿絵も超絶トリプルA級絶好調!に素晴らしいです♡
心地良いベッドで幸せな気分で微睡んでいる杜羽(とわ)。背中側にあるぬくぬく、すべすべの物体はどう考えても人間、成人男子の模様。狸寝入りがバレ、振り返らされると、それはお得意先の秘書さん!どうやら酔っ払いの挙句、出くわした彼にさんざん愚痴ってゲロったらしく、相模原さん兄が経営するホテルの一室で泊る羽目になったということのようで・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
受けの元カノ、受け姉、キスと小鳥のカプ♡。理仁と相模原さんの歯に衣着せぬやりとりがめっちゃ面白い!
**好きだったところ
いの一番に言いたいのは、蓮川先生の挿絵の猛烈に素晴らしいところ・・眼鏡フェチではないはずなのですが、蓮川先生の描かれるクール眼鏡さんは別格な気がする。その方がすっぽんぽんでお休みになっておられる図がP7にあってですね、冒頭でノックアウトです、私。ピンク溜息しか出ない。
次に申し上げたいのは、相模原さんのやや変人よりな受け答えがとにかく面白いという事。ずっとくそ丁寧な言葉遣いでじわじわっと言いくるめるというか、気付かないうちに外堀から埋められているというか・・腹黒いというほどではないにしろ、策士系統には間違いないです。
それなのに味覚障害だの、人を好きになる感覚が分からないだの、あらあらちょっとお可哀想(これは作戦ではないはずだけど、ひょっとしたら作戦か?と一瞬思わせるほど、彼は策略家に思う)。そこにくらっとしつつ、なかなか落ちない天然うさぎ、結構頑張りました(笑)。心情としては割合早めに落ちてましたが、表向きは落ちそうで落ちないという感じで頑張ってくれるので、読んでるこっちはとっても楽しかったです。ちょっとは「む」と思ってるんですかね、「どうしてやろうか、・・いえ、どうしようかと思った」と相模原さんもカミングアウトしてました(笑)
めちゃくちゃクールに見える美人さんを、相模原さんが色々手を尽くして口説き落とす過程を楽しめる一冊でした。楽しかった!
「キスと小鳥」に登場した、一癖も二癖もあった有能秘書・相模原のお話です。
スピンオフ作ではありますが、こちら単体でも読めるかと思います。
前作の2人もちらっと登場するので、あわせて読まれると更に楽しめること間違いなしです。
"恋愛をする"という事が分からない2人が、お試し恋人期間を経て結ばれるまでのお話です。
いい大人が、これって好きなのかな?好きかも?と、段階を踏んで手探りで恋をしていく様子がですね、これまた間之先生の手によってとびきり甘くて可愛い感じに仕上がっています!
恋愛不器用な溺愛策士ソフトS攻め×恋愛初心者な優しい天然うさぎちゃんといったところでしょうか。
口が良くまわる相模原と、そんなに簡単に手玉には取られまい!と抵抗を試みる杜羽の図がどうにもおかしくてクスッと笑えてしまいます。
ああ言えばこう言うという言葉がここまでぴったりな攻めはなかなかいないはず。
ぽんぽんと飛び交う言葉のやり取りに笑っちゃう。
普段は有能な秘書としてきびきびと働く相模原。
彼は非常に食えない人間と言いますか、いけしゃあしゃあとあれこれ皮肉たっぷり・余裕たっぷりに喋るような男なのです。
ですが、こと恋愛面となると専門外。
デートなんてものはすっ飛ばして生きてきた情緒の欠片もない男だと従兄弟から称されてしまうほど、特定の誰かと密に感情を育むということをして来なかったのですよね。
そんな人間1年目のような攻めが、杜羽と共に過ごす中で徐々に「愛しい」という感情を覚えていく様子がなんだかとても可愛くて不器用なやつで。
Sっ気がありながらも常に紳士的で、杜羽を甘やかしつつ自身も意外と甘えたなところも可愛いんですよねえ。
お相手の杜羽は、クールな美しい外見とは裏腹に実はかなりの小心者。
周りから期待されているような自分を作って生きて来たので、恋愛でもプライベートでもなかなか自分をさらけ出せずにいます。
こちらも相模原とお試しのお付き合いをしていく内に、心がほろほろっと解けていきます。
この人相手には無理しなくていいんだなと、気付いた時には自然体になっていた感じ。
相模原は過去の過度のストレスから味覚障害を患っており、食事に対する楽しみを失っているのですが「一緒に美味しいもので幸せになりたい」からと、無理強いするでもなく、少しずつ楽しみながら治療が出来るように"隠し味クイズ"をしようと持ち掛ける杜羽が優しくて。
ここのやり取りが雰囲気も良くてすごく好き。
2人が素で楽しんでいるのが分かるというか、この辺りからぎゅっと距離が縮まっていって、"好きかも"から"好き"に変化していく心の動きが流れるように、とても自然に描かれているんですね。
読みながら「ああ、この2人好きだなあ」なんて思ってしまうほど。
初めは興味本位から来る実験のようで、どちらかというと杜羽を翻弄していた相模原が、どんどん杜羽を通じて恋を知り人間臭くなっていく。
恋を知った相模原はかなり不器用な男でしたね。
嫉妬と焦りという初めての感情に暴走してしまったりもしますが、杜羽に窘められてきちんと反省もし、誤解やすれ違いも話し合いで解決出来る2人なので最後まで安心して見守れました。
ラスト付近ではすっかりしっかり者の杜羽の方が翻弄していましたね。
と、立場が逆転した?と思いきや「気に入っている子をどろっどろに気持ち良くしてあげるのが楽しい」の言葉通り、ベッドではものすごーくねちっこく柔らかめの言葉で責めて杜羽をとろけさせる相模原。
言葉責めと言っても決して痛いものではないです。
ですが、「〇〇ですねえ」口調の穏やかさなのがかえって責め立てている(笑)
たっぷり愛し愛されているベッドシーンも萌え転がること間違いなし。
耳責め描写がお好きな方にもおすすめです。
大人の不器用な恋愛にたまらなく萌えた1冊でした。
恋に落ちていく人間の心情の描き方が非常に丁寧なのです。
相模原が杜羽を終始いい子いい子と褒める溺愛っぷりなので、その糖度の高さと恋人たちのやり取りに癒されます。
間之先生の作品を遡って追いかけたくなりました。
巻末の番外編は相模原視点で、いかに杜羽が愛らしく可愛いかについて語っています。
いやはや、ごちそうさまです。
完璧秘書の相模原。自分の感情もコントロールしていて好きという気持ちがわからない。
そんな相模原が杜羽と出逢い変化していく。
どこを読んでも甘くて幸せが溢れてる。
歪んでいる相模原の心を正しい形に変えていく杜羽の魅力。
破れ鍋に綴じ蓋?相模原には杜羽がピッタリなんだなぁとしみじみ思う。
察しすぎる相模原、感情を表に出すことが苦手な杜羽。この先もずっと仲良くいて欲しい。
密かにワガママな相模原を甘えさせてあげられるのは杜羽だけだと思います。
間之先生の作品なので、安定の糖度100%です。
「キスと小鳥」のスピンオフ作品ですが、単体でも十分楽しめると思います。
(キスと小鳥を読んでから読むと、楽しさ倍増ではありますが。)
攻め様はスパダリ感漂う大手家具メーカーの社長秘書。秘書といっても持ち株的に実は共同経営者だけど、自分は参謀向きだからと社長秘書をやっているような、水面下で策略を巡らせて物事をうまく動かすのが好きなタイプ。
あたまが良くて、気が利いて、感情を露わにしない。腹黒ドS風味。
しかも、実家もホテル経営していてお金持ち。
ドイツとのクォーターで美形。
巨◯
受け様は攻め様の会社の屋上庭園を手がける造園会社の社長令息。
実家の会社でガーデンデザインを手がけるガーデナー。
モデル系のすらっとした美人さん。
見た目と小心的な内面のギャップのせいで、自分を作って人付き合いをしてきたので、深い人間関係を作った事がない童◯。
読む前は、スパダリな攻め様が飄々と受け様を陥落していくおはなしかと想像していたのですが。
実際には、攻め様にも弱さや苦しみがあって。
小心者で優しく繊細な受け様と、色々押し込めて鈍らせる事で泰然とした態度を保っていた攻め様が、お互いの弱くて柔らかい部分を寄り添わせて、恋情を育んでいくおはなしでした。
事件や、辛いことは起こりません。
「キスと小鳥」を読んでいなくても大丈夫なのですが、
あっ!キスと小鳥のあのエピソードはそういうことか!という部分もあって。
読んでないと分からないという事は無いけれど、読んでから読むとキスと小鳥のエピソードがより補完されて面白いと思います。
相模原さんがドS風味なので、Hシーンはねちっこいです。
今回はドイツとのクォーターで有名家具メーカーの社長秘書と
父親の造園会社のデザイン部所属のガーデンデザイナーのお話です。
恋愛初心者な受様と本気の恋を望む攻様のお試しの恋の顛末と
イトコカプを交えての後日談を収録。
受様は人並み以上にヒビりな小心者ですが、感情が表情に出にくい上に、
綺麗な顔立ちでモデル体型なために「クールでモテるキラキラ美形」
ながらも「ガツガツしていないお洒落男子」と見做されています。
小心者なので期待を裏切たっり、イメージを損なわれないようにと
秘かな努力をし続けた結果、人前では素の自分が出せなくなっていま
した。
その上、友人とのトラブル防止に彼らの好きな子の告白を断っていた為
良いなと思う子は全員アウトで恋人もできませんでした。家業を手伝う
形で就職した父親の造園会社では下積みと勉強で恋愛沙汰の入る余地も
ない生活だったのです。
しかし、ある家具メーカーが本社ビルの空中庭園を造る案件を父親の
会社が請け負った事からアフターフォローの際に、その会社の受付嬢に
アプローチされて初めての交際へと発展します。
彼女の前でも理想的な彼氏を演じたものの、彼女の誕生日と言うイベント
に美術館の庭園デザインの最終コンペを優先した結果、彼女は(彼女に
好意を持っていた)幼馴染の男と誕生日を祝う事になり、振られる事態と
なるのです。
やけになった受様は高級ホテルのバーラウンジで飲めないお酒を飲み、
翌朝、そのホテルのスイートルームでマッパで取引先の会社の社長秘書
に抱き締められているという状況で目覚めることになるのです!!
この社長秘書こそが今回の攻様です♪攻様は父親の会社が空中庭園を
手掛けた家具メーカーの会社側の責任者で、ドイツ人の祖母の血を色濃く
引いた美貌と丁寧かつやんわりな口調、父親をして無理難題を吹っかる
半端なくできると言わせるやり手だったのです。
そのため、受様は攻様に苦手意識を持っていました。聡い攻様は受様の
そんな気持ちを判っていたようで、受様を揶揄うような対応をされつつも
先回りの見事さと気遣いの細やかさが見て取れてます。
とはいえ、苦手なタイプである事は変わりません。なのに攻様は受様が
受付嬢からのメッセージで2人の関係が終わった事を確認するとにこやかに
思いもかけない提案をしてくるのです。
タイミングがいいことに現在私も特定の相手がいません。
ということで、私と恋愛してみませんか。
腹黒系策士にロックオンされた天然系童貞に逃げ道は有るのか!?
間之先生の既刊『キスと小鳥』でスピンオフで、前作で主カプの恋を
応援と言う名で引っ掻き回した腹黒秘書の恋物語になります♪
既刊はシリアステイストでしたが、本作はお試しの恋がスタートなので
受様と攻様の攻防が楽しいコメディテイストが強いお話です。既刊カプ
も参戦するので後日談的な楽しみもありますが、単巻でも問題なく楽し
めるお話です (^O^)/
攻様が社長秘書として勤務する会社はイトコと共同出資した会社で、会社
が急成長したのは一族内の軋轢にうんざりしたイトコが社長として面倒な
親族を実力で黙らせるついでに一族の会社を併呑していったためですが、
その裏には超有能秘書の暗躍があった事は周知の事実です。
攻様は受様の外見がとても好みで前々から興味を持ってはいたものの、
軽快されている相手にアプローチをするのは非効率的だし、仕事相手を
口説くと後で面倒なことになりがちだし、恋愛沙汰は人生のおまけみた
いなものだからと言います。
しかしながら身近で本気の恋愛が人を変えるのを見て、もたらされる
利益の大きさに興味を惹かれたので、クールビューティな外見に似合わ
ず天然で繊細で可愛らしい受様なら本気の恋心を教えてくれる気がする
と言います。
しかも攻様は経験豊富と思われて練習もできない受様の性的な経験値を
上げてあげられるくらい上手いとまで言うのですよ(笑)
なんだかんだと口の上手い攻様に押し切られて、攻様と1ケ月間という
期限付きでお試し恋人になる受様ですが、如才ない攻様の手管ののせら
れて過ごすうちに徐々に攻様に魅せられていくのです。
この辺りの2人の攻防がものすごく楽しいです。もともと物語要素に秘密
的な設定が大好きなので、策士が暗躍して相手を翻弄したり、駆け引きめ
いた会話のやり取りを見るとワクワク&ドキドキが止まりません♡
そして攻様も受様を過ごすうちに徐々に巣を見せていき、自分では問題視
していなかった(治すつもりのなかった)味覚障害も完治させるという積極
性まで見せてくれて、"お試し"看板を外しての恋人関係になるのですが
受様が元カノである受付嬢と接触した事からまさかの展開に!!
誤解が解けて2人が本当の恋人同士となるまでたいへん楽しく読ませて頂き
ました。初版花丸文庫の前作を読んだ時から気になっていた腹黒秘書さん
の恋が読めて大満足です (^-^)v
攻様がイトコカプを見ていて本気の恋に憧れたのは本当でも、できなくて
も受様を摘まみ喰いして楽しもうと思っていたのは明らかです。
転ばぬ先の杖常備な攻様なので何事も受様が振り回したように見えますが、
実際は無自覚天然な受様な言動のほうが攻様の予想をはるかに超えていて
攻様をぐるぐるさせている感じでしたね。
まぁ、そういう受様だからこそ攻様に魅力的に映ったかなとも思うので
万事塞翁が馬という事なのかな(笑)
今回は策士な攻様繋がりで海野幸さん『策士と奥手の攻防戦』はどうで
しょう。こちらは嘘から始まるお付き合いとなります。
電子書籍で挿絵あり。
策士オブ策士なスパダリ秘書×クールに見える天然美人です。敬語攻めです。
『キスと小鳥』のスピンオフですが、元の作品は読んでいなくても問題ありません。
最初はお試しの恋人から始まったけど、徐々に惹かれていき…と書くと月並みな印象になってしまいますが、攻の策士ぶりや受の衒いのない可愛さのおかげで、飽きずに読めます。
攻の相模原は、秘書になるために生まれてきたような男。全てを先回りして完璧に行動する、隙のなさが正直言って怖いです(笑)。受の杜羽に対しても、口八丁手八丁で、自分の望み通りになるよう仕向けるのは日常茶飯事。ただ、本気で恋をしたことがないので、恋愛に関してはズレているところがあり、また本人に自覚はないようですが、意外に甘えたなところもある。個人的にはこの手のうさんくさい敬語攻めはあまり好みではないのですが、相模原はうさんくささ以上に変わった人という印象が強いからか、意外と好きです。
受の杜羽は一見クールな王子様に見えるけど、本当はお人よしで押しに弱く、恋にも奥手でキスまでしかしたことのない、奇跡の美人。素直さ故の天然ぽさもあり、彼のそんな愛らしさに触れたら、男女問わず魅了されてしまうだろうなと思います。
途中、相模原が本当に自分のことが好きなのか不安になる杜羽に、杜羽のお姉さんがアドバイスするシーンがあるのですが、こういう「明確な回答がないことに正面から向き合って、作品の中で1つ答えを出す」という描写は、とても間之あまの先生っぽかったです。もやもやを解消しきる姿勢が、いつもすごいなと思います。
杜羽の元カノは出てきますが恋愛にがっつり絡んでくる訳ではなく(むしろスパイスにしかならなかった)、当て馬らしい当て馬も出てこず、安定の甘々でした。
甘かった!
切なさはいらないの、甘くて疲れてても読める話がいいのという気分の時にはぴったりです。
極端な相模原がいかに巧みに言葉を駆使してウサギを追い込むか。
人を好きになることがわからないから、理想の顔の持ち主で可愛らしいあなたでお試ししたいって。
完璧超人なのに実はストレスで味覚障害で。なのに気力で治しちゃって!
もう甘くて甘くて。3分の1まではひたすらデートして好きになっていく様子が。
次の3分の1でエロエログダグダにされるウサギこと杜羽と絶倫相模原の様子が。
最後の3分の1では極端な相模原が。初めての嫉妬に冷静さをなくし杜羽を抱き潰し監禁拘束までしちゃって。
どんな相模原も愛しくて手のひらで転がされてあげる杜羽と、可愛くてたまらない杜羽をますます追い込んでいく相模原でした。
ただなんだか二人とも共感しきれなかったかな。
杜羽もモノローグや相模原の言葉でどんな子か書かれてるけどイマイチピンとこず。
相模原に至っては超人すぎるのと、敬語攻めというだけではなくどこまでが本気なのか、回りくどくてわかりにくくて。
あと部屋やベッドでは早くメガネ外そうよ。
「小鳥とキス」のスピンオフです。
「小鳥とキス」では、下手すると攻めの利仁よりも存在感があった相模原がいよいよ主役という事でとても楽しみにしてました。
人あたりはいいけれど、容赦と抜け目のない超有能秘書の相模原。
そんな彼の恋のお相手は、クールでモテるキラキラ美形のように見えるけれど、実は人並み以上のビビリというノンケ青年・宇咲です。
トラブル回避をモットーに生きていたため25歳になるまで童貞の宇咲。
だけど初めてできた彼女に裏切られてしまい傷心の彼に「私と恋愛してみませんか?」と申し出る相模原。
「人を本気で愛する事ができない。だけどあなたなら本気の恋心を教えてくれそうだ。」なんて言う相模原は、恋どころか、大きく感情が揺り動かされた事がないらしい。
恋をまるで研究か実験対象かのように語る彼が、本気の恋に落ちてにっちもさっちもいかなくなってるところを見たいなぁと思うんだけど、相手がつい「YES」と言ってしまうような弁舌がお家芸の相模原と、ビビリまくりの小心ウサギちゃんだったら、相模原の独壇場じゃん!!と思う私。
それにしても期間限定の恋人になった相模原の彼氏力が高いこと!!
優れた秘書だけあってリサーチ力も高いから、とにかく抜かりない完璧なデートなんです。
だもんで飯テロをちょいちょい食らった……。
相模原が連れていくお食事は、どこも気が利いてるところばかり。
一手間かかったものが多く、おまけに繊細な盛り付けが目に浮かぶように描写されてるんだもん。
そして相模原が味覚障害である事を見抜いた宇咲は「隠し味クイズ」なるものを始めるので、食事場面も何かと多い。
さて昔から感情を完璧にコントロールしてきた相模原。
自分を律するがあまり、心が揺れ動くこともなくなってしまい、味覚障害に陥るほどの多大なストレスを抱えているはずなのに、そのストレスにすら気付けないという男。
そんな彼が恋をするとどうなるのか?と興味津々で読んでたんだけど、宇咲と元カノのやり取りを誤解した結果、まさかのヤンデレさんっぽくなってしまうとは。
なんか怖い……と思ってしまったんですよね、そこで。
感情がコントロールできなくなって暴走するのは全然良いんだけど、あら、こいつもかわいいところあるじゃないの!という微笑ましい方向での暴走が良かったなぁ。
なんか相模原が拘束&監禁をしちゃうと迫力がありすぎてシャレにならないというか、ガチっぽくて、うわ……と引いてしまった。
結局、私は「小鳥とキス」での相模原、つまり利仁に対してピシピシとキツイ事を言ってお尻叩いてるあのやり取りが好きだったんだなぁと気づきました。
だから巻末に収録されている「花火とうさぎ」での利仁とのやり取りには、これこれ♪と思えたのだけど、最後の最後まで、恋人相手にですます口調の相模原には萌えられませんでした。
老舗ホテルの経営一族ゆえ家族間でも敬語で話しているというので、相模原にとってはそれが普通で崩して話す方が不自然というのはわかるんだけど、「仕方ありませんねえ。」「でしょうかねえ」「おや 困りましたねえ。」という喋り方がまるで相棒の杉下右京みたいだな……と思ったら、それっきり私の脳内ボイスが右京さんになってしまって、どうにもこうにもなりませんでした(涙)あの声じゃどうやっても萌えられないの。
敬語攻めは好きなんだけど、あくまでハッキリとした上下関係あってこその敬語攻めじゃ無いとダメなんだと初めて気付いた次第です。
「自己抑制しがちだった不器用王子様風美人受け」と「愛することを知りたい超有能眼鏡攻め」のカップル。ちなみに攻の属性は溺愛系やわらかSです。やわらかいし、優しいけれど、ポジショニングとしてはコントロール側。受はおそらくMではないのですが、攻のさせたいようにさせてあげるという寛容さ、柔軟さが感じられ、こういう組み合わせも悪くないなと思いました。
リアルに経験値が少ない受と、真の意味での恋愛をしてこなかった攻。ある意味恋愛初心者同士の二人の共通のテーマは「好きってどういうこと?」。
(受)=※好きになれるかな?→好きになれるかも→好きかも→好き→大好き!→向こうは好きって思ってくれてる?→本気で好きって思ってくれてる??→【LOVE】←本気で好きって思ってくれてる??(以下※逆リピート)=(攻)
といった流れの中で受も攻も新しい幸福・不安・衝動を覚え、愛を育んでいくお話となっております。
リンク作「キスと小鳥」と比較するとアグレッシブさは少なく、かなりスウィート。
(ちなみにリンク作は読まなくても何とかなりますが、読んでおいた方がいいに一票)
前作カップルはくっついてまとまるまでにハラハラ展開もありましたが、今回はライトです。くっつく過程にはそれほど重きを置かれてはいないかと。お約束な「お試しお付き合い」の時点で結構な相思相愛です。
そんな二人だからこそ、全体的な空気感やネタが「番外編でありそう!」な感じだったのが印象的でした。「デートでリンク作カップルと遭遇」とか「元カノ登場編」とか。
個人的に引っかかったポイントが2点。
1つは元カノと2人で会っていたことに対する攻の焼きもちセックスシーンがフェードアウト気味だったこと。おっとここで盛り上がるか??!!と思いきや、さらっとした回想だけ…ということでちょっとした消化不良を起こしました。しかし、その後の仲直りセックスがきちんと描かれている点からは、「受をとことん甘やかしたい」「受が可哀そうなのはNG」な作者さんの優しい精神を感じたのできっとわざとなのでしょう。
もう1つは相模原さん中心にセリフが妙に長い。呼吸と合わない尺というか、自然なリズム感がないために作り物めいた、お仕着せみたいなセリフに感じてしまいました。冷静風なキャラという点を加味しても…です。そのせいで全体的にもなめらかさが足りずカクカクした印象に。セリフの内容やキャラクターは悪くない分もったいないなーと。なんだろうな、緊張して早口になっちゃったと解釈すればよいのか??
以上の総合評価からは萌。プラス相当な甘々具合を保証致します。