巡恋アルファは愛に焦がれる

junren alpha wa ai ni kogareru

巡恋アルファは愛に焦がれる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×223
  • 萌9
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
11
得点
141
評価数
41
平均
3.6 / 5
神率
9.8%
著者
ナツ之えだまめ 

作家さんの新作発表
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イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
蜜惑オメガは恋を知らない
発売日
電子発売日
価格
¥630(税抜)  
ISBN
9784344844728

あらすじ

イタリアの名門・カステリーニ家の三男でアルファのルカ。半分日本人でもあるルカは、所属している日本の芸能事務所からネット配信のドラマ出演のオファーを受けた。椎名櫂人とダブル主演だという。パリコレモデルの有名人で、女にも金にも不自由したことがないルカ。なのに“ーー案山子くん、日本には向いてなかったよね”。酷薄そうな唇で自分を“案山子”よばわりするベータの椎名だけが自分を苛立たせて気落ちさせて、でもどうしようもなく惹き寄せてくるのだ。「なんでそうなんだ、俺の伴侶でもないくせに」戸惑うばかりのルカと、椎名のドラマ撮影は否応なく始まってしまいーー。

表題作巡恋アルファは愛に焦がれる

イタリア名家の三男でパリコレモデル、α、23歳
実力派俳優、28歳

その他の収録作品

  • 恋夜よ、花の咲くごとく
  • あとがき

レビュー投稿数11

与えられる痛みさえも、喜びー

ナツ之先生のアジールオメガバースシリーズ、3作目。
こちらもKindle Unlimitedにて拝読しました。

1作目も最高に昂ったけれど、こちらの3作目も切なさに身悶えしたーーー…!
夜明けの物語がお好きな方(自分含む)には、特にたまらなく響くのではないでしょうか。

1作目、2作目は電子版だとイラストなしだったのですが、
こちらは電子でもイラストありだったのが嬉しい!☺︎

運命の番であるαとΩが「伴侶」と呼ばれ、
互いに抗うことのできない魅力を感じ、惹きつけられる。
またこの世界観ではΩはもとからΩなのではなく、
”伴侶”と出会うことでβ→Ωへと変転するー

といったところが、独自の設定となっています。  

お話は主に前作の攻めの弟・ルカ(攻)視点で進行。
出会った時に女性と間違えてしまうも、強烈に惹かれた年上俳優・椎名(受)。
しかし彼には”伴侶”のしるしである腹部のマークが現れず、βだと知り落ち込むルカ。

それでもどうしても諦めきれない思いでいた時、
偶然にも椎名とドラマ共演する話が舞い込んでー

と続きます。


これ、まるで子犬のような”くうん…”という鳴き声が聞こえてきそうなほど、椎名を求めてやまないルカの様子が終始切ない!!
そして激しく萌えます。。

嫌われたくなくて、できれば好かれたい…愛してほしくて一生懸命なルカ。
椎名の方も惹かれて抱きつきたくてたまらないのに、築き上げたこの地位・仕事を失わないためには、絶対にΩ変転するわけにはいかなくてー
(Ωには3ヶ月に一度のヒートがあり、仕事を休まなくてはいけなくなるため)

そんな二人のすれ違い愛の焦ったさ、たまらなく萌え心に刺さります。
また同時並行で進んでいくドラマ撮影の様子も本当に面白く、”生モッフィー”が見てみたくてたまらなくなった…!

リアルに配信されて欲しい!と思うぐらいしっかり骨のあるストーリーで、引き込まれました。

終盤、自分の気持ちを認めながらも子宮を取る手術のため、海外へ出国しようとする椎名。
絶対にそうはならない、と分かっていつつもドキドキハラハラが止まらず、手に汗握りました。。

追いかけて、追いかけて、手放すことを決意してもやっぱりダメで、諦めきれなくて。
どこまでも追いすがり愛を乞う年下執着ワンコ攻め、好きでしかない…!

また意地っ張りな椎名がここぞとばかりに見せる甘え乱れる姿にも、とんでもなく萌えました。
こんな可愛い人、ルカは絶対に手離せないよね...

椎名を想っていた亡き都築の思い、残した動画が泣けました。
「相手から与えられる痛みさえも喜びだ」って、もう、究極の愛でしかないよね。。( ; ; )

耐えて耐えて耐えて、ようやく掴み取った愛のラストシーンは特大に甘く、砂糖菓子のように蕩けました。

”運命”なんて言葉にすると、時に陳腐な感じもしてしまうものだけれど、、

このシリーズの「運命の番」(作中では「伴侶」)の物語は、
運命で繋がるがゆえの苦しみ、渇望、喜びをこれでもか!!と鮮やかに描き出してくれていて、どの作品も深く心に刺さります。

次作の主役は、マッシモかな?
4作目も、今から読むのが楽しみでなりません。

0

変転バース・シリーズ3作目

読んだつもりで忘れていた未読の本。
死者が遺した想い人への呪縛から、「運命の人」を解放する物語。

---
(全 4 冊): [変転バースシリーズ]
・・オメガに変転させる「運命の“伴侶”」がテーマ
①蜜惑オメガは恋を知らない  2016年9月 弓削恒星x宇田川智

--カステリーニ家シリーズ--
⓶愛罪アルファは恋にさまよう 2018年5月 ミケーレx仁科彼方
③巡恋アルファは愛に焦がれる 2019年6月 ルカx椎名櫂人 
④アルファ同士の恋はままならない :2020年8月 マッシモx祖父江芳明

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グラン・サン・ベルナール 峠: イタリア と スイス の 国境 にあたる 片側 一 車線 の 道
ルカは、庶民的な性格で、自転車愛好家。

●ルカ:ルカ・サラサ・カステリーニ:α 23歳
パリコレ・モデル、イタリアの名門カステリーニ家の三男。ミケーレの弟。
ルカのバースセンサーは椎名に反応するが、勘違いだった。

●更紗:ルカの母親。はぐれΩ。
本能のままに生きる「はぐれΩ」の晩年は、愛する人が居ない寂しさが残るだけ。

●ミケーレ:妻は、彼方(Ω)
ルカの兄、彼方の夫でマッシモの父親。

●椎名櫂人:どう見てもβらしくない28歳
ルカを「案山子」と云う、日本人俳優。
変転適齢期を過ぎている、ヤヤコシイ性格。

●都築:
椎名の理解者。芸能一家出身、
椎名に「Ω変転するな」と言い遺し病没。

椎名とルカの二人は、最初から気になる存在。
でも椎名は都築との約束を守ろうと、無理にルカと距離を置き、
抑制剤を飲みながら、冷たくあしらう。
それが徐々に耐えられなくなっていく過程が面白い。

0

ブレないカップリング

シリーズ3作目。
私、先に4作目を単独で読んでしまったのですよ。
今回もα×性転Ωじゃないですかぁー
だから4作目・マッシモ編のα×αの組み合わせって、すごくレアだったんだなと今更ながらに思ったわけで……
シリーズ通して読んだら、多分4作目の印象ってもっと違ってきたんだろうなと。
やっぱり、シリーズものは通して読まないとダメですね。
今読んだら感想変わるんだろうなあ。
でも、ちるちるは感想変えられないのがねー。
これはもう、自分のブログとかでやるしかないかもな。
気付けば全然関係ないこと書いてましたね;

俳優・ルカ×俳優・椎名。
椎名は、Ω転性に抗うβでした。
それでも、やっぱり最後は運命に従がっちゃうんですね。
今回も〝運命コワイ〟でした。
いやー、それにしても焦らされた。
ルカは終始一貫して一途なワンコで可愛かったです♡

1

椎名が女々しい(『女っぽい』の意にあらず)

どうもここの所、読んでも乗り切れない本が続いておりまして……ひょっとして体調の所為?
いや、でもこのナツ之さんのお話は「どうして私には駄目だったのか」が解るから体調じゃないと思うんだよねぇ。

このシリーズの第一作目『蜜惑オメガは恋を知らない』が私は大好きだったのですよ。あの当時のオメガバースとしては珍しく『恋は運命ではなく意思』という側面が感じられたからなんですよね。

今作の椎名もそういう感じでは書かれているのですけれども。
でも、このお話『仕事か恋か?』っていう話ですよね。どうして『仕事も恋も』って思えないのでしょう?
亡くなってしまった親友の気持ちに引っ張られるのも良く解らなかった。
亡くなってしまった恋人なら解るのですよ。
『自分を想っていただろう』友人というのだから、余計こんがらがる。
好きになることが出来なかった罪滅ぼし的な感じなら、そう思われる方も辛くないかしら?

どんなに冷たくされても、結局は椎名の元に戻って来ちゃうルカは可愛らしかったです。
あとね、2人のマネージャーであるリサが非常に好きです。このお話で一番『漢らしい』登場人物だと思う。私は、この煮え切らない2人に怒り狂い、ハッパをかける彼女を見たかったのですけれども、残念ながらそういうシーンはなかった(笑)。

と、まぁ、色々文句を言いつつも、そして萌えなくても、ちゃんと最後まで読ませてしまうのは、やはりナツ之さんが上手だからなんですけれどもね。

2

あんなのは親友じゃない

アルファのルカがとにかく可哀想でした。本能は櫂人が運命の番だと告げているのに相手はベータなんです。
こちらのオメガバース作品は、世の中にはアルファとベータがいて運命の番のアルファに会ったベータがオメガに変化して、番が居ないのにオメガになるとはぐれオメガと呼ばれています。
受けの櫂人は亡くなった親友との約束を守って俳優でいる為に抑制剤でオメガになることを拒んでいます。
ルカが運命の番である事も分かっていて、惹かれているにもかかわらずです。
亡くなるのが分かっていて言葉で縛るのは最悪です。
その親友は櫂人の事が好きでルカに櫂人を渡さない為になんですが、あまりにやり方が胸糞悪かったので萌評価です。

1

死の呪い

イラストが金ひかるさんなら問答無用で買うシリーズ。
「愛罪アルファ~」の主人公ミケーレの弟のルカが主人公のお話ですが、前作が未読でも特に問題はありません。
前作は、引き裂かれてしまった運命の番の相手を取り戻すお話だったのに対し、今回は、運命の番の相手だと感じながら、アルファとオメガの関係になる事から逃げ回るお話です。
初めて出会った時から、否、自分がオメガになるとも知らない子供のころから知っていた運命の相手。
どんなに惹かれていても、櫂人にはそれを受け入れられない大事な約束があって、、、。
ルカがよく頑張りました。

2

運命に抗う事は出来るのか

今回はモデルとして活躍するイタリア名家三男の日伊ハーフと
攻様が執着する日本人の実力派俳優のお話です。

2人の出会いから受様が運命を受け入れるまでと後日談を収録。

この世界には男と女という性別の他にアルファとベータ、オメガという
バース性が存在します。 アルファは君臨し、ベータは生活し、オメガは
アルファの子を身ごもるものと言い表されています。

最も多い数が多いのはベータですが、アルファは高いカリスマ性であら
ゆる分野で活躍しています。そして男女に関係なくオメガを懐妊させる
能力を有しますが、アルファとオメガからのみ生まれる性なのです。

そしてオメガはベータからの変転にて顕現し、変転後はベータには戻れ
ない性です。20才前後で突然オメガ変転する多くのベータは特定の相手
を持たずにアルファとつがうはぐれオメガとなりますが、ただ一人のアル
ファを運命の相手としてオメガ変転しそのアルファと至高の一対となる
オメガもいます。

本作の受様はイタリアの名家の当主であるアルファの父とはぐれオメガ
である母との間に生まれたアルファです。はぐれオメガは常に新たなアル
ファを求めるため、攻様の母も攻様を生むと父と別れ、次兄を親代わりに
育ったため、攻様には母との思い出がありません。

14才の時に兄の反対を押し切り、東京で暮らし始めます。ある日、彼女に
連れていかれた芝居で「運命の相手」を見つけます。その相手こそ舞台で
魚姫役をした受様その人でした♪

攻様は人魚姫役だった受様を少女と思って声を掛けますが、当時から受様
の傍で役者を目指していた親友に阻まれてしまいます。そしてその場で
攻様の容姿に目を付けた芸能事務所の女マネージャーにスカウトされる事
になります。

結局、受様はオメガ変転せず、攻様は自分の勘もあてにはならないと思い
ます。しかも受様には徹底的に冷たく当たられることになるのですが、
それでも彼が気になって仕方がありません。

攻様は受様やその親友と同じ事務所に所属して8年が過ぎます。攻様は
海外コレクションでのモデル活動がメインであり、国内の舞台や映画で
俳優として活躍する受様とはほとんど接点がない状態です。

そんな中、攻様に新進気鋭の監督が撮るネットドラマの主演のオファーが
舞い込みます。それも監督直々の指名による受様とのダブル主演で京都の
スタジオでの撮影だというのです。

攻様は京都に腰を据えたという母の新居を訪ねる為に向かった市内で、
待ち構えていたらしい受様に捕まり、映画の出演辞退を迫られます。遠回
しに嫌味っぽくモデルの攻様には俳優なんて無理だと罵るのです。

そんな受様に攻様も役を辞退して、今度こそ日本からも去ろうと返事を
しかけますが、受様が一瞬曇らせた表情に受様の言葉とは正反対の真意が
垣間見えた気がして俳優デビューに挑む決意をします。

攻様は受様の隠された思いを掴む事ができるのか!?
そして攻様の恋の行方とは!?

アジールオメガバースと銘打つナツ乃先生のオメガバースシリーズ新作で
前巻でも活躍した攻様の弟の恋物語になります。

もともとクールビューティな受様とワンコ系一途な攻様がすごくMYツボ
なので、本作も発売をたいへん楽しみにしていました (^-^)/

イタリアの名門貴族の三男でありながら、日本人のはぐれオメガを母に
もつ攻様は日本で「運命の相手」と確認する受様に出会います。出会った
時の印象が悪いのか、受様は同じ事務所に所属する攻様に対していつも
辛辣な態度で接されて、攻様には取り付く島さえありません。

そんな中、新進気鋭と名高い監督がネットドラマの主演に攻様と受様を
指名した事から2人の関係が変わっていきます。初めての役作りに真摯に
向かう攻様に姿に受様は徐々に自分を縛る呪縛を解き放っていくことに
なります。

「運命の相手」とはお互いが出会ってしまえば、何もかもを振り捨てて
でも相手を選ばずにいられない抗いがたい絆で結ばれた2人です。アルファ
にとってオメガにとって「運命」とは何なのか? 抗えるものなのか?

両視点で進む為、攻様がしらない受様事情もわりと早い段階で読者には
察せられ、相手を選ばずにいられない煩悶、既存の関係性の崩壊への恐怖、
そして自分自身の否応もない変化がとても丁寧に描かれていて、時に攻様
とともにドキドキし、時に受様の抱くハラハラに共感しながらワクワク
読み進められました♪

惹きつけられても抗い、抗いながらも惹かれる心を止められない!!そんな
関係性に萌え萌えに萌え(以下わりとエンドレス状態)、2人をひっかきま
わすことになった受様と親友が残した言葉もまた、対抗すらできず志半ば
で消えざるを得なかった彼のやるせなさが見えて萌えました (≧◇≦)

受様が素直になれば2人の関係は無問題なので、今度はシリーズ中で一番の
男前と名高い攻様の甥っ子ちゃんメインなお話を期待します♡

今回はオメガバース繋がりで安西リカさん『運命の向こう側』をお勧めと
します。こちらもちよっと変わった設定のオメガバースですよ。

1

帰るところ

「密惑オメガは恋を知らない」「愛罪アルファは恋にさまよう」に続く、アジールオメガバースの3作目。2作目が無理!と思ったものだったので、どうしようかなと思ったのですが、今回はめっちゃ読んでよかった!納得!でした。そのため萌2。
私同様、2作目のくそったれミケーレが今一つだった方、一度3作目をお試しいただいてもよいかもです。本編280P超+後日談25Pほど。この本から読み始めるのはちょっと勿体ないかなと思うので、せめて是非2作目からお読みいただければと思います。

パリコレのランウェイを歩くルカのもとに、次兄の息子マッシモが手紙を届けに来ます。
手紙の主はルカの生みの母である更紗。京都に居を構えたので遊びに来ないかと言うもの。そんな時に日本のマネージャーであるリサから電話があり、「いい仕事が入った!」と言われ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
都築(受けの親友、故人)、リサ(攻め受けのマネージャー、♀)、更紗(攻め母、オメガ)、撮影するドラマの関係者複数、ミケーレと彼方(2作目のカプ)+マッシモ(2作目カプの子)ぐらいかな。

**好きだったところ

ちょっと読みにくいんです。攻め受けの視点が入り乱れて、モノローグも入るので。
でも好きだった!

母とは幼い頃に別れ、父は早くに亡くなり、次兄(くそったれミケーレ)に育てられたルカ。生みの母である更紗の記憶は無いので恨みなんてものもなく、根無し草だったのかもという印象です。

そんなルカが10代で運命の相手と確信した相手にこっぴどく足蹴にされ、同じ事務所に入っても「案山子くん」とろくに名前も読んでもらえず、同じドラマで共演することになっても、「その役を降りろ」と言われ、ともうメッタメタ(笑)

前作の自信満々という印象だったミケーレとは大違いの迷えるアルファくんでした。

さんざん迷って悩んで頑張って、でもやっぱりダメで離れて・・・・と続いて、最後にやってきた「櫂人のところに帰る」というシーン。どんなところまで迷って行っても、コンパスが北をさすように、ルカは櫂人のところに帰るんだ・・・とすごく嬉しかったです。

この二人の様子を読んだから、前作で「ありえねーー」と思ったミケーレと彼方のカプもようやく腑に落ちた心地です。なので、前作でお怒りになった方々も一度お試しいただいては?と思いました。

読んで、ほんと良かったです。

3

運命には抗えるのか?

オメガバースシリーズ3作目。
シリーズ通読してから手に取ることをお勧めします。

本作のニュアンスは、
「運命だから結ばれた」よりも「運命だから逆らえなかった」です。
受が抗う系です。

どこにいてもわかる。感じる。求めてしまう。
出会う前から僕たちは惹かれあっていた。
そんなストレートなファンタジー on the ファンタジーな世界観に、
仕事、亡き親友の呪縛、複雑な家庭環境といった抑制のエッセンスが織り込まれております。
独特の作りこまれた世界観ですが、なぜか重くなりすぎずすっきりしているのが特徴です。

印象としては…なんだか慌ただしかったです。
3冊目だけあって素材もキャラも既に多いのですが、展開もごろごろ転がります。
作者さんは名前のある人はもちろん、名無しの脇役まで存在感を出して書くのが大変お上手です。するとそっちにも気をとられ、さらには視点も前触れなく受攻交互に代わっていくので、とにかく読み手は忙しいです。
バラエティに富んで楽しいと思う面もありますが、もう少し二人に集中させてほしかったなという思いもありました。

そんな二人の関係ですが、
理由あって受が攻をあえて遠ざけようとします。
その態度や言動がちょっと辛辣ですね。
オメガじゃないと知らしめるためにあえて腹を触らせるとか。
受の気持ちもわかるけど!だけどこれ以上攻を苦しませないであげて!とついつい思ったり。

でも攻のルカはそこでくじけないとても良い子でした。
複雑な家庭環境だとしても腐らず、盲目的にもならず。
欲しいものの正体がはっきりしないことでぐらぐらしているけど、それに対しても常に真っ直ぐ向かい合っていく。非常にポテンシャルが高い人間です。
やっと欲しいものを手に入れたルカはこれからもっともっと強くなるんだろうな。

今更ですがオメガバースって難しい題材だと思いました。
男性同士であることで自由になる部分にあえて「恋愛を取るか仕事を取るか」みたいな不自由な枠組みを落とし込んでいる。
前作では主人公の姉である女性が出てくることで男性性のコントラストがついていてよかったのですが、今回はそういったところもなく、ライバルがなぜ受を好きだったかも不明で…オメガバースBLとしてはちょっとぼやけたかな。

耐え忍ぶ美人受を見たい人、悩みながらも押せ押せな年下攻めを見たい人にはお勧めです。

5

呪縛からの解放

前作 愛罪アルファにてオメガ主人公を救わんと乗り込んできた
ミケーレの弟ルカが登場。
お兄さんみたいにスーパーダーリンじゃない。
普通の男の子だな というのが印象。アルファなのに?
容姿端麗は間違いない、けれど ややもすると放出されがちな「オメガ」
威圧感が彼にはないんです。
気になる子にツンケンされて尻尾下がっているような可愛い子なんです。
だからうっかりこの話がオメガバースだ って事を忘れそうに!

そう。気持ちよりも本能が判ってしまう、相手の事が。魂の相手だと一瞬にして魂は告げるけど、確かめようがない。相手の言葉行動に一喜一憂する恋するルカがいじらしく可愛い。

一方ツンケンが過ぎる位な年上の彼(受)は過剰なくらい毛羽立っています。
オメガバースの宿命、「オメガばれ」を防ぐために必死。
彼もまた「本能が知っている」から逃げざるを得ない 何故?

名前と立場がごく僅かに語られる故人が 受彼の背後にゆらりと見え……
(けっこう鳥肌ものだった)

死しても存在感厚く縛る「執着」が

役者である事を あり続けることを約束という縛が!

二人を隔てる壁はオメガだからアルファだからじゃない
それぞれに縛られたものから解き放たれないと向き合えない。
なつの先生だ……ほんと、アルファオメガは普通の人間で
手探りで相手を知ろうとするし
ごく当たり前に恋をして泣いて笑って
ごく普通に人間関係紡いでいくんだ という優しさを感じるのです。

愛じゃなくて恋を実らせたちょっとワンコなルカのこれからが楽しみ。
勢い専業主夫だって厭わないのでは?







4

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