砂原糖子さんのレビュー一覧

恋煩い 小説

砂原糖子  志水ゆき 

これはいい攻×攻

都市再開発事業を計画する会社の社長(槻島)と、ボロアパートの管理人(永沼)
槻島視点


kindle unlimitedで読んだ。



冒頭、ボロアパートの壁の穴から隣室の男の自慰行為を夢中になって覗き見るという…どういう状況!?と思って心掴まれてしまった。


自分は受け攻めの属性にあまりこだわりがある方ではないので、受け攻め表記は事前に確認しないことも多い。
大体は…

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月は夜しか昇らない 小説

砂原糖子  草間さかえ 

切なさと幸せが押し寄せてくるラスト

近未来のお話で、監視する者×監視される者という、面白い設定。常に夜が続いているような、静かな雰囲気もとても良い。表題作ラストは切なさと幸せが押し寄せてくるようで、じんわり泣きたくなった。この作品、めちゃくちゃ好き。

盗撮されている被疑者を常時監視する刑事の玖月。対象者である戸明のことは、一方的に見ているだけで、内面までは知らない。実生活では全く接点のない二人が、どのように出会い近づいていくの…

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愛になれない仕事なんです 小説

砂原糖子  北上れん 

この雰囲気と糖度にハマりそう

警察モノの続編。付き合っても甘さのない塚原と本名のこの雰囲気が好き。

職場恋愛中の二人は、あまりに可愛い合図を決めていて笑ってしまった。この二人が話し合って決めたとは思えないし、察する形で出来上がっていくのが想像できる。相手の感情には鈍くても、こういう意図はしっかり伝わりそうで萌える。

今回は塚原の昔馴染みが出て来て、本名がやきもきする展開。といっても恋愛的なものより、信頼関係が崩れる…

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恋愛できない仕事なんです 小説

砂原糖子  北上れん 

甘さはなくともお互いへの信頼は

刑事×刑事の事件モノ。警察絡みにしては恋愛要素多めだった印象。ドライな主人公がドライなまま思い悩み続ける描写が面白い。気分の上下が分かりやすく、あからさまに浮かれた様子を見せる塚原が可愛くて、とても好きだった。

取り調べ相手からの一言が、頭から離れなくなってしまった本名。本名の心の極々小さな穴に、その一言がストレートに入ってしまったような。恋愛脳なキャラでもないのに、自身の恋愛に悶々と向き合…

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恋煩い 小説

砂原糖子  志水ゆき 

社長秘書がなかなかの曲者で好き

いけ好かない俺様社長な槻島が恋に落ち、情けない姿を晒しながらも恋を成就させるお話。メインカプも良かったが、社長秘書の樫谷がなかなかの曲者で、物語をさらに面白くしてくれたと思う。特に後半は読んでいてずっと楽しかった。

槻島は特に女に対する物言いが酷い。単純に性格が悪いのでなく、何らかのコンプレックスやトラウマがあり、遠ざけたい存在と認識しているような。過去に付き合った男のこともやたらと思い出し…

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夜明けには好きと言って 小説

砂原糖子  金ひかる 

トラウマと愛憎の末のカタルシス

数回目の再読。
自己肯定感が低く性格難ありの受けが、七転八倒でボロボロになりながらようやく自分と向き合い、ずーーーーーーーーーーっと差し伸べ続けてきた攻めの手をようやく握る。
砂原作品でしか得られないカタルシスがありますが、これもその一つです。

受けの一葉は砂原さんの作品で時々見かける「めんどい受け」ってやつです。
継母から「気持ち悪い顔」と言われ続けたせいで、自己肯定感が皆無で、自分…

1

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

No Title

つらくてつらくて…でもきっと、砂原先生ならきっと幸せにまとめ上げてくださると…!信じて読みました。
2巻読了後、1巻を再読し、時系列をまとめ臨んだ最終巻。
始まりは久遠との生活、どことなく前と違う距離感。
池での一件では記憶を失っておらず、一体真文がどんな行動に出るのかヒヤヒヤしました。
どんどん明らかになる過去。
カナリーでのアルバイト。選んだ別離の道。
もう胸が避けそうでした。

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心を半分残したままでいる(1) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

No Title

長らく積んでいたこちらを。
砂原先生の文は、情景描写と心理描写が美しいですね。エロ補給ではなく純粋に文章を楽しみたいときにおすすめですね。

登場人物は記憶喪失の静良井とカフェマスターの中上。
ただの客と店主だったはずなのに、静良井の恋人探しをしていく中でふたりの関係が変わっていく…
はい、ここでハピエン♡と思ったら、
そうだ!これは記憶喪失のお話だった…

静良井はほんとにちょっ…

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アンダーエール! 小説

砂原糖子  小椋ムク 

一生懸命想う気持ちは美しい

親友である桝木への恋心に大事に大事に蓋をして、諦めているつもり、隠し切ってるつもりが、周りから見るとだいぶダダ漏れてしまってる、そんな折川のピュアで一途な片思いが可愛い、高校生の青春ラブストーリーです。

折川は抜群のルックスを生かして女の子と遊んでみたり、彼女作れよと桝木に進めてみたり、剣道に打ち込む桝木を高見の見物と言いながら見学していたり。
なるべく軽く、そしてあくまで親友の距離感で体…

1

恋のはなし 小説

砂原糖子  高久尚子 

隙だらけだよ多和田さん。

再読しての感想です。
初読のときはそこまでなかった気がするのだけども、攻めにも受けにもなんだかイライラしてしまいました。

多和田はかっこよくて紳士で落ち着きのある、仕事のできるホテルマン。
なんだけど、恋愛となると全くの赤ちゃん同然。
駆け引きも知らず、ぜーんぶ自分を見せちゃって。
素直すぎピュアすぎ優しすぎ。
よりによってなんで新山と出会ってしまうか。
もともとの人と出会ってい…

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