桃子すいかさんのレビュー一覧

8月のロスタイム コミック

桃子すいか 

大切に描かれています

桃子すいか先生の「保健室の先生と〜」がとても好きで買いました!

同じ地域?町?で過ごす4CPのオムニバスです。先生がカバー裏のあとがきにも書かれていますが、大切に描かれたんだろうな、というのがにじみ出ている作品でした。持っている雰囲気は「雨だれの頃」に近いかもしれない。
ストーリーとキャラクターにもう一歩説得力が欲しかったのですが、おそらくどの作品も1冊にすればもっと深く描けるのだと思い…

0

保健室の先生と数学の先生のとある秘密 コミック

桃子すいか 

もっと軽いかと思っていたら、想像を遥かに超えてぐっと来た

 桃子先生の描く表情の素晴らしさが溢れていた作品でした。要となるシーンがいくつかあるのですが、どこをとっても、心がぐっと掴まれるような臨場感を与えてくれる表情なんですよね。想いが堪えきれない切実な表情だったり、ぱっと華やぐような笑顔だったり。BLとファンタジーを絡めた難しい題材を描く中で、作品の魅力を作り上げる1つの大きな要素になっていたと思います。時々見かける入れ替わりネタだけど、こんなに心に訴…

1

8月のロスタイム コミック

桃子すいか 

出会いや結びつきを季節と共に楽しめる作品

一冊丸々一つの話だと思っていたので、読み始めたら短編集で少し残念だなぁと思ってしまいました。短編って、もう少し先も読みたいと感じたり、もっと掘り下げて描いてほしいと思ってしまうからなんですが、こちらの本は4編の繋がりのない話が、描き下ろしで繋がってました。
こうような描き下ろしって嬉しくなります。

病院での入院中の出会い。
友だちに告白して1ヶ月間だけの田舎2人暮らし。
亡くなった叔父…

0

five senses コミック

桃子すいか 

五感がテーマの短編集

まさに感性で描いたような短編集です。表紙の通りの雰囲気。

表題作 隈(美術講師)×しろ(美大生)
攻めと妙齢の女性との絡みがあるので苦手な方はご注意を。
ダイヤより鉛筆になって最後には絵になりたいと言ったしろに、安易に同調するわけでもなく、それでもダイヤにしたいという先生が好きでした。それにたいするしろの「えー」も含めて、たわいもない睦言を美しく切り取っています。

局部の描写は消し…

0

雨だれの頃 コミック

桃子すいか 

中学生のかけおち

読んだ後冒頭のモノローグに戻ると泣きそうになりますね。

中学生の話とは思えないほどみんな大人びていました。しかし駆け落ち実行中バイトするくだりに、恐怖でおののいてしまった。フィクション、フィクション。

北海道への逃避行で終わりにせず、卒業、宿崎(同じ学校で高校を外部受験)まで描いてくれたのがよかった。宿崎の叶わない恋は、BL漫画ではなかなか語られない話なので、涙が美しい。

自分は…

1

保健室の先生と数学の先生のとある秘密 コミック

桃子すいか 

新鮮な入れ替わり系作品

感想が長くなってしまった。もっと読まれて欲しい!!

少し不思議系とかファンタジー系はあまり好んで読まないです。こちらも入れ替わり系とは知っていましたが、桃子すいか先生の作品だから、という理由で読みました。
とてもよかった!とにかく絵と演出がうまい!一層、入れ替わり設定が乗っかっていない作品も読みたくなりました。でもこの表題作は、入れ替わりをとても上手に使っています。

市井新(数学教師…

0

雨だれの頃 コミック

桃子すいか 

波乱がなくても本人達にとってはすべてが冒険

 攻め受け両方家庭環境にトラウマを抱えているのだけれど、それがメインで重々しく描かれるわけではなく、あくまでこれからの未来に希望が持てるような爽やかな雰囲気で進行していく作品でした。両親健在だけどまったく顧みてもらえなかった美市と、祖父と賑やかな家庭で暮らしているけど両親を早くに亡くした優。最初は美市が、自分がいなくても平気そうで常に明るい優を、眩しそうに羨ましそうに見ていることが多いんです。でも…

1

8月のロスタイム コミック

桃子すいか 

ちょっぴり切なく、でも最後はハッピーな季節感漂う短編集

◆8月のロスタイム(表題作)
 大学の夏休みの1ヶ月限定で付き合う2人ということで、途中までは儚さや切なさを感じる作品でした。誰かと付き合う時は毎回誠実に接しているけれど、この子はないなと思ったらすぐ振って見切りをつけるのが早い蓮。ずっと蓮に恋していた翔馬は一番近くでその姿を見てきたので、自分が傷付かないよう1ヶ月だけでいいから、と恋人になってもらいます。セックスはするけどキスはしない、恋人ごっ…

3

8月のロスタイム コミック

桃子すいか 

巡る季節、それぞれの恋の物語。

春・夏・秋・冬、それぞれの季節をテーマにした短編集。
どれも同じ田舎町での日常を切り取ったほのぼのストーリーなのですが、まるで推理小説を読んだ時のように、ラストではっと驚かされる構成になっていてびっくりしました。
驚きと同時にやってくる感動がすごいです。
たしかに心温まるほのぼのストーリーなのですが、それぞれの悩みや生き方、たくさんの想いが込められているとても深くて優しい作品ばかりでした。

5

8月のロスタイム コミック

桃子すいか 

すいか先生の短編集!

どのお話もきっちりすいか先生の世界って感じで、思う存分堪能できました。
「冬来りなば」、月刊誌で読み逃してたのですがコミックで読めて本当によかった!かわいくてキュンキュンしました。
「落ち葉あふれて」は再読だったけど改めて切なくなりました… ハッピーな後日談が見られてよかったです。

6
PAGE TOP