麗音
今回はマレーネとリリーの感情が大きく揺れ動いていて、座裏屋先生の瞳の描写に吸い込まれるようなシーンがたくさんあり、1巻から一転して波乱の展開となっていました。自分が暗殺を担当する相手がマレーネであったと知って動揺し、彼への情と疑念の間で葛藤するリリーの姿が非常に印象的です。今まで座裏屋先生作品に登場した受けの中で、ここまで攻めに対して激しく感情をむき出しにした受けはいなかったのではないでしょうか…
座裏屋先生の作品の中で一番好きな作品です。先生の作品には多い、長髪で紳士的な攻め×短髪で絆されやすい受けというキャラ設定。さらにそこに受けのリリーが人狼であるという設定が加わります。ただし、1巻の時点では狼としての要素は運動神経が卓越しており発情期があるというところと、月や快楽などの影響によって犬歯や爪が伸びるところが描かれるくらいで、そこまで人外感は誇張されていません。人外ものやファンタジーに…