井上ナヲさんのレビュー一覧

いつか君とはなれ コミック

井上ナヲ 

目を背けない強さ

仄暗い部屋の中で寄り添うふたりの姿が意味ありげで印象的な表紙に惹かれて購入。

「息子×義父の禁断の純愛」とあるので背徳的な展開も覚悟で読みましたが、彼らの間には歪んだ想いなんて一切なくて。
ただただ優しくてあたたかい、まっさらな愛情のみが存在しているのに、どんな方向に向かうとしても決意が必要な関係なので何とも言えない苦しさを感じましたが、どんな場面でも自分の気持ちから目を背けない喜一の強さ…

3

いつか君とはなれ コミック

井上ナヲ 

なぬ 糖度よりも試練をお求め とな?

11月最後のお楽しみだったんです

作家さまを知ったのは【捨て猫の家】なんとも味のある絵面に派手な演出もエロもないのに妙にハマってしまって そこからアレやコレや一気に読み漁った それが2021年

こんなに早く次作にありつけるなんて ってまぢ浮かれたんですよ
なのに発売日当日が講習会だわ 飲みにいって翌日ひどい二日酔いだわ

据え置いた日数存分に味わってやるッ!


父ひとり …

6

いつか君とはなれ コミック

井上ナヲ 

静かな余白が素敵

幽霊アパートと呼ばれている、少々年季の入ったアパート。
そこで繰り広げられる義理の息子と義理の父親のお話。
決して派手なお話ではないのですが、住民たちとの賑やかな時間と義父との静かな日常の中で、高校生である貴一の揺れ動く心が繊細に描かれていきます。
味のあるタッチで綴られていく日々はどことなく淡々としても見えるのだけれど、独特な間合いと余白をじっくり読みたくなる作品でした。

彼と知り合…

3

いつか君とはなれ コミック

井上ナヲ 

切ない片想い 親子と恋人の境界線

喜一×次郎


井上ナヲ先生の繊細なタッチが光っている。好き。

「息子×義父 禁断の純愛」、
最初は義父との関係が、倫理から外れるかなとちょっと引っかかったけど、
実際に読んでみると、義親子なのに、歪だと思わないし、
むしろ、家族以上、何かがひしひしと感じられ、
2人の細かい感情が本当に切なくて胸がいっぱいになる。
素敵な物語だった。

2人の片想いは胸を打つもので、

8

きみのはなし、 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

読書時間をたっぷり取れる時にお薦めしたい一冊

二人の心理描写が丁寧で、焦れ焦ゆったり展開。
読書時間をゆったり取れる時に向く作品。
挿絵が、ゆったりした内容とマッチしていて綺麗。
でも残念ながら、人物の見分けがつきにくい。

●二人は同級生。
飛馬玲二:エディトリアルデザイナー。
美少女フィギュア収集趣味。口元にホクロ、小柄な美形。
継母や父、兄と上手く付き合えない、孤独好き。
海東は、傍に居ても苦にならない人。時々仕事をよ…

1

君のとなり空いてますか? コミック

井上ナヲ 

心が暖かくなります

素敵な題名と表紙の絵柄で購入させていただきました。私が購入させていただいたBLの中でもさっぱりしていて読みやすいお話でした。

誰かを好きになることができない高校生の一郎くんと隣人で無職ギャンブル常連のどこか頼りない春夏秋冬さんとの優しい日々のお話です。

二人が出会うのは公園。漫画自体もなかなかの厚さがあり、物語は広く深く、といった感じで進んでいきます。春夏秋冬さんが一郎くんに告白した理…

1

捨て猫の家 コミック

井上ナヲ 

また読み方まちがった?

積み本から『夏だ!ホラーだ!オカルトだ!』と まつり開催中です(個人的に)
そもそも 吸血鬼ってオカルト? ホラー? なの?


自分で拾った人間の子に欲情して そのなんとも言えない感情から逃げて突き放した


蓋開けてみれば 両片想いなんだけど ここからがね
普通にすすめば「永遠」を誓いあった時点で 吸血鬼が人間の血を吸っちゃえばいいだけなのに吸わないの


逆に自分の血を…

1

捨て猫の家 コミック

井上ナヲ 

雰囲気

絵がすてきです。
白と黒(ベタというのか)の世界。コントラストがいい。

静か〜に淡々と進みます。
よくわからない、明らかにされない部分が多く、雰囲気でなんとなく楽しみましたw

「僕のことを嫌いにならないで」と言う少年フィルがかわいい。
フィルに惹かれていてもそれを認められない吸血鬼のエドは、キスをしておきながらフィルを冷たくあしらうわけですが。

追い出したフィルを迎えに来た…

0

制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

静謐で清らかな作品

電子書籍で挿絵なし。
寮の同室の2年生×1年生です。

この表紙の雰囲気そのままの、とても穏やかなお話でしたが、登場人物の人となりや成長もしっかり見られました。特に主人公・遥の心情の描写が見事で、好きな人を思って悶える気持ち、過去を詮索されそうになって不安になる気持ち、自分に味方がいてくれることに心強さを感じる気持ち、あらゆる場面で遥のことがよく理解できました。この作品を読んでいる間は、まさ…

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制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

青葉のような良質な学生寮もの

舞台は坂の上にある、全寮制の名門ミッション系男子校・森園学院高等学校という閉鎖的な空間。
大正時代に建設された蔦の絡まる煉瓦造りの旧めかしい学び舎。
胸元にエンブレムを着け、仕立ての良い揃いの制服を身に纏った少年たちが聖書と讃美歌集を手に礼拝堂で祈りを捧げる。
青嵐寮と若葉寮から成る学生寮に棲まう"坂の上の囚人"たち。
やや現実味のない、どこか浮世離れした空間で繰り広げ…

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