木下けい子さんのレビュー一覧

初恋をやりなおすにあたって 小説

尾上与一  木下けい子 

そうだったのか、と思えるまでが長すぎる気がする

幼馴染みの再会もの、ではあるのですが、一筋縄ではいきません。
読みながら、よくわからなかった雪の行動の謎が解けたのは、本の半分を過ぎた頃でした。
初恋で両片思いで再会して、どうしてそうするの?と首をひねりながら読み続け、ようやく現れた過去のエピソードで、なにもかも腑に落ちました。
そこには、それはそれは深い心の傷と、背負うにはとてつもなく重い枷が隠れていました。
小学生には背負えない。潰れ…

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灰かぶりコンプレックス 6 コミック

木下けい子 

まあ自信なんて脆いよね

 えっ、今まであれだけ濃厚な時間を紡いできてお互いを理解し合う経験を積み上げてきたのに、メッセージ1つで関係を終わりにしてしまう展開を見せられる羽目になるとは……というのが正直な感想でした。これまでの5巻は何だったのか。魂のステージだとか、金銭感覚や年収や育った環境、生活環境の違いなんてものは、2人の間の愛にはなんら関係ない、と2人とも分かったんだと思っていました。最初は直純に圧倒されてばかりだっ…

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灰かぶりコンプレックス 5 コミック

木下けい子 

王子は寛大だと思うけどな

 うーん、直純のことは巻を追うごとに不器用な一途さと熱烈さが愛おしく思えてくるのですが、対する智紀の態度というか、人付き合いの仕方にちょっと疑問を感じてしまいました。みちると何度も2人きりで行動する智紀。もちろん読者である私には彼がみちるに靡かないことは分かっているし、せっかくの友人関係が壊れてほしくはありません。でも、2人でいる時のやりとりを知らない直純には疑心が生まれるのも当然では。確かに恋人…

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『恋だってできる』ご購入特典書き下ろしペーパー グッズ

サプライズは難しい

本品は『恋だってできる』のフェア店特典ペーパーです。

本編後、バレンティン絡みのお話です。

バレンタイン前日、一咲は退勤するバイトくんに
「眼鏡微震、マジ残念っしたね」といきなり哀悼の意を
表明されて固まってしまいます。

京が「けーけー」であることはバレていますが
自分が「眼鏡美人」だとは知られていないはずなのに

「けーけーさんと眼鏡美人さんはつきあっているわけで」と…

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恋だってできる 小説

切江真琴  木下けい子 

イケボな眼鏡営業マンが惚れた眼鏡美人とは

今回は眼鏡の営業マンと眼鏡屋店員のお話です。

眼鏡フェチで恋が続かない受様が
一目惚れされた攻様の恋人になるまでと後日談続編を収録。

受様は眼鏡美人好きが高じて眼鏡自体が好きになり
眼鏡屋にて販売員をしています。

受様は謙遜すれば嫌味と言われるほどのイケメン店員ですが
眼鏡美人とお付き合いしてもコンタクトにされたり
彼女の眼鏡の扱いが気になりすぎて振られるという
残念く…

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灰かぶりコンプレックス 4 コミック

木下けい子 

魂のステージは相対的評価だから

 巻を追うごとに直純が不憫になっていきますね(笑)。智紀自身は何も変わっていないのだけど、だからこそ、直純の常識や価値観がいつまでも通じないままで面白くもあり、ちょっと切なくもあり。智紀のうじうじ悩むタイプではないところは好きなのですが、直純の気持ちに鈍感すぎるところは時々どうなのかなと思ってしまうのが正直な感想です。観覧車デートを提案した日に何時間も遅れたのは仕方のない理由だったけれど、本当に智…

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灰かぶりコンプレックス 3 コミック

木下けい子 

ベッドはちょっと

 1巻の頃が嘘のように直純が智紀にハマってきましたね。もう少しじっくり彼の心情変化を辿りたかった気もします。智紀が直純の顔に気圧されるばかりではなく、いつも素直に好意や憧れる気持ちを表すところにだんだん絆されてしまったんでしょうけれど。智紀がうじうじ1人で悩むタイプではなく、みちるやカナちゃんという良き相談相手もいるし、聞かれたら正直に自分の気持ちを答えるタイプなので、まだ直純はやりやすいんじゃな…

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京極家の誓い コミック

木下けい子 

いろんな家族の形といろんな愛

大好きなシリーズがついに完結。

毎月、結構な量のBL漫画を購入しますが、再読する漫画は一部、何度も読み返すのはそのなかでもさらに一部です。
今作は大好きで、何度も何度も読み返していました。

主役2人のきれいな恋愛が主軸ではない物語が素敵です。

政治家京極の家族、芸能人京極の家族、誠志郎と尊の家族、礼央の家族。そして政治家の奥様グループの姿から見えるいろいろな家族の形、政治家二世…

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灰かぶりコンプレックス 2 コミック

木下けい子 

ジャパンクールコンパクトです

 だんだん攻め受け2人の可愛らしさが掴めてきました。ハイスペックだけど恋愛童貞というキャラは、上に立つ人間だからこそちゃんと自分のことを客観視しているパターンも多いように思いますが、直純の場合はまったく客観視できていないタイプなんですね(笑)。みちるに刺激されないと気付けない愚かさが可愛く思えてきました。智紀も1巻では直純の顔にやられてばかりであまり魅力的に感じませんでしたが、泥酔した翌日に直純の…

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京極家の誓い コミック

木下けい子 

愛じゃよ。

終わってしまうのが寂しいくらいに素敵な作品でした。
一歩間違えれば相当シリアスな雰囲気になる可能性もあるのにさすが木下先生ですよね。
穏やかなシーンが多くて心が温まりました。

恋愛感情として愛はもちろんあるけれど(らぶらぶ通り越して揺るがない絆で安心感)他にもさまざまな形の愛が見れて満足感がいっぱいです。

礼央とのお別れにうるうる。
創作で出てくる物わかりの良い子どもって現実味が…

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