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神作品

マスターレビューアー 「BLアワード検定」合格証 ソムリエ合格

女性みざきさん

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この1冊にリーマンものの栄養素が詰まってる

すっっっっごく良かった…!
現実味のある、ごくごく普通のサラリーマン同士の恋愛の良いところがぎゅっと詰まっている最高の1冊に出会ってしまいました。
とんでもなく面白く、とんでもなく萌えました。

読み終えて頭を抱え、もう一周してからしばし噛み締めてみましたが、どう考えても萌えてしまうという非常にうれしい状態になっています。
序盤で一気に掴まれ、続きが気になる気持ちを保ったままページをめくらせてくれるストーリー構成が本当に上手く、めくればめくるほど読み手の気持ちを高めてくれる素敵仕様なんですよ…これはやられた〜!!好きです!

職場では水と油な2人が実際は…?なんて、この時点でこれはきっと好きなテイストの作品かもしれないなとわくわくしてしまうんです。
そして、てっきり上野がゲイだと知りながらも無防備に振る舞うノンケの神田に翻弄される上野の図を楽しむ作品なのかと思っていたら…
いやはや、見事にやられました。

ゲイとノンケの同僚2人。
友人関係と恋愛の間にある、曖昧でありながら大きな境目の部分が丁寧にクローズアップされていてすごく読み応えがあるんですよね。
無理のないエピソードで登場人物たちに奥行きを持たせ、少し特別な友人という関係性から前に一歩進めない、なんとももどかしい両片想いをリアルな心理描写でグッと魅せてくれます。
あまりにも良すぎて好きなところをあげ出したらきりがないほどなのですけれど、中でも上野の慎重さと臆病さが好ましかったです。
「ずっと好きでいて」の破壊力が凄まじくて吹っ飛びました。萌えた…

2人の日常生活はもちろん、選ぶプレゼントだとか、言葉に出さない相手へのちょっとした気遣いだとか、学生ではなく社会に出た大人だからこそが見えるシーンも良かったなあ。
そんな大人が恋に悩む姿もまた良しですね。
関係性を大切にしているがゆえのもどかしさとままならない切なさから、手探りで始まる微笑ましい初々しさまで。
1冊で5冊分くらいの萌えが詰まっている栄養価が高い作品でした。
社会人ものがお好きな方はもちろん、心理描写重視の恋を読んで内側からじわじわ健康になりたい方もぜひ。
作風が非常に好みで、やまやで先生の次回作はどんな作品になるのかなと今から楽しみです。

シンプルな愛情表現が刺さる

愛おしい相手を抱きしめてキスをする。
ただそれだけの描写でこんなにもときめかせてくれるのかと惚れ惚れとしてしまいました。
はー…とため息が出るほどに良かった。

映画をエンドロールまで観終えた時のような、じんわりあとを引く読後感はどちらも同じなのだけれど、先に同時発売の同著者作を読んでいたので印象ががらりと変わり驚きました。
ユニークさは嘘つきギズモ。入りやすさはこちらの作品かなと思います。
カバーイラスト全体の色味も、フォントも少しレトロな映画風で素敵ですよね。

オメガバースにプラスして、見知らぬ誰かの過去が見える不思議なカメラが登場する今作。
この2つの設定が大きく主張をし過ぎず、あくまでも2人の恋とその背後に見える過去のなにかに焦点が当たる、非常に良い塩梅のなくてはならない脇役・添えものとなっているのが上手かったです。
バース性関係なしに2人は流れるように惹かれ合いますが、北川は望月を見ているようで、その奥にある誰かの面影も見ているわけで…

どう見ても想い合っているのに、あと少しで交わりそうなのにと焦らされるもくどくはなく、自分と相手に正直になって真っ直ぐに伝え合う2人の姿がとても好ましかったですね。
前世の切ない恋も、今世のもどかしい恋も、じわじわと色合いを変えながら心地良い萌えを運んできてくれます。
いやあ、素敵な作品でした。好きです。
タモツがあれからどう暮らしたのかももっと読んでみたかったけれど、それだとちょっとページ数が足りないでしょうか。

直接的な性描写がほぼ無い状態で、純粋に好意を伝え合う恋愛の基本の部分に良質な萌えが詰まっています。
読後に見るカバー下イラストもまた良しでした。

とにかく気持ちの良い読後感

なんて素敵なお話なのでしょうか。

2人の姿を追いかけてみれば、自然と心が晴れやかになっていく。
読み始めから結びまで非常に心地の良い作品でした。
どんなお話になるのかなと追っていたら、気が付けば久我先生にトスッとツボを的確に押されて今に至ります。
出逢いから日々の何気ない交流。
そして、恋愛関係に至るまでの過程が素晴らしく良かった。
あー、すごく良かったなあ…!好きです。
季節を感じる風景描写、時代背景と方言も良い味になっていてこれまた素敵。

人生が真っ白のキャンバスだとすれば、生きている内に様々な色が置かれて美しい色合いになることだって、挫折や失敗をしてぐちゃぐちゃと淀んだ色になることだってあると思うのです。
ただ、そんな複雑な色合いを真新しい真っ白なものに塗り替えてくれる人が現れたとしたら?

画家を志すも夢破れ、智草の閉じていた世界に突然びゅんと入ってきた鮫島という魅力あふれる新しい風。
彼が智草の心にするりと入り込んでは、何気ない素直で真っ直ぐな一言で色をつけ、知らなかった世界を教え、智草のキャンバスをカラフルに彩っていく。
果たして彼は太陽なのか?栄養抜群の土なのか?なくてはならない水なのか?

誰しもを明るくさせ花を咲かせてしまいそうな、少年の心を持った植物を愛する男・鮫島の人柄とものの考え方がとても好ましくて。
声が大きいとは一言も書いていないはずなのだけれど、声が大きそうなところも好きです。
鮫島と出逢い、次第に前向きに変化していく智草の心理描写も、ひたすらに甘い恋愛面もたまらないものがありました。
この2人、本当にかわいらしかったなあ。
なんでしょうねえ。攻めにも受けにも好感が持てて、それでいて2人の相性がぴったりと合っていて気持ちが良かったんですよね。

派手か派手ではないかでいうと派手なお話ではありません。
しかしながら、しっかりと癒し、しっかりと救い、しっかりと恋を育み、しっかりと萌えさせてくれます。
雪が溶けて次第に胸がぽかぽかと暖かくなる、春の陽気のような素敵なお話でした。

隠れた溺愛系良作

受けが好きすぎて過保護になったり、受け関係のこととなると途端に心が狭くなる溺愛執着攻めが好きです。
攻めは受けがいなくなったら落ち込みきって未来を生きていけそうにないけれど、受けはなんだかんだで立ち直って生きていけそうな図が想像できるCPだとさらにおいしいなあなんて思います。
そんな、好きなキャラクター要素が詰まった1冊に出逢えてほくほくしています。
やんごとなき身分の竜人の末裔と、天涯孤独ながら逞しく生きる褐色肌の男娼が繰り広げる身体から始まるラブロマンス作です。
(オメガバースではないのだけれど妊娠出産要素あり)

「責任をとってくれよ。腹にあんたの子供がいる」
一言目から非常にインパクトのある始まりです。
そう、スタート時点でお腹の中に子供が既にいる状態なのです。
早い話しが、他国の王子である攻めが、会談で訪れた先の国の暑さにやられていたところに声を掛けた男娼を抱いて孕ませ、受けが攻めに責任を取らせにきたと。
愛なしの身体先行かー…と思わなくもないのですが、なかなかどうして。
これがものすごく良かったんですよねえ。好きです。

攻めのオイヴァの抱き方が受けのゼン第一といいますか…本当に丁寧に甘く抱くんです。これは萌えた。
そして、子供までお腹にいるというのに相手のことをお互いにろくに知らない間柄だった2人の関係が、読み進めれば進めるほど唯一無二のものになっていく様が心地良かったです。
囲い系甘やかし攻めと、甘やかされながら攻めを手のひらで甘やかす受けに萌えに萌えてしまった…ああかわいい。

春夏秋冬の季節で区切られた短編からなる1冊です。
季節が過ぎれば過ぎるほど甘く、信頼関係がより強固になっていく2人の姿が、読みやすい文章で緩やかに描かれています。
少しの疑問点はありつつ…全体的に穏やかな雰囲気なのも良かったですし、何より楽しみながら彼らの生活をじっくりと微笑ましく見守ることができる良作でした。
甘さとほのぼの多め・スパイスちょっぴりな溺愛系のお話をお求めの方はぜひ。

月食奇譚 コミック

春泥 

ニッチなダークさ

読み終えて、月食奇譚という作品は果たしてどこからどこまでのことを指すのだろうかと考える自分がいます。
一度開けばページをめくる手が止まらず、あっという間に一気読み。
すごいものを読んだな…とため息が出ました。
BLとしてはもちろん、怪奇ものとしても面白かったです。

物語も絵柄も非常に個性的で、魅了されるかされないかがはっきりと分かれる作風だと思います。
カバーイラストからしてただものではないといいますか、まず普通の恋愛は描かれていないだろうなと、読み始める前から期待でいっぱいでした。
結果、このダークでニッチなところを攻める雰囲気は非常に好みで大当たり。
一筋縄ではいかないぐるぐると渦を巻いた複雑な関係や、読む人を選ぶ重ためのテーマ、見てはいけないものを見てみたい方や、好奇心が強い方におすすめしたい1冊です。

1920年…と連続殺人を語るモノローグから始まる物語。
冒頭から衝撃で頭を殴られます。
ところが、衝撃のままにページをめくると、何事もなかったかのように少しだけ生き辛そうな男子高校生・照道のごく普通の日常が描かれているのです。
ここからの展開が本当に上手かった。

照道と少々危うい魅力のある同級生・臣彦の曖昧な関係を追っていくと、少しずつ少しずつ月食奇譚の世界に足を引き摺り込まれ、気が付けば呑まれていってしまう。
謎めいた1冊の本と、何人もの少年が関係する愛憎入り混じる歪んだ人間の感情の行方にすっかり夢中になりました。

彼らの結末をどう感じるか?
こちらも読み手によって異なるものでしょう。
自由に解釈できる結びも含めて非常に魅力的な作品でした。

甘S攻めの二面性が沼

みんなを魅了してやまないきらっきらのアイドルくんが、パートナーにだけ見せる顔がある。
爽やかさとかわいらしさが共存する普段の姿と、THE 甘S!な蒼くんの二面性がたまらなくツボにハマった1冊でした。

1番良かったのはやはり、需要と供給が完全一致した2人のパズルのピースがピタッと合ったようなプレイシーン。
確かにSっ気はあるというのに、終始甘いんですよねえ。
甘やかしと言葉責めのバランスが最高でした。
そしてそれを求めて、全身で受け止めている翔太の図がとってもかわいいんだなあ…!
想像していたよりも本懐を遂げるのはゆっくりめだった2人なのだけれど、そこもまた良くって。
次に会った時に「抱くから」じゃなくて「抱かせて?」なのがずるい。

ストーリー展開的にはちょっと流れがスムーズではないなー…と思う部分もあるのですが、シチュエーションとキャラクターに萌えに萌え、4.5寄りのこちらの評価になりました。
続編も連載中とのことで、続きが非常に楽しみです!
蒼くんの相棒の光音くんからも、1度サクッとはまってしまったら2度と抜け出せなさそうな沼の香りを察知しています。
きっとモブの彼らはもう抜け出せませんね…

当たり前なんて存在しないのかも

読み終えて、はー…と長いため息が出ました。
ラストに向かうに連れて、無意識のうちに息をするのも疎かになりながら読んでいたのでしょうか。
今でも何とも言えない感情がぐるぐるとしています。

とても不思議なお話だと思うのです。
現代ものなのは確かなのですけれど、浩一の身に起こった現象はファンタジーやオカルトめいたもの。
でも、なぜかそうは分類したくない自分がいるのは、あまりにも山田浩一という少年が当たり前にそこに存在し、確かに生きていたからなのかもしれません。

開始数ページで目を疑い困惑しました。
こんな始まりがあるのだろうかと。
そして、普通ではありえない事ばかりが続きます。

だというのに、矛盾しきった不可解な現象を受け入れ、ごく普通に生活し想い合う彼らの姿を追いかけながら、お願いだからどうかこの魔法を誰も解かないでほしい。
終始そんなことを考えながら読み進めていたように思います。

当たり前の日常って、本当は当たり前に来るなんてことはないんですよね。
作中の言葉を借りるのなら、家族や好きな人と毎日会えることだって、生きていることだって奇跡なのでしょう。
最後の最後まで読み終えて放心してしまい、しばらく何も言葉が出て来ませんでした。
明るめのトーンで進むのがよりぽかんとさせるというか…
泣けたかどうかで言うと、泣くまではいかなかった。
しかしながら、心地良かったぬくもりがふっと突然どこかへいってしまったような喪失感に包まれています。

青春も、強い想いも、愛も、生も、その逆も、斬新な切り口でありながらしっかりと丁寧に描かれている作品です。
書き下ろし部分も含め印象に残る言葉が多く、じっくり咀嚼しながら読みたくなる1冊でした。
みっちゃんに本当の意味での明日が訪れるのだとしたら、それはみっちゃんが浩一と再び逢えた時なのかもしれませんね。

攻めも受けもかわいくてどうしよう

個人的に下まつ毛が長い攻めは彼氏力が高い説を推したいと思っているのですが、今作の攻め・孝宏は無意識の彼氏力の高さにプラスして、思わずきゅんとしてしまうかわいらしさまで持ち合わせていているのだからずるい。
ほんの少し眉毛を下げて奏多にはにかむ孝宏がかわいくて仕方がなかったです。
なんて、なんて栄養価の高い攻めなのか…??
そしてこれを引き出しているのが奏多だからというのがまた良いんですよねえ。

いやー…かっっっっわいかったなあ…!
1冊の中に最高の青春と最高に初心な恋が詰まっていて、終始ごろごろと転がりながら肩までどっぷり萌えに浸かれる続編でした!
ポーンと始まりの1音が鳴ったくらいの、本当に淡くほのかに恋が香る少年2人の出逢いのお話という印象が大きかったのですけれど…2巻!最高でした!!
これぞ恋。これぞ青春。これぞ学生同士ならではの醍醐味なのではないでしょうか。
全編ときめきでいっぱいです。溶けます。
恋愛初心者同士が手と手を取り合って手探りで育む、超絶初心な恋のかわいらしさがもうたまらなくってですね…!
宮田トヲル先生と青春ものは間違いがない組み合わせな気がします。

この2人、お互いに好き同士なことはどこからどう見ても確定しているんですよね。
よくある流れであれば、ここからぽんぽんっと次々にステップアップしそうなところですが、簡単にそうはならないところがすごく良かった。
見ていてちょっと焦ったいくらいに、初めての大切な恋を大事に大事に育て上げていく2人が愛おしいです。
相手のことが好きだからこそ、真面目にじっくり相手の気持ちと自分の気持ちに向き合う彼らの姿が見られてうれしい。
女性キャラクターの小西さんの気持ちを、2人ともが決して添えものにはしていないところも好感度大でした。

お互いに相手の感情にザクっと刺さる、どストレートの素直な豪速球を投げてくる2人がどえらいかわいかったです。
1巻で鳴った恋の始まりの1音が少しずつ重なって和音になったような、そんな2巻でした。
こちらの巻だけでも満足度が非常に高いというのに、まだ続編が読めると知って胸が躍っています。ヤッター!
この先彼らがどんな音を奏でて、どんなときめきあふれる1曲を作り上げていくのかが楽しみですね!

圧倒的多幸感 なんて良い攻め

なにこれかわいくてすっごく楽しい…!
終始にこにこしながら読み終えました!萌えた〜!!
「口下手は恋に事故る」のスピンオフ作ですが、独立したお話なのでこちらだけでも問題なく読めるかと思います!
ただ、読んでいた方がよりニヤリと出来るかもしれません。

ちょっとズレているのだけれど一生懸命な、恋愛どころか人との交流も初心者の不器用なゆづきがかわいいです。
そんな彼の歩幅に合わせて、少しずつやってみたいことを自然と聞き出していっては、何も否定することなく全てををポジティブに変えてくれる見守り系溺愛攻めの小野先輩の図がたまらなく良かった…!
なんでしょうか…羽毛先生らしさあふれるクスッと笑えるコミカルな楽しさはそのままに、すごくかわいらしくてやさしいお話になっているんです。
自身のコミュニケーション能力に悩むゆづきがよちよち歩きで成長していく様子を見守りながら、その合間合間でピュアな恋愛面が何層も積み重なっていく、とっても甘くておいしい1冊でした。

読めば読むほど、攻めの小野先輩が庇護欲をそそられてゆづきをかわいがりたくなってしまう気持ちが分かるというか、ゆづきの反応も不器用さもいちいちかわいいんですよね。
そして、恋愛に初心すぎるゆづきに強引に迫りすぎない小野先輩がどえらい良くて…ツボでした…
ベッドの上に下ごしらえまで自分で済ませた据え膳があれば、思わずぺろっと食べてしまいたくなるところを我慢して、今日抱かれるのとデートをいっぱいした後とどっちがいい?と聞ける男なんですよ…
その後のやりとりといい、萌えに萌えてしまった。
小野先輩がポジティブな言葉をストレートに口に出してゆづきに伝えるからか、つられるようにしてどんどんゆづきの気持ちも表情も前向きで魅力的なものになっていくんです。
この2人の関係性、大好きだなあ…!

受け大好きな攻めの溺愛っぷりが随所に惜しみなく発揮されていて、ただただ多幸感と良質な萌えに包まれながら楽しく読み終えられる素敵な作品でした。
日々の疲れを癒してくれる、あたたかいスープのようなお話に感謝です。

全方位かわいい

ああどうしよう、とんでもなくかわいい…!
こんなにも疑問符だらけの2人がかわいくて仕方がない漫画はかつてあったでしょうか…?

一風変わったDom×Domものとしても楽しめるのですが、2人の唯一無二の関係性の描き方と話運びが本当に良くて、Dom/Subユニバースではない部分でもきっちり萌えさせてくれます。
この1冊の中にどこを開いても漏れなく萌えがある。
全方向死角なしの萌えの宝庫でした。ヤッター!

お互いにDomなはずなのに、なぜかコマンドが効いてしまった摩訶不思議な状態から始まる物語。
いやはや、すごく面白かったです!
戸惑いながらも手探りでバース性に向き合う2人の姿が描かれていくのだけれど、合間合間に挟まれたエピソードがどれも良いんですね。
どちらもDomなことがはっきりと分かり、Domの中でも力が強すぎるオトの設定が生かされた描写もあり、お仕事描写も、今に至るまでの過去のエピソードも描かれているんです。
痒いところに手が届くと言いますか、何の疑問もなくスッと自然に楽しみながら2人の行方を追うことが出来ました。

読み始めは、普通の仲が良い友人関係の2人なのかなと思っていたら、次第に特別な友人関係だというのがちらほらと見えてくるではないですか。
こんな過去が…?そりゃあ好きだよ…なるほど…と、この2人ならではの信頼と安心感がすごいです。
安心して読めて、なおかつ萌えがぎっしり詰まっています。
「?」と疑問符だらけだった2人を見て、かわいいなー!と追いかけていたら、気が付けばとんでもなくむず痒くてとんでもなく萌える恋が芽生える瞬間に立ち会っていました。
男前受けもおいしく、救済ものとしてもおいしく、信頼関係と愛にあふれていて、1冊でこんなにもおいしいなんてとんでもない作品ですよ。
ゆくえ萌葱先生、天才ですか…?

どこも良かったのですが、個人的に1番刺さったのは、Domであるオトからのマサへのコマンドがどれも命令ではなくて「◯◯して?」とお願い感にあふれていたところ。
最初から最後までかわいいったらなかったです。
関係性も含めてツボにドスドスと刺さる最高の1冊でした!