BLゲーム「鬼畜眼鏡」の公認コミックアンソロジーです。
アンソロなので作者多数。ゲームの内容に沿った話と言うよりは、漫画家さんたち独自の二次創作合同同人誌って感じです。
収録作品の傾向としては、鬼畜克哉Xツンデレ御堂バージョンが一番多いですが、ゲームの中でもいろんなカップリングがあるように、収録作品にも色んな組み合わせが出てきます。
みささぎさんご本人が描かれている話じゃないので、これのどこが克哉じゃ!っていうのも沢山あるんだけど、ゲームを知ってる人もそうでない人もそれなりに楽しめるような内容になっていると思います。もちろん知っている方が笑いどころは沢山ありそうですが…。
って、いいながら実は私、このゲームまともに終わらせた事がまだ無かったり。
でも、これ読んでみてまたちょっと手をつけてみようかなって思っちゃいましたね(笑)
先生と生徒の年の差もの
木下さんの作品は、ストーリーに劇的な動きはあまり感じられないけれど、その分
登場人物たちの心理的な描写を物語に上手く取り込んでいるところが好きです。
筧先生も吉澤くんもお互い色々ワケありで、最初は先生には相手がちゃんといたし
吉澤は自分の学校の学生だし、恋愛対象としては遠かったんだけど、そんな2人の
気持ちが色々なエピソードを介して少しずつ近づいていく様子を無理なく伝えて
いると思います。
吉澤が高校を卒業する時期になって、先生として生徒である吉澤の
成長を喜ばなければならないけれど、成長した吉澤が手元から離れていく
事を寂しいと感じるシーンはなんだか読んでいるこちらもしんみりとしてしまいます。
年の差モノという事もあるかもしれないけれど、どちらかと言うと受け側の方が
若い分積極的なところが、以前読んだ木下さんの作品の「君とハルジオン」の
2人に似ていると思ってなんだかほほえましい感じがしました。
今月発売の、ビーボーイコミックス新刊の中に挟まっていた新人さんの初コミックスCMのペーパーに思い切り釣られてしまい購入です。
ちょっとこれ、表紙のカップルは表題作のカップルと違う話じゃないか!(笑)
表題作の「キスミーチョコレイト」は投稿作品らしいですね。しかも初投稿でいきなりデビューで初コミックスってどんだけトントン拍子のスピードデビューなの!?
「キスミーチョコレイト」は結構どこにでもありがちな「身代わりに…」設定話です。
亡くなった姉の代わりに、姉にそっくりな顔をした弟を抱く…
でも、男が女の身代わりなんて・・・ありえないぞ実際^^;)
続いてデビュー作という「この道をゆけば宇宙」
これは結構おもしろかった。のほほ~んとしてつかみどころの無い、絵本作家に振り回され気味の不動産会社のサラリーマンが笑える。
書き下ろし作品の「愚か者恋には棘がある」
カバー絵になってる2人の話。収録作品ではこれが一番良いと思う。
ゲイなんだけど、会社ではそれをひた隠しにしてきた友井とその友井の事を好きな横田。
2人は課こそ違うけれども同じ会社で時々顔を合わせるけれども、それだけの関係でしかない、でもある雨の日に伯父の店(オカマバー??)を手伝うために女装してた横田は雨宿り中に友井と出会ってしまう。
その後横田は本当のことをなかなかいえないまま、女装してお店に出るときの源氏名「ヒカル」として友井と携帯で電話をする仲に…。
この友井くんが結構狡い男なんだな(っていうか、3篇収録作品ともどこと無く皆攻めが狡い人…)
ヒカル=横田だって最初に会ったときから気づいてて、気づいていながらも知らないフリでずっと電話したりしてたんだもの。
気まぐれで始まった関係だとか良いながらもそれが長く続いたのは、会社では自分を偽っている友井だから、ゲイであることを打ち明けてしまっているヒカル(横田)の前では素の自分でいられて楽で、知ってるよって言っちゃうと横田が電話してくれなくなるだろうから、そんな関係を壊したくなかったからかもしれない。
頼りなさげに見えて何処か一本芯の通っているところがある横田の強さに友井は知らずに惹かれていたのかもしれないです。
収録作3作品のうちの中でなんともいえない不思議な優しさというか、穏やかさに包まれている作品でありました。
「さよならを言う気はない」の続編に当たるこの本は飛びぬけた美貌の持ち主なのに、その顔に似合わず口の悪いやくざの天海 泰雅(あまみ たいが)と元マル棒デカで落ちぶれた探偵の陣内 拓郎の二人のその後です。
新しいキャラが数名登場しました、天海の実の弟である佐川泰智と組は違うけれど天海と関係の深い我那覇(がなは?)です、我那覇は変な男だったけど、そのぷっち切れたところが高坂は結構好きだったりします。
天海は相変わらず口が悪くて、あわよくば陣内のバックを狙ってやろうと思っているらしいですがでも、きっと本気でそんなことを思っているのではないような気がするよ、だって天海はなんだかんだ言いながら陣内にべたぼれだもんね。何しろはじめての男で、離れている間もずっと忘れられずに想っていた特別な相手なんだもん。
どんなに口が悪くて凶暴でも天海は基本的に純粋というか健気な男だなぁ……高坂はそう思う。
それでも、想いが通じ合ったからと言って天海と陣内がラブラブな雰囲気になることは無くて、天海は今おかれている自分の立場や過去との確執からどうしても陣内に心のうち全てを見せることが出来ないのですよね。お互いを想っているのに微妙な気持ちのずれが生じてなかなかうまく行かない二人の関係にやきもきさせられてしまう…。
今回は前作にも増して重苦しい雰囲気漂いましたよね、特に、母親を父親の暴力から守るために自ら殺人を犯したのに、その母親に受け入れてもらえないまま終わってしまう件、あれはあれでよかったと思うのだけれど、やっぱり天海の心情を思うとただただ心が痛くて切ないんですよね。
この先何が待ち受けているかまったくわからない二人だけれど、前作では陣内が天海を受け入れることを選んだように、今回は天海が陣内のそばにいることを選んだことで少しでも彼の精神が癒される事があれば良いのになと心からそう思います。
今まで読んだヤマシタさんの作品の中で一番キュン♪ってしちゃった。
美成がなんだかひたすら必死というか健気というか、読んでいたらなんだかどんどん可愛くなってきて、目頭熱くなって泣きたくなってきちゃって参った。
ゲイと言う自覚はあるけど、今までまともに誰とも付き合ったことが無い美成と同性との付き合いは初めての真川。
どちらかと言うとネガティブな美成を何事にもポジティブな真川が引っ張っていく、でもお互い初めてのことばかりで、どうやって付き合って言ったらいいのか、戸惑いとか揺れがなんだか切ない。
表題作のこのお話のほかに、ゲイのおじさんを小さいころ好きだった、女の子の出て来る話も好きです。
女の子が主人公的な役割で登場してきてホッとするBL漫画家さんって私にはヤマシタさんくらいだな~。
おじさんの思いはこの先も届く事はないのだろうか…判らない、誰にも何も。
人が生きていくうえで絶対という事はありえないに等しいのだから。
国枝さん、今回のお話、ほんといつに無くカワイイ感じのお話でした。
だからって、国枝さんらしくないのかと言うとそうでもなく、国枝風味のところもちゃんとあるので、そういうところも楽しく読むことが出来ました。
本当は相手の事が気になっていて好きなのに、女をとっかえひっかえしている山口が失恋したときだけ、躯を慰めるためだけの間柄と言う位置にいるものだから、素直になれないであがいてばかりいる石川が可愛くてしかたがないです。
山口が女の子をとっかえひっかえしていたのは、実はわざとだったのよね?そんな回りくどい手を使うから石川が素直になれないんじゃないの?
喧嘩しても何しても、根底では相手のことをちゃんと好きだって思ってるから、結局最後は元の鞘に収まる、貴方たち勝手にやってなさい!と言う感じ?バカップルって言葉がぴったりな2人でした(笑)
短編集だとギャグとシリアスのギャップが激しく、その差の大きさに驚かれる人も多いようですが、これは2つ入っている作品のどちらも変に差が無いので国枝さんの作品を始めて読まれる方にもとっつきやすい内容なのではないでしょうか?
お勧めです♪
ワンコな年下攻め、プライドの高い気の強い受け、しかも高永さん・・・
すごく好きな組み合わせなのに、微妙に萌え足らず。
へたれなんだけど、怖いもの知らず的な年下の男の強引さに、ぐいぐい引きずられて、どんどん素の自分をさらけ出してしまう、そんな二人の関係もかなりイイ…だけどやっぱり何か足りない(--;)
なんだろうな、お互い想い合ってるのはわかるのに、くっつきそうだけどくっつかない…じれったいようなもどかしいようなそういう感覚がなんか、足りない気がした。
思えばこの方、身体から入る関係ってお話おおいですよね、この作品を読んで改めて思いました。
出版社側の考えもあるだろうし、この1冊が出るまでに、4年もかかっているらしいから無理かもしれないけど、もうちょっとじっくりめの展開であればまた違ってきたかもとも思う。
そのあたりが私の中ではちょっと残念です。
初めて読む方ですが、以前から気になっていた漫画家さんです。
表題作の刺青の男は予想とおりヤクザの話でした。
メインは刑事(久保田)Xヤクザ(潟木)って感じですが、久江羽さんの言われるように刑事の久保田のやりたい事が全く見えてこない。
捜査線上に上がっている人間を逮捕するなら受けにもなれる久保田、使命感の強い人といえばそうなのかもしれないけれど、それだけじゃないよね?
表題作は色んなタイプの刺青の男が出てくるけど、どの話も救いが無いかんじで重い。
テーマは因果応酬か?判るんだけど、言いたいことはわかるんだけど…。
「ただいま」「おかえり」と交わす言葉をあんなに喜んでいた彼の最後があれ?
せめてあの2人が幸せになってくれていたらまだ救われたのになぁ…。
同時収録の話はこれまた雰囲気の違う話でどこかコメディタッチ。
この話があったからちょっと気持ちが浮上したけど、一冊まるっと刺青の男たちの話で最後にあれ来たら鬱々とした気持ちが一日続きそうですね~^^;)
ただ、痛くて救いようの無い話ではあるけれど、嫌いではないので評価を「萌」に。痛くてもラストがハッピーエンドじゃなきゃイヤだって方にはちょっとお勧めできません。
タイトルに「レシピ」と名前が付くだけあって、舞台は食べ物屋さん(マリアージュと言う名前のチーズ専門店)
お店のオーナーが入院し、軽井沢に住んでいたオーナーの息子(赤池雄矢)がその代理としてお店にやって来て……という所から話は始まります。
私自身の好みからするとメガネ受けくんは黒髪の知的美人くん希望なんですが、雄矢かわいいからまぁいいか~。雄矢は身体が弱くて療養のためにずっと軽井沢で暮らしていて母が入院したため上京してきたのですが、最初店の従業員達に見た目だけで子供に間違われ従業員の中でもリーダー格の本郷と言う男に店を手伝う事を反対されたりします。
でも、本郷。雄矢が実は21歳だと知ると「勘違いして悪かった」なんてちゃんと誤るんですよね、その後も何かにつけて慣れない雄矢の面倒を見てくれてかなりイイ奴。
雄矢は雄矢で不慣れな仕事ながらも少しでもみんなの役に立とうと自分の体調も省みず頑張ってしまう頑張り屋さん。
どうやら雄矢はオーナーさんと実の母子では無いみたい、小さい頃から身体の弱い自分を負い目に感じていて、それをずっと引きずっている感じ。だから尚更誰かの役に立ちたいという思いが人一倍強くってつい頑張りすぎちゃうんでしょうね。
でも、頑張るのいいけれどそれであなたまで倒れたりしたら帰って回りに迷惑かかっちゃうんだからねってちょっと忠告してしまいたくなっちゃいます(笑)
それにしても雄矢ほんと反応が可愛すぎデス!
いくら軽井沢の田舎で長い間暮らしていたからって二十歳過ぎて尚その初々しさは何ですか!!
これじゃ本郷がかまいたくなって当然だよ(笑)
と思いました。
実はこの二人本編ではちゃんと最後まで行ってません。
それっぽいシーンはちゃんとあるんですよ、あるんですけれどもね……何でも、初めてのHの時雄矢ったら入れただけで気絶しちゃったらしいです。
そういえばお店に2人で残っていた時に本郷にあんな事(本番ではありません)されただけで過呼吸でぶっ倒れちゃってたし……やっぱ雄矢可愛すぎ…。
なんかもうある意味最強ですね(笑)
同時収録の「Takurou’s RICIPE」は本編では脇キャラだったマリアージュの従業員タクローと岩塚サイドの話。
ところでこちらの話岩塚攻めでワンコ系年下攻めの話だと思っていたんだけれど、多分それで合ってるんだろうケド。
タクローって雄矢と同じ年だって自分で言ってるってことは21歳で、ってことは岩塚はそれより年下だとすると20歳以下!!
2人とも見えないよ……
ラストの「恋人たちのレシピ」は今回一人だけカップルからあぶれたマリアージュ従業員 植田智明(19歳)そんな彼からみた二組のバカップルのその後(笑)
こういうおまけ漫画ってすごく好きです。
最初にプロフィール設定した方の受け攻めの設定逆になってますね。
軽いイケメンってタクローと思うんですが。帯に岩塚xタクローって書いてあるから、タクローは受けのはずだよ?
楢崎壮太さん、誘惑レシピです。
私この方の漫画いくつか読んでますがこのシリーズが一番好きかも。
前回から気になっていた、岩塚Xタクローの話ですが、この二人表紙になっている割に本編のストーリーは短いものなのですよ、前回主役だった本郷X雄矢の二人の話の方が多いくらいです。
岩塚とタクロー、恋人同士という事だけど、タクローのほうがまだまだ気持ちが付いていかずにぎこちないからちょっと物足りない感じかな~?
前回でも主役張っていた、本郷と雄矢の二人、想いが通じ合ってラブラブ…なのかと思いきや意外にそうでもない、ちょっとした考え方の違いから気持ちがすれ違ってギクシャクしたりしてる、でもそれもお互いに相手のことを思い合ってのことなので、誤解が解けたら結局ラブラブなんですけどね。
受けのタイプとしてはどちらかと言うとタクローのほうが私的に好みだから、タクローと岩塚の話をもっと掘り下げて欲しいです。
彼らが仕事をしているお店のもう一人の店員植田、どうやら彼にも新しい相手が…?BL物に良くありがちですが、チーズ店、総ホモ計画実行中ですか?
でもでも、植田の相手だろうと思われる三浦は植田より10歳ほど離れた年の差カップル、しかも植田くん、私好みの気の強いタイプと見た!この二人すごく気になる。
岩塚とタクローの話もそうだけど、次回楽しみにしていて良いんですよね?