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人たらしの海賊王子×不遇の皇子の、冒険海洋ラブロマンス!
kaizokuouji to hatsukoihanayome
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
テクノ先生の表紙に惹かれて購入。
テクノ先生の絵ってのは、なんでこう、つい手に取っちゃう魅力があるんでしょうね……他作品に比べて少々お高めなので躊躇しましたが、結局買っちゃいました。
他の方がすでにレビューされてる通り、ストーリーは王道。ちょこちょこ突っ込まれてるネタもありがち。
でも商業小説としては新しいなぁと感じるところも多々あっておもしろかったです。
商業だと、ページ数限られてるしその後の展開にかなり力を入れる作家さんが多いこともあって、無体なことをされた主人公(受け)は割と早い段階で攻めを許す、もしくはほだされる展開になると思うんですよね。
でも本作の受けは、ずっと攻めとの性的接触を受け入れない(笑)ほんとずっと、嫌々言ってる(笑)
でも攻めのことは好きなんですよね……「好き」という感情がわかってないので、襲われることや、反応する自分の身体が恐いだけであって。
打ち捨てられて恋も知らない皇子、って確かにこういう感じかもなと思いました。
攻めも、世界中でモテモテのくせに受けには籠絡するどころか嫌がられてるし、いいところは飼ってるオウムに全部持っていかれてる(笑)
でも海が好きで世界中から愛されている、少年のような攻めがかっこよくて可愛いなあと思いました。
とても素直なところが好印象。
元がWeb小説だったということなのですが、確かにWeb小説特有の感じはあるけれど、しかし癒やし系の可愛い雰囲気の作品なので、あまり気にならずに読めました。
まあ、あえて言えば世界観が曖昧かな……?
特定の歴史上に実際にあった時代や国を背景とした世界観ではなくて、フワッと、ありがちファンタジー海洋国家と砂漠の王国!という感じ。
他にも全体的に、細かいところを気にしていくと気になるところがないわけではないけれど、でもまとまりは良いし、読みやすいし、癒やされるので、読んでて楽しかったです。
これからも色々なお話を書いてほしいなあと思わせてくれる作品でした。
あとがきを読んでたら、
タイトルを編集さんのリクエストで変えられたそうなのですが、
「海賊王子と初恋花嫁」というライトなタイトルから想像するよりは
落ち着いた、世界観のしっかりした、大人っぽいファンタジーです
受溺愛の喋るオウム含め、それぞれのキャラクターがとても魅力的
受のイシュルが見かけより中身が男の子で
攻のカイと対等でいたいのだろうと
ただ、カイが無理やりなことをしてるにもかかわらず、
ずっと優しいイイ男なので
そんなに嫌がらなくても…もともと憧れの人なんだし
もう早くこのオトコマエとラブラブしようよ…と焦れ焦れします笑
両片思い→両想い→甘々、な過程がよかったです
カイがずっとイシュルを好きなので、
二人がモメてるあいだも雰囲気はずっと甘いのですが
溺愛攻なんだけど、
カイがイシュルを自分の腕の中にだけ閉じ込めたいんじゃなくて、
いろんな束縛から自由にしてやりたいと思ってるところも好みです
テクノ先生の挿絵に惹かれて購入。テクノ先生の絵が先だったんじゃないかと勘違いするほど、キャラの印象がぴったりでした。個人で運営しておられた小説サイトで「AQUA」という題で書かれていた作品を、BL合戦に参戦して出版という運びになったようです。イケメンスパダリ海賊王子さんと、可愛い優しい、ちょっと頑固なところもある天使王子様のお話、本編390Pほど+あとがき。萌と萌2の中間なのですが、結構好きだし、低い評価が多いので、すいません反発して萌2でお願いします(←大人げない)
2か月ほど前に母を失ったルティシアの第17皇子のイシュル。母そっくりの美貌に目を付けたのか、リタ教総本山のリアンにいるドーリア枢機卿が父王に留学を提案したため、船の上の人となっています。幼い頃に出会った海賊王子から聞いていた海の風景を眺め航海していたところ、「ドーリア枢機卿の新しいおもちゃはお前か」と海賊に襲われ・・・と続きます。
登場人物は多い!みんなキャラ豊かな方で楽しいです。一番楽しかったのがルシェル(大きめインコ?オウム?)物まねじゃなく真剣にしゃべります、面白い面白い(笑)あとおっかない美人のお医者様、船乗りで攻めの側仕えの人3名ほど、悪党、攻めの美人母、リアンの美しい法王様、風の精霊だの海の精霊だの。混乱はなかったです。
** 好きだった箇所
攻めがあっけらかんとした剛毅な性格で上にたつ人にあってほしい資質を持っているような印象なのですが、まだ子供っぽさもあり、受けのことでは一生懸命になる様子が良かったです。最初はさっくり手籠めしちゃって、受けに最後の方まで静かに怒られているところも楽しかったし。
受けさんは天使状態なのに、天使って自覚なし、かつ健気と言うか頑固者というか。第17皇子とはいえ、父王、兄以外に自分よりエライ人はいないという環境で育てられていて、悪意というものを芽生えさせる機会があまりなかったようで、ピュアピュアという印象でした。最初に無理矢理カイにされたことを、「いう事聞いてくれなかった」と静かにいつまでも怒っていて、当人には大問題とは言え、なんだか可愛くおかしかったです(笑)
そんな二人に周囲のキャラがきゃいきゃいちょっかい出してきて、そして一番のツッコミどころがルシエル。イシュルが好きになったようで、イシュルの側で大活躍してくれて、とても楽しかったです。
軽めな口調を少し気にされる方がいるかもと少し思いましたが、最後まで楽しかったです。今回は長かったですが、さあ次作はどんなお話でどんな長さになるか、楽しみです!
今回は海洋都市国家の首領の1人息子と
砂漠の大国の皇帝の第17皇子のお話です。
後宮という閉ざされた世界で育った受様が
自らの意思で攻様と共にいる道を選ぶまでと
本編の後日談的短編を収録。
受様は砂漠の大国ルティシアの現皇帝の
17番目の皇子として生まれます。
美女好みの皇帝の後宮には多くの妃がいましたが
受様の母親は舞を見初められた華奢な踊り子で
皇帝にも宮廷にも馴染まず病気がちでした。
ルティシア後宮で目立つ皇子や皇女は
若すぎる死を迎える事が多く
後ろ盾もない受様は忘れられた皇子として
ひっそりと育てられます。
受様が10才になったばかりのある日
独立海洋都市国家レンティアの首領が
息子を伴ってルティシアを訪問します。
この首領の息子こそが今回の攻様です♪
レンティアは元々海賊が生業ですが
近年は世界最高の海の傭兵艦隊を
擁する国として知られていて
レンティアの首領は艦隊の総指揮者であり
海賊王とも呼ばれます。
首領は世襲制ではありませんが
攻様の母親は古王国フェリシアから
攫われた姫君であったことから
攻様は海賊王子とあだ名されていました。
受様は母親と共にいた庭園で
皇女達との会見を抜け出し宮殿探索する
攻様と偶然出会います。
攻様は綺麗な声で歌う受様を気に入り
受様にとって初めての友となり
攻様はついか受様にレンティアの海を
見せたいと言い出します。
しかし受様は病弱な母の傍を離れられず
そんな受様に攻様は占い婆から対で貰った
飾り気のない銀の指輪の1つを差し出し
攻様の小指にもぶかぶかな指輪が
ぴったりになる頃に逢いにくるよ
はみ子にされていたら攫いに来るよ
と言ってくれるのです。
その指輪は攻様が帰国した後にも
受様の心を強くしてくれました。
それから5年が経ち…
今受様は宗教都市リアンへの船に
乗船していました。
2月ほど前に受様の母親が亡くなり、
衝撃に呆然とする受様は皇帝から
リアン行きの話をもたらされるのです。
リアンは大陸で最多の信徒を持つ
リタ教の法王が統括する都市で
絶大な権力を有し強国の王であっても
リタ法王には頭があがりません。
そんなリアンで影響力のある枢機卿に
後見を望まれての留学でしたが
件の枢機卿は有名な男色家と噂があり
女官達には心配されますが
受様が皇帝の意志に否とは言えません。
また受様は急なリアン行きとなった為
母が亡くなったこともリアン留学の事も
攻様に伝えられていませんでした。
17才になった海賊王子は
宮中の噂の的で吟遊詩人の歌われる
妙なる美貌と無敵と言われる艦隊指揮力、
破天荒な発言とで有名人です。
受様は初めてでたった1人の友である攻様に
売られる姫君の様に自由も力もない
弱い自分を見れなくなかったのです。
しかしそんな受様を更なる不運が襲います。
なんと
リアンの枢機卿が求める貴人を攫おうと
狙っていた海賊船に襲われてしまうのです!!
しかも
その船の船長は誰あろう攻様だったのです。
攻様は偶然の再会に驚きながらも
自分に何も言わずにリアン行きの船に乗った
受様を心配して話を聞こうとしますが
攻様に頼る事を良しとしなかった受様は
つい攻様には関わりない事だと言ってしまい
攻様の逆鱗に触れてしまいます。
攻様は自分の指輪を嵌めた者が
好色な枢機卿の愛人にされるくらいならと
強引に攻様のモノにされてしまうのです!!
誤解とすれ違いの末に一線を越えた
2人に待ち受ける未来とは!?
本作は小説投稿サイトエブリスタ掲載作であり
BL小説新人賞『天下分け目のBL合戦』の
角川ルビー文庫賞の大賞受賞作にして
デビューとなった本作は
群雄割拠する冒険ファンタジーです。
ちなみにこのBL合戦の
角川ルビー文庫の押しジャンルは
「子持ち」「花嫁モノ」「ケモミミ」ですので
出版にあたって改題されたタイトルは
お話の内容にも雰囲気にもぴったりかな♪
後宮で育った箱入り息子の受様が
海賊として身を立てる攻様と
その仲間達と過ごす事で
開かれた世界に踏み出し
守られるばかりの生き方ではなく
誰かのために自分でできる事を見出す
という成長物語でもあります。
母のために後宮でも目立たず生き
純粋で心優しい受様、
海と仲間たちのために生き
容姿も腕っぷしも頭も良い攻様、
大国の狡猾な為政者である一方
多くの妃と沢山の子をなす受様の父、
皇帝の寵愛よりも自由を欲した
踊り子だった受様の母、
美貌の受様を稚児として狙い
レンティアの消えた子供達の
人身売買にも関わるリタの枢機卿、
攻様を支える海賊仲間達と
攻様の愛鳥で人語を解するオウム、
攻様に食えないと評される
次期法王を狙う策士な枢機卿等々、
魅力的なキャラクターが
受様と様々に絡み合って物語が進み
とっても楽しく読めました。
受様が自分の心の機微に疎くて
攻様が我慢がきかなくて
2人の恋はなかなか実を結びません。
剣が使えるとはいっても実践経験がなく
足枷をされているはずの受様が
枢機卿から逃げるくだりとか
攻様の愛鳥の軽快過ぎる言動とか
攻様と精霊達の関係性とか
ちょっと都合よすぎる展開や
詰め込み過ぎってシーンも有りますが
お話としてはほぼ王道路線ですので
最後は攻様が格好よく登場して
大団円までハラハラ&ドキドキでした♪
次はルビー文庫の長さで
読ませるお話を期待してます (^O^)/
今回は喋るオウム繋がりにて
月東湊さん『鳥の国の花嫁』をご紹介します。
こちらもファンタジックな花嫁ものです。
こちら、海洋冒険ファンタジーで、甘々な海賊ものになります。
で、こう、フワッとした優しい雰囲気が魅力であり、また難点でもあると言うか。
甘々で凄く可愛いのですが、切なさみたいな作品としての緩急がちょっと物足りないと言いますか・・・。
とは言え、こういうひたすら甘くて可愛い作品は個人的には大好物。
多少引っ掛かる部分はあるのですが、全体的には好みで楽しく読めました。
内容ですが、海洋都市国家の海賊王子・カイ×砂漠の国ルティシアの不遇の王子・イシュルによる甘々な海洋冒険ファンタジーで海賊ものになります。
皇子でありながら何の後ろ楯も持たず、不遇な扱いのイシュル。
海洋都市国家レンティアの首領の息子で海賊王子と呼ばれるカイと知り合い、友達となります。
そして5年後ー。
母親を亡くしたイシュルは、宗教都市リアンに留学する事に。
その道中、海賊に襲われて浚われたイシュルですが、何と彼を浚った海賊の正体はー・・・と言うものです。
まずこちら、作品の一番の魅力ですが、とにかく甘くて可愛くて優しいに尽きるのでは無いでしょうか。
主人公であるイシュルですが、母親が元踊り子で精神的に不安定。
その為十分な後ろ楯を持たず、宮殿では物の数に入らない扱いです。
そんな寂しい子供であるイシュルが出会った、生命力溢れる生き生きとした少年・カイ。
カイはイシュルの儚げで寂しそうな所が気になって仕方なく、イシュルはカイの強く自由な所に憧れと、対照的な二人が互い無い所に惹かれ合うんですね。
そして、彼等が再会するのが海の上。
宗教都市リアンに留学する事となったイシュルが船旅で向かう道中で、海賊であるカイ達に襲われてと言った感じになります。
とまぁ、一見カイは悪者に見えます。
が、実は体よく留学と言ってるだけで、イシュルはリアンの有力者であるスケベじじいに売られに行くも同然。
そう、要は王子様が救いに来てくれたのです!
で、再会して早々、美しく育ったイシュルに辛抱たまらず抱いてしまうカイ。
純粋培養なイシュルは、友達だと思っていた相手から欲情を向けられ強いショックを受ける・・・。
「強姦魔、友達だと思ってたのに」みたいな。
とは言え、二人のエッチはとても甘いんですよ。
カイはこれでもかと言うほどイシュルに優しいですし、イシュルも口では「いや・・・」とか言いつつ、触れられれば素直に受け入れてる。
また、カイ達との海賊船での航海が、心踊らせてくれるのです。
個性的な乗組員達との愉快な交流に、美しい星空と言った感動的な光景。
そして時に、海の魔物・シレーヌとの邂逅と言ったハラハラドキドキの出来事。
様々な冒険を通して、知らなかった新しい世界を経験してゆくイシュルに、一緒にワクワクしちゃうのです。
あとこちら、見所の一つが、イシュルの気持ちの変化になると思うんですけど。
序盤の彼の心情ですが、友達としてのカイは好きだけど、エッチな事をしてくるカイはキライなんですよね。
彼は15才なんですよ。
この年だと、こういう潔癖な部分があっても不自然じゃないと思うのですが、丸々一冊かけて丁寧に、この友情→愛情への気持ちの変化が綴られるのです。
また、基本的にほのぼの甘々なこちらの作品ですが、緊迫感のある展開もちゃんとあり、そこではイシュルの意外な行動力に驚かされたりする。
まぁ、多少危ない目にも遇うんですけど、頼もしい仲間達(海賊)がフォローしてくれてるため、読者はそこまでヒヤヒヤせずに安心して見守れちゃうんですけど。
と、優しく甘々な冒険ファンタジーで、とても可愛いのです。
が、若干引っ掛かる部分もある。
こちらWeb小説なんですね。
で、Web小説特有の雰囲気が強く出てる作品と言いますか・・・。
こう、文章が、良く言えば丁寧なんですけど、悪く言うとクドクドしいのです。
また、主人公モテモテ状態でして、何かと皆が褒めまくり、やたらと持ち上げられてる。
これは完全に個人的な好みの問題なんですけど、皆で美人だの、お姫様だの、チヤホヤしまくり状態に若干イラッとする。
これが永遠に続くので、私と同じく苦手な方は、結構なストレスがたまるんじゃないかと。
ついでに、人間のように普通に喋るオウムとか、海の妖精シレーヌとか風の精霊とかちょこちょこ出てきます。
特に説明が無いので、「ああ、そういう世界なのね」と読者が勝手に解釈するしか無いと言うか。
ちょっと説明不足感があるかなぁ。
私が読み飛ばしただけだったら申し訳ないんですけど。
と、ちょっぴり引っ掛かる部分はあるのですが、全体的には好みの作品でした。
テクノサマタさんの描かれた表紙につられ購入。
あらすじを拝見した時点でもしかしたら痛い話かなと思っていたのですが、その予想を裏切るめっちゃ甘くて可愛らしいお話でした。
物語はカイ(攻め)とイシュル(受け)が、子どもの時に出会うシーンからスタート。
イシュルは大国の王子という高貴な身分ではありますが、あまり幸せな幼少期を過ごしていない。もともと踊り子だったという身分の母親が周囲から冷遇されていること、そもそも母親は王からの寵愛を求めていないこと、そして「王子」という身分ゆえに権力争いで命を狙われる危険もあること、などから、ややシリアスな展開。
孤独で友達もいないイシュルは、ある日国を訪れていたカイという少年に出会う。自由で、優しくて、そして強い。そんなカイとの出会いはイシュルを幸せにするが、それもそこまで。
やがて、15歳になったイシュルは、王である父親の命を受けて男色家と噂される枢機卿の元へと行くことになるのだが、その途中でカイと再会しー。
正直に言ってしまうと良くある話というのか既視感があるというのか。
カイは「海賊王子」というあだ名がついている通り、「海賊」なんです。イシュルは人質。なのですが、「海賊」「人質」というのはあくまで名称であって、「海賊」という言葉からいわゆる普通にイメージできる略奪行為とか身体に危害を加えられるといった展開にはなりません。
その為ほぼ全編通して甘く、ほのぼのな空気感に満ちている作品です。
なのですが。
カイがイシュルを攫った理由は、読者には完全に透けて見えている。イシュルを守るためなんですよね。が、当のイシュルにはそんなカイの優しさは全く理解できない。
そして、宗教上の理由から「男色」が禁じられている世界観ゆえ、イシュルの身体に触れてくるカイをイシュルは許すことが出来ない。良き友人だったカイが、自分を抱くことを赦せない。
そういった理由から、イシュルはカイを受け入れられないんです。
一方のカイも。
子どもの時に出会った二人。その時に、イシュルが可哀想で、そして可愛くて、大切な指輪をイシュルに渡します。それからもずっと文通を続けてきた二人。イシュルを常に気にはかけてきたカイですが、でもそれは恋愛感情からではない。
15歳になったイシュルを攫ってきたのも、「イシュルだ」と認識したうえで攫ったわけではない。
なのに、何故急にイシュルを抱くという行為に及ぶのか。
なので、読んでてちょっとチグハグな感じがするです。ボタンを掛け違えた感じがする、というのか。展開が急だし、感情移入しづらい部分が多々ありました。
それと、すっごく気になったのが、イシュルがカイを「強姦魔」と何度も呼ぶこと。
イシュルの意に反してカイが強引に関係を持ったことは事実なのですが、嫌なら嫌で逃げればいいだけのこと。イシュルが本当に嫌だと言えば、カイは無理やり抱くことはしないと思うんですよね。
なのに事あるごとに「強姦魔」と呼び、それでいて無防備にカイの懐に入り込んだりする。
そんなイシュルを、まっさらさんで可愛い、と思う方が多いことは理解できるのですが、個人的にはなんだかなあ…、という感想しか出てきませんでした。
作中、幼い子どもを人身売買する、といったかなりキツイ描写も出てきますが、基本的には甘々です。デロアマです。
優しくてほのぼのなストーリーを好まれる方にはかなりドツボに入る作品ではないかと思います。
そして何より、テクノサマタさんの描かれたイラストがすんごく可愛いのです。この作品の持つほのぼのな空気感にぴったりはまる感じ。
カイ×イシュルを取り巻く周囲の人たちもみんな魅力的。
魅力的ですが、彼らのバックボーンが広がっていくことはない。カイと、そしてイシュルの恋愛感情の焦点が当てられていて、丸々1冊それに終始しているためかと思われます。
もう少し話を膨らませて展開していくストーリーであったなら、あるいはもう少し高評価になったと思うのですが。
とはいえ、登場人物たちは魅力的で、読後温かい気持ちになる作品でした。
申し訳ないけれど、こんなに長くなくてもよかったと思います。
イシュルの気持ちの変化を丁寧に書くにしてもページの無駄だと思いました。
何度も強姦魔と言う割に甘えてるし、変に強情だし、途中からタチの悪い女にカイが振り回されているようにしか思えずに冷めました。
宗教都市に行ってからようやくストーリーが進んだ感じでした。
でも結局は行ったんだと、余計にイシュルが嫌いになりました。
最後にはセイレーンやシルフィードとかに助けられたかたちだし、中途半端な印象です。
BLである意味ってあったんでしょうか?テクノ先生の絵がまた女性そのものだったのが余計にそう思いました。
表紙買い。
このサイズのネット小説の書籍化には共通していえることですが、だらだら長い。長いからといって、すとーりーがきふくにとんでいるわけでもないので、よけいにだらだらにおもえます。もしかしたら、ネットでよんでいたら、先が気になるという引きになるのかもしれませんが、いまのところ、書籍化されたもので、そういうものは見かけません。これも、あらすじをまとめたら数行でおわりそうなシンプルなストリーで後半は飛ばし読み。