本格ファンタジーBLの書き手・鴇六連が贈る鳥もふBL!

黒鳳凰の愛する小鳥

kurohouou no aisuru kotori

黒鳳凰の愛する小鳥
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神46
  • 萌×228
  • 萌8
  • 中立2
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
14
得点
368
評価数
92
平均
4.1 / 5
神率
50%
著者
鴇六連 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
羽純ハナ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
黒鳳凰の愛する小鳥
発売日
価格
¥639(税抜)  
ISBN
9784041078020

あらすじ

美しいばかりで鳳凰としての力がない玻璃は、伽を求める他の鳳凰への憤りと自身の不遇を嘆いていた。だが千年に一度生まれ、禍を招くという黒い鳳凰の孵化に居合わせた玻璃は、懸命に生きようとする雛鳥に惹かれ、命令に背いて命を助ける。烈と名付けた雛は日毎に成長し、玻璃は幸せな時を過ごすが、一方で先行きへの不安が募る。ある夜、玻璃は見知らぬ男に押し倒されるが、その正体は驚異的な成長を遂げた烈だった。烈は「玻璃はおれのだ!」と上位鳳凰たちに宣戦布告をし!?

表題作黒鳳凰の愛する小鳥

烈、凶禍を喚ぶとされる黒鳳凰、0~6
玻璃、美しいが力を持たない鳳凰、18~24

その他の収録作品

  • 凶禍の記憶
  • あとがき

レビュー投稿数14

No Title

鴇先生のあとがきによると「黒鳳凰が大好きな小鳥のためにせっせと愛の巣を作る」お話とのこと。
うん、たしかにw
壮大な世界観をこのひと言にまとめた鴇先生の潔さよ(´∇`)
生まれにより戦いの第一線に立てないことに苦悶する玻璃が、いわくつきの黒鳳凰の雛を育てることにより自分を確立していく…
色んな人と関わっていくんだけど、梟の師匠衆とのやり取りがとても好き。

それにしても、あんなに可愛かった黒いフワフワの雛鳥が一晩でがっつく狼になっちゃってw玻璃と同じく私もびっくり( ºロº)

羽純先生の絵も美エロで素晴らしいです。
特に玻璃が傷付いた烈を抱いて暖めるシーンと、ふたりがキスするところの玻璃が♡♡

1

設定がいい

鳥モフBLってことで、鳥が主役のCPです。

凶禍と言われる黒鳳凰のヒナを殺すよう命じられた玻璃が命令に背いてこっそり育てるお話です。黒鳳凰だからか、玻璃を守るためか、烈と名付けたヒナは普通では考えられない速度で成長して、玻璃を番にしたいと迫るようになります。
子供の頃にお世話をしていた子が成長していつしかお世話する側が逆転するって好きなんですが、このお話はそこに鳥設定が効いていました。玻璃から烈へ口移しで給餌するが子育てから、烈から玻璃への求愛行動へ移行していくんです。
そんなこっそりとした生活がいつまでも続くわけがなく…ってところからがまた面白いわけですが。

0

鳥姿も可愛い!

鳳凰の玻璃は、多種多様な禽鳥が住む瑞郷天を守ることが望みであったが、鳳凰の力がほぼ皆無のため叶う事のない夢だと諦めていました。ある日、雛を育てる職に就いた玻璃は、凶禍を喚ぶ黒鳳凰を殺すように命じられるが、烈と名付けて隠して育てていたところ…という話でした。

玻璃と烈は同じ鳳凰とはいえ、食べ物のの好みや、鳥姿の大きさとか、違いがあるのが面白かったです。口絵見たら、目白と鴉っぽく感じました。

とにかく烈が小さい頃から玻璃好き好きなのが可愛かったです。すぐ大きくなる、幸せにする、とチビ鳥の微笑ましいセリフが実は宣言でしっかり叶えていくのも良かったです。

鳥姿の烈が、人姿の玻璃の肩に止まったり膝に乗ったりしてるのも可愛いですし、一晩で成長した烈が怪力男になってしまったと嘆く玻璃も楽しかったです。序盤は哀しい過去でしたが、それを吹き飛ばす幸せなストーリーでした。

1

二作まとめての感想

漢風神話調の物語。

横暴な純血統の朱色の羽を持つ鳳凰の悪習に振り回される鳥族。
玻璃と鶂己は、離宮に隔離されて育てられている美貌の雛。
二人はよく似ているけど、鶂己にある鳳凰の印が玻璃にはない。
玻璃は、なりそこないの鳳凰の雛。

玻璃の様子を観にきているらしい、母鶯に気付いた鶂己が、
母鳥が止まる木に向かって玻璃を投げ飛ばす。
でも玻璃の母鳥は、木に止まった姿のまま既に息絶えていた。

数年流浪した後、苦労して職に就いた玻璃は、雛を育てる役職に就く。
玻璃が担当した卵は、なんと、黒鳳凰の卵だった。
「一族を滅亡する黒鳳凰」は、孵化してすぐ処分することが定められていた。
でも、たまたま卵の担当になった玻璃は、黒鳳凰に愛を注ぎ、狂暴性を削いでしまう。
・・という冒頭の黒鳳凰物語、面白かったので続編も読みました。
白鳳凰は、宮中の悪習改革物語。

「黒鳳凰の愛する小鳥」のスピンオフが、「白金鳳凰の愛しい勇鳥」
で、ファン要望を受けて、創作された「白金鳳凰の愛しい勇鳥」
玻璃と異母兄弟ではないかと思われる容姿の白金鳳凰の鶂己が、自分だけの番を得ることができた。

その短編が二つ公開されてます。
頁数の兼ね合いで、納まらなかった短編なのだそう。・・タイトルが違うけれど、同じ内容だった。

鴇先生のブログに、SSが公開されてます。
★『黒鳳凰と小鳥の冬籠もり』
http://tokimutsura.blog.fc2.com/blog-entry-138.html

★多忙な白金鳳凰の愛の巣づくり、「鳥籠の悪夢は陽光に消え」は、二か所で公開中。
カクヨム :http://tokimutsura.blog.fc2.com/blog-entry-162.html
ブログ  :https://kakuyomu.jp/works/1177354054894723856

2

続編希望

読み始めはやたらと難しい漢字の名前や役職、建物の名前が煩わしくて後悔しました。

ですが烈が幼児の姿になり、玻璃が生きがいを感じて生き生きとしてからとても面白くなりました。

烈が巨大な黒鳳凰になって九尊鳳凰の元に向かうシーンにはゾクゾクしました。どちらが悪人だよと夢中になりながら読みました。

そしてしまいに軍鳥として玻璃の為に必死で戦果を上げる烈に拍手喝采してました。烈に憧れる雀達がとても可愛いし、玻璃の危機に良い働きをしてくれます。

玻璃の幼なじみの鶂己も魅力的な人物でした。何を考えているか分からないのですが、玉座を辞退した理由が与えられるものに興味がない。ボソっと真ん中を奪うみたいな発言がありました。

出来るならば鶂己を主人公とした丹天老君を酷い目に遭わせる下克上物語が読みたいです。

2

ファンタジー

表紙に惹かれ買いました。よかった。ファンタジー。言葉、漢字が、むずかしい、読めない。色々な鳥、植物、果実などが出てきて、きらびやかで、綺麗な感じが、しました。
玻璃君が、かわいい、綺麗。黒い鳳凰の烈、カッコいい、男らしさがありいい。
「玻璃ちゃんにおみやげ」
「玻璃ちゃんを悲しませない」玻璃ちゃんにつくす烈君が、男らしいと思い、萌えました。
玻璃君と烈君のHシーン萌えました。

1

壮大な中華擬人化ファンタジー


舞台は人間の踏み込むことのできない神仙界。
そこに棲む5種の瑞獣(青龍・白虎・鳳凰・麒麟・玄武)が常に領土の奪い合いをする中、鳳凰たちを滅ぼすという言い伝えのある黒鳳凰として生まれた攻めが自分を慈しみ育ててくれた受けを世界一幸せにするため、自分の本能に逆らって受けと幸せになる話。

あらすじはもう他の方が詳しく書いて下さっているので感想だけ。

鳳凰と鶯との子供として生まれたにもかかわらず、鳳凰である徴は現れず中途半端に力を継いだため鶯としても生きられない美しく孤独な玻璃(受け)。
美しいが故、力ある鳳凰たちの「慰み者」ならないよう、自分の力で切り開いていく姿はとても好感が持てます。
鳳凰たちの棲む瑞郷天を滅ぼすという黒鳳凰の孵化にたまたま立ち会ってしまい、生まれたばかりの黒鳳凰を殺せという鳳凰たちに反抗して、命がけで黒鳳凰を助け育てていく姿はすごく心を打たれます。

玻璃に烈(攻め)と名付けられた黒鳳凰ははじめからとても賢く、ひたすら玻璃に懐いていく姿がすごくかわいいです。
烈は成長がとても速く、6歳で突如青年の姿になってしまいますが、それでも本質は変わっておらず、玻璃を泣かせるものは許さないという玻璃至上主義で、勇壮なのにかわいいままです。
疲れているのに玻璃のためにせっせと愛の巣を整え、美味しい果物を集める姿がいじらしいったらないです。
烈が小さい時は、玻璃が一生懸命育てながらも、いつ見つかるかわからない緊張状態が続きはらはらしましたが、烈が青年になってからは烈が瑞郷天を滅ぼす使命を持つのにふさわしく、無双状態なので悲惨な境遇に落とされてもあまり不安になることなく安心して読めます。
玻璃は生まれてからずっと鳳凰たちに狙われる状況が続いたため地に足をつけて生きてこられなかったので、烈と番になってやっと落ち着ける場所を見つけられたことは本当に良かったです。
いままで不遇だった分これからはたっぷり甘やかされ手欲しいものです。


掌編で烈視点での生まれてからの行動や心情が語られいています。
ここで烈が実は本当に凶禍で、鳳凰たちの棲む瑞郷天を滅ぼすために生まれてきたことがわかります。
本来ならこそっと孵化して他の卵を壊して逃げ、密かに大きくなって瑞郷天を滅ぼすはずだったのに、玻璃に見つかりたっぷりの愛情を注がれた結果、何度も襲ってくる本能を抑えこみ自分の力を玻璃を幸せにするために使うことにした彼の努力がわかり、瑞郷天の本当の救世主は玻璃だったんだと思うと、玻璃を自分たちの言いなりにしようとした玉座に座る人たちに謝らせたい。
そんなことは全く玻璃には悟らせない烈の玻璃への愛の深さに感服です。


一番謎だったのが、玻璃の異父兄ではないかと思われている幼馴染・鶂己です。
飄々として自分の考えを誰にも読ませない彼は何を考えていたのか。玻璃と並ぶ美貌を持ち何度も玻璃の手助けをし、求婚もしていたようですが本気には見えないし、同じく「慰み者」になるはずだった運命を自力でひっくり返し神将まで上り詰めた彼は何を糧にのし上がったのでしょうか。玻璃のためと豪語する烈のほうがよほどわかりやすい。与えられるものには興味がないといっていましたが、最終的には瑞郷天の頂点にいるんじゃないでしょうか。烈は玻璃以外興味がないからきっと鶂己の下にずっといるんでしょうね。

壮大でとても面白かったと思うのですが、もう少し詳しく説明してほしかったところもありました。
玻璃が何度も拒絶し続けた「止まり木」は複数の鳳凰で所有し、地面に足をつくのを嫌がる鳳凰のための文字通りの止まり木の役目を負い、彼らの伽をし卵を産む役割を担っているようですが、青楼にいる伽をする遊君との違いはなんなのか。
また、飛び切り美しい玻璃と鶂己がしばらく育てられた「離宮」は鳳凰の慰み者を育てるところだとありましたが、慰み者とはなんなのか。「止まり木」も青楼で働いているものも「慰み者」であることにかわりないのでは?
玻璃はたくさんの鳳凰に求婚されていましたが、玻璃は雄なのにいいのか?
鳳凰は雄雌関係なく卵を産むのかと思ったけどそうでもないようだし。
複数で共有するから卵は他で産むからいいとかそういう感じ?
あまり本筋には関係ないけど、玻璃にとっては重要なことだったのでもっと詳しく知りたかったと思いました。

4

育てた雛に守られる

鳥が人に変化し、鳥の姿で闘う世界。鳥達は、白虎や蛇と闘います。そんな世界で、愛情を注いで育てた雛が逆境を跳ね返しながら、愛し愛される瑠璃さんの物語です。
鳳凰として認められない中途半端な立場、不遇に嘆く美しい瑠璃。仕事で卵を託され、温めて孵化させたところ、この世界では凶禍とされる黒い鳥が生まれました。殺せという上の方針に従うフリをして雛に烈という名前をつけて愛情を注いで守り育てる日々。ある日、急激な成長を遂げて大人になった烈に押し倒され…というお話。
小さな烈がめちゃくちゃ可愛い。るりちゃん、るりちゃんと話しかけて、甘えて、ぼくがまもると喋ります。大人に成長したからも、身体は大きくても心は子どものままなので、なんだかんだと可愛らしいです。また、凶禍とされて忌み嫌われる黒鳳凰ですが、瑠璃が烈をまもり、烈が瑠璃への愛情のために凶禍に打ち勝つ本編、そしてその補足の小話は必見です。

美しい表紙ですが、中身は壮大です。甘々も楽しめ、ファンタジーの世界、そして2人の愛情の大きさも楽しめます。

4

二人の愛の重さが同じ

烈と玻璃の愛に圧倒されました。烈は孵化した瞬間から全部憶えています。自分の凶禍の本能を背けて玻璃の幸せを優先します。玻璃も烈が殺されないように必死に守っています。二人は刷り込みではなくちゃんと恋をしています。
雛の烈はとても可愛くて、玻璃に甘えて「匙ではなく嘴移しで食べさせてほしい」といやいやと顔を振りながら一生懸命に伝えます。青年になっても求愛行動がかっこよくて危険を顧みずに珍しい石を玻璃にプレセントします。最初は烈の恋に戸惑った玻璃は恋の寂しさを気付いて愛しい烈を想って恋鳴きをします。

作家のブログに二人の書き下ろしが読めます。相変わらずラブラブです。

4

壮大な世界観

鴇先生の作品が好きなので、購入。
が、残念ながら私にはいまいちピンとこないまま読みおわってしまいました。

その理由はいくつかあるのですが、たぶん一番大きな理由は、世界観の壮大さに反して後半のストーリーが単調なこと。
本作の二人はずっと、その仲を裂く第三者というのが現れない、非常に安定した関係性なのです。
多少モブが絡んだり、急成長した攻めに受けが戸惑ったりしているけれど、でも攻めは受けを絶対に幸せにすると宣言しているし、受けもまた攻めが可愛いのはわかりきっている。
ので、二人の仲に危うさは全くないんですよね……。
加えてストーリー面でも、攻めが圧倒的な強さを誇る(鳳凰すべてを皆殺しにできる)黒鳳凰なので、ピンチに陥ったりはするのですが、まあ大丈夫だろうとどこかで安心しながら読めてしまったり。
そんなこんなで後半は一気読みできてしまって。
共有設定や青楼という遊郭設定など、色々な設定があるだけに、それと絡めて欲しかったなぁという思いが残りました。
むしろ、禁忌の黒鳳凰を匿った受けが果たしてどうなるのか?!という前半の方がハラハラしながら読めました。

あと、個人的にちょっと気になったのは、幼少期の攻めが受けを「はりちゃん」とちゃん付けで呼ぶこと。
それ以前に「丹天老君」と呼ばれる人物が出てきたり、「好的(ハオダ)」というセリフがあったりしたので、てっきり中華神仙界なのだと思っていたので。
中華とちゃん付けに、ちょっと違和感を感じてしまいました。

そんなこんなで、おもしろかったのですけれども乗り切れないまま終了。残念です。

4

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