妖精は花蜜に濡れ

yousei wa hanamitsu ni nure

妖精は花蜜に濡れ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神8
  • 萌×27
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
83
評価数
20
平均
4.2 / 5
神率
40%
著者
鴇六連 

作家さんの新作発表
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イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥580(税抜)  
ISBN
9784041039496

あらすじ

高級キャバレー・エカルラート――それは蝙蝠王と人間の美女との間に生まれた麗しき“妖精”たちが一夜の夢を見せる場所。だが、その実態は妖精を囲う檻そのものだった。キャバレーの筆頭歌姫でありながら誰にも躰を許さず、己の出生を憂いていたイールは、満月の夜にヴェルレインと名乗る男と出会う。「お前を俺だけの妖精にする」と突然言い放った男は、莫大な金でイールの夜を買い、巧みな手管で翻弄する。絆されるイールだったが、実は彼に大きな企みがあることを知り…。

表題作妖精は花蜜に濡れ

ヴェルレイン,27歳,新規の客
イール,19歳,蝙蝠王の血を引く高級キャバレーの歌姫

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数2

妖精の純愛

あらすじ:
蝙蝠王と人間との間に生まれた妖精・イール(受け)は、蝙蝠一族の営む高級クラブの人気歌姫。
ある夜出会った新客・ヴェルレイン(攻め)という男に惹かれていくが…

妖精(ラフェリ)の設定にオリジナリティがあり、ラフェリたちの不憫な境遇にもなかなか引き込まれる作品でした。

花を栄養源とし、身体から精液ではなく花蜜を排出するラフェリ。
ラフェリを産み落とした乙女たちは、蝙蝠一族に血を抜かれ殺されてしまうため、ラフェリたちは自分の母親の顔を知りません。
蝙蝠王の血を毎日摂取しなければミイラ化して死んでしまうため、キャバレーの外には出られず、挿入以外の行為は何でもやらされる日々。

そんな辛い日々の中、イールは優しく紳士的なヴェルレインに惹かれていきますが、キャバレーを管理する義兄の目があるため、毎晩抱き合っていても挿入はできず…というエロ切ない展開。

無残に死んでいった乙女たちに何かにつけ思いを馳せるイールは、美しい容姿に見合った優しい心の持ち主。
訳あってラフェリたちの解放を目指すヴェルレインも、イールだけでなく他のラフェリにも友好的な紳士で、お伽話にでも出てきそうなロマンティックな関係性が素敵でした。

ただ、後半判明するある事実は。引っ張った割に二人の間で大した問題にならず、以後持ち出されることもないのであまり意味がなかった気が。
クライマックスの蝙蝠王とのバトルが駆け足気味なのもやや残念。
ラストの二人の生活に子どもまで加わるのもちょっとやりすぎに思えました。
また、イールが客としてのヴェルレインと過ごす甘い時間にページ数が多く割かれているため、不憫な設定のわりにシリアスさに欠けるのもちょっと玉に瑕かもしれません。

しかし、蝙蝠王やラフェリの設定はなかなか面白く、萌も詰まっており、全体としては楽しく読める一冊でした。

7

世界観はバツグンだけど、説明が足りない

背中に退化した羽を持つ妖精ラフェリとして産まれたイール(受け)は、ある夜不思議な人間と出会う。キャバレーで歌手をして、父である蝙蝠王に身を売らされているイールを「俺だけのラフェリにする」という男。その男・ヴェルレイン(攻め)は、イールを独占できる権利をとんでもない金額で落札し…。


妖精・ラフェリの設定が、胸糞悪いんだけど面白かった。蝙蝠王という異形が、攫ってきた人間の女性に産ませた存在で、背中に羽を持ち、食事は花を食べるのみで、精液の代わりに花蜜を出す生き物。姿が皆美麗で、キャバレーで高額な金額で客を取らされています。
ファンタジックな話ですが、設定はかなり作り込まれていました。でもその説明にページを取られて、入り込むまでに時間がかかった気がします。受けと攻めの絡みは割と丹念に描かれていましたが、惹かれた理由がイールの中身ではなく、ラフェリという存在あってのことだというのにもあまりハマれなかった。
エロは耽美でよかった。エロエロなのに挿入はできない、というのも萌えました。

いくつか謎な点などはありました。抗体打ってたのに、攻め相手の時だけ花蜜が出てたのはなぜ? とか。
あと攻めの出した花の事典のことも、なぜその事典がラフェリの希望になるのかよくわからなかった。ラフェリの唯一の食べ物である花の図鑑見てなぜラフェリが希望を持つのか…。
あとラフェリたちに蝙蝠王の血を与える施しのシステムとか、無駄がありすぎて謎でした。毎晩客を取らせてるのに、何十人いるかわからないラフェリを全員並ばせて血を与えて、毎日何時間かかるのか、と思ってしまった。

1

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