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作家さんの新作発表
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『花鳥(蝶)風月』シリーズ2作目です。
1作目『恋花―華麗にラブホリデー 』は、赤坂プレジデントホテルの改装(企画『ラスベガスinアジア』のカジノ新設)そのもの、謂わばハード・入れ物に関わる部分でしたが、こちらオープンしたカジノ関係です。
幼い頃に拾って育ててくれたユキカズに恋心を抱く一八(受)は、彼に言われて本場ラスベガスから東京へやって来ます。
17歳にしてプロのディーラーである一八は、(表向きの合法換金なしカジノとは別の)地下の会員制秘密カジノ『オリエント・ベガス』に派遣されて来たんですね。
この一八がディーラーとしては一流なんでしょうが、中身は年齢以上に幼い感じがしました。
そして、その会員制カジノの警備に当たる怪しい警備会社のシステム部長・四谷(攻)。←『艶罪~コノオトコ、罪人ナリ~ 』とリンクしています。向こうの攻・烏丸も出てます(それ以外のキャラクターも)。
カジノで男性客に絡まれた一八を四谷が助けに入ったのが2人の出逢いです。
初めてのオフに一八は四谷と約束して出掛けますが、予想外に競馬場へ連れて行かれ、食事も場内の屋台で済ませながらレースでちょっとした勝負をして、一八は四谷の部屋へ行きたいとねだるんです。
ところが、いざという場面で、未経験の一八は怖くなって思わずユキカズに助けを求めてしまい・・・
メインキャラクターがどちらも(仕事や見た目の印象と違って)真面目で一途で、読む前に持っていたイメージよりずっと純粋で可愛いラブストーリーでした。
脇キャラクターも多彩で個性的で、ラブだけじゃなく面白かったです。
ちなみに、一八の『蝶』は、たぶんそうなんじゃないかな~と思った通りでした。
とりあえず、ユキカズはなかなか不憫なキャラクターでしたね。
「艶罪」で脇役だった四谷さんのお話。
見つけたときは小躍りしましたともさ。
烏丸も好きだけど(こっちは呼び捨て)四谷さん(こっちは『さん』付け)はどうなるのかが楽しみで。
なんかエロは二の次でしたね。一八くんがまだ子どもだったからかな?
コメディ要素満載でクスクス笑いながら読みました。
めずらしく頭まで筋肉みたいな烏丸が、四谷さんを諭します。
しかしそのいいセリフの中にとんでもないのがあって、まわりに誤解されますが・・・。
親友に言ったセリフなのにねぇ・・・、誤解が生じるセリフだからねぇ・・・、プププ(笑)。
圧巻だったのが一八の育ての親であるユキカズ・フランクリンが来た時ですね。
四谷さんに横からかっさらわれたんで激昂しているユキカズ。マフィアのボスはとぉても怖い。
すわ、戦争か?と、思ったときに芙紗子姐さんお得意のマシンガン乱射!
監視モニター全部ぶっ壊して、その後どうしたんだろう?
とうとうと野郎どもに言い聞かせる姐さんが、とってもじぃんとさせられました。
桜城センセのイラストは一八くんの表情に注目です。
子どもっぽかったり、妙に色っぽかったり、クルクル表情が変わります。
ちょっと出てきてる烏丸も相変わらずステキです。
でも一番のお気に入りはラストでヘコんでる四谷さんですよ。
お幸せに。
「花蝶風月」シリーズの第二弾。「蝶(鳥)」です。
4冊の中では一番マニアックな設定でユーモアあふれるストーリー。
まず舞台はカジノ。合法化を見越し日本のホテルの地下に作られた秘密の高級会員制カジノです。
主人公・一八は、人気カジノディーラー。ラスベガスのキング・オブ・カジノと呼ばれる男に後継者として育てられた経緯を持ちます。
また、相手方の男・四谷は、潰れかけた極道とシステム管理会社が合併してできた極道セキュリティ会社のシステム部長。
舞台も違えば登場人物も普通の人と呼べる人がいません(笑)
非現実的なコメディだと思って読みましょうv
一八は、自分を育てた男をそれはそれは慕っていたのですが彼の命令でアメリカから日本に派遣されてしまいます。彼の腹心の部下の監視(お守)つきなので、遊ぶことも制限され憂鬱な毎日。
唯一、日本に来て自分に興味も何も示さなかったはじめての男・四谷を気に入りアメリカ育ちのストレートさでアプローチを仕掛けます。
一方・四谷は一八がそんな調子なので周囲の誤解を受けますが、基本非常に真面目で紳士な男なのをつゆ知らず一八は、苦戦します。
一八の実年齢は詐称されているため、遊びなれていると周囲に思われたり、育ての男との関係など誤解を受けやすい少年(青年)が不憫。
まだ子どらしさの残る性格とカジノディーラーとしては大人顔負けのプロ根性を併せ持つ魅力的なキャラです。
そんな一八に目をつけられた四谷、イイ人キャラで苦労性。他作品「艶罪」では脇役としていい味だしてる大人カッコイイタイプ。
そのほかの登場人物も個性的で一人一人エピソードがあるので読んでいて飽きません。4冊のシリーズ意外に他の作品のキャラも数人ちらほらしているので、日向さん的にも遊びの多い作品ではないでしょうか。
日向さんらしいクサイセリフ満載です。
コメディとして面白楽しく読める一冊なのでオススメ。