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kiraware mamono no daisuki na hito
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
泣けて泣けて鼻水も止まらずタオルと箱テッシュを手元に置いて読みました。目が痛いです。
タイトルや表紙やあらすじからイメージしていたよりずっと超えた内容でした。
ひたすら青が…。種族の最後の一人ぼっちになって子供達とやきゅうをしたくて村の子供たちに見つかって、追いかけられ怪我をおったり。青の生物態はオオサンショウウオみたいな生き物で昔から魔物と呼ばれ殺されてしまいかねないのです。
そんなある日崖から落ちて大怪我をしている正人を見つけた青はほっとけなくて。
泉に運んで傷を洗い大切な大切な食料の花で手当をして。
人間と絶対に関わってはいけないのに助けずにはいられなくて。
青はとっても優しくて良い子なのです。
正人が怖がると思って顔を隠したり。
正人だけは青を怖がらず友達になってくれて名前も付けてくれて。
それからの一年はとても幸せでした。
二人でやきゅうをしたり、宿題を手伝ったり、いつも正人の話を聞いて励ましたり。
そして別れの時が来て…。
もう青が…号泣しちゃうよー!
正人の幸せのために自分との記憶を消して村に帰すんですね。電車に乗って正人が見えなくなっても隠れて手を振って。
それからは青は毎日正人との思い出を大切に、大好きな正人の幸せを祈って静かに暮らして。
ここまででも号泣なのですが、なんと18年後に村で二人は再会するのですよ!
ここからも書ききれない感動エピソードで。
青はもう長くは生きられないのでせめて一目だけでも正人を見たいと思っていて。
正人が子供の頃に書いてくれた宝物の絵の自分そっくりに化けて、困っている正人を今度こそ人生の最後に助けたくて。
正人と家族の為に尽くす青。正人の妹の為に命を削ってまで花をあげて。
もっと役に立ちたくて勉強したり、クリニックで働いたり。
いつもいつも正人のことばかりな青。最後ももう死んじゃうってなったら、こっそり消えようとして。
そして正人は…。
ああ!良かった。どちらの青も大好きで可愛くて、全てを思い出して。
ぼくは正人がだいすきだよ。いっしょにやきゅうをしたいよ。
魔物の生態の青の話し方がとっても可愛くて、正人を元気付けようと必死で。
ひたすら大好きな人のために祈り、支え、助け、正人にはありがとうばかり言って。
とんでもなく長いレビューになってしまった。あらすじばかりで。
正人にも青はかけがえのない存在だったって青に伝わったかな?
これからもずっと一緒にいてね。
今まで読んだBL小説では、不憫な子を裕福だったり強気な子が助けるというのが多かった気がします。こちらは心優しいけれど、姿を人から気味悪がられる青(アオ)と、捨て子でいじめられた男の子という、どちらも寂しい気持ちをもった二人が主人公。
姿を怖がらず、一緒に遊び笑顔を向ける正人に心を開く青。
少年時代の正人の話を一心に聞く青はまるで母のようでもあり。手を重ね、正人がかっこよくて優しくて一緒にいると楽しいから、みんな絶対に好きになるよと説得する青の優しさが沁みました…!
こんな心の支えを忘れさせられてしまうなんて正人可哀想…。
青は正人との思い出と幸せだけを胸に生き、再会してからは正人と家族の為に命を削り。
ハッピーエンドを疑えないお話なので、青の捨身過ぎる行動もヒヤヒヤとせず、ちょっと悲劇的に描き過ぎな気もしました。
けれど正人と家族の幸せを必死に祈り、自分に出来ることをする健気な生物が報われるのはやっぱり嬉しい。それだけでも嬉しいのに、正人が原風景を思い出し、青と離れた十数年を感じるシーンは、青が長年自分を省みず祈り続け思い続けた気持ちがちゃんと届いたのだと涙が出ました。
両思いになることよりも、思いが報われることに晴れ晴れと出来る読後感でした。優しい…
二人の会話は子供の頃も大人になってからも、ずっと可愛いんです。
正人と恋仲になってからの、正人の誘導尋問に引っかかっての会話が可愛い。「だめ」を「いい」に言い直させられて素直に言い直すのも可愛い。
温泉で股間を隠す青に、医師である正人が
「俺の大事なところでもある。ちゃんと見せてみろ」
「で、でも、これは正人の専門外だよ?」
という天然な会話も笑えて和みました。
読後、環境破壊について考えました。
綺麗な童話BLですけど、青につられて泣かせるシナリオが嫌。
この本の後半は、独りで読んだ方がいいです。
人前で読むと、みっともないことになります。
表紙の茶髪が正人。黒い髪の小さいのが青が人化した姿。
この物語の主人公・魔物は、遠い昔に宇宙から飛来した生き物の最後の生き残り
争いを好まない穏やかな生き物なのに、
人間に山奥に追いやられ、異端生物として迫害を受けてきた魔物の最後の生き残り。
外観は、著者が大好きだという「オオサンショウウオ」。
丸い頭と大きなひらたい尻尾 碧色に青い花模倣の体、体液は青い
暗がりで模様は光る、人化したときは青い痣になる
短い手足の四肢で這って移動して、たまに二本足で立つ。
魔物の食料・青い花は、人間にとって万病に効く薬になる
泉のほとりの洞窟で栽培する青い花は、先祖が故郷の星から持ってきた、汚染に弱い。
人間と心で会話ができる/記憶の操作ができる/人化することも可能/高い知能を持つ
魔物のたった一人の友達・正人が「青」と魔物に名前を付けてくれた。
捨て子の正人の保護者が死亡、医師の養子になり東京へ行くことを嫌がる正人。
記憶を消して、正人を東京へ行かせる青。
人里まで下りて正人を見送る時、青は生まれて初めて泣いた。
18年経ち、環境汚染で青い花が減り、青は衰弱する。
薬草を探しにきた正人と再会する。
青は残る力を使い切ろうと決意、人化して正人に付いて洞窟を離れる、
その後、洞窟は土石流で埋まり、花も住処も失う。
ココから先は、青の無償の愛の行動に胸が痛くなる展開。
「ごめんね」の代わりに「ありがとう」と言って泣く青。青は泣き虫。
独りで迎える最期しか考えなかった青が、愛を知り生きる意味を知る。
魔物の青がとにかく良い子で、子供の頃の正人との出会いからずっと泣かされてしまいました。
純真で優しくて自分に対しては無欲で、正人の幸せだけを願って記憶を消してしまう青に号泣でした。人間から酷い目にあっても決して恨まない、とても純粋な生き物である青の幸せを願わずにはいられませんでした。
地球環境の悪化によって自分の命が短いと思った青が正人と再会出来た後も、自分を犠牲にしてまで他者を思いやる優しい青が切なすぎてまた涙でした。
それでも途中から正人が明らかに青に好意を持っていたので、どうやって結ばれるのかとまたもやハラハラしました。青には人間のように誰か1人を伴侶にするというような思考はないし、正人には昔の青の記憶は無いのです。
正人の思いを1度は諦めて山に帰ろうと村に戻った青が、山が土砂崩れでもう帰る場所が無くなり本来の姿に戻って人間に捕まった時は、もしかしてバッドエンドと心配になりました。
結局は過去の記憶を取り戻した正人に助けられるんです。青が元の姿でも人間の姿でも可愛い好きだ気持ちは変わらない、と告白する正人が男前でした。
正人の妹の琴音も快癒して恋人の坂本が青い花と同じ成分の薬を開発してして、青の気持ちが正人と一緒に居る未来を思い描くように変化したのにほっとしました。
琴音と坂本が婚約して、正人がゲイだとカミングアウトして青との真剣交際を養親に告白出来て幸せそうでした。
人外生物の青が相手なのでエッチシーンは少ないですが、それ以上に相手を思いやる2人に感動出来る作品でした。
ファンタジー、再会もの。だけど重きを置いてるのは設定じゃなくて恋愛なのでふんわりと読めます。以下あらすじ。
主人公の青は環境の変化から自分達の星で暮らせなくなって移住してきた宇宙人の末裔。青は一人ぼっちで、一族が大事にしてきた「花」の守りをしながら暮らしていた。
この「花」には特別な力があり、青たち宇宙人の食料になるだけでなく、人間が含めばどんな不治の病も治す力を持っていた。食糧である花を人間達に奪われないように、そして人間とは違う見た目の青達は魔物として忌み嫌われているため、青は人里には決して近付かないよう何度も教えられてきた。
しかしある時、青は怪我をしている少年、正人と出会う。いけないとは知りつつもあまりの怪我に、青は言いつけを破って花の力を使って彼を助けてしまう。お互いが一人ぼっちだったことから、会う度に仲良くなり、かけがえのない親友になる2人。しかしある日正人が家庭の事情で引っ越すことに。「絶対に行かない」という正人に、青は自分の力を使い、正人の中の自分に関する記憶を消してしまう。
それから十数年正人のことだけを思って過ごしてきた青だったが、彼の命は環境の変化に耐えられなくなっている花と共にもうすぐ尽きようとしていた。そんな中、大人になって医者となった正人が現れる。命が尽きる前にもう一度だけ幼い頃のように正人と過ごしたいと思った青は、人間に化けて正人と暮らすことに…。というお話。
めちゃくちゃ泣いてしまった~。青がもう健気で純粋でめちゃくちゃ可愛いんですほんとに…。宇宙人の青は本来の姿と人間の姿の両方が出てきますが、本来の姿もオオサンショウウオ似でゆるキャラみたいでほわほわ~っとしててかわいいです。彼が本来の姿で一生懸命短い手足でよちよち何かを頑張るのを想像すると思わずクスッとしてしまいます。性格もとても素直で純粋で。自分を犠牲にしても愛する人が幸せになることをしたいという獣の純粋さは何度も読者を泣かせに来ます。私はこの青に少し人魚姫を連想しました。
攻めも優しくて綺麗な心を持ったスパダリ。若くしてルックスもよく優秀な医者の彼は特に青に対してはとことん甘くて、青のために尽くしてあげたくて優しくしたくて仕方ない甘々な攻めです。人間の青も宇宙人の青も等しく愛していて、見た目に惑わされず、青を受け入れることになんの躊躇もない彼はめちゃくちゃ男前でした。色々あって記憶が戻ったときに、嫌われたくない気持ち悪がられたくないと怯える魔物姿の青に接する彼が最高でした。本編後も短編で甘々な2人もちゃんと描かれています~。
登場人物もみんな性格よくて読んでると心が洗われます。少しご都合主義気味の所はありますが、それよりも素敵なシーンが多かったので私は気になりませんでした。本格ファンタジーではないので雰囲気を楽しみながら読むのがいいかと思います。
こんなのどう読んだって泣くしかないじゃない…という作品でした。
単なる哀しみだけの涙ではなく、時には切ないけれど、やがてそれが暖かく心を湿らせていくような類の涙です。
青がただひたすら正人の幸せを願い続けていて、そのやさしい心根に泣ける。
正人の幸せを願って、自分にまつわる記憶を全て消した青。
正人との楽しかった思い出を心の糧にして、ひっそりと生きていくつもりだった青だけど、めぐりめぐって(略し過ぎ)正人にとっても青にとっても相手の存在が光だったということが綴られている「愛され魔物の小さなねがい」で「やきゅう」をするシーンはとりわけ泣いた。
「正人ー、いいよー」って掛け声一つで泣ける。
キャッチボールが二人のかけがえのない思い出として、時折効果的に登場するんだわ(涙)
小難しいことは考えずに、素直に、心が感じるままに読みたい作品だと思いました。
テクノサマタさんの優しくて繊細な絵がこれまたぴったりでした。
伊勢原ささらさんの作品を読むのはLife is beautifulに続いて二作品目ですが、あちらの作品も邪気のない暖かさに満ちているシーンがとても印象に残っていただけに、こちらも受けの青の邪気のなさに読んでて心が洗われるような思いがしました。
もっと読んでみようと思います。
魔物ってタイトルについてるものだから、先入観からてっきり表紙の左側がそうなのかと読み始めました。
でも、読むに連れてアレレ?と思う箇所ができて序盤でその思い込みは脆くくだけ散りました。
どこに魔物がいるんですか(泣)
こんな純粋で健気な子は魔物じゃないですよ、天使、天使です‼どんなに蔑まれても、決して人間を悪く言わない姿。自分の身を削ってでも相手の幸せを願う様子。
それに青の喋り方がまた可愛らしくて一生懸命さが伝わってきて涙がこぼれました。
また正人の青に対する真っ直ぐな想いも相まって二人が結ばれた時は私もものすごく幸せな気持ちになりました。
話も読みやすくて登場人物も好い人ばかりです。
読み終わった後はじんわり心が温かくなるような作品です。この作品に出会えてよかった‼
評価高いの解ります。
『ストレートの直球、ど真ん中』という感じのお話です。
伊勢原さんのあとがきには「昔話風の雰囲気を意識して書いた」とのことですが、これが非常にいい。
テクノサマタ画伯のイラストもお話にマッチしていて、非常にいい!
年端もいかない子どもたちに読み聞かせしたくなるような雰囲気を醸し出しています(エチシーンがあるので、流石に出来ないですけれど)
この『魔物』って地球外生物なんですよね。
仲間が死に絶え、最後の1人。
「人間には近づくな」という教えを破って正人という少年と仲良くなります。
そして十数年後、再会した正人のために自分の全てを投げ出して、彼を幸せにしようとする。
『幸福な王子』(大好きなんですよ、この話)のツバメみたいな魔物です。
だから思ったんですよね。
「これ、昔だったら『悲恋』で終わっちゃうお話なんではないの?」って。
(タイトルは挙げませんが過去の名作BLで読んだこういう感じの悲恋ものを思い出したりしたので)
これを悲恋で終わらせないのが、今の時代なんだなと思いました。
じんわり幸せを感じつつ、それと同時に『隔世の感』。
最初から最後までほとんど泣き通しでした。
魔物の優しさに泣き、健気さに泣き、寂しさに泣き、幸せに泣きと読み終わったときには泣き疲れました。最後の方は泣きながら笑ってるという傍からみるとおかしな人になっていたと思います。
特に、何度も回想で出てくる二人が「やきゅう」をするシーンは読み終わって思い返しただけで泣けてくるくらいです。
<あらすじ>
遠い昔、遠い星からやってきた魔物たちは綺麗な空気と水のある場所でふるさとの星から持ってきた空色の花を唯一の食糧としてひっそりと暮らしています。彼らはオオサンショウウオに似た身体をもった高い知能の生物でした。
初めは人間と共存していたのですが、人間にとっては万能薬にもなる空色の花を狙って強欲な人間たちに裏切られてからは、人間たちとは関わらずひっそりと山奥で静かに暮らしていました。
人間たちが繁栄するにつれ空気が汚れ、食料である花がどんどん育たなくなってきます。それとともに魔物たちもどんどん数を減らしていき、とうとう最後の一匹になってしまいます。
残された最後の魔物(受け)が先に空に昇った仲間のことを想いながら祈りを捧げる独りぼっちの生活が数十年たった頃、子供の思念を拾うのです。命の危機を感じさせるその思念に、人とかかわってはいけないという掟などすっかり忘れて、子供を助けるために奮闘します。
空色の花の効力ですっかり元気になった子供・正人(攻め)は自分を助けてくれた魔物を怖がることをせず、友達になろうと名前のない魔物に「青」と名付け、それ以来こっそり魔物のところに遊びにくるようになります。
それからは青にとって初めての充実した楽しい日々でした。
が、一年ほどたったある夏、身寄りのなくなった正人が新しい養父母とともに東京へいくことになるのです。
青と別れるのを嫌がり、山で一緒に暮らすという正人の幸せのために青は正人の記憶を消すことにするのです。
青は、二人で「やきゅう」をした思い出を反芻したり、正人が書いてくれた絵を眺めたり、正人の幸せを祈ったりしながら一人の時間を過ごします。
空色の花もますます育ちにくなり青が空へ旅立つ日が近づいてきたころ、18年ぶりに正人の気配を感じます。再び禁を破って村へ下りた青が見たのは大人になった正人でした。が、昔の屈託のない笑顔の正人はそこにはおらず、大人になりどこか憂い顔の正人でした。ここで正人から離れたら安らかに死ねないと思った青は残り少ない命を正人の役に立てようと人に化け正人の前に現れ、東京に一緒についていき、内科医をしている正人の診療所の手伝いをすることにするのです。
残りの空色の花をすべて持って東京に行った青は花がなくなったときが自分が空へ旅立つ時だと覚悟しています。
正人の家に居候することになった青ですが、正人の家族が義両親と義妹の4人家族で、正人の義妹・琴音が難病で余命いくばくもない状態だということを知るのです。それを知った青は自分の花を琴音への薬として正人へ提供するのです。
自分が死ぬまでに琴音が全快することを願って。
最初の老魔物との死に別れるところから号泣です。
青は本当にいいこなんです。好奇心で村まで出て行って子供たちに見つかり酷いけがをさせらても、仲良く遊んでいたところを自分の醜い姿で怖がらせて悪いことをしたと反省したり、山で迷ったり大人たちに怒られたりしなかったかと心配するばかりの本当に優し
い子です。百年以上生きていますが人間と関わり合いになることがないのでとても純真で素直で、人の思念を感じることができるのもあって人に寄り添うのがとても上手なのです。
最後の方で、じぶんたち魔物には恋という概念がないので正人の気持ちと同じかよくわからないという青が正人のことをどう思っているかを正人に訥々と話すとこ
ろは、言われた正人の嬉しさが伝わってくるような、素朴な言葉に正人への愛情がたっぷり詰まっていてほんとうに幸せな気持ちになりました。
正人は寺の前に捨てられていて住職に育てられていたという境遇だったため、村に親しい人がおらずやはり独りぼっちでした。
青に出会い、遊んだり話たりするうちに人とのかかわりを覚えていき友人も増えます。それでも青との時間がかけがえのない楽しい時間を過ごすのです。
青との記憶は消されたままですが、青との時間が正人の心の奥に大切に残っていています。
大人になってからはやんちゃだったころの面影は影をひそめましたが、努力家で人を思いやることのできる優しい人になりました。内科医として忙しくする一方で、空色の花が無くなったら空へ旅立つ時だと悟りきっている青と違い、二人で一緒に歩いていく方法を見つけられないかと足掻く強さも持っています。
他の登場人物もいい人ばかりです。
正人の義父母や琴音との関係は琴音が難病なだけにお互い気を遣いあっていましたが、皆がお互いのことを思いやりすぎてすれ違っていただけで本当に家族思いな人たちです。
診療所の人たちや患者さん、正人の友人であり琴音の恋人である坂本、主要人物に嫌な人が出てこないのも良かったです。
醜いといって嫌われていた魔物ですが、そんなこと全然ありません。とてもかわいいです。
とくにテクノサマタさんのイラストではその魅力が存分に描かれていたと思います。
おおきな尻尾でボールを打つシーンなど想像するだけでかわいいです。
正人の命がつきて、それを見送った魔物が空へ帰るときは、二人が信頼する青のことを分かってくれる人に看取られて正人と同じお墓に入れてあげてほしいです。
青の気持ちを思って最後まで泣きっぱなしでしたが、とても幸せで優しい気持ちになれたお話だったと思います。(これを書いていても泣きそうです)
切なかったり、寂しかったり、悲しかったり、うれしかったり、幸せだったりと振れ幅の大きな話なので、心が元気な時に読むのをお勧めします。
作家買い。
ファンタジーです。
テクノサマタ先生のイラストが、作品世界にとてもマッチして相乗効果増し増しです。
とにかく受の青くんのとんでもない優しい気持ちと健気さには胸が痛くなります。
切ないシーンもあります。
魂が綺麗って、こういう事を言うんだな・・・と読み進めるごとに青くんの虜になっていきます。
「魔物」という設定や境遇が、小学生の正人との出会いが、とても優しく綴られています。
二人が出会って、友情を育んでいく姿には心温まります。
二人である遊びをするシーンにはコミカルな要素もありほっこりします。
哀しさと切なさと愛しさと優しさが絶妙にブレンドされていました。
本当に優しさが心に染み入る物語でした。
読後は、浄化され、少しは汚れた自分も綺麗になれるのでは・・・とも思わせてくれます。
ぜひ沢山の人に読んで欲しい物語です。