renachi
hyper black 2
「HYPER BLACK」の続編同人誌で、仁科の心の傷になっている事件と同じシチュエーションが繰り返されるお話。正直この展開は本編で来ると思っていた。本編とこちらを合わせて一冊として読みたい作品だと思う。本編読後に残ったモヤモヤが晴れ、一つの終わりを迎えられた気がした。
始まりから分かっていたことではあるが、倫理観や道徳観念にズレがある二人なので、片方にとっては些細と思われることで衝突してしまう。飯島は、過去に身体だけの関係を持っていた仁科を理解できないらしく、二人の空気は気まずいものに。
良くない状態のまま現場に出た飯島は、逃げる男を追って刺されてしまう。このシーンは本当に野次馬たちが腹立たしいが、実際に起こればこんな感じなのかもしれず悲しい。そうしてそんな飯島の姿を見た仁科は。
今回はいろんな場面で柏木が活躍していた。仁科を容赦なく殴りつける柏木がカッコ良いし、仁科の足りていないところを指摘したのは、今後の仁科と飯島の関係に良い影響を及ぼすんじゃないかな。
事件が落ち着くと、あの無理矢理の始まりが嘘のように飯島は吹っ切れて積極的になり、仁科はちゃんと謝れるようになっている。安心して見ていられるカップルになった気がした。
巻末には、柏木視点の短編が収録されていた。相変わらず柏木の行動をなんでも知っている(察している?)西村。デンパ男シリーズ二作目の「溺愛オトコと純愛ヤロウ」の事件が終わった後くらいのお話かな。幸せそうでなにより。