条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
scarlet nine
架空の国家でスカーレットと呼ばれる王室護衛官同士のお話です。
シリーズもので過去作は未読ですが一応問題なく最後まで読むことが出来ました。
中世っぽい雰囲気でありながら現代のお話なので、その部分だけ少し飲み込みにくかったです。
メインキャラクター二人とも騎士としては気になる言動が多かったかなと思います。
しかし主人公は家庭環境があまりにも酷いので人間として応援しやすかったです。シンプルに幸せになって欲しいキャラクターでした。
主人公の過去については意外とアッサリ描写されており、トラウマ描写もそれ程濃く無いので読みやすかったです(個人的にはもう少し深刻さが欲しかった)。
主人公の祖母がとんでもない人物で、祖母に関する話のインパクトがとにかく強かったです(後々作品の内容を思い出そうとした際に真っ先に思い浮かべそう)。
不快なキャラクターですが突き抜けた言動(特に終盤の出来事)がとても印象的で面白かったです。
ストーリー終盤。攻めの言動に気になる部分があり(かなり細かいことですが)そこだけ残念でした。
作中で色々な事件が発生し主人公も大変な目に会うのですが、解決後の幸せなセックスシーンで攻めが事件を想起させるような発言を数回したことです。
主人公が全く気にしていない様子だったので余計なお世話でしかありませんが、これまでの攻めが主人公をとても気遣っている様子だったので、私は少し残念な気持ちになりました(BLでよく見る言動ではあった)。
そして地味ですが気になったのは、『スカーレット・ナイン』というタイトルでありながらメインキャラクターはどちらもスカーレット・ナイン(スカーレットの中の選ばれし九人)では無く、主人公の目標ではありつつも作中ではそこまで到達しなかったことです。
どうせならそこまで見たかったなと思いました。
終盤の展開(攻めの出自)にも気になるところはありましたが、世界観が独自のものなのでそういう世界ということで受け入れることが出来ました。
全体的に物足りなさはありつつもハッピーエンドを喜ぶことが出来たことと、祖母がとても印象的だったことを加味してこの評価としました。
祖母の狂った行動が無ければ評価を一つ下げていたと思います。
しっかり作り込まれた世界観と設定で楽しく読了。
紙本では二段組みのようで、電子で読んだのですが読み応えあり。
傷つき孤独な人生に目を逸らしながら肩肘張って生きてきた受けと、懐深く茶目っ気たっぷりの狙撃手攻め。
攻めのキースは狙撃手で警護課にいたのですが、とある事情で受けの緋流のいる護衛課に。
この二人のやり取りも魅力的だし、恋の行方も大変萌えました。
他の課の同僚なんかとの雰囲気も楽しい。
警護課のスタンが個人的に好きなので、スピンオフ書いて欲しいですね!
それからBLではなくなっちゃうけど、緋流の母と義父ロバートも気になる。
ロバートの気持ちが届くといいなあ。
スピンオフでちょろっとさらっとその辺も書いて欲しい。
今のところ今年一番好きな攻めでした。
コミコミSSペーパーの内容がとても気になる…
「王室護衛官を拝命しました」と世界観を同じくする作品になります。
とは言え、「王室~」の方は400年前が舞台ですので、今作だけで問題無く読めます。
で、こちら、架空の国である永世中立国「スペンサー王国」の王室護衛隊、通称「スカーレット」を題材とした、仕事に恋に陰謀にと言ったお話になります。
主人公がスカーレット内で18名しか存在しない補佐官で、超エリートなんですよね。
そんな受けの相棒で、新たに補佐官になったのが狙撃手である攻めで。
これ、あくまで私の印象なんですけど、英国王室(オランダ王室?)を彷彿させるロイヤルファミリーの日常を垣間見れるのも楽しいなら、そんな彼等の警護を一手に引き受け、あれやこれやと奮闘するスカーレットの活躍も面白い。
また、主人公がかなりのクールビューティーなんですよ。
で、出会った当初からふざけた態度で口説いてくる攻めを、鋭い舌鋒で切り捨てまくったりする。
えーと、飄々とした態度でチョッカイをかける攻めに、バッサリと切り捨てる受けみたいなやりとりが、個人的ツボなのです。
こういう、遠慮の無いやりとりが楽しすぎるなー!と。
それにしても、創設時は9人しか居なかったスカーレット。
こんなに立派で大所帯(250名程度?)になったんですねぇ。
なんか感慨深いですよ。
400年後の現代でも、彼等から確かに受け継がれたものがあるのも、また感慨深いなぁ。
内容ですが、狙撃手で新たに補佐官となったキース×仕事のデキるクールな補佐官・緋流による、現代版宮廷もので陰謀ものになります。
国民から絶大な人気を得る王室護衛隊のトップ9名・通称スカーレット・ナイン。
そのスカーレット・ナインの補佐官を務め、美貌と実力を兼ね備えるのが緋流になるんですね。
そんな彼の新たなバディとなったキース。
仕事に対して人一倍厳しい緋流は、砕けた態度のキースに苛立ちを覚えるも、徐々に彼のペースに巻き込まれてゆきます。
そんな折、王家にとって二百年の伝統を持つ一大社交イベント・ロイヤルカップで、爆弾騒ぎが起こりー・・・と言うものです。
まずこちら、設定がかなり作り込まれているんですよね。
スカーレット(王室護衛隊)と言う組織しかり、スペンサー王国と言う架空の国の諸事情しかり、また主人公である緋流の背景しかり。
面白いんですけど、理解するのにちょい苦労するのと、やや詰め込み過ぎで慌ただしく感じる部分もあると言うか。
とは言え、その分萌え処も大量なんですよ。
スカーレットは軍隊になるんですよね。
この、仲間うちでの気安い会話みたいのが楽しいなら、彼等の軍服がめっちゃ格好よかったりもする。
何てったって、赤いマントですよ。
軍服萌えには堪らないですよ。
また、主役二人の関係性がですね、融通の効かないクールビューティーに、そんな彼を軽い調子で口説く攻めと、個人的にツボだったりして。
で、性欲発散の為に後腐れ無い男と一夜の関係のみを持ってきた緋流は、キースと身体のみの関係と言う約束で寝るようになるー。
実は緋流が育った境遇と言うのはとても痛々しいもので、これまで一夜のみの男に抱かれて来たのも、その心の傷に関係してるんですね。
そんな緋流を優しく抱き、髪を撫でて甘やかすキース・・・。
少しずつ少しずつ緋流がキースを受け入れと、二人の関係が変化して行く様が丁寧に綴られ、なんとも萌えさせてくれて。
と、ここに、爆発事件や緋流が監禁されと続きます。
えーと、この事件の真相がとても面白いんですよ。
いや、人の執念って空恐ろしいなぁと、背筋がゾッと来ちゃったりして。
こういう、陰謀ものの料理にかけては、とても巧みな作家さんなんですよね。
と、すごく面白い作品なのです。
ただ、これは個人的な好みの問題なんですけど、中盤以降の緋流がですね、ちょい女々しいと言うか、あまりにグダグダ悩んでて、何かうっとうしい。
最初がすごくクールで格好よかっただけに、そこだけ少し残念に感じちゃって。
と、ちょっぴり残念な部分はあれど、個人的な萌えツボ満載でとても面白い作品でした。