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namae mo shirazuni ochita
読み終えた後、とても幸せな気持ちになりました。
思いを寄せる相手に同じ思いを返してもらえる幸せを、二人からおすそ分けしてもらったみたいな感じ。
これは仕事に打ち込み余暇も楽しむ大人の男たちのお話です。
30代同士、かたやガテン系、共にバイカー。男臭い要素しかないにもかかわらず、二人の関係は単なる友情と表現するには不似合いなほどとてもピュアで綺麗。 透明感のあるyocoさんのイラストがぴったりでした。
共通の趣味のバイクで顔見知りになったマサムネとカツミ。
出会うまで一人で走ることをポリシーとしてきた二人は、流れで一緒に走ってみると存外相性が良いことがわかって、週末ごとに山麓にあるカフェで落ち合うようになります。お互い下の名前しか知らず、相手の仕事も家族のことすらも知らない間柄であっても、充実した時間が共有できればいい。ある週末、マサムネの誘いでキャンプに出たカツミは、その日を境にマサムネを本格的に意識し始めるようになっていきます。
30年ちょっと生きてきて、初めて同性に恋に似た感情を抱き、それを素直に受け入れていくカツミが純真すぎて、可愛かったです。風貌はワイルドなのに紳士的で包容力のあるマサムネの言動にもキュンキュンさせられて、二人が意識して恋情を抑制しているのが明らかになってくるほど、当事者以上にトキメキが炸裂…。
マサムネとカツミが信頼を少しずつ与え合っていく一つ一つのシーンが印象的でした。
カフェ「レッド・フォックス」で朝食を摂るシーン、
キャンプでの夕食のシーン、
バイクショップで買い物をしたあとのトルコ料理と夜景、
マサムネがつくるキノコのパスタや高野山の宿坊での精進料理、
その夜の一コマなどなど。
食べるシーンばかりですね笑
エッチじゃないのにドキドキした入浴シーンもあったり、他にもたくさん好きなシーンがありました。
もちろん、彼らの仕事に対する姿勢、将来のヴィジョンを見据えていくところも、恋愛とはまた別の軸として描かれています。恋と仕事、ほぼ均等に配分された描写のバランスに大人を感じました。
過去に恋愛で辛い思いをしてきた二人が自然に惹かれ合った相手がたまたま同性だっただけ。人を好きになるのに性別は関係ないなんて、散々語り尽くされてきたのに、このお話の二人からはそんな今さらなメッセージがストレートに届きました。これまでたくさんのBL作品を描いてこられた作家さんだからこそ説得力があるのだと思います。
穏やかで希望を感じさせてくれる素敵なストーリーなので、落ち着いた大人の恋を愛でたい時にぜひおすすめしたいです。
作家さん&タイトル買い。
水原とほるワールドにどっぷりハマってしまい今作もワクワクと読み始め。
あとがきにもありましたが、今年のテイストは少し違うようで
人間じゃないものは出てこず、仕事の話を深く掘り下げてあったりと
そういうのが全くなく。
大人の。男性同士の。純粋な恋物語でした。
本当に小さな映画館で上映される映画を観た気分です。
下調べを入念にされるのか、作品の主体となるものを凄く詳しく書かれるので
今作のバイクに関するお話もしっかりと描写されていて
本当にリアルな2人の関係を盗み見してるような気分でした笑。
受けさんの克実の仕事に対する誠実さ・バイクにかける情熱・男としてのプライド
どれもこれも好感が持てるキャラで。
対する攻めさんの昌宗のキャラも、硬派で真っ直ぐで男らしい野性味溢れるかっこよさで。
だからこそ、克実のような一見スパダリにもなれそうなキャラを
それはもう、すんごい包容力で包むことが出来るんですよね~。
そして最後の最後、めっちゃ幸せそうな2人にやられ…。
強いて言えば、もう少し昌宗側の心理描写が欲しかったな…と。
片方視点のみだと、どうしても相手側の気持ちが分からないので
少しモヤモヤですが…
それでも心からオススメしたい満足出来る1冊でした★
読みながら何度も何度も悶えました。ただ、惜しいのはドイツに研修に行ってからが駆け足だったような気がします。まあ、行く前に良く話し合った大人な二人だから心配なかったんでしょうけれども。出来るなら帰国してからの2人の甘々な生活が読みたかった。続編望むのは野暮かもしれないけど、ぜひぜひまた読みたいです。また、読みながらニヤニヤしたい。yaco先生のイラストも素敵でした。けして厚い本じゃないのに、何度も同じ場面を読み直して楽しみました。
男同士じゃないとできない距離の縮め方があると思うんです。
この作品には「それ、女性でもいいよね」となり得ない「男性だから」という必然性が散りばめられています。そこが好きな人にはたまらなく魅力的な、いわゆるツボを気持ちよく押してくれるような心地良い作品でした。
まず、改造バイクというテーマが男性的です。「スクランブラーはオンロードバイクを改造したオフロードにも対応できるバイクだ」という序盤の一文からは主人公である克己君のバイクへの愛がだくだくと流れ込んできます。趣味を超えて自分のライフワークとしてのバイクを大切にしている姿がとても自然体です。一人でも十分楽しく過ごしているし、知らず知らず30代の落ち着きも出てきてしまった。そんな彼が大好きなバイクを通して同じくらい大切な人を見つけていくこの1冊の過程には、派手さは無いけれども、彼にしか描けない人生の感動があります。
克己くんの視点で物語は進みます。それを通して見ていくと彼はとてもアンテナが鋭くて、小さなことに感動できる心豊かな人なんだなーと気付かされます。キーポイントとなるカフェ「レッド・フォックス」の描写もそう。男性客が多いワイルドな雰囲気のお店なんですが、はっきり言って女性が好む場所ではなさそうなんです。でも彼の視点からはそこの居心地の良さや、アットホームな雰囲気がたくさん伝わってくる。良いものを良いと感じられる心を持つカツミくんが、マサムネくんに対して高評価を重ねていき、憧れが滴っていく感じも癖になります。
さらに、好きなシーンの一つが、二人でキャンプへ行くところです。これも友達の段階で二人きりでキャンプへ行って一つ屋根の下で一夜を過ごすって、男女ではハードルが高いと思います。でも、男同士のバイク友達であればすごく自然なことのように思えてくる。そうして自然的に発するイベントの中で、恋愛感情に発するイレギュラーなイベントが重なり、二人の関係性が複雑で彩り豊かなものになっていく。最終的に一冊を通してどこまで行っても「この二人だからこうなった」という必然性を貫き通しているところが最高に気持ち良いんです。
仕事が上手くいかない所も、それだけ彼らが一生懸命に仕事をしているからこそ抱える葛藤だと感じました。そうした人間の弱さは、一見格好悪そうでも、実はすごく格好良いと思いますし、きちんと自分たちで乗り越えていく姿には男らしさも感じます。
会話はそれほど多くなく、物語は淡々と進んでいくように思えますが、そこからもお互いへの信頼感や安心感がじんわり伝わってきて、飽きることはありませんでした。yocoさんの挿絵も素敵。ライダースジャケット姿が最高です。シンプルだけど、上質で洗練されていて気付けばとても充足感を感じさせてくれる良作でした。
イラスト買いしてしまった作品です。
カバー絵も口絵も透明感のある美しさで飾っておきたいようなイラストでした。
大人の男二人の恋愛がとても素敵に思いました。
趣味が同じというだけで名前も背景も知らない人とだんだん親しくなり
恋愛感情を持つようになる二人の男たちの仕事や日常が描かれています。
気の合う仲間から友情そして恋愛に変化していく二人の感情の変化が丁寧に描かれていてどんどん引き込まれていきました。
仕事で失敗して落ち込むことがあっても頑張って立ち上がり、趣味で憂さを晴らし、好きな人ができて悩んだり迷ったりしながら、たまにおいしいものを食べてほっとする。
そんなところは男も女も変わらないなと思いました。
そして、同性愛者ではないのにいつしか同性に想いを抱き、男が好きなんじゃなくてたまたま好きになったのが男だったという気持ちが伝わってくるお話でした。
バイクには興味がありませんでしたがツーリングにちょっと憧れました。
表紙買い。3P目にドゥカティ(イタリアのバイクメーカー)という文字列を見つけて、一気に期待度上昇し、一気に読みました。今まで読んだ水原先生のお話の中で一番好きです!バイクのツーリング話が好きな方にはオススメしたいです。しっかり仕事話あり、バイク話あり(山の中走る系)で、男前二人でぴったり出来あがった関係にとても幸せな気持ちになれた1冊でした。本編のみ230Pほど+先生のあとがき です。
お話は金曜夕方、仕事をさっさと片づけて帰った克実が、翌日相棒ドゥカティと隣県の山へ向かうところから始まります。行きつけの喫茶店で朝ごはんを食べようとした時に店に入ってきたのは凛々しい顔のライダー。店の前には克実の相棒同様の、オンロード、オフロード両用のバイクが止まっていて、「いつか話せるといいな」と克実は思い・・・と話は続きます。
攻め受け以外の登場人物は
昔気質の職人さん、喫茶店のマスター ぐらい。あと家族が少し出てきますが、ほぼほぼ二人でお話は進みます。
麗しいyoco先生の挿絵話。カラー口絵の2枚目が、うーんと唸る素敵さ。満点の星の下、焚火の前でキスする二人の図で、構図がやっぱりyoco先生っぽいーととても思いました。好きだわー。
******以下はより内容に触れる感想
途中、克実が仕事でヘタレるのですが、ちゃんと立ち直ります。ただそこに心情がシンクロしてしまって、こっちまで辛かったw そうなんだよー失敗したら超辛いんだよーと思い出してしまって。そこ以外は、本当に大人な二人で、きちんと前向きにひたむきに生きているように感じられて、すんごく良かったです。この二人の関係には女性は割り込めないだろうな と思います。男前二人だから出来上がる関係というものを感じました。最後、ネタとして仕込まれていたことをどうするんだ とハラハラしていたのですが、どんどん頁数無くなってきたと思ったら、あっさり二人で乗り越えて、さっくり10歩ぐらい前に進んじゃって、あらまあお見事!と拍手な気分でした。
ああ楽しかった。食べてるお料理の記載も美味しそうだったし、山道走る時の記載も懐かしかったし、新緑の美しくなる今、あーめっちゃ山に行きたくなったお話でした!
この本、表紙の黄色の使われ方がyocoさんの絵に映えて印象的なのだけれど
読み始めて「なるほど!」DUCATIのscramblerのカラーなんですね。
ここ数年各社が競って発表しているスクランブラーモデル、
DUCATIって言えば一般的なイメージはイタリアンレッドだけれど、
スクランブラーに関してはイメージカラーも黄色なんですよね。
https://scramblerducati.com/jp
と、それはさておき、このバイクというアイテムを
魅力的に使った一作。
バイクという趣味を通じて、走りに行った先で名前も知らずに出会い惹かれ、
仕事を通じて再会し、真面目に恋愛をしていく様が描かれている。
お仕事の描写も適度な案配で、それなりの困難も乗り越えていく
地に足がついてた大人の恋愛模様。
どちらも男らしく自立した職業人としてもかっこいいところが、とてもいい。
トライアンフとドゥカティというイメージは、主人公2人のイメージにも被る。
ツーリングシーンも2人の関係がよく分かるし、とても気持ち良く読了。
今まで読んだ水原作品とはちょっとテイストが違うかな、と思うが
個人的にはこのまとまりの良さ、サラッとした気持ち良さに軍配です。
ずっと気になっていた作品でやっと読めました。
いいですね!ザ・男同士という感じ。
こういう男として男に惚れる、男同士お互い高めあって共に将来を生きていく。新鮮でした。
バイカーを見る目も変わりそうです。ロマンがありますね。
お互い一目惚れでいいなと思っていて、相性が良くて、お互い一匹狼だったのに一緒にツーリングするようになって。連絡先も名前も知らなかったのに仕事先で再会して。
克実の仕事での葛藤や成長も良かったし、昌宗の懐の深さ男前さもとっても良かったです。
(でも足場を組むミスは克実のせいではないのでは?その後の発言がまずかったようで大事になりましたが、あの発言も克実らしくないような気がします)
昌宗が克実を安易に慰めたり助けたりせず刺激を与えたり立ち直るきっかけをくれたり。その裏ではしっかりフォローもしてくれていて。危機に駆けつけるのもヒーローのようですね。
昌宗も克実と同じ気持ちでいてくれて良かったです。ただ、くっついた後克実の口調が可愛くなった気がするのですが。
スパダリに溺愛執着される可愛い受けも好物ですが、男として男らしさを保ちながらお互いひかれていく、克実が性別を越えて昌宗を好きになるところがいいですね。
そして一緒に生きていくことを望み話し合いお互い心地よく過ごすことを優先する。
ドイツに一年間行くのも前向きに捉えてくれて、無事に遠距離恋愛をして帰国後は同居というのも萌えます。
初読みの作家さんでしたが大満足でした。なんだかんだで甘かった~。
文章語尾にちょっと特徴があって、「~だからだ。」とか「~した。」等としても良いところが全て「~だから。」「~したから。」になっていて、少女漫画や女性誌コラムっぽいな、と感じました。
それが良い悪いではなくて。好き嫌いはあるかもしれないです。
自分は好きでも嫌いでもないんですが、折に触れ「少女漫画っぽいなあ~」という意識になって、男臭いバイクの世界とちょっとアンバランスだなーとは思いました。でもyocoさんのイラストとは合っている感じかな。
後は描写の仕方が、例えばボウリングをやったとして(実際に小説内にボウリングのシーンは出てきません)、ガターやスペア、ストライク、点数、靴だのボールの重さだの指が穴から抜ける感じだのモニターの表示だの隣のレーンだの受付カウンターだの書こうと思えばいくらでも書けると思うんですけども、「3ゲーム楽しんだ」だけで次に進んでいく、みたいな流れが割とあって。
なんか随分あっさりだなー、でも全体の流れからしたら支流だし些末だし、ここにそんなに文字数裂くわけにもいかないだろうし、実際詳しく描写されてもくどいし、こんぐらいがいいんだよなー?でもなんか突き放されたような感じを受けるんだよなあ、なんでかなー?と軽くモヤモヤしながら読みました。
あくまで自分の感覚なので、共感を得られるとも思えないし、このモヤモヤに対する分析も上手く表現出来ず、そんな自分にもモヤモヤしました。超個人的主観ですみません。
電子書籍で読了。挿絵とあとがきもあります。
水原さんと言えば『痛い』が代名詞(最近はそうでもないけど)。
このお話は全然痛くありません。むしろさわやか(怪我する所はあるけど、そこもあまり痛くない)。
ここ最近、あらすじのさわりをご紹介するスタイルで書いていたのですが、この作品はレビューがたいへん多いので、今回は割愛します。
「受けが主人公がドカに乗っている。攻めはトライアンフだ」と小耳に挟んでいたので、期待を膨らませ過ぎたのかもしれません。もっと男男しい、それも、オートバイマニアのお話かと思っていたんです。
たいへん読みやすくスルスル読んで「あれ?終わっちゃった……?」。
直前にレビューを書かれた、コモさすけ様(勝手にお名前出してすみません)と似た様な感想を私も抱きました。
水原さんの、さらっとしたというか、感情のうねりをしつこく書かない文章は嫌いではありません。
ただ、今作については「もう少しねちっこく書いていただきたかったなぁ」と。
全くもって個人的な好みなんですけれど、主人公の二人が自分のオートバイについてどれだけ愛しているか語るシーンがあったら、とんでもなく好きなお話になっていたと思うのです(この二人はあまりお喋りではありませんが、でも、話し始めたらとんでもなく『語る』はずだと思うのですよ。そういう時間を過ごした様な描写はあるのですが、その内容については触れられていなくて)。
もう一つは、オートバイで走る爽快感についても「もうちょっとページを費やして欲しい」と。
やっぱりこちらも、さらっとしているのですよね。
あの、グッと重力が体にかかっているのに風を切っている不思議な快感や、とんでもないスピードで移りゆく景色、空模様の変化で天候に不安を覚える気持ちの変化とか「もっともっと『オートバイ愛』に溢れてても良いんじゃないか、もったいない」って、読み終わってから思っちゃったんです。
あ、すみません。
オートバイ小説じゃなくてBLでした。
お話が悪い訳ではないと思います。
ドカと聞いて勝手に萌え滾って、自爆した私が悪いのです。
失礼いたしました。