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作家さんの新作発表
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シリーズ2作目となる今作。
1作目に引き続き、酷いことも辛いことも起こりません。
恋人のような友人のようなふわふわと曖昧な関係になった大学生同士の、なんでもないごくごく普通の日常が歩くような速度で語られます。
恋愛の進展具合も初心すぎるほどにゆっくり。
キスをして抱きしめて、それだけ。
それだけなんですけど、でもそれがすごく良いんだなあ。
スローすぎるほどにスローペースな恋に心をくすぐられます。
この2人、全部直接そのまま言葉に出すわけではないというのに「あなただけは特別だよ」と言っているも同然の言葉がごく自然に会話の中に出て来るんですよね。
これが最高にむずむずして気持ちが良くって!
付き合いたての恋人同士の惚気を聞かされているようにしか思えず、何度も「はー…」とむずむずとしてはそのかわいさに頭を抱えました。萌えた。
終始、受けの白川がかわいすぎるんですよ。
超絶口下手で上手く話せない代わりに、うれしかったり恥ずかしかったり照れたりすれば、頬も耳もすぐに赤くなってしまう分かりやすさ。
かと思えば、無意識に爆弾級の破壊力がある発言をぽろっと繰り出しては西野の忍耐力が試されるという…なんて罪な男…
そんな彼らのピュアな恋愛を眺める一方で、とっつきにくそうだった白川の皮がぺりぺりと西野によって剥がされていき、彼の世界が少しずつ広がっていく姿を見る楽しさもありますね。
西野の友人たちはもちろん、同じアパートの愉快な仲間たちとも酒盛りをするまでになるのですから大進歩です。
一見ぽやーっとしたぼんやり美人なのに、誰よりも酒に強い受けってなんでこんなに良いんだろう。
そして、唯一良いやすい種類の酒を飲んでぽやぽやした姿を見せるのは攻めの前でだけなんて、分かってはいたもののたまらなくかわいい。
個人的に、攻めの手によって雛鳥のような受けの情緒が育つ様を楽しむシリーズだと思っています。
まだまだ恋愛の初心者マークが取れるのも巣立ちも遠そうですが、じっくり追いたくなる2人ですね。
作中で白川に庇護欲を覚える保護者が徐々に増えていくようでにやりとしてしまいます。
「一万年+3日」の続編で、ここまでスローペースなのは見たことないてくらいゆっくり進むラブストーリー。
これは展開をじらしているわけではなく、少し特殊なキャラである白川のペースに合わせているんですよね。
普通の恋人のペースとは違うけど、このキャラたちにあっている最適のペースで書かれているお話。
はっきり付き合うことになったのか曖昧だった気がするのですが、既にただの友人の関係ではない2人。
こっそり寝ている間にほっぺにキスした西野に何が不満なのかごねる白川との会話→
「ほっぺたじゃ不満?」「うん」「おでこがよかった?」「うん」
この大学生とは思えない会話がかわいい!
相変わらず西野は平凡だけど面倒見のいい性格で、白川はマイペース。
この話のいいところは、周りの友人たちもとてもいい人で、二人の関係を知ってどうにか態度が変わるような人たちじゃないこと。
変わらず放浪癖のある白川は、今回水の化石を見に行くと言い残して消息を絶ちます。不安で仕方ない西野に、白川は始めて悪いことしてる気分になり、次は西野も一緒に行くかと誘います。
この白川の変化ってすごいことだと思う。
いつもマイペースでやってきた、ペットボトルのラベルを読むだけで周りの音が一切入らなくなるほど興味が一方に向くとそれだけになる特殊な人が、
いつでも少しだけは西野のことを考えるようになったという、これってすごい台詞なんじゃないかな、と思います。
今まで当たり前にしてきたことが、西野との出会いで変わっていく。
でも西野は白川の自由を奪うことになるからと断ります。
白川が西野に心を開いていくのは、きっと西野が白川のペースに合わせてくれるからですね。「あげたいものと欲しいものが一致している」と西野が表現する、そんな関係の2人です。
『一万年+3日』という作品の続編だそうですが。
第1弾を読まずにいきなり、この第2弾を手に取ってしまった私です(苦笑)
シリーズ物ならそう分かるようにハッキリ、
表紙かタイトルに「2」とか入れて欲しいと思いました。
BLのシリーズ物って、シリーズだと分かる表記があまりないですよね。何故でしょう…
メインカップルの馴れ初めという肝心な部分を飛ばしているので、
この本も楽しめるかどうか不安でしたが。杞憂でした。
いきなりこの作品から読んでも大丈夫です!
天然美人と称される白川が、本当にのほほんとしたズレっぷりで。
大学にも「人に馴れるために」通っているというお坊ちゃま?
ピュアというか子供というか、いちいち言動が愛らしいのです。
世間知らずの白川の世話を焼きまくる西野。
白川にベタ惚れで若い男子としては当然、彼に欲情するのですが。
相手がぽやぽやの世間知らずな天然なので、なかなか手が出せません。
白川が大事だからぐっと我慢の西野が健気で可愛いのです。
そんな西野と白川の恋物語なので。全体的にほのぼのムード。
ちなみに可愛いキス止まりで、濡れ場描写はありません。
西野達を取り巻く騒がしくも楽しい大学の友達や先輩。
飲み会の描写がよく出てくるのですが、とても楽しそうです。
ひょっとして作者はお酒好きというか、宴会好きなのかも(笑)
学生ものらしいキラキラ青春な雰囲気もあり、
爽やかで可愛いお話しでした。
片岡ケイコさんの挿絵も透明感があって素敵です。
前作も読んでみたいと思いました。
シリーズ2作目です。
1作目『一万年+3日』の最後の場面からの続きになるので、
必ず1作目から読んで下さいね。
白川は相変わらずのマイペースぶりで、天然じゃなく小悪魔だろ??
って具合に白川にベタボレな西野を翻弄しまくりです。
寝てる白川にこっそりキスした西野と、
その場所を問い詰める冒頭のシーンがたまらなくかわいいんですww
いつものように一人旅に出かけた白川と急に連絡が取れなくなり焦る西野。
いとこの機転でやっと白川の居場所がわかって、入院している病院に
会いに行き、改めてお互いの気持ちを確かめ合う2人。
でも、それからと言うもの、西野の白川に対する過保護さが増し、
2人は気まずい雰囲気に...
のちのち、白川の勘違いも原因の一端となっていたのもわかり
無事仲直りして、この件を機に一層絆を深めることになります。
その後のクリスマスのシーン、地味なプレゼントにも関わらず
西野が白川のことを考えながら選んだプレゼントに涙する白川に
もらい泣きしそうになりました。
両思いになってからもゆっくり愛を育んでいく2人の想いは、
とっても甘くて純粋で、時に間違った方向に行きつつも、
最後には収まるとこに収まるようになっているようです。
か弱い白川が女王様化しそうな気配も見せつつ、
どんどんワンコ化が加速する西野。
でも、甘やかしてばかりでなく、怒るとこはちゃんと怒る。
そんなヘタレきってない常識さを残した西野はいい男に成長しました。
でも、大学生の健全な男の子にとって
ピュアなだけではそろそろ限界でもあるようで...