これは、命に限りがあるから知られる絶対の幸福だよ

氷泥のユキ

hyodei no yuki

氷泥のユキ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神93
  • 萌×222
  • 萌13
  • 中立7
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
19
得点
599
評価数
140
平均
4.4 / 5
神率
66.4%
著者
朝丘戻 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
坂道のソラ
発売日
価格
¥740(税抜)  
ISBN
9784866571133

あらすじ

あの人は、優しさを叱りながらくれる、遠い男――。
大学生の結生は過去の失恋を乗り越えるため、SNSで出会いを探していた。
知りあったのは、恋愛抜きのセフレを求めている会社員の氷山。
キス魔で、つれないくせに優しくて影のある彼に、結生は反発しながらも好きになることを止められず……。
恋をして愛することを知り、生きることを学ぶ。やがてふたりが辿り着く愛の幸福とは……。

表題作氷泥のユキ

結生とセフレとして知り合った会社社長,35
過去の失恋を引きずる大学生20

その他の収録作品

  • あの日のユキ
  • あとがき:朝丘戻、yoco

レビュー投稿数19

幸せ〜

最初の出会い方はネットだけど、全てが運命みたいな二人の話!くっつく前も緑はツンツンしててもしっっかり愛してるし、なんなら結生はファーストコンタクト(声)から大好き。付き合ってからは、甘々でれでれが加速して幸せでしかなかった。特に緑が、すぐ嫉妬するから監禁するんじゃないかと思うくらいw お父さんのことも、辛い部分もあるけどしっかり二人で乗り越えて素敵な思い出として大切にできるのが読んでいて嬉しい。シリーズ3つ目、1番甘い二人でした!1番好きなcpだな!

1

感動作

氷泥のユキに対してのレビューは皆さんが書いて下さっている通り、本当に素晴らしいので割愛させて頂きます。

アニマルパークシリーズを全部読み終わった後に思ったのは、すべて年齢の若い受け視点で書かれており性別の悩みや相手の将来を心配して身を引こうとする同性愛ならではの悩みが丁寧に書かれていますよね。受け視点で書かれており最後は良かったね!って思うのはもちろんなんですが一番救われていたのは大人の攻め達なんじゃないかと思いました。
賢司さんも、新さんも、緑さんも、晴夜さんもそれぞれがトラウマを持っていて人生を諦めている部分がありましたよね。賢司さんはお姉さんを守れなかった自分を攻め続け、新さんは過去の恋愛で自信をなくし仕事の生きがいを忘れていて廃人とまで言われ、緑さんは父親の最期と一人で向き合い、父親に紹介出来る人じゃないと誰とも付き合わないつもりでいましたもんね。晴夜さんは恋人と友達の浮気現場を目撃し両方を失うという過去が。攻めは全員が大人の対応で素敵だなと思っていたけど受け達と付き合って救われていたのは彼ら達の方なのではと感じました。
特に緑さんなんて結生と付き合ってよく泣くようになったので感慨深いです。

yoco先生が朝丘戻先生の作品に息を吹き込んだアニマルパークシリーズのみんなが本当に大好きで読み終わってロスになってます。

2

ゲームしてみたい。

『アニマルパーク』シリーズの新たな2人。
『坂道のソラ』の攻め様である大柴さんがちょいちょい出てきて、恋人とラブラブアピールしてて微笑ましく思うけど、こちら単体でも問題なく読めます。


受け様は、キャラデザインを手がける結生。
攻め様はゲーム会社社長の氷山。

アニパー内でセフレ募集していて出会った2人。
初めてなのに、初めてじゃないって嘘をついていた結生に対して、冷淡な態度の氷山でして。
受け様贔屓なので、なんだコイツ、とむかっ腹でしたよヽ(`Д´#)ノ
で、その後結生は、大柴を介して氷山憧れのキャラデザイナーとして思いがけず再会し、一緒に仕事をすることに。

最初は優しいんだかなんだか、と掴みきれない氷山。
大柴を意識しまくりで、ホント、子供だねぇ、なんて思うし、結生への接し方が中途半端!
優しいけど、その優しさってある意味残酷だよ(´Д`)

恋人になってからは、人目をはばからずなべったべたぶりで、溺愛彼氏へと豹変(*^^*)
氷山の父親を見送る姿には暖かい気持ちになりました。
BLでこんなお見送りを読むことになるなんて。
”人生”というものを考えさせられました。

ただなぁ、私はどうも先に読んで好きになった子達を贔屓目に可愛く思ってしまうようでして。
『坂道のソラ』が大好きなので、大柴に対して対抗意識メラメラな氷山を子供だわ~面倒くさ~と感じちゃって仕方ない( ̄▽ ̄;)


イラストはyoco先生。
このシリーズの世界観に本当にぴったり(>ᴗ<)

1

やけに引っ張る挿入

 少し乱暴で雑な態度の攻めと、今まで何人ものセフレとやった事あると嘘をついている受け。
 キスや愛撫や喘ぎ方すべてが処女すぎて何度も氷山に疑われる。突っ込んだ瞬間処女だとバレて、氷山ガチギレで帰るという最悪の出会い方が良い。
 エッチな雰囲気になる度に、受けがずっと色気ないのが萎える。
 朝丘先生のストーリー世界観好きなんですけど、地の文がずっと喋り口調だから、なかなか世界に入り込む事ができない。(受け視点だからっていうのもある)あと二次創作感が否めない。

 ほかのレビューで死がどうのこうのとありますが、死ネタじゃないので安心してください。攻めの父親です。
 終盤はほとんど攻めとの受けと、攻めの父とのやりとり。これが長い長い……。

1

クーデレ? いいえ、デレデレです

答えて姐さんの掲示板で、年上攻めやら健気受けやらを日々検索しまくっていた結果、クーデレな年上攻め、切ない、などのおすすめ文字に惹かれて、ずっと気になってはいたものの、普段ファンタジーBLばかり読んでいるせいで、今回、初読みの作家さんでした。

そもそもファンタジーBLばっかり読んでいる理由として、現実から逃避したい願望が強いので、普通の職業BLやら学生ものなんかをちょっと敬遠していた部分があったので、なるべく世界観に入り込みたくてレビューやあらすじなども殆ど見ずに読み始めました。

好みの年上攻め、そして切ないらしい、それを頼りに。

結果!

なにこれデレデレや〜〜〜〜ん!

いい意味で裏切られました。

切ないのは切ないんです。
確かに、胸がぎゅっとくる言葉選びや情景描写がとてもお上手な作家さんです。
また、yoco先生の透明感のある挿絵が本当に文章とマッチしていて、表紙の2人がずっと頭の中でキラキラしていました。

一人称視点でずっと続くモノローグは最初驚きましたが(あんまり読んだこと無かったので)お話の内容は全然違和感なくすんなり入ってきましたし、何より主人公の性格がとても好感が持てます。

前向きだけど無神経な明るさじゃないんです。
繊細さも持っているけど卑屈でもない。

結生ちゃんにもずっと心に引っかかっている過去があって、ずっと抱えている孤独があります。
けれど、好きな人を前に、
「楽しくって面白い話をたくさんして、氷山さんを笑わせてあげられるような毎日を生きようと思った。これが、明日も朝から起きて頑張る理由」
そう思える強かさ、柔軟さに心がぎゅっと締めつけられます。

そしてそして氷山さん。
この人がもう!

正直に申し上げますと、今、まだ読んでいる最中なんです。
最後まで読み切っていないのにレビューを書いています。
なぜか。

氷山さんが甘々すぎてたまらないんですもの!!!!
この人をクーデレと呼んだのは誰ですか!!!
付き合う前からもうデレデレのゲロ甘でしたよ……
好きが溢れかえりすぎて可愛くて可愛くて切なくて苦しくて。
けれど絶対くっつかないしどこまでもセフレの線を崩さない氷山さんに、そういうとこ上手いんだよもう!!切ない!!!
と何度悶えたことか知れません。
結生ちゃんが何度も内心、大好きって言ったことに対して、私の方が心を抉られました。

こんなにゲロ甘なのに、大好き、を言葉にさせてあげない氷山さん、くそおおおおって思いながら、でも美味したまらん、こいつらかなわん……となりました。

そして進捗。
やっと想いが通じあって物語もクライマックスに近づきつつあります。
ですが。
もう甘々すぎて幸せで、レビューを書かずには居られませんでした。

この後、最後まで読み終えましたら、きちんと感想を付け足したいと思うのですが、読んでいる途中でも言葉にしなければ溢れてしまいそうな幸せの熱量をどうしても書き綴っておきたくてレビューさせて頂きました。
この作品の良さが少しでも伝わりますように。

そして、どうでもいいのですけれど、名前を知って間もなく「結生」呼びにするのは、氷山さん、反則ではないでしょうか。

付き合ってもないのにキス魔なんて反則ではないでしょうか!!!

も〜〜〜!


- - - - - - - - - - - - - - - - -

最後まで読みましたので感想を追記しますね。
最初のレビューの気持ちは変わりません!&その後に感じたことをつらつら。

まず個人的に、会話中の「」の中に、一気に話すみたいにして、何行もばーーっと書かれるのが苦手なのですが、(なんらかの説明の時ならいいんですけど、愛を囁いたりしてる時にいっぱい話されると、ちょっと違和感があるというか…)
なので、朝丘先生の文章もたまに、ん、引っかかるっ…!みたいな時がありました。
あとお父さんの話は、期間限定の夢のような時間、を目指して書かれたものなのかなとも感じたんですが、ちょっとやっぱり綺麗に収まりすぎたかな?という印象もあります。

ん〜なんだろう。
氷山さんは思いの外クールではなく年齢相応の、それなりに傷ついて、それなりに色々を抱えた大人だったんだなぁという印象です。

これ追記の意味あるかなぁ〜とも思ったんですけれど、やっぱり大好きな作品なので覚書として残します!



1

「わがね」で泣いた

坂道のソラがよかったのでこちらも購入。同じアニマルパークの世界だったので、ソラに登場したキャラクターも出てきて嬉しかったです。穏やかな攻が好きなのでソラの賢治さんの方が好みの攻ですが、こちらも本当に素晴らしいお話でした。
人の死としっかり向き合ったお話。絶対両思いなのにどうしてなかなか進まないんだというものどかしさも含めて醍醐味ですし、理由が納得できるものだったのもよかった。
お父さんとユキのやりとり「わがね」では気づいたら泣いていました。ここで出してくるなんてずるいなあ。萌より神という言葉が似合う作品。文句なしの神評価です。

1

優しく温かい作品

アニパーシリーズ第3弾。結生と氷山はどちらも口が悪くて意地っ張り、出会いが最悪でどうなる事かと思ったけど、結生が葛藤しつつも惹かれていく様子が可愛かった。氷山に強気な態度だったのも愛情の裏返しだと思う。対して氷山の気持ちが読めない!後から考えれば解るけど、想いが通じた時はホッとしました。頑なだったのも結生が大事で誠実だったからだね。
父の死に向き合えたのも2人寄り添ってたからかな〜お父さんと3人のシーン温かくて素敵でした。すごく優し区温かい気持ちになりました。yoco先生のイラストも秀逸。

1

同性愛カップルだからこそ

坂道のソラシリーズの続きで読みました。
なんかわからないけど、この作品はシリーズの中でちょっと苦手でした。

攻めがちょっとうじうじしてる・・・のかな?なんだろう。
もやもや感が・・・。

あと家族が自分が苦手な感じの重さでうっ・・・と心が痛くなりました。
いや、とても生きる、について書かれていて、すげぇってなったんですけどもね。

受けがめちゃくちゃ健気で、切なくて泣きそうになりました。
というかyoco先生の絵と朝丘戻さんの文の組み合わせってこんなにぴったりくるんだろ、こんなに優しい世界で幻想的な世界を創り出せるコンビはいないと思いました。

0

同性愛の辛さと生きるということ

アニマルパークシリーズの3作目「氷泥のユキ」
シリーズ物と知らずに購入したので、シリーズの中で一番最初に読みました。
朝丘先生の作品で一番最初に読んだ作品でもあります。

アニマルパークというSNSを通じて、過去の失恋を乗り越える為に処女を捨てたくて慣れているフリをしセックスをする為だけにクマさんと会うユキ。
恋愛抜きのセフレを求めている相手にはじめてだという事がバレて、番号も消せ二度と会わないと帰られてしまう。二度と会わないと思っていたのに、ひょんな事から再会し、クマさんこと氷山とキャラクターデザインをしている大学生のユキこと結生は仕事の付き合いができる。
過去の失恋の傷を話すと、彼は優しく受け止めてくれる。だけど決して恋人にはしてくれない。反発しながらも惹かれていき、好きになることを止められない。


攻めである氷山が冷たいけど優しくて、本当にずるい大人でツボでした。最終的には冷たくしていた理由もわかり、結生と両想いになってからは甘々です。
両想いになったところで終わらず、生きていくという事、家族との付き合いなども描かれる為、綺麗な文章で夢のような話ですがリアルさもあり、色々な事を考えさせられます。
物語としては二人が付き合って、めでたしめでたし、なのですが、もちろんその後も二人の人生は続いていくわけで、そこをきちんと描いていくのが朝丘先生ならではなのではないかと思います。

一人称で進む話が苦手な方は読みづらいかと思いますが、個人的にはキャラクター、物語、イラスト、テーマ、全てにおいて神作品です。
この作品から入り、朝丘先生の作品をたくさん読みましたが、やっぱり氷泥のユキが一番好きです。

素敵な作品をありがとうございます。
アニマルパークシリーズを通しておすすめです。

1

まさしく恋愛小説

「あ、今恋愛小説を読んでる」を超えて「あ、私、今恋愛してる?」とさえ思った。
甘くて切ない恋の感覚って、こんなんじゃなかったっけ?
いつもBLは第三者目線で壁となって見守るスタンスで読んでいるのに、受けのユキがあまりに恋愛脳で乙女的に恋をするから、自分の中の乙女な部分が(一応あるのです笑)騒いじゃって仕方なかった。
このウザいくらいの恋の感覚に胸がざわつきます。

過去に苦い失恋をして以来恋をすることが怖いゲイのユキ。
でもユキも健全な20歳の男子。
セックスにも男性の体にも興味があるし、本当は恋だってしたい。
それも少女漫画のように甘やかされてときめく恋が。

そんなユキは遊び慣れたフリをしてアプリを通じて出会った「クマさん」に抱かれようとするも、処女であることがバレて喧嘩別れとなってしまう。

大学に通う傍ら、モンスターなどのキャラデザの仕事をしているユキ。
ある日新しいゲームアプリのキャラデザを依頼され依頼元の会社の社長に会いにいくと、そこにいたのは「クマさん」こと氷山だった…

20歳のユキと35歳の氷山。
年の差、恋愛経験、恋愛偏差値の差。
恋をしたユキが必死に冷静を装い、小さなことに一喜一憂し、恋にウブな反応を見せるのに対し、氷山は余裕のある態度をとり続けます。
ところが、想い通じ合ってからの氷山が〜。
ユキへの強い執着。囁く愛がまぁ甘い甘い!
ユキのうざいくらいの恋愛脳を上回る、嫉妬や独占欲のオンパレード!
恋愛功者に見えても、歳上って意外と自信がないんですよね。
若くて可愛い恋人を持つ不安…わかる気がします。

この作品は恋愛だけでなく、ゲイとしての生き方、家族との向き合い方、2人が家族になっていくということ…
それらが丁寧に美しく描かれていたのがとても印象的でした。
死期が近い氷山の父親を通じて語られる死生観。
限りある生をどう大切に生きていくか。
2人がお互いとの出会いによって、素晴らしい道を歩んでいく…そんな確信を持てるラストに感動しました。

タイトルと表紙の美しさに惹かれて読みましたが、期待を上回る「これぞ恋愛小説」という作品でした。
こちらはシリーズだとのこと。
他の作品を読む楽しみが出来たことに感謝いたします。

3

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